大日本育英会法の一部を改正する法律
法律第二百四号(昭二八・八・一三)
大日本育英会法(昭和十九年法律第三十号)の一部を次のように改正する。
題名を次のように改める。
日本育英会法
第一条から第四条まで中「大日本育英会」を「日本育英会」に改める。
第五条第一項中「大日本育英会」を「日本育英会に、「勅令」を「政令」に改める。
第七条から第十一条まで中「大日本育英会」を「日本育英会」に改める。
第十五条中「大日本育英会」を「日本育英会」に改め、「職員ハ」の下に「罰則ノ適用ニ付テハ」を加える。
第十六条中「大日本育英会」を「日本育英会」に改め、同条の次に次の二条を加える。
第十六条ノ二 前条第一項第一号ノ規定ニ依ル貸与金ニハ利息ヲ附セズ
前項ノ貸与金ノ返還ノ期限ハ政令ヲ以テ之ヲ定ム但シ日本育英会ハ学資ノ貸与ヲ受ケタル者ガ災害又ハ傷痍疾病ニ因リ其ノ貸与金ノ返還困難トナリタルトキ其ノ他政令ノ定ムル事由アルトキハ其ノ返還ノ期限ヲ猶予スルコトヲ得
第十六条ノ三 日本育英会ハ学資ノ貸与ヲ受ケタル者ガ左ノ各号ノ一ニ該当スル場合ニ於テハ政令ノ定ムル所ニ依リ其ノ貸与金ノ全部又ハ一部ノ返還ヲ免除スルコトヲ得
一 死亡又ハ不具廃疾ニ因リ貸与金ノ返還不能トナリタルトキ
二 修業後一定年数以上継続シテ義務教育ニ関スル教育職員ノ職ニ在リタルトキ
前項ニ規定スル場合ノ外日本育英会ハ大学院ニ於テ学資ノ貸与ヲ受ケタル者ガ修業後一定年数以上継続シテ教育又ハ研究ノ職ニ在リタルトキハ政令ノ定ムル所ニ依リ其ノ貸与金ノ全部又ハ一部ノ返還ヲ免除スルコトヲ得
第十七条中「前条第一項第一号」を「第十六条第一項第一号」に改める。
第十八条中「大日本育英会」を「日本育英会」に改める。
第十九条の各号列記以外の部分中「大日本育英会」を「日本育英会」に、同条第三号中「信託会社」を「信託会社若ハ信託業務ヲ営ム銀行」に改める。
第二十条から第二十六条まで中「大日本育英会」を「日本育英会」に改める。
第二十六条の次に次の一条を加える。
第二十六条ノ二 政府ハ毎年度予算ノ範囲内ニ於テ日本育英会ニ対シ第十六条第一項第一号ノ業務ニ要スル資金ノ貸付ヲ為スコトヲ得
前項ノ貸付金ニハ利息ヲ附セズ
政府ハ日本育英会ガ第十六条ノ三ノ規定ニ依リ貸与金ノ返還ヲ免除シタルトキハ日本育英会ニ対シ其ノ免除シタル金額ニ相当スル額ノ貸付金ノ償還ヲ免除スルコトヲ得
第二十八条を次のように改める。
第二十八条 政府ハ日本育英会ニ対シ第十六条ニ規定スル業務ニ関シ毎年度予算ノ範囲内ニ於テ補助金ヲ交付スルコトヲ得
第二十九条中「大日本育英会」を「日本育英会」に、「千円」を「三万円」に改める。
第三十条の各号列記以外の部分中「大日本育英会」を「日本育英会」に、「五百円」を「一万円」に、同条第一号中「勅令」を「政令」に改める。
第三十一条中「大日本育英会」を「日本育英会」に、「五百円」を「一万円」に改める。
附 則
1 この法律は、公布の日から施行する。
2 改正後の日本育英会法第十六条ノ二及び第十六条ノ三の規定は、この法律施行前に貸与した貸与金についても適用する。
3 改正後の日本育英会法第二十六条ノ二第二項及び第三項の規定は、この法律施行前に貸し付けた貸付金についても適用する。
4 この法律施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
5 登録税法(明治二十九年法律第二十七号)の一部を次のように改正する。
第十九条第七号中「大日本育英会」を「日本育英会」に、「大日本育英会法」を「日本育英会法」に、同条第十八号中「大日本育英会」を「日本育英会」に、同条第二十号中「大日本育英会」を「日本育英会」に、「大日本育英会法」を「日本育英会法」に改める。
6 印紙税法(明治三十二年法律第五十四号)の一部を次のように改正する。
第五条第六号ノ八中「大日本育英会」を「日本育英会」に改める。
7 所得税法(昭和二十二年法律第二十七号)の一部を次のように改正する。
第三条第十号中「大日本育英会」を「日本育英会」に改める。
8 法人税法(昭和二十二年法律第二十八号)の一部を次のように改正する。
第四条第四号中「大日本育英会」を「日本育英会」に改める。
9 地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)の一部を次のように改正する。
第二百九十六条中「町村職員恩給組合連合会、」の下に「日本育英会、」を加える。
第七百四十三条第三号中「大日本育英会」を「日本育英会」に改める。
(大蔵・文部・内閣総理大臣署名)