都市再開発法等の一部を改正する法律
法律第十三号(平七・二・二六)
(都市再開発法の一部改正)
第一条 都市再開発法(昭和四十四年法律第三十八号)の一部を次のように改正する。
第二条の二第一項中「高度利用地区内の宅地について所有権若しくは借地権を有する者又は高度利用地区内」を「都市計画法第八条第一項第三号の高度利用地区の区域内の宅地若しくは第七条の八の二第一項の規定による再開発地区計画の区域(同条第二項第三号に規定する再開発地区整備計画が定められている区域のうち、当該再開発地区整備計画において同法第八条第二項第二号ホに規定する高度利用地区について定めるべき事項が定められており、かつ、建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第六十八条の二第一項の規定に基づく条例で、これらの事項に関する制限が定められているものに限る。)内の宅地について所有権若しくは借地権を有する者又はこれら」に改める。
第三条中「次の各号に」を「次に」に改め、同条第一号中「都市計画法第八条第一項第三号の高度利用地区」の下に「又は第二条の二第一項に規定する再開発地区計画の区域」を加え、同条第二号中「(昭和二十五年法律第二百一号)」を削り、「であること」の下に「又は当該区域内にある耐火建築物で次に掲げるもの以外のものの敷地面積の合計が、当該区域内のすべての宅地の面積の合計のおおむね三分の一以下であること」を加え、同号ホ中「高度利用地区」の下に「又は再開発地区計画」を加える。
第七条の二第一項中「高度利用地区」の下に「又は再開発地区計画」を加える。
第七条の八の二第六項中「その他」の下に「第二項第二号に規定する施設の配置及び規模又は」を、「当該区域の全部又は一部について」の下に「同号に規定する施設の配置及び規模又は」を加える。
第七条の八の三第一項中「区域」の下に「(前条第二項第二号に規定する施設の配置及び規模が定められている再開発地区計画の区域並びに再開発地区整備計画が定められている区域に限る。)」を加える。
第百九条の二第一項及び第百十八条の二十五第一項中「第十二条の五第五項」を「第十二条の五第八項」に改める。
第百四十二条の三、第百四十三条、第百四十三条の二、第百四十四条、第百四十五条の二及び第百四十六条中「十万円」を「二十万円」に改める。
(都市計画法の一部改正)
第二条 都市計画法(昭和四十三年法律第百号)の一部を次のように改正する。
第十一条第一項中「次の各号に」を「次に」に改め、同項第八号中「一ヘクタール以上の」を削る。
第十二条の五第二項中「及び第七項」を「及び第八項」に改め、同条第九項を同条第十項とし、同条第八項を同条第九項とし、同条第七項を同条第八項とし、同条第六項の次に次の一項を加える。
7 地区整備計画においては、当該地区整備計画の区域の特性に応じた高さ、配列及び形態を備えた建築物を整備することが合理的な土地利用の促進を図るため特に必要であると認められるときは、壁面の位置の制限(道路に面する壁面の位置を制限するものを含むものに限る。)及び建築物の高さの最高限度を定めるものとする。この場合においては、壁面の位置の制限として定められた限度の線と敷地境界線との間の土地の区域における工作物の設置の制限(当該区域において連続的に有効な空地を確保するため必要なものに限る。)をも定めなければならない。
第十二条の六第一項第四号中「区域が」の下に「用途地域が定められている区域内にあり、かつ、その大部分が」を加え、同条第五項中「その他」の下に「第二項第二号に規定する施設の配置及び規模又は」を、「当該区域の全部又は一部について」の下に「同号に規定する施設の配置及び規模又は」を加える。
第十四条第二項中「この項」の下に「及び第三十三条第一項」を加える。
第二十三条第七項中「第十二条の五第七項」を「第十二条の五第八項」に改める。
第三十三条第一項第五号中「、当該土地について地区整備計画又は集落地区整備計画」を「当該土地についての地区整備計画又は集落地区整備計画が定められているものに限り、住宅地高度利用地区計画又は再開発地区計画にあつては第十二条の六第二項第二号に規定する施設の配置及び規模若しくは当該土地についての住宅地高度利用地区整備計画が定められているもの又は都市再開発法第七条の八の二第二項第二号に規定する施設の配置及び規模若しくは当該土地についての再開発地区整備計画」に改める。
第五十三条第一項第四号中「第十二条の五第七項」を「第十二条の五第八項」に改める。
