児童虐待の防止等に関する法律及び児童福祉法の一部を改正する法律
法律第七十三号(平一九・六・一)
(児童虐待の防止等に関する法律の一部改正)
第一条 児童虐待の防止等に関する法律(平成十二年法律第八十二号)の一部を次のように改正する。
第一条中「促進する」を「促進し、もって児童の権利利益の擁護に資する」に改める。
第四条第一項中「民間団体の支援」の下に「、医療の提供体制の整備」を加え、同条第五項中「地方公共団体は」の下に「、児童虐待を受けた児童がその心身に著しく重大な被害を受けた事例の分析を行うとともに」を加え、同条第六項を同条第七項とし、同条第五項の次に次の一項を加える。
6 児童の親権を行う者は、児童を心身ともに健やかに育成することについて第一義的責任を有するものであって、親権を行うに当たっては、できる限り児童の利益を尊重するよう努めなければならない。
第八条第一項中「手段により」を削り、「行うよう努める」を「行うための措置を講ずる」に、「児童福祉法第二十五条の七第一項第一号若しくは第二項第一号又は第二十五条の八第一号の規定による児童相談所への送致を行うものとする」を「次に掲げる措置を採るものとする」に改め、同項に次の各号を加える。
一 児童福祉法第二十五条の七第一項第一号若しくは第二項第一号又は第二十五条の八第一号の規定により当該児童を児童相談所に送致すること。
二 当該児童のうち次条第一項の規定による出頭の求め及び調査若しくは質問、第九条第一項の規定による立入り及び調査若しくは質問又は児童福祉法第三十三条第一項若しくは第二項の規定による一時保護の実施が適当であると認めるものを都道府県知事又は児童相談所長へ通知すること。
第八条第二項中「手段により」を削り、「行うよう努める」を「行うための措置を講ずる」に改め、同条第三項中「確認」の下に「を行うための措置」を加え、「行うよう努めなければならない」を「行うものとする」に改め、同条の次に次の一条を加える。
(出頭要求等)
第八条の二 都道府県知事は、児童虐待が行われているおそれがあると認めるときは、当該児童の保護者に対し、当該児童を同伴して出頭することを求め、児童委員又は児童の福祉に関する事務に従事する職員をして、必要な調査又は質問をさせることができる。この場合においては、その身分を証明する証票を携帯させ、関係者の請求があったときは、これを提示させなければならない。
2 都道府県知事は、前項の規定により当該児童の保護者の出頭を求めようとするときは、厚生労働省令で定めるところにより、当該保護者に対し、出頭を求める理由となった事実の内容、出頭を求める日時及び場所、同伴すべき児童の氏名その他必要な事項を記載した書面により告知しなければならない。
3 都道府県知事は、第一項の保護者が同項の規定による出頭の求めに応じない場合は、次条第一項の規定による児童委員又は児童の福祉に関する事務に従事する職員の立入り及び調査又は質問その他の必要な措置を講ずるものとする。
第九条第一項中「携帯させなければならない」を「携帯させ、関係者の請求があったときは、これを提示させなければならない」に改め、同条第二項中「第六十二条第五号」を「第六十一条の五」に改め、同条の次に次の八条を加える。
(再出頭要求等)
第九条の二 都道府県知事は、第八条の二第一項の保護者又は前条第一項の児童の保護者が正当な理由なく同項の規定による児童委員又は児童の福祉に関する事務に従事する職員の立入り又は調査を拒み、妨げ、又は忌避した場合において、児童虐待が行われているおそれがあると認めるときは、当該保護者に対し、当該児童を同伴して出頭することを求め、児童委員又は児童の福祉に関する事務に従事する職員をして、必要な調査又は質問をさせることができる。この場合においては、その身分を証明する証票を携帯させ、関係者の請求があったときは、これを提示させなければならない。
2 第八条の二第二項の規定は、前項の規定による出頭の求めについて準用する。
(臨検、捜索等)
