地方税法及び国有資産等所在市町村交付金及び納付金に関する法律の一部を改正する法律

法律第八十八号(昭五九・一二・二五)

 (地方税法の一部改正)

第一条 地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)の一部を次のように改正する。

  目次中「第四節 道府県たばこ消費税(第七十四条―第七十四条の五)」を

第四節 道府県たばこ消費税

 
 

 第一款 通則(第七十四条―第七十四条の八)

 
 

 第二款 徴収(第七十四条の九―第七十四条の二十四)

 
 

 第三款 督促及び滞納処分(第七十四条の二十五―第七十四条の二十九)

 
 

 第四款 犯則取締り(第七十四条の三十―第七十四条の三十五)

 に、「第四節 市町村たばこ消費税(第四百六十四条―第四百八十五条)」を

第四節 市町村たばこ消費税

 
 

 第一款 通則(第四百六十四条―第四百七十一条)

 
 

 第二款 徴収(第四百七十二条―第四百八十四条)

 
 

 第三款 督促及び滞納処分(第四百八十五条―第四百八十五条の五)

 
 

 第四款 犯則取締り(第四百八十五条の六―第四百八十五条の十二)

 に改める。

  第十三条の二第二項中「すでに」を「既に」に改め、同項第三号中「あわせて」を「併せて」に改め、同項第四号を同項第五号とし、同項第三号の次に次の一号を加える。

  四 課税すべき売渡し又は消費その他の処分があつた道府県たばこ消費税及び市町村たばこ消費税

  第十三条の三の見出し中「木材引取税等」を「道府県たばこ消費税等」に改め、同条第一項を次のように改める。

   地方団体の長は、道府県たばこ消費税若しくは市町村たばこ消費税が課される製造たばこ又は木材引取税若しくは軽油引取税が課される素材若しくは軽油が、強制換価手続により換価された場合において、当該製造たばこ、素材又は軽油につき道府県たばこ消費税若しくは市町村たばこ消費税、木材引取税又は軽油引取税の納税義務が成立するときは、その売却代金のうちから当該道府県たばこ消費税若しくは市町村たばこ消費税、木材引取税又は軽油引取税を懲収することができる。

  第十三条の三第二項中「前項の規定により」の下に「道府県たばこ消費税若しくは市町村たばこ消費税、」を加え、同条第四項中「特別徴収の方法によつて徴収する」を削り、「物件の引取等」を「売渡し又は引取りに係る物件等道府県たばこ消費税若しくは市町村たばこ消費税、」に改める。

  第十四条の四の見出し中「木材引取税等」を「道府県たばこ消費税等」に改め、同条中「引取等」を「売渡し又は引取り等」に、「先だつて」を「先立つて」に改める。

  第十六条の三第一項中「次の各号」を「次に」に、「特別徴収義務者(第一号から第六号までに掲げる地方税については、申告納付又は普通徴収の方法により地方団体の徴収金を納付すべき者を含む。以下本条において同じ。)」を「納税者又は特別徴収義務者」に改め、第八号を第十号とし、第三号から第七号までを二号ずつ繰り下げ、第二号を第三号とし、同号の次に次の一号を加える。

  四 市町村たばこ消費税

  第十六条の三第一項第一号を同項第二号とし、同項に第一号として次の一号を加える。

  一 道府県たばこ消費税

  第十六条の三第四項から第六項までの規定及び第八項中「特別徴収義務者」を「納税者又は特別徴収義務者」に改める。

  第二十五条第一項第一号中「、日本専売公社」及び「、日本電信電話公社」を削る。

  第七十二条第五項第十号を次のように改める。

  十 電気通信事業(放送事業を含む。)

  第七十二条の四第一項第二号中「日本専売公社、」及び「、日本電信電話公社」を削る。

  第七十二条の二十二第四項第四号中「、環境衛生同業小組合並びに塩業組合」を「並びに環境衛生同業小組合」に改める。

  第七十三条の四第一項第一号中「日本専売公社」及び「、日本電信電話公社」を削り、同号の次に次の一号を加える。

  一の二 日本たばこ産業株式会社が直接塩専売法(昭和五十九年法律第七十号)第三十八条第二項に規定する塩専売事業に係る業務の用に供する不動産で政令で定めるもの

  第二章第四節を次のように改める。

     第四節 道府県たばこ消費税

      第一款 通則

  (用語の意義)

