簡易生命保険の積立金の運用に関する法律及び簡易保険福祉事業団法の一部を改正する法律

法律第六十四号(平六・六・二九)

 (簡易生命保険の積立金の運用に関する法律の一部改正)

第一条 簡易生命保険の積立金の運用に関する法律(昭和二十七年法律第二百十号)の一部を次のように改正する。

  第三条第一項第七号中「国債」の下に「(証券取引所が、定款の定めるところにより、国債について、債券先物取引のため、利率、償還の期限その他の条件を標準化して設定した標準物を含む。)」を加え、同項第十四号中「国際機関」の下に「(以下この条において「外国政府等」という。)」を、「債券(」の下に「証券取引所が、定款の定めるところにより、外国政府の発行する債券について、債券先物取引のため、利率、償還の期限その他の条件を標準化して設定した標準物を含む。」を加え、同項第十七号中「簡易保険福祉事業団」の下に「(次条において「事業団」という。)」を加え、同項第二十号中「外国政府、外国の地方公共団体、国際機関」を「外国政府等」に改め、同項に次の一号を加える。

  二十一 債券オプション(当事者の一方の意思表示により当事者間において債券(第七号及び第十四号に規定する標準物を含む。)の売買取引を成立させることができる権利又はこれに類する権利であつて、政令で定めるものをいう。)

  第三条第六項中「この場合において」の下に「、外国債への運用に準用するときは、第三項中「割合」とあるのは「割合(外国政府等の発行する外国債その他外国法人の発行する政令で定める外国債に運用する場合にあつては、一の外国政府等又は外国法人の発行する外国債の十分の五を超える割合)」と」を、「ときは、」の下に「同項及び前項中」を加え、同条第七項中「第一項」の下に「及び次条第一項」を加え、「同項」を「これら」に改める。

  第六条を第七条とし、第五条を第六条とし、第四条を第五条とし、第三条の次に次の一条を加える。

  (運用寄託)

 第四条 郵政大臣は、前条第一項に規定するものに運用するほか、第一条の目的と事業団の目的の共通性にかんがみ、事業団に対し、その長期的な観点からの資金の運用に基づく納付金の納付を目的として、事業団が行う運用のための資金を積立金から寄託すること(次項において「運用寄託」という。)ができる。

 2 郵政大臣は、前項の規定により運用寄託をした資金に付する利子については、運用寄託の目的を達成するため、前条第一項第十七号の規定による貸付金の利率に比して低い利率を定めることができる。

 3 郵政大臣は、経済情勢その他の事情を勘案して、毎年一回、前項の利率を変更することができる。この場合においては、同項の規定を準用する。

 4 郵政大臣は、前二項の規定により利率を定め、又はこれを変更しようとするときは、大蔵大臣と協議しなければならない。

 (簡易保険福祉事業団法の一部改正)

第二条 簡易保険福祉事業団法(昭和三十七年法律第六十四号)の一部を次のように改正する。

  第十九条第二号中「借り入れた」を「運用寄託(簡易生命保険の積立金の運用に関する法律(昭和二十七年法律第二百十号)第四条第一項に規定する運用寄託をいう。)をされた」に改める。

  第二十五条の見出しを「(運用寄託金及び借入金)」に改め、同条第一項中「長期借入金」を「運用寄託金(同号に規定する資金をいう。次項において同じ。)の受入れ」に改め、同条中第四項を第五項とし、第三項を第四項とし、第二項を第三項とし、第一項の次に次の一項を加える。

 2 事業団は、前項の規定による運用寄託金の受入れ後十年以内に当該運用寄託金を簡易生命保険特別会計に返還しなければならない。

  第三十五条第一号中「第二項若しくは第三項ただし書」を「第三項若しくは第四項ただし書」に改める。

  附則第十二条を次のように改める。

  (運用業務の特例)

 第十二条 事業団は、第十九条の規定にかかわらず、簡易生命保険の積立金の運用に関する法律及び簡易保険福祉事業団法の一部を改正する法律(平成六年法律第六十四号)による改正前の第十九条第二号の業務で同法による改正前の第二十五条第一項の規定による長期借入金に係るもの及びこれに附帯する業務を行うことができる。この場合において、第十九条の二中「前条第二号に規定する」とあるのは「前条第二号及び附則第十二条に規定する業務に係る」と、第二十三条の二中「同条第二号の業務及びこれに附帯する業務」とあるのは「同条第二号の業務及びこれに附帯する業務並びに附則第十二条に規定する業務」と、第三十八条第三号中「第十九条」とあるのは「第十九条及び附則第十二条」とする。

   附 則

 この法律は、公布の日から施行する。

(郵政・内閣総理大臣署名)

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