地域雇用開発等促進法の一部を改正する法律
法律第五十六号(平三・五・二)
地域雇用開発等促進法(昭和六十二年法律第二十三号)の一部を次のように改正する。 目次中「及び地域雇用開発計画(第六条・第七条)」を「並びに地域雇用機会増大計画及び地域雇用環境整備計画(第六条―第七条の二)」に、「第三章 雇用開発促進地域」を「第三章 雇用機会増大促進地域」に、「第四章 特定雇用開発促進地域に係る地域雇用開発及び失業の予防、再就職の促進等のための措置(第十二条―第二十一条)」を
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第四章 特定雇用機会増大促進地域に係る地域雇用開発及び失業の予防、再就職の促進等のための措置(第十二条―第二十一条) |
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第四章の二 雇用環境整備地域に係る地域雇用開発のための措置(第二十一条の二―第二十一条の四) |
」 |
に改める。
第一条中「雇用開発促進地域、特定雇用開発促進地域」を「雇用機会増大促進地域、特定雇用機会増大促進地域、雇用環境整備地域」に改める。
第二条第一項第一号中「求職者数に比し」を「求職者の総数に比し、又は一定の求職者に関し」に改め、同項第二号中「雇用開発促進地域」を「雇用機会増大促進地域」に、「求職者数に比し相当程度に雇用機会が不足している」を「求職者の総数に比し相当程度に雇用機会が不足しており、その状態が相当期間にわたり継続することが見込まれる」に改め、同項第三号中「特定雇用開発促進地域 雇用開発促進地域」を「特定雇用機会増大促進地域 雇用機会増大促進地域」に改め、同号の次に次の一号を加える。
三の二 雇用環境整備地域 雇用機会増大促進地域又は緊急雇用安定地域に該当する地域以外の地域のうち、当該地域における労働力の需給状況、労働者の他地域への移動状況その他雇用の動向を考慮した場合にその適性、能力、経験、技能の程度等にふさわしい職業に就くことを促進する必要があると認められる求職者に係る雇用機会が相当程度に不足している状況にあり、かつ、当該求職者等に関し第四章の二に定める地域雇用開発のための措置を講ずる必要があるものとして政令で指定する地域(第七条の二第一項において「特定雇用機会不足地域」という。)であつて、当該地域に係る同項の地域雇用環境整備計画が同条第五項の規定による労働大臣の承認を受けているものをいう。
第二条第一項第四号中「特定雇用開発促進地域」を「特定雇用機会増大促進地域」に改め、同項第五号中「雇用開発促進地域事業主 雇用開発促進地域」を「雇用機会増大促進地域事業主 雇用機会増大促進地域」に改め、同項第六号中「特定雇用開発促進地域事業主 特定雇用開発促進地域」を「特定雇用機会増大促進地域事業主 特定雇用機会増大促進地域」に改め、同項第八号中「雇用開発促進地域求職者 雇用開発促進地域」を「雇用機会増大促進地域求職者 雇用機会増大促進地域」に改め、同項第九号中「特定雇用開発促進地域離職者」を「特定雇用機会増大促進地域離職者」に、「特定雇用開発促進地域内」を「特定雇用機会増大促進地域内」に改め、同項中第十号を第十一号とし、第九号の次に次の一号を加える。
十 雇用環境整備地域求職者 第三号の二に規定する求職者であつて、当該雇用環境整備地域内に居住し、又は居住していた者をいう。
第二条第二項から第四項までを次のように改める。
2 前項第二号の規定による指定は、第三章に定める措置を講ずべき期間を付してするものとする。この場合において、当該期間を延長し、又は短縮する必要があると認められるときは、当該期間は、延長し、又は短縮することができるものとする。
3 第一項第三号の規定による指定は、第四章に定める措置を講ずべき期間を付してするものとする。この場合において、当該期間を延長し、又は短縮する必要があると認められるときは、当該期間は、延長し、又は短縮することができるものとする。
4 雇用環境整備地域について第四章の二(第二十一条の四を除く。)に定める措置を講ずべき期間は、政令で定める期間の範囲内で第七条の二第十項の承認地域雇用環境整備計画において定められた同条第二項第二号の計画期間とする。
第二条中第七項を第八項とし、第六項を第七項とし、第五項を第六項とし、第四項の次に次の一項を加える。