 第七十四条 道府県たばこ消費税(以下この節において「たばこ消費税」という。)について、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

  一 製造たばこ たばこ事業法(昭和五十九年法律第六十八号)第二条第三号に規定する製造たばこ(同法第三十八条第二項に規定する製造たばこ代用品を含む。)をいう。

  二 特定販売業者 たばこ事業法第十四条第一項に規定する特定販売業者をいう。

  三 卸売販売業者 たばこ事業法第九条第一項に規定する卸売販売業者をいう。

  四 小売販売業者 たばこ事業法第九条第六項に規定する小売販売業者をいう。

  五 小売販売業者の営業所 たばこ事業法第二十二条第一項に規定する営業所をいう。

  六 従価割 製造たばこの小売定価に相当する金額を課税標準として課するたばこ消費税をいう。

  七 従量割 製造たばこの本数を課税標準として課するたばこ消費税をい

  (たばこ消費税の納税義務者等)

 第七十四条の二 たばこ消費税は、製造たばこの製造者、特定販売業者又は卸売販売業者(以下この節において「卸売販売業者等」という。)が製造たばこを小売販売業者に売り渡す場合(当該小売販売業者が卸売販売業者等である場合においては、その卸売販売業者等に卸売販売用として売り渡すときを除く。)において、当該売渡しに係る製造たばこに対し、当該小売販売業者の営業所所在の道府県において、当該売渡しを行う卸売販売業者等に課する。

 2 たばこ消費税は、前項に規定する場合のほか、卸売販売業者等が製造たばこにつき、卸売販売業者等及び小売販売業者以外の者(以下この節において「消費者等」という。)に売渡しをし、又は消費その他の処分(以下この節において「消費等」という。)をする場合においては、当該売渡し又は消費等に係る製造たばこに対し、当該卸売販売業者等の事務所又は事務所で当該売渡し又は消費等に係る製造たばこを直接管理するものが所在する道府県において、当該卸売販売業者等に課する。

 3 前二項の場合において、たばこ消費税は、従価割額及び従量割額の合算額によつて課する。

 4 卸売販売業者等が製造たばこを小売販売業者に売り渡す場合には、当該卸売販売業者等は、自治省令で定めるところにより、当該小売販売業者からその小売販売業者の営業所ごとの当該売渡しに係る製造たばこの数量その他必要な事項を記載した書類を徴するとともに、これを保存しなければならない。

 5 卸売販売業者等が製造たばこを小売販売業者である卸売販売業者等に卸売販売用として売り渡す場合には、当該売渡しをした卸売販売業者等は、自治省令で定めるところにより、当該小売販売業者である卸売販売業者等から当該売渡しに係る製造たばこが卸売販売用であることを証する書類を徴するとともに、これを保存しなければならない。

  (卸売販売業者等の売渡し又は消費等とみなす場合)

 第七十四条の三 卸売販売業者等が、小売販売業者又は消費者等からの買受けの委託により他の卸売販売業者等から製造たばこの売渡しを受けた場合において、当該卸売販売業者等が当該委託をした者に当該製造たばこの引渡しをしたときは、当該卸売販売業者等が当該引渡しの時に当該製造たばこを当該委託をした者に売り渡したものとみなして、前条第一項又は第二項の規定を適用する。

 2 卸売販売業者等が、小売販売業者又は消費者等に対し、民法第四百八十二条に規定する他の給付又は同法第五百四十九条若しくは第五百五十三条に規定する贈与若しくは同法第五百八十六条第一項に規定する交換に係る財産権の移転として製造たばこの引渡しをした場合には、当該卸売販売業者等が当該引渡しの時に当該製造たばこを当該引渡しを受けた者に売り渡したものとみなして、前条第一項又は第二項の規定を適用する。

 3 特定販売業者又は卸売販売業者がその営業を廃止し、又はたばこ事業法第十一条第一項若しくは第二十条の規定による登録を取り消された時に製造たばこを所有している場合においては、当該廃止又は取消しの時に当該特定販売業者又は卸売販売業者が当該製造たばこにつき、消費者等に対する売渡し又は消費等をしたものとみなして、前条第二項の規定を適用する。

