児童手当法の一部を改正する法律

法律第五十四号(平三・五・二)

 児童手当法(昭和四十六年法律第七十三号)の一部を次のように改正する。

 第三条中第二項を削り、第三項を第二項とする。

 第四条第一項第一号中「義務教育就学前の児童を含む二人以上の」を「次のイ又はロに掲げる」に改め、同号に次のように加える。

  イ 三歳に満たない児童(月の初日に生まれた児童については、出生の日から三年を経過しない児童とする。以下同じ。)

  ロ 三歳に満たない児童を含む二人以上の児童

 第六条第一項を次のように改める。

  児童手当は、月を単位として支給するものとし、その額は、一月につき、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、それぞれ当該各号に掲げる額とする。

 一 児童手当の支給要件に該当する者(以下「受給資格者」という。)に係る支給要件児童のすべてが三歳に満たない児童である場合 次のイ又はロに掲げる場合の区分に応じ、それぞれイ又はロに掲げる額

  イ 当該三歳に満たない児童が一人又は二人いる場合 五千円に当該三歳に満たない児童の数を乗じて得た額

  ロ 当該三歳に満たない児童が三人以上いる場合 一万円に当該三歳に満たない児童の数を乗じて得た額から、一万円を控除して得た額

 二 受給資格者に係る支給要件児童のうちに三歳以上の児童(月の初日に生まれた児童については、出生の日から三年を経過した児童とする。以下同じ。)がいる場合 次のイ又はロに掲げる場合の区分に応じ、それぞれイ又はロに掲げる額

  イ 当該三歳以上の児童が一人いる場合 一万円に当該支給要件児童のうち三歳に満たない児童の数を乗じて得た額から、五千円を控除して得た額

  ロ 当該三歳以上の児童が二人以上いる場合 一万円に当該支給要件児童のうち三歳に満たない児童の数を乗じて得た額

 第七条第一項中「児童手当の支給要件に該当する者(以下「受給資格者」という。)」を「受給資格者」に改める。

 第八条第三項中「又はやむを得ない理由により」の下に「当該」を加える。

 第十八条第一項中「第二十条第一項に」を「同項に」に、「あて」を「充て」に改める。

 附則第四条及び第五条を次のように改める。

第四条及び第五条 削除

 附則第六条第一項中「昭和六十一年六月から昭和六十六年五月までの間においては」を「当分の間」に改め、同条第二項中「、第三十条並びに第三十一条」を「並びに第三十条」に、「第二十条第一項に規定する拠出金をもつてあて」を「同項に規定する拠出金をもつて充て」に、「昭和六十一年度から昭和六十六年度までの各年度」を「当分の間」に改め、同条に次の一項を加える。

5 偽りその他不正の手段により第一項の給付の支給を受けた者は、三年以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。ただし、刑法に正条があるときは、刑法による。

   附 則

 (施行期日)

第一条 この法律は、平成四年一月一日から施行する。ただし、附則第四条から第六条までの改正規定及び附則第七条の規定は平成三年六月一日から、附則第四条(第三項を除く。)及び第六条(附則第三条及び第四条第三項の規定を準用する部分を除く。)の規定は同年十一月一日から施行する。

 (支給要件等に関する暫定措置)

第二条 平成四年一月一日から同年十二月三十一日までの間においては、改正後の児童手当法(以下「新法」という。)第四条第一項第一号イ中「三歳に満たない児童(月の初日に生まれた児童については、出生の日から三年を経過しない児童とする。以下同じ。)」とあるのは「平成三年一月二日以後に生まれた児童」と、同号ロ中「三歳に満たない児童」とあるのは「五歳に満たない児童(月の初日に生まれた児童については、出生の日から五年を経過しない児童とする。以下同じ。)」と、新法第六条第一項第一号中「三歳に満たない」とあるのは「平成三年一月二日以後に生まれた」と、同項第二号中「三歳以上の児童(月の初日に生まれた児童については、出生の日から三年を経過した児童とする。以下同じ。)がいる場合」とあるのは「平成三年一月一日以前に生まれた児童がいる場合(当該支給要件児童のすべてが平成三年一月一日以前に生まれた児童である場合を含む。)」と、「三歳以上の児童が一人」とあるのは「平成三年一月一日以前に生まれた児童が一人」と、「三歳に満たない児童の数を乗じて得た額から」とあるのは「平成三年一月二日以後に生まれた児童の数を乗じて得た額から」と、「三歳以上の児童が二人以上いる場合」とあるのは「平成三年一月一日以前に生まれた児童が二人以上いる場合(当該支給要件児童のすべてが平成三年一月一日以前に生まれた児童である場合を含む。)」と、「のうち三歳に満たない児童の数を乗じて得た額」とあるのは「のうち五歳に満たない児童の数を乗じて得た額(当該支給要件児童のすべてが五歳に満たない児童である場合は、一万円に当該五歳に満たない児童の数より一を減じた数を乗じて得た額から、五千円を控除して得た額とし、当該支給要件児童のうちに五歳以上の児童(月の初日に生まれた児童については、出生の日から五年を経過した児童とする。)が一人いる場合は、一万円に当該支給要件児童のうち五歳に満たない児童の数を乗じて得た額から、五千円を控除して得た額とする。)」とする。