5 第一項第四号の規定による指定は、第五章に定める措置を講ずべき期間を付してするものとする。この場合において、当該期間を延長する必要があると認められるときは、当該期間は、延長することができるものとする。
第三条中「雇用開発促進地域における」を「雇用機会増大促進地域及び雇用環境整備地域における」に、「特定雇用開発促進地域」を「特定雇用機会増大促進地域」に改める。
第四条中「雇用開発促進地域における」を「雇用機会増大促進地域及び雇用環境整備地域における」に、「特定雇用開発促進地域離職者」を「特定雇用機会増大促進地域離職者」に改める。
第五条第一項中「特定雇用開発促進地域事業主」を「特定雇用機会増大促進地域事業主」に、「特定雇用開発促進地域又は」を「特定雇用機会増大促進地域又は」に改め、同条第二項中「特定雇用開発促進地域事業主」を「特定雇用機会増大促進地域事業主」に、「特定雇用開発促進地域に係る」を「特定雇用機会増大促進地域に係る」に改める。
第二章の章名中「及び地域雇用開発計画」を「並びに地域雇用機会増大計画及び地域雇用環境整備計画」に改める。
第六条第一項中「雇用開発促進地域」を「雇用機会増大促進地域及び雇用環境整備地域」に改め、同条第二項中「雇用開発促進地域」を「雇用機会増大促進地域及び雇用環境整備地域」に、「地域雇用開発計画」を「地域雇用機会増大計画及び第七条の二第一項の地域雇用環境整備計画」に改める。
第七条の見出しを「(地域雇用機会増大計画)」に改め、同条第一項中「雇用開発促進地域」を「雇用機会増大促進地域」に、「以下「地域雇用開発計画」」を「次条を除き、以下「地域雇用機会増大計画」」に改め、同条第二項から第四項までの規定中「地域雇用開発計画」を「地域雇用機会増大計画」に、「雇用開発促進地域」を「雇用機会増大促進地域」に改め、同条第五項及び第六項中「地域雇用開発計画」を「地域雇用機会増大計画」に改める。
第二章に次の一条を加える。
(地域雇用環境整備計画)
第七条の二 都道府県は、その区域内の特定雇用機会不足地域ごとに、地域雇用開発の促進に関する計画(以下この条において「地域雇用環境整備計画」という。)を策定し、労働大臣の承認を申請することができる。
2 地域雇用環境整備計画においては、前条第二項各号に掲げる事項及び次に掲げる事項を定めるものとする。
一 第二条第一項第三号の二に規定する求職者に係る雇用に関する状況
二 計画期間
3 前条第二項各号及び前項各号に掲げる事項のほか、地域雇用環境整備計画においては、事業主に対する資金の融通の円滑化その他の地域雇用開発を促進するため必要な業務であつて政令で定めるものを行う者及び当該業務の運営に関する事項を定めることができる。
4 都道府県知事は、地域雇用環境整備計画の案を作成するに当たつては、あらかじめ、当該地域雇用環境整備計画に係る地域を管轄する市町村長の意見を聴くものとする。
5 労働大臣は、地域雇用環境整備計画が地域雇用開発指針に即するものであると認めるときは、その承認をするものとする。
6 労働大臣は、前項の規定による承認をしようとするときは、関係行政機関の長と協議するものとする。
7 都道府県は、地域雇用環境整備計画が第五項の規定による承認を受けたときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。
8 都道府県は、第五項の規定による承認を受けた地域雇用環境整備計画を変更しようとするときは、労働大臣の承認を受けなければならない。
9 雇用環境整備地域について次の各号に掲げるいずれかの事情が生じたことに伴い第二条第一項第三号の二の規定による指定が解除されたときは、当該雇用環境整備地域に係る地域雇用環境整備計画についての第五項の規定による承認は、その効力を失うものとする。
一 当該雇用環境整備地域の全部又は一部について第二条第一項第二号又は第四号の規定による指定をしたこと。
二 当該雇用環境整備地域について第四章の二に定める措置を講ずる必要がなくなつたこと。
10 第四項、第六項及び第七項の規定は、第五項の規定による承認を受けた地域雇用環境整備計画(第八項の規定による変更の承認があつたときは、その変更後のもの。第四章の二において「承認地域雇用環境整備計画」という。)の変更について準用する。
第三章の章名中「雇用開発促進地域」を「雇用機会増大促進地域」に改める。