第五十八条の二第一項中「住宅地高度利用地区計画の区域」の下に「(第十二条の六第二項第二号に規定する施設の配置及び規模が定められている住宅地高度利用地区計画の区域並びに住宅地高度利用地区整備計画が定められている区域に限る。)」を加える。
(建築基準法の一部改正)
第三条 建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)の一部を次のように改正する。
第四十三条第一項第二号中「第十二条の五第五項」を「第十二条の五第八項」に改める。
第五十二条第一項中「この項」の下に「及び第八項ただし書」を加え、同条第二項中「及び第八項」を「、第八項及び第十項」に改め、同条第九項中「前三項」を「第六項、第七項又は前項」に改め、同項を同条第十一項とし、同条第八項を同条第十項とし、同条第七項の次に次の二項を加える。
8 第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域、第一種中高層住居専用地域、第二種中高層住居専用地域、第一種住居地域、第二種住居地域若しくは準住居地域又は第一項各号列記以外の部分の規定に基づき特定行政庁が都市計画地方審議会の議を経て指定する区域内で、前面道路の境界線から後退して壁面線の指定がある場合又は第六十八条の二第一項の規定に基づく条例で定める壁面の位置の制限(道路に面する建築物の壁又はこれに代わる柱の位置及び道路に面する高さ二メートルを超える門又は塀の位置を制限するものに限る。)がある場合において、当該壁面線又は当該壁面の位置の制限として定められた限度の線(以下この項及び次項において「壁面線等」という。)を越えない建築物(ひさしその他の建築物の部分で政令で定めるものを除く。)については、当該前面道路の境界線は、当該壁面線等にあるものとみなして、第一項から第五項までの規定を適用することができる。ただし、建築物の延べ面積の敷地面積に対する割合は、当該前面道路の幅員のメートルの数値に十分の六を乗じたもの以下でなければならない。
9 前項の場合においては、当該建築物の敷地のうち前面道路と壁面線等との間の部分の面積は、敷地面積又は敷地の部分の面積に算入しないものとする。
第五十六条第四項中「前三項」を「前各項」に改め、同項を同条第六項とし、同条第三項を同条第五項とし、同条第二項の次に次の二項を加える。
3 第一種中高層住居専用地域、第二種中高層住居専用地域、第一種住居地域、第二種住居地域又は準住居地域内における前面道路の幅員が十二メートル以上である建築物に対する別表第三の規定の適用については、同表(に)欄中「一・二五」とあるのは、「一・二五(前面道路の反対側の境界線からの水平距離が前面道路の幅員に一・二五を乗じて得たもの以上の区域内においては、一・五)」とする。
4 前項に規定する建築物で前面道路の境界線から後退したものに対する同項の規定の適用については、同項中「前面道路の反対側の境界線」とあるのは「前面道路の反対側の境界線から当該建築物の後退距離(当該建築物(地盤面下の部分その他政令で定める部分を除く。)から前面道路の境界線までの水平距離のうち最小のものをいう。以下この表において同じ。)に相当する距離だけ外側の線」と、「前面道路の幅員に」とあるのは「、前面道路の幅員に、当該建築物の後退距離に二を乗じて得たものを加えたものに」とすることができる。
第五十七条第二項及び第五十九条第四項中「第二項」の下に「から第四項まで」を加える。
第六十八条の三の見出しを「(地区計画の区域内における制限の特例)」に改め、同条に次の二項を加える。
4 次に掲げる条件に該当する地区計画の区域内にある建築物で、当該地区計画の内容に適合し、かつ、特定行政庁が交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めるものに対する第五十二条第一項の規定の適用については、同項中「数値以下であり、かつ、当該建築物の前面道路(前面道路が二以上あるときは、その幅員の最大のもの。以下この項及び第八項ただし書において同じ。)の幅員が十二メートル未満である場合においては、当該前面道路の幅員のメートルの数値に、第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域、第一種中高層住居専用地域、第二種中高層住居専用地域、第一種住居地域、第二種住居地域若しくは準住居地域又は特定行政庁が都市計画地方審議会の議を経て指定する区域内にある建築物にあつては十分の四を、その他の建築物にあつては十分の六を乗じたもの以下」とあるのは、「数値以下」とする。
一 地区整備計画が定められている区域のうち、次に掲げる事項が定められている区域であること。