第九条の三 都道府県知事は、第八条の二第一項の保護者又は第九条第一項の児童の保護者が前条第一項の規定による出頭の求めに応じない場合において、児童虐待が行われている疑いがあるときは、当該児童の安全の確認を行い又はその安全を確保するため、児童の福祉に関する事務に従事する職員をして、当該児童の住所又は居所の所在地を管轄する地方裁判所、家庭裁判所又は簡易裁判所の裁判官があらかじめ発する許可状により、当該児童の住所若しくは居所に臨検させ、又は当該児童を捜索させることができる。
2 都道府県知事は、前項の規定による臨検又は捜索をさせるときは、児童の福祉に関する事務に従事する職員をして、必要な調査又は質問をさせることができる。
3 都道府県知事は、第一項の許可状(以下「許可状」という。)を請求する場合においては、児童虐待が行われている疑いがあると認められる資料、臨検させようとする住所又は居所に当該児童が現在すると認められる資料並びに当該児童の保護者が第九条第一項の規定による立入り又は調査を拒み、妨げ、又は忌避したこと及び前条第一項の規定による出頭の求めに応じなかったことを証する資料を提出しなければならない。
4 前項の請求があった場合においては、地方裁判所、家庭裁判所又は簡易裁判所の裁判官は、臨検すべき場所又は捜索すべき児童の氏名並びに有効期間、その期間経過後は執行に着手することができずこれを返還しなければならない旨、交付の年月日及び裁判所名を記載し、自己の記名押印した許可状を都道府県知事に交付しなければならない。
5 都道府県知事は、許可状を児童の福祉に関する事務に従事する職員に交付して、第一項の規定による臨検又は捜索をさせるものとする。
6 第一項の規定による臨検又は捜索に係る制度は、児童虐待が保護者がその監護する児童に対して行うものであるために他人から認知されること及び児童がその被害から自ら逃れることが困難である等の特別の事情から児童の生命又は身体に重大な危険を生じさせるおそれがあることにかんがみ特に設けられたものであることを十分に踏まえた上で、適切に運用されなければならない。
(臨検又は捜索の夜間執行の制限)
第九条の四 前条第一項の規定による臨検又は捜索は、許可状に夜間でもすることができる旨の記載がなければ、日没から日の出までの間には、してはならない。
2 日没前に開始した前条第一項の規定による臨検又は捜索は、必要があると認めるときは、日没後まで継続することができる。
(許可状の提示)
第九条の五 第九条の三第一項の規定による臨検又は捜索の許可状は、これらの処分を受ける者に提示しなければならない。
(身分の証明)
第九条の六 児童の福祉に関する事務に従事する職員は、第九条の三第一項の規定による臨検若しくは捜索又は同条第二項の規定による調査若しくは質問(以下「臨検等」という。)をするときは、その身分を示す証票を携帯し、関係者の請求があったときは、これを提示しなければならない。
(臨検又は捜索に際しての必要な処分)
第九条の七 児童の福祉に関する事務に従事する職員は、第九条の三第一項の規定による臨検又は捜索をするに当たって必要があるときは、錠をはずし、その他必要な処分をすることができる。
(臨検等をする間の出入りの禁止)
第九条の八 児童の福祉に関する事務に従事する職員は、臨検等をする間は、何人に対しても、許可を受けないでその場所に出入りすることを禁止することができる。
(責任者等の立会い)
第九条の九 児童の福祉に関する事務に従事する職員は、第九条の三第一項の規定による臨検又は捜索をするときは、当該児童の住所若しくは居所の所有者若しくは管理者(これらの者の代表者、代理人その他これらの者に代わるべき者を含む。)又は同居の親族で成年に達した者を立ち会わせなければならない。
2 前項の場合において、同項に規定する者を立ち会わせることができないときは、その隣人で成年に達した者又はその地の地方公共団体の職員を立ち会わせなければならない。
第十条第一項中「前条第一項」を「第九条第一項」に、「又は質問」を「若しくは質問をさせ、又は臨検等」に改め、同条第二項中「応じ」の下に「迅速かつ」を加え、同条の次に次の五条を加える。
(調書)
第十条の二 児童の福祉に関する事務に従事する職員は、第九条の三第一項の規定による臨検又は捜索をしたときは、これらの処分をした年月日及びその結果を記載した調書を作成し、立会人に示し、当該立会人とともにこれに署名押印しなければならない。ただし、立会人が署名押印をせず、又は署名押印することができないときは、その旨を付記すれば足りる。