第八条第一項中「地域雇用開発計画」を「地域雇用機会増大計画」に、「当該雇用開発促進地域」を「当該雇用機会増大促進地域」に、「雇用開発促進地域求職者」を「雇用機会増大促進地域求職者」に改め、同条第二項中「雇用開発促進地域」を「雇用機会増大促進地域」に改める。
第九条中「雇用開発促進地域」を「雇用機会増大促進地域」に、「地域雇用開発計画」を「地域雇用機会増大計画」に改める。
第十条第一項及び第十一条中「雇用開発促進地域求職者」を「雇用機会増大促進地域求職者」に改める。
第四章中「特定雇用開発促進地域」を「特定雇用機会増大促進地域」に、「特定雇用開発促進地域離職者」を「特定雇用機会増大促進地域離職者」に改める。
第十二条中「地域雇用開発計画」を「地域雇用機会増大計画」に改める。
第十五条中「特定雇用開発促進地域事業主」を「特定雇用機会増大促進地域事業主」に改める。
第四章の次に次の一章を加える。
第四章の二 雇用環境整備地域に係る地域雇用開発のための措置
(地域雇用開発のための助成及び援助)
第二十一条の二 政府は、承認地域雇用環境整備計画で定める当該雇用環境整備地域における地域雇用開発を促進するため、当該雇用環境整備地域内において事業所を設置し、又は整備して雇用環境整備地域求職者を雇い入れ、かつ、その雇用する労働者の職業生活上の環境の整備改善に資する福祉施設を設置し、又は整備する事業主であつて、当該事業所の行う事業が当該雇用環境整備地域における地域雇用開発に特に資すると認められるものに対して、雇用保険法第六十四条の雇用福祉事業として、必要な助成及び援助を行うものとする。
(雇用促進事業団の行う施設等の設置に関する特別の配慮)
第二十一条の三 雇用促進事業団は、雇用環境整備地域内に所在する事業所に雇用されている労働者に関し、効果的な職業訓練の実施の促進及び職業生活上の環境の整備改善を図ることによつて、承認地域雇用環境整備計画で定める当該雇用環境整備地域における地域雇用開発に資するため、雇用促進事業団法第十九条第一項第一号の事業主その他のものの行う職業訓練の援助を実施するための施設で労働大臣が定めるもの、同項第三号の宿舎及び同項第五号の福祉施設を設置するに当たつては、当該雇用環境整備地域について、特別の配慮をするものとする。
2 雇用促進事業団は、当該雇用環境整備地域内に所在する事業所に雇い入れられる雇用環境整備地域求職者(当該雇用環境整備地域内に居住する者を除く。)で、当該承認地域雇用環境整備計画に定める事項に照らして宿舎の確保を図ることが必要であると公共職業安定所長が認めるものに、雇用促進事業団法第十九条第一項第三号の宿舎を貸与することができる。この場合においては、同条第五項の規定は、適用しない。
(負担金についての必要経費算入の特例等)
第二十一条の四 第七条の二第三項に規定する者(その者が民法(明治二十九年法律第八十九号)第三十四条の規定により設立された法人である場合に限る。)が行う同項に規定する業務であつて承認地域雇用環境整備計画に係るものに係る基金に充てるための負担金を支出した場合には、租税特別措置法(昭和三十二年法律第二十六号)で定めるところにより、必要経費算入の特例及び損金算入の特例の適用があるものとする。
第二十五条第二項中「雇用開発促進地域、特定雇用開発促進地域」を「雇用機会増大促進地域、特定雇用機会増大促進地域、雇用環境整備地域」に改める。
第二十六条第一項中「第二条第六項及び第七項」を「第二条第七項及び第八項」に改め、同条中第三項を第四項とし、同条第二項中「第十号」を「第十一号」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。
2 第七条の二第一項の地域雇用環境整備計画において定める同条第二項第一号の求職者のうち、船員となろうとする者の占める割合が相当程度のものである場合における第二条第一項第三号の二並びに第七条の二第一項、第五項、第六項(同条第十項において準用する場合を含む。)及び第八項の規定の適用については、これらの規定中「労働大臣」とあるのは、「運輸大臣及び労働大臣」とする。