 4 卸売販売業者等が所有している製造たばこにつき、当該卸売販売業者等以外の者が売渡し又は消費等をした場合においては、当該卸売販売業者等が売渡し又は消費等をしたものとみなして、前条第一項又は第二項の規定を適用する。ただし、その売渡し又は消費等がされたことにつき、当該卸売販売業者等の責めに帰することができない場合には、当該売渡し又は消費等をした者を卸売販売業者等とみなして、前条第一項又は第二項の規定を適用する。

  (たばこ消費税の課税標準)

 第七十四条の四 たばこ消費税の課税標準は、従価割にあつては第七十四条の二第一項の売渡し又は同条第二項の売渡し若しくは消費等(以下この条において「売渡し等」という。)に係る製造たばこの当該売渡し等の時における小売定価(たばこ事業法第三十三条の規定により大蔵大臣の認可を受けた製造たばこの品目ごとの小売定価をいう。)に相当する金額とし、従量割にあつては売渡し等に係る製造たばこの本数とする。

 2 前項の場合において、売渡し等の時における小売定価が定められていない製造たばこについては、たばこ消費税法(昭和五十九年法律第七十二号)第十条第二項の規定の例により算定した金額を前項の小売定価とする。

 3 第一項の製造たばこの本数は、喫煙用の紙巻きたばこの本数によるものとし、次の表の上欄に掲げる製造たばこの本数の算定については、同欄の区分に応じ、それぞれ当該下欄に定める重量をもつて喫煙用の紙巻きたばこの一本に換算するものとする。この場合において、製造たばこ代用品の区分については、当該製造たばこ代用品の性状によるものとする。

区分

重量

一 喫煙用の製造たばこ

 

 イ パイプたばこ

一グラム

 ロ 葉巻たばこ

一グラム

 ハ 刻みたばこ

二グラム

二 かみ用の製造たばこ

二グラム

三 がぎ用の製造たばこ

二グラム

  (たばこ消費税の税率)

 第七十四条の五 たばこ消費税の税率は、従価割にあつては百分の八・一とし、従量割にあつては千本につき二百円とする。

  (たばこ消費税の課税免除)

 第七十四条の六 道府県は、卸売販売業者等が次に掲げる製造たばこの売渡し又は消費等をする場合には、当該売渡し又は消費等に係る製造たばこに対しては、たばこ消費税を免除する。

  一 製造たばこの本邦からの輸出又は輸出の目的で行われる輸出業者(他から購入した製造たばこの販売を業とする者で常時製造たばこの輸出を行うものをいう。)に対する売渡し

  二 本邦と外国との間を往来する本邦の船舶(これに準ずる遠洋漁業船その他の船舶で政令で定めるものを含む。)又は航空機に船用品又は機用品(関税法(昭和二十九年法律第六十一号)第二条第一項第九号又は第十号に規定する船用品又は機用品をいう。)として積み込むための製造たばこの売渡し

  三 品質が悪変し、又は包装が破損し、若しくは汚染した製造たばこその他販売に適しないと認められる製造たばこの廃棄

  四 既にたばこ消費税を課された製造たばこ(第七十四条の十四第一項又は第二項の規定による控除又は還付が行われた、又は行われるべき製造たばこを除く。)の売渡し又は消費等

 2 前項の規定は、卸売販売業者等が、同項各号に掲げる製造たばこの売渡し又は消費等について第七十四条の十第一項又は第三項の規定による申告書を提出すべき道府県知事に対し、自治省令で定めるところにより、当該製造たばこの売渡し又は消費等が前項各号に掲げる製造たばこの売渡し又は消費等に該当することを証するに足りる書類を提出しない場合には、適用しない。

 3 第一項第一号の規定によりたばこ消費税を免除された製造たばこにつき、同項に規定する輸出業者が小売販売業者若しくは消費者等に売渡しをし、又は消費等をした場合には、当該製造たばこについて当該輸出業者を卸売販売業者等とみなして、第七十四条の二の規定を適用する。

  (たばこ消費税に係る徴税吏員の質問検査権)