(都道府県知事への報告)
第十条の三 児童の福祉に関する事務に従事する職員は、臨検等を終えたときは、その結果を都道府県知事に報告しなければならない。
(行政手続法の適用除外)
第十条の四 臨検等に係る処分については、行政手続法(平成五年法律第八十八号)第三章の規定は、適用しない。
(不服申立ての制限)
第十条の五 臨検等に係る処分については、行政不服審査法(昭和三十七年法律第百六十号)による不服申立てをすることができない。
(行政事件訴訟の制限)
第十条の六 臨検等に係る処分については、行政事件訴訟法(昭和三十七年法律第百三十九号)第三十七条の四の規定による差止めの訴えを提起することができない。
第十一条の見出し中「指導」を「指導等」に改め、同条に次の二項を加える。
4 都道府県知事は、前項の規定による勧告を受けた保護者が当該勧告に従わない場合において必要があると認めるときは、児童福祉法第三十三条第二項の規定により児童相談所長をして児童虐待を受けた児童に一時保護を加えさせ又は適当な者に一時保護を加えることを委託させ、同法第二十七条第一項第三号又は第二十八条第一項の規定による措置を採る等の必要な措置を講ずるものとする。
5 児童相談所長は、第三項の規定による勧告を受けた保護者が当該勧告に従わず、その監護する児童に対し親権を行わせることが著しく当該児童の福祉を害する場合には、必要に応じて、適切に、児童福祉法第三十三条の六の規定による請求を行うものとする。
第十二条の前の見出し中「面会又は通信」を「面会等」に改め、同条を次のように改める。
第十二条 児童虐待を受けた児童について児童福祉法第二十七条第一項第三号の措置(以下「施設入所等の措置」という。)が採られ、又は同法第三十三条第一項若しくは第二項の規定による一時保護が行われた場合において、児童虐待の防止及び児童虐待を受けた児童の保護のため必要があると認めるときは、児童相談所長及び当該児童について施設入所等の措置が採られている場合における当該施設入所等の措置に係る同号に規定する施設の長は、厚生労働省令で定めるところにより、当該児童虐待を行った保護者について、次に掲げる行為の全部又は一部を制限することができる。
一 当該児童との面会
二 当該児童との通信
2 前項の施設の長は、同項の規定による制限を行った場合又は行わなくなった場合は、その旨を児童相談所長に通知するものとする。
3 児童虐待を受けた児童について施設入所等の措置(児童福祉法第二十八条の規定によるものに限る。)が採られ、又は同法第三十三条第一項若しくは第二項の規定による一時保護が行われた場合において、当該児童虐待を行った保護者に対し当該児童の住所又は居所を明らかにしたとすれば、当該保護者が当該児童を連れ戻すおそれがある等再び児童虐待が行われるおそれがあり、又は当該児童の保護に支障をきたすと認めるときは、児童相談所長は、当該保護者に対し、当該児童の住所又は居所を明らかにしないものとする。
第十二条の二第一項中「除く。」の下に「以下この項において同じ。」を加え、「が当該児童の引渡し又は当該児童との面会若しくは通信を求め、かつ、これを認めた場合には再び児童虐待が行われ、又は児童虐待を受けた児童の保護に支障をきたす」を「に当該児童を引き渡した場合には再び児童虐待が行われるおそれがあると認められるにもかかわらず、当該保護者が当該児童の引渡しを求めること、当該保護者が前条第一項の規定による制限に従わないことその他の事情から当該児童について当該施設入所等の措置を採ることが当該保護者の意に反し、これを継続することが困難である」に、「児童に一時保護」を「当該児童に一時保護」に改め、同条の次に次の二条を加える。
