繭糸価格安定法の一部を改正する法律
法律第五十号(昭五四・六・二六)
繭糸価格安定法(昭和二十六年法律第三百十号)の一部を次のように改正する。
第十二条の四十一第二項中「第十二条の四十三第一項各号に掲げる業務に係る勘定以外の勘定における前前事業年度の損益計算上の利益金から積み立てられた積立金に相当する金額に政令で定める率を率じて得た金額の範囲内で」を「第十二条の四十七の二第一項に規定する蚕糸業振興資金を財源として」に、「に対する助成」を「についてその経費を補助し又は当該事業に出資する業務及びこれに附帯する業務」に改める。
第十二条の四十七の次に次の一条を加える。
(蚕糸業振興資金)
第十二条の四十七の二 事業団は、第十二条の四十三第一項各号に掲げる業務に係る勘定以外の勘定に、蚕糸業振興資金を置くことができる。
2 事業団は、蚕糸業振興資金に係る経理については、第十二条の四十三第一項各号に掲げる業務に係る勘定以外の勘定における他の経理と区分して整理しなければならない。
3 事業団は、第十二条の四十三第一項各号に掲げる業務に係る勘定以外の勘定において前条第一項に規定する残余の額(前条第三項の規定により第十二条の四十三第一項各号に掲げる業務に係る勘定に他の勘定から繰り入れる場合においては、その繰り入れる額を当該残余の額から差し引いて得た額。以下同じ。)があるときは、前条第一項の規定にかかわらず、その残余の額に政令で定める割合を乗じて得た額を超えない額を蚕糸業振興資金に充てることができる。
4 蚕糸業振興資金の運用によつて生じた利子等の運用利益金その他この蚕糸業振興資金の運用又は使用に伴い生ずる収入は、蚕糸業振興資金に充てるものとする。
5 蚕糸業振興資金は、第十二条の四十九の規定により運用する場合のほか、第十二条の四十一第二項に規定する業務に必要な経費に充てる場合に限り、運用し、又は使用することができる。
第十二条の五十一中「この法律」の下に「及びこの法律に基づく政令」を加える。
第十九条の二第六号の次に次の一号を加える。
六の二 第十二条の四十七の二第五項の規定に違反して、蚕糸業振興資金を運用し、又は使用したとき。
附 則
(施行期日)
1 この法律は、公布の日から起算して三十日を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
(経過措置)
2 日本蚕糸事業団(以下「事業団」という。)は、昭和五十三事業年度に繭糸価格安定法(以下「法」という。)第十二条の四十三第一項各号に掲げる業務に係る勘定以外の勘定(以下「中間安定等勘定」という。)において法第十二条の四十七第一項に規定する残余を生じ、同項の規定によりその残余の額を積立金として整理したときは、この法律の施行の日において、中間安定等勘定の積立金をその額から昭和五十三事業年度の中間安定等勘定における法第十二条の四十七第一項の残余の額であつて同項の規定により積立金として整理された額に政令で定める割合を乗じて得た額(以下「資金充当額」という。)を差し引いて得た額まで減額して整理し、当該資金充当額を改正後の法第十二条の四十七の二第一項に規定する蚕糸業振興資金に充てることができる。
3 事業団が改正前の法第十二条の四十一第二項の規定により昭和五十四事業年度において行うものとして認可を受けた業務は、改正後の法第十二条の四十一第二項の規定により認可を受けた業務とみなす。
4 事業団は、前項の業務に関する経理については、蚕糸業振興資金に係る経理として整理しなければならない。
(農林水産・内閣総理大臣署名)