 第七十四条の七 道府県の徴税吏員は、たばこ消費税の賦課徴収に関する調査のために必要がある場合には、次に掲げる者に質問し、又はその者の事業に関する帳簿書類その他の物件を検査することができる。

  一 納税義務者又は納税義務があると認められる者

  二 小売販売業者

  三 第一号に掲げる者に金銭若しくは物品を給付する義務があると認められる者又は同号に掲げる者から金銭若しくは物品を受け取る権利があると認められる者(前号に掲げる者を除く。)

  四 前三号に掲げる者以外の者で当該たばこ消費税の賦課徴収に関し直接関係があると認められるもの

 2 前項の場合には、当該徴税吏員は、製造たばこについて、必要最少限度の分量を見本品として採取することができる。

 3 前項の規定により採取した見本品に関しては、第七十四条の二、第七十四条の三及び第七十四条の十の規定は、適用しない。

 4 第一項又は第二項の場合には、当該徴税吏員は、その身分を証明する証票を携帯し、関係人の請求があつたときは、これを提示しなければならない。

 5 たばこ消費税に係る滞納処分に関する調査については、第一項の規定にかかわらず、第七十四条の二十七第六項の定めるところによる。

 6 第一項又は第二項の規定による質問若しくは検査又は採取の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

  (たばこ消費税に係る検査拒否等に関する罪)

 第七十四条の八 次の各号の一に該当する者は、十万円以下の罰金に処する。

  一 前条第一項の規定による徴税吏員の質問に対して答弁をせず、又は偽りの陳述をした者

  二 前条第一項の規定による帳簿書類その他の物件の検査又は同条第二項の規定による採取を拒み、妨げ、又は忌避した者

  三 前条第一項の帳簿書類で偽りの記載をしたものを提示した者

 2 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者がその法人又は人の業務又は財産に関して前項の違反行為をした場合には、その行為者を罰するほか、その法人又は人に対し、同項の刑を科する。

      第二款 徴収

  (たばこ消費税の徴収の方法)

 第七十四条の九 たばこ消費税の徴収については、申告納付の方法によらなければならない。ただし、第七十四条の三第四項ただし書の規定によつて卸売販売業者等とみなされた者に対したばこ消費税を課する場合における徴収は、普通徴収の方法によるものとする。

  (たばこ消費税の申告納付の手続)

 第七十四条の十 前条の規定によつてたばこ消費税を申告納付すべき者(以下この節において「申告納税者」という。)は、自治省令で定める様式によつて、毎月末日までに、前月の初日から末日までの間における当該道府県の区域内に所在する小売販売業者の営業所に係る第七十四条の二第一項の売渡し又は当該道府県の区域内に所在する卸売販売業者等の事務所又は事業所が直接管理する製造たばこに係る同条第二項の売渡し若しくは消費等(以下この項において「売渡し等」という。)に係る製造たばこの品目ごとの課税標準たる小売定価に相当する金額に当該小売定価に係る品目ごとの売渡し等の数量を乗じて得た金額の合計額及び前月の初日から末日までの間における売渡し等に係る製造たばこの課税標準たる本数の合計数(以下この節において「課税標準額」という。)並びに当該課税標準額に対するたばこ消費税額、第七十四条の六第一項の規定により免除を受けようとする場合にあつては同項の適用を受けようとする製造たばこに係るたばこ消費税額並びに第七十四条の十四第一項の規定により控除を受けようとする場合にあつては同項の適用を受けようとするたばこ消費税額その他必要な事項を記載した申告書を当該道府県知事に提出するとともに、その申告書により納付すべき税額を当該道府県に納付しなければならない。この場合において、道府県知事に提出すべき申告書には、自治省令で定めるところにより、第七十四条の六第二項に規定する書類及び第七十四条の十四第一項の返還に係る製造たばこの品目ごとの数量についての明細を記載した書類並びに主たる事務所又は事業所所在地の道府県知事に提出すべき申告書にあつては前月の初日から末日までの間における製造たばこの購入及び販売に関する事実を記載した書類を添付しなければならない。

 2 卸売販売業者等は、前月の初日から末日までの間における当該卸売販売業者等の主たる事務所又は事業所所在の道府県に申告納付すべきたばこ消費税額及びその基礎となるべき課税標準額がない場合においても、自治省令で定めるところにより、前項の規定に準じて、申告書を当該道府県知事に提出しなければならない。