イ 建築物の延べ面積の敷地面積に対する割合の最高限度
ロ 建築物の敷地面積の最低限度
ハ 壁面の位置の制限(道路に面する壁面の位置を制限するものを含むものに限る。)
ニ 建築物の高さの最高限度
ホ 都市計画法第十二条の五第七項後段の規定による壁面の位置の制限として定められた限度の線と敷地境界線との間の土地の区域における工作物の設置の制限
二 前条第一項の規定に基づく条例で、前号ロからニまでに掲げる事項に関する制限が定められている区域であること。
5 前項第一号ロからホまでに掲げる事項が定められており、かつ、前条第一項の規定に基づく条例で前項第一号ロからニまでに掲げる事項に関する制限が定められている地区計画の区域内にある建築物で、当該地区計画の内容に適合し、かつ、敷地内に有効な空地が確保されていること等により、特定行政庁が交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めるものについては、第五十六条の規定は、適用しない。
第六十八条の八中「第八項及び第九項」を「第十項及び第十一項」に改める。
第六十九条中「有する者(」の下に「土地区画整理法第九十八条第一項(大都市地城における住宅及び住宅地の供給の促進に関する特別措置法第八十三条において準用する場合を含む。次条第三項、第七十四条の二第一項及び第二項並びに第七十五条の二第一項、第二項及び第五項において同じ。)の規定により仮換地として指定された土地にあつては、当該土地に対応する従前の土地の所有者及び借地権を有する者。」を加える。
第七十条第三項を同条第四項とし、同条第二項中「前項」を「第一項」に改め、同項ただし書中「当該建築協定区域内」の下に「の土地(土地区画整理法第九十八条第一項の規定により仮換地として指定された土地にあつては、当該土地に対応する従前の土地)」を加え、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。
2 前項の建築協定書においては、同項に規定するもののほか、前条の条例で定める区域内の土地のうち、建築協定区域に隣接した土地であつて、建築協定区域の一部とすることにより建築物の利用の増進及び土地の環境の改善に資するものとして建築協定区域の土地となることを当該建築協定区域内の土地の所有者等が希望するもの(以下「建築協定区域隣接地」という。)を定めることができる。
第七十一条中「第三項」を「第四項」に改める。
第七十三条第一項を次のように改める。
特定行政庁は、当該建築協定の認可の申請が、次に掲げる条件に該当するときは、当該建築協定を認可しなければならない。
一 建築協定の目的となつている土地又は建築物の利用を不当に制限するものでないこと。
二 第六十九条の目的に合致するものであること。
三 建築協定において建築協定区域隣接地を定める場合には、その区域の境界が明確に定められていることその他の建築協定区域隣接地について建設省令で定める基準に適合するものであること。
第七十三条第二項中「写」を「写し」に改め、「当該建築協定区域」の下に「及び建築協定区域隣接地」を加える。
第七十四条第一項中「土地の所有者等」の下に「(当該建築協定の効力が及ばない者を除く。)」を加え、「又は協定違反があつた場合の措置」を「、協定違反があつた場合の措置又は建築協定区域隣接地」に改める。
第七十四条の二第一項中「建築協定区域内の土地」の下に「(土地区画整理法第九十八条第一項の規定により仮換地として指定された土地にあつては、当該土地に対応する従前の土地)」を、「なつていた土地」の下に「(同項の規定により仮換地として指定された土地に対応する従前の土地にあつては、当該土地についての仮換地として指定された土地)」を加え、同条第三項中「第一項」の下に「又は第二項」を加え、「同項に規定する土地」を「建築協定区域内の土地」に改め、同項を同条第四項とし、同条第二項中「前項」を「前二項」を改め、「有していた者」の下に「又は当該仮換地として指定されていた土地に対応する従前の土地に係る土地の所有者等(当該建築協定の効力が及ばない者を除く。)」を加え、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。