2 平成五年一月一日から同年十二月三十一日までの間においては、新法第四条第一項第一号イ中「三歳に満たない児童(月の初日に生まれた児童については、出生の日から三年を経過しない児童とする。以下同じ。)」とあるのは「平成三年一月二日以後に生まれた児童」と、同号ロ中「三歳に満たない児童」とあるのは「四歳に満たない児童(月の初日に生まれた児童については、出生の日から四年を経過しない児童とする。以下同じ。)」と、新法第六条第一項第一号中「三歳に満たない」とあるのは「平成三年一月二日以後に生まれた」と、同項第二号中「三歳以上の児童(月の初日に生まれた児童については、出生の日から三年を経過した児童とする。以下同じ。)がいる場合」とあるのは「平成三年一月一日以前に生まれた児童がいる場合(当該支給要件児童のすべてが平成三年一月一日以前に生まれた児童である場合を含む。)」と、「三歳以上の児童が一人」とあるのは「平成三年一月一日以前に生まれた児童が一人」と、「三歳に満たない児童の数を乗じて得た額から」とあるのは「平成三年一月二日以後に生まれた児童の数を乗じて得た額から」と、「三歳以上の児童が二人以上いる場合」とあるのは「平成三年一月一日以前に生まれた児童が二人以上いる場合(当該支給要件児童のすべてが平成三年一月一日以前に生まれた児童である場合を含む。)」と、「のうち三歳に満たない児童の数を乗じて得た額」とあるのは「のうち四歳に満たない児童の数を乗じて得た額(当該支給要件児童のすべてが四歳に満たない児童である場合は、一万円に当該四歳に満たない児童の数より一を減じた数を乗じて得た額から、五千円を控除して得た額とし、当該支給要件児童のうちに四歳以上の児童(月の初日に生まれた児童については、出生の日から四年を経過した児童とする。)が一人いる場合は、一万円に当該支給要件児童のうち四歳に満たない児童の数を乗じて得た額から、五千円を控除して得た額とする。)」とする。

 (児童手当の額に関する経過措置)

第三条 平成三年十二月以前の月分の児童手当の額については、なお従前の例による。

 (認定の請求等に関する経過措置)

第四条 平成四年一月一日において児童手当の支給要件に該当すべき者は、同日前においても、同日にその要件に該当することを条件として、当該児童手当について新法第七条第一項(新法第十七条第一項の規定により読み替えられる場合を含む。以下この条において同じ。)の規定による認定の請求の手続をとることができる。

2 前項の手続をとった者が、平成四年一月一日において、児童手当の支給要件に該当しているときは、その者に対する児童手当の支給は、新法第八条第二項の規定にかかわらず、同月から始める。

3 平成四年一月一日において現に児童手当の支給要件に該当している者(平成三年十二月三十一日において改正前の児童手当法第四条に規定する要件に該当していた者を除く。)が、平成四年一月三十一日までの間に新法第七条第一項の規定による認定の請求をしたときは、その者に対する児童手当の支給は、新法第八条第二項の規定にかかわらず、同月から始める。

第五条 平成四年一月一日から同年十二月三十一日までの間においては、新法附則第六条第一項中「第四条」とあるのは「児童手当法の一部を改正する法律(平成三年法律第五十四号。以下「法律第五十四号」という。)附則第二条第一項の規定により読み替えられた第四条」と、同条第二項中「第五条から第十七条まで」とあるのは「第五条、法律第五十四号附則第二条第一項の規定により読み替えられた第六条、第七条から第十七条まで」とする。

2 平成五年一月一日から同年十二月三十一日までの間においては、新法附則第六条第一項中「第四条」とあるのは「児童手当法の一部を改正する法律(平成三年法律第五十四号。以下「法律第五十四号」という。)附則第二条第二項の規定により読み替えられた第四条」と、同条第二項中「第五条から第十七条まで」とあるのは「第五条、法律第五十四号附則第二条第二項の規定により読み替えられた第六条、第七条から第十七条まで」とする。

第六条 附則第三条及び第四条の規定は、新法附則第六条第一項の給付について準用する。この場合において、附則第四条第一項中「新法第七条第一項」とあるのは「新法附則第六条第二項において準用する新法第七条第一項」と、「新法第十七条第一項」とあるのは「新法附則第六条第二項において準用する新法第十七条第一項」と、同条第二項中「新法第八条第二項」とあるのは「新法附則第六条第二項において準用する新法第八条第二項」と、同条第三項中「新法第七条第一項」とあるのは「新法附則第六条第二項において準用する新法第七条第一項」と、「新法第八条第二項」とあるのは「新法附則第六条第二項において準用する新法第八条第二項」と読み替えるものとする。

 (罰則の適用に関する経過措置)

第七条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

 (検討)

第八条 児童手当法による児童手当制度については、児童手当制度の目的を踏まえ、この法律の施行後における児童手当制度の実施状況、社会経済情勢の推移等を勘案し、給付及び費用負担の在り方を含め、その全般に関して検討が加えられ、その結果に基づき、必要な見直し等の措置が講ぜられるべきものとする。

(厚生・内閣総理大臣臨時代理署名)

年表に戻る

法令一覧(年度別)に戻る