第十二条の三 児童相談所長は、児童福祉法第三十三条第一項の規定により児童虐待を受けた児童について一時保護を行っている場合(前条第一項の一時保護を行っている場合を除く。)において、当該児童について施設入所等の措置を要すると認めるときであって、当該児童虐待を行った保護者に当該児童を引き渡した場合には再び児童虐待が行われるおそれがあると認められるにもかかわらず、当該保護者が当該児童の引渡しを求めること、当該保護者が第十二条第一項の規定による制限に従わないことその他の事情から当該児童について施設入所等の措置を採ることが当該保護者の意に反すると認めるときは、速やかに、同法第二十六条第一項第一号の規定に基づき、同法第二十八条の規定による施設入所等の措置を要する旨を都道府県知事に報告しなければならない。
第十二条の四 都道府県知事は、児童虐待を受けた児童について施設入所等の措置(児童福祉法第二十八条の規定によるものに限る。)が採られ、かつ、第十二条第一項の規定により、当該児童虐待を行った保護者について、同項各号に掲げる行為の全部が制限されている場合において、児童虐待の防止及び児童虐待を受けた児童の保護のため特に必要があると認めるときは、厚生労働省令で定めるところにより、六月を超えない期間を定めて、当該保護者に対し、当該児童の住所若しくは居所、就学する学校その他の場所において当該児童の身辺につきまとい、又は当該児童の住所若しくは居所、就学する学校その他その通常所在する場所(通学路その他の当該児童が日常生活又は社会生活を営むために通常移動する経路を含む。)の付近をはいかいしてはならないことを命ずることができる。
2 都道府県知事は、前項に規定する場合において、引き続き児童虐待の防止及び児童虐待を受けた児童の保護のため特に必要があると認めるときは、六月を超えない期間を定めて、同項の規定による命令に係る期間を更新することができる。
3 都道府県知事は、第一項の規定による命令をしようとするとき(前項の規定により第一項の規定による命令に係る期間を更新しようとするときを含む。)は、行政手続法第十三条第一項の規定による意見陳述のための手続の区分にかかわらず、聴聞を行わなければならない。
4 第一項の規定による命令をするとき(第二項の規定により第一項の規定による命令に係る期間を更新するときを含む。)は、厚生労働省令で定める事項を記載した命令書を交付しなければならない。
5 第一項の規定による命令が発せられた後に児童福祉法第二十八条の規定による施設入所等の措置が解除され、停止され、若しくは他の措置に変更された場合又は第十二条第一項の規定による制限の全部又は一部が行われなくなった場合は、当該命令は、その効力を失う。同法第二十八条第四項の規定により引き続き施設入所等の措置が採られている場合において、第一項の規定による命令が発せられたときであって、当該命令に係る期間が経過する前に同条第二項の規定による当該施設入所等の措置の期間の更新に係る承認の申立てに対する審判が確定したときも、同様とする。
6 都道府県知事は、第一項の規定による命令をした場合において、その必要がなくなったと認めるときは、厚生労働省令で定めるところにより、その命令を取り消さなければならない。
第十三条の見出しを「(施設入所等の措置の解除)」に改め、同条中「聴かなければならない」を「聴くとともに、当該児童の保護者に対し採られた当該指導の効果、当該児童に対し再び児童虐待が行われることを予防するために採られる措置について見込まれる効果その他厚生労働省令で定める事項を勘案しなければならない」に改める。
第十三条の二の次に次の二条を加える。
(資料又は情報の提供)
第十三条の三 地方公共団体の機関は、市町村長、都道府県の設置する福祉事務所の長又は児童相談所長から児童虐待に係る児童又はその保護者の心身の状況、これらの者の置かれている環境その他児童虐待の防止等に係る当該児童、その保護者その他の関係者に関する資料又は情報の提供を求められたときは、当該資料又は情報について、当該市町村長、都道府県の設置する福祉事務所の長又は児童相談所長が児童虐待の防止等に関する事務又は業務の遂行に必要な限度で利用し、かつ、利用することに相当の理由があるときは、これを提供することができる。ただし、当該資料又は情報を提供することによって、当該資料又は情報に係る児童、その保護者その他の関係者又は第三者の権利利益を不当に侵害するおそれがあると認められるときは、この限りでない。
(都道府県児童福祉審議会等への報告)