2 建築協定区域内の土地で土地区画整理法第九十八条第一項の規定により仮換地として指定されたものが、同法第八十六条第一項の換地計画又は大都市地域における住宅及び住宅地の供給の促進に関する特別措置法第七十二条第一項の換地計画において当該土地に対応する従前の土地についての換地として定められず、かつ、土地区画整理法第九十一条第三項(大都市地域における住宅及び住宅地の供給の促進に関する特別措置法第八十二条において準用する場合を含む。)の規定により当該土地に対応する従前の土地の所有者に対してその共有持分を与えるように定められた土地としても定められなかつたときは、当該土地は、土地区画整理法第百三条第四項(大都市地域における住宅及び住宅地の供給の促進に関する特別措置法第八十三条において準用する場合を含む。)の公告があつた日が終了した時において当該建築協定区域から除かれるものとする。
第七十五条中「第七十条第二項」を「第七十条第三項」に改める。
第七十五条の二第一項中「所有者」の下に「(土地区画整理法第九十八条第一項の規定により仮換地として指定された土地にあつては、当該土地に対応する従前の土地の所有者)」を加え、同条第三項中「第一項」の下に「又は第二項」を加え、「所有していた」を「所有し、又は借地権を有していた」に改め、「当該建築協定区域内の土地」の下に「(土地区画整理法第九十八条第一項の規定により仮換地として指定された土地にあつては、当該土地に対応する従前の土地)」を、「なつた者(」の下に「当該建築協定について第二項の規定による合意をしなかつた者の有する土地の所有権を承継した者及び」を加え、同項を同条第五項とし、同条第二項中「前項」を「第一項又は第二項」に改め、同項を同条第四項とし、同条第一項の次に次の二項を加える。
2 建築協定区域隣接地の区域内の土地に係る土地の所有者等は、建築協定の認可等の公告のあつた日以後いつでも、当該土地に係る土地の所有者等の全員の合意により、特定行政庁に対して書面でその意思を表示することによつて、建築協定に加わることができる。ただし、当該土地(土地区画整理法第九十八条第一項の規定により仮換地として指定された土地にあつては、当該土地に対応する従前の土地)の区域内に借地権の目的となつている土地がある場合においては、当該借地権の目的となつている土地の所有者以外の土地の所有者等の全員の合意があれば足りる。
3 建築協定区域隣接地の区域内の土地に係る土地の所有者等で前項の意思を表示したものに係る土地の区域は、その意思の表示があつた時以後、建築協定区域の一部となるものとする。
第七十六条の二中「第七十条第二項」を「第七十条第三項」に改め、「及び」の下に「第二項並びに」を加える。
第七十六条の三第五項を同条第六項とし、同条第四項中「一年」を「三年」に改め、同項を同条第五項とし、同条第三項中「第七十条第三項」を「第七十条第四項」に、「前項」を「第二項」に改め、同項を同条第四項とし、同条第二項の次に次の一項を加える。
3 前項の建築協定書においては、同項に規定するもののほか、建築協定区域隣接地を定めることができる。
第八十六条第一項中「第八項」を「第十項」に、「、第二項若しくは第四項」を「から第四項まで若しくは第六項」に改める。
別表第三(ろ)欄中「から第三項まで」を「、第四項及び第五項」に改める。
附 則
(施行期日)
1 この法律は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
(一人建築協定に関する経過措置)
2 この法律の施行前に第三条の規定による改正前の建築基準法(以下「旧法」という。)第七十六条の三第三項において準用する旧法第七十三条第二項の規定による認可の公告のあった建築協定についての第三条の規定による改正後の建築基準法(以下「新法」という。)第七十六条の三第五項の規定の適用については、同項中「三年」とあるのは、「一年」とする。
(建築基準法の規定による処分又は手続に関する経過措置)
3 この法律の施行前に旧法の規定によりされた許可、申請等の処分又は手続は、それぞれ新法の相当規定によりされた処分又は手続とみなす。
(罰則に関する経過措置)
4 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(民間都市開発の推進に関する特別措置法の一部改正)
5 民間都市開発の推進に関する特別措置法(昭和六十二年法律第六十二号)の一部を次のように改正する。
附則第十四条第六項中「第十二条の五第九項」を「第十二条の五第十項」に改める。
(高齢者、身体障害者等が円滑に利用できる特定建築物の建築の促進に関する法律の一部改正)
6 高齢者、身体障害者等が円滑に利用できる特定建築物の建築の促進に関する法律(平成六年法律第四十四号)の一部を次のように改正する。
第十二条中「第五十二条第八項第一号」を「第五十二条第十項第一号」に改める。
(建設・内閣総理大臣署名)