3 国鉄があった時代(企画・監修 加藤公共交通研究所)

中小企業信用保険特別会計法

法律第二百六十五号(昭二五・一二・一四)

 (設置)

第一条 中小企業信用保険法(昭和二十五年法律第二百六十四号。以下「法」という。)による中小企業信用保険に関する政府の経理を明確にするため、特別会計を設置し、一般会計と区分して経理する。

 (管理)

第二条 この会計は、通商産業大臣が、法令の定めるところに従い、管理する。

 (基金)

第三条 この会計においては、第四条に規定する一般会計からの繰入金に相当する金額(第八条第三項の規定による減額をしたときは、その減額した額を控除した金額)をもつて基金とする。

 (歳入及び歳出)

第四条 この会計においては、保険料、法第八条の規定により政府が代位した貸付金債権の回収金、一般会計からの繰入金及び附属雑収入をもつてその歳入とし、保険金、保険料の還付金、事務取扱費その他の諸費をもつてその歳出とする。

2 前項に規定する一般会計からの繰入金は、予算の定めるところにより、この会計の基金に充てるため、繰り入れるものとする。

 (蔵入歳出予定計算書の作製及び送付)

第五条 通商産業大臣は、毎会計年度、この会計の歳入歳出予定計算書を作製し、大蔵大臣に送付しなければならない。

2 前項の歳入歳出予定計算書には、左の書類を添附しなければならない。

 一 前前年度の貸借対照表及び損益計算書

 二 前年度及び当該年度の予定貸借対照表及び予定損益計算書

 (歳入歳出予算の区分)

第六条 この会計の歳入歳出予算は、歳入の性質及び歳出の目的に従つて、款及び項に区分する。

 (予算の作成及び提出)

第七条 内閣は、毎会計年度、この会計の予算を作成し、一般会計の予算とともに、国会に提出しなければならない。

2 前項の予算には、第五条第一項に規定する歳入歳出予定計算書及び同条第二項各号に掲げる書類を添附しなければならない。

 (利益及び損失の処理)

第八条 この会計において、毎会計年度の損益計算上利益を生じたときは、これを積立金として積み立てなければならない。

2 前項の積立金は、損失の補てんに充てる場合を除いては、取りくずしてはならない。

3 この会計において、毎会計年度の損益計算上損失を生じたときは、積立金を取りくずして整理し、なお損失が補てんされないときは、基金を減額して整理するものとする。

4 第一項及び前項に規定する損益計算の方法については、政令で定める。

 (剰余金の繰入)

第九条 この会計において、毎会計年度の決算上剰余金を生じたときは、これを翌年度の歳入に繰り入れるものとする。

 (歳入歳出決定計算書の作製及び送付)

第十条 通商産業大臣は、毎会計年度、歳入歳出予定計算書と同一の区分により、この会計の歳入歳出決定計算書を作製し、大蔵大臣に送付しなければならない。

2 前項の歳入歳出決定計算書には、当該年度の貸借対照表及び損益計算書を添附しなければならない。

 (歳入歳出決算の作成及び提出)

第十一条 内閣は、毎会計年度、この会計の歳入歳出決算を作成し、一般会計の歳入歳出決算とともに、国会に提出しなければならない。

2 前項の歳入歳出決算には、前条第一項に規定する歳入歳出決定計算書並びに同条第二項に規定する当該年度の貸借対照表及び損益計算書を添附しなければならない。

 (余裕金の預入)

第十二条 この会計において、支払上現金に余裕があるときは、基金に相当する金額を限度として、大蔵省預金部に預け入れることができる。

 (支出未済額の繰越)

第十三条 この会計において、支払義務の生じた歳出金で、当該年度の出納の完結までに支出済とならなかつたものに係る歳出予算は、翌年度に繰り越して使用することができる。

2 通商産業大臣は、前項の規定による繰越をしたときは、大蔵大臣及び会計検査院に通知しなければならない。

3 第一項の規定により繰越をしたときは、当該経費については、財政法(昭和二十二年法律第三十四号)第三十一条第一項の規定による予算の配賦があつたものとみなす。

 (実施規定)

第十四条 この法律の実施のための手続その他その執行について必要な事項は、政令で定める。

   附 則

1 この法律は、法施行の日から施行する。

2 通商産業省設置法(昭和二十四年法律第百二号)の一部を次のように改正する。

  第七条第五号及び第六号中「輸出信用保険特別会計、」の下に「中小企業信用保険特別会計、」を加える。

3 中小企業庁設置法(昭和二十三年法律第八十三号)の一部を次のように改正する。

  第三条第四号の二の次に次の一号を加える。

  四の三 中小企業信用保険特別会計の経理を行うこと。

(大蔵・通商産業・内閣総理大臣署名) 

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