第二十七条中「前三章」を「第三章から前章まで」に、「第二条第二項」を「第二条第二項前段」に、「同条第三項」を「同項後段」に、「延長されたとき」を「延長され、又は短縮されたとき」に、「当該延長された」を「当該延長され、又は短縮された後の」に、「若しくは同条第四項の規定による期間の満了又は同条第五項の規定による指定」を「、同条第三項前段の規定により付された期間(同項後段の規定によりその期間が延長され、又は短縮されたときは、当該延長され、又は短縮された後の期間)、同条第五項前段の規定により付された期間(同項後段の規定によりその期間が延長されたときは、当該延長された後の期間)若しくは第七条の二第二項第二号の計画期間(同条第八項の規定によりその計画期間が変更されたときは、当該変更された後の期間)の満了、第二条第六項の規定による指定の失効又は第七条の二第九項の規定による承認」に改める。
附則第二条を次のように改める。
第二条 削除
附則第三条中「施行日の」を「この法律の施行の日(以下「施行日」という。)の」に、「施行日に」を「施行日に地域雇用開発等促進法の一部を改正する法律(平成三年法律第五十六号)による改正前の第二条第一項第三号の」に、「、特定雇用開発促進地域」を「、特定雇用機会増大促進地域」に改める。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
(雇用開発促進地域に該当していた地域等に係る暫定措置)
第二条 この法律の施行の際改正前の地域雇用開発等促進法(以下「旧法」という。)第二条第一項第二号の雇用開発促進地域に該当していた地域(以下単に「雇用開発促進地域」という。)若しくは旧法附則第二条第一項の規定に基づき同号の雇用開発促進地域とみなされていた地域(以下「みなし地域」という。)又は旧法第二条第一項第三号の特定雇用開発促進地域に該当していた地域(以下単に「特定雇用開発促進地域」という。)については、この法律の施行の日(以下「施行日」という。)に、改正後の地域雇用開発等促進法(以下「新法」という。)第二条第二項前段又は第三項前段の規定により次の各号に掲げる地域の区分に応じ、当該各号に定める期間に相当する期間(以下「みなし指定期間」という。)を付して、同条第一項第二号又は第三号の規定による指定をしたものとみなして、新法の規定を適用する。
一 雇用開発促進地域 旧法第二条第二項の規定により付された期間
二 みなし地域 旧法附則第二条第一項に規定する期間
三 特定雇用開発促進地域 旧法第二条第四項の規定による期間
2 前項の規定により新法第二条第一項第二号の規定による指定をしたものとみなされる地域に係るみなし指定期間については、当該地域において求職者が相当数減少し、かつ、求職者の総数に比し雇用機会が不足している状況が著しく改善され、施行日以降引き続き相当期間にわたりその改善された状態が継続することが見込まれる場合に限り、同条第二項後段の規定に基づき短縮することができるものとする。
3 第一項の規定により新法第二条第一項第三号の規定による指定をしたものとみなされる地域に係るみなし指定期間については、同号に規定する雇用に関する状況が著しく改善され、施行日以降引き続き相当期間にわたりその改善された状態が継続することが見込まれる場合に限り、同条第三項後段の規定に基づき短縮することができるものとする。
(船員保険法の一部改正)
第三条 船員保険法(昭和十四年法律第七十三号)の一部を次のように改正する。
第三十三条ノ十二ノ三第一項第一号ロ中「特定雇用開発促進地域離職者」を「特定雇用機会増大促進地域離職者」に改める。
(雇用保険法の一部改正)
第四条 雇用保険法(昭和四十九年法律第百十六号)の一部を次のように改正する。
第二十二条の二第一項第一号ロ中「特定雇用開発促進地域離職者」を「特定雇用機会増大促進地域離職者」に改める。
(運輸省設置法の一部改正)
第五条 運輸省設置法(昭和二十四年法律第百五十七号)の一部を次のように改正する。
第四条第一項中第二十四号の二の二を第二十四号の二の三とし、第二十四号の二を第二十四号の二の二とし、第二十四号の次に次の一号を加える。
二十四の二 地域雇用開発等促進法(昭和六十二年法律第二十三号)に基づいて、船員に関して、地域雇用開発指針を策定し、及び地域雇用環境整備計画を承認すること。
(労働省設置法の一部改正)
第六条 労働省設置法(昭和二十四年法律第百六十二号)の一部を次のように改正する。
第五条第五十一号の二中「策定する」を「策定し、及び地域雇用環境整備計画の承認をする」に改める。
(政令への委任)
第七条 附則第二条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
(大蔵大臣臨時代理・厚生・運輸大臣臨時代理・労働・内閣総理大臣臨時代理署名)