第十三条の四 都道府県知事は、児童福祉法第八条第二項に規定する都道府県児童福祉審議会(同条第一項ただし書に規定する都道府県にあっては、地方社会福祉審議会)に、第九条第一項の規定による立入り及び調査又は質問、臨検等並びに児童虐待を受けた児童に行われた同法第三十三条第一項又は第二項の規定による一時保護の実施状況、児童の心身に著しく重大な被害を及ぼした児童虐待の事例その他の厚生労働省令で定める事項を報告しなければならない。
第十六条の次に次の一条を加える。
(罰則)
第十七条 第十二条の四第一項の規定による命令(同条第二項の規定により同条第一項の規定による命令に係る期間が更新された場合における当該命令を含む。)に違反した者は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
(児童福祉法の一部改正)
第二条 児童福祉法(昭和二十二年法律 第百六十四号)の一部を次のように改正する。
第二十五条の二第一項中「置くことができる」を「置くよう努めなければならない」に改める。
第二十五条の七第一項に次の一号を加える。
三 児童虐待の防止等に関する法律(平成十二年法律第八十二号)第八条の二第一項の規定による出頭の求め及び調査若しくは質問、第二十九条若しくは同法第九条第一項の規定による立入り及び調査若しくは質問又は第三十三条第一項若しくは第二項の規定による一時保護の実施が適当であると認める者は、これを都道府県知事又は児童相談所長に通知すること。
第二十五条の七第二項に次の一号を加える。
四 児童虐待の防止等に関する法律第八条の二第一項の規定による出頭の求め及び調査若しくは質問、第二十九条若しくは同法第九条第一項の規定による立入り及び調査若しくは質問又は第三十三条第一項若しくは第二項の規定による一時保護の実施が適当であると認める者は、これを都道府県知事又は児童相談所長に通知すること。
第二十九条中「携帯させなければならない」を「携帯させ、関係者の請求があつたときは、これを提示させなければならない」に改める。
第三十三条の七に次の一項を加える。
児童相談所長は、前項の規定による未成年後見人の選任の請求に係る児童等(児童福祉施設に入所中の児童を除く。)に対し、親権を行う者又は未成年後見人があるに至るまでの間、親権を行う。ただし、民法七百九十七条の規定による縁組の承諾をするには、厚生労働省令の定めるところにより、都道府県知事の許可を得なければならない。
第六十一条の五を第六十一条の六とし、第六十一条の四の次に次の一条を加える。
第六十一条の五 正当の理由がないのに、第二十九条の規定による児童委員若しくは児童の福祉に関する事務に従事する職員の職務の執行を拒み、妨げ、若しくは忌避し、又はその質問に対して答弁をせず、若しくは虚偽の答弁をし、若しくは児童に答弁をさせず、若しくは虚偽の答弁をさせた者は、五十万円以下の罰金に処する。
第六十二条第五号を削り、同条第六号を同条第五号とし、同条第七号を同条第六号とする。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、平成二十年四月一日から施行する。
(検討)
第二条 政府は、この法律の施行後三年以内に、児童虐待の防止等を図り、児童の権利利益を擁護する観点から親権に係る制度の見直しについて検討を行い、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
2 政府は、児童虐待を受けた児童の社会的養護に関し、里親及び児童養護施設等の量的拡充に係る方策、児童養護施設等における虐待の防止を含む児童養護施設等の運営の質的向上に係る方策、児童養護施設等に入所した児童に対する教育及び自立の支援の更なる充実に係る方策その他必要な事項について速やかに検討を行い、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
(少年法の一部改正)
第三条 少年法(昭和二十三年法律第百六十八号)の一部を次のように改正する。
第三十七条第一項第四号中「第六十二条第六号」を「第六十二条第五号」に改める。
(内閣総理・法務・厚生労働大臣署名)