 3 卸売販売業者等で、製造たばこの取扱数量が政令で定める数量以下であることその他の政令で定める要件に該当するものとして、自治省令で定めるところにより、自治大臣が指定したものが、申告納税者である場合には、前二項の規定によつて次の表の上欄に掲げる月に提出すべき申告書の提出期限は、これらの規定にかかわらず、同欄に掲げる区分に応じ、同表の下欄に掲げる月にこれらの規定によつて提出すべき申告書の提出期限と同一の期限とする。

一月及び二月

三月

四月及び五月

六月

七月及び八月

九月

十月及び十一月

十二月

 4 自治大臣は、前項の規定による指定をした卸売販売業者等について同項に規定する要件に該当しなくなつたことその他たばこ消費税の保全上適当でない事情が生じたと認めるときは、同項の規定による指定を取り消すことができる。

 5 第七十四条の十四第一項の製造たばこの返還を受けた卸売販売業者等のうち、同項の規定による控除を受けるべき月において第一項から第三項までの規定による申告書の提出を要しない者で、同条第一項の規定による控除を受けるべき金額に相当する金額の還付を受けようとするものは、自治省令で定めるところにより、当該還付を受けようとする金額その他の事項を記載した申告書を当該返還を受けた製造たばこに係る小売販売業者の営業所所在地の道府県知事に提出することができる。この場合において、道府県知事に提出すべき申告書には、自治省令で定めるところにより、当該返還に係る製造たばこの品目ごとの数量についての明細を記載した書類を添付しなければならない。

  (納期限の延長)

 第七十四条の十一 卸売販売業者等が前条第一項の規定による申告書をその提出期限内に提出した場合において、同項の納期限内に納期限の延長についての申請書を当該申告書を提出すべき道府県知事に提出し、かつ、政令で定めるところにより、当該申告書によつて納付すべきたばこ消費税額の全部又は一部に相当する担保で第十六条第一項各号に掲げるものを提供したときは、当該道府県知事は、当該卸売販売業者等が製造たばこの販売代金の回収に相当期間を要することその他これに類する事由により当該担保の額に相当するたばこ消費税を当該納期限内に納付することが著しく困難であると認められる場合に限り、一月以内、当該担保の額に相当するたばこ消費税の納期限を延長することができる。

 2 第十六条第三項並びに第十六条の五第一項、第二項及び第四項の規定は、前項の規定による担保について準用する。

  (たばこ消費税の期限後申告及び修正申告納付)

 第七十四条の十二 第七十四条の十第一項から第三項までの規定によつて申告書を提出すべき申告納税者は、当該申告書の提出期限後においても、第七十四条の二十第四項の規定による決定の通知があるまでは、第七十四条の十第一項から第三項までの規定によつて申告納付することができる。

 2 第七十四条の十第一項から第三項まで、前項若しくはこの項の規定によつて申告書若しくは修正申告書を提出した申告納税者又は第七十四条の二十第一項から第三項までの規定による更正若しくは決定を受けた申告納税者は、当該申告書若しくは修正申告書又は当該更正若しくは決定に係る課税標準額又は税額について不足額がある場合には、遅滞なく、自治省令で定める様式による修正申告書を第七十四条の十第一項から第三項まで、前項又はこの項の規定によつて申告書を提出した道府県知事又は第七十四条の二十第二項の規定により決定をした道府県知事に提出するとともに、その修正により増加した税額を当該道府県に納付しなければならない。

  (たばこ消費税の普通徴収の手続)

 第七十四条の十三 第七十四条の九ただし書の規定によりたばこ消費税を普通徴収の方法によつて徴収する場合においては、当該道府県の条例で定めるところにより、納期を定めて徴収するものとする。

 2 前項の場合において、普通徴収の方法によつて徴収されるたばこ消費税を納付すべき納税者(以下この節において「納税者」という。)に交付すべき納税通知書は、遅くとも、その納期限前十日までに納税者に交付しなければならない。

  (製造たばこの返還があつた場合における控除等)

 第七十四条の十四 卸売販売業者等が、販売契約の解除その他やむを得ない理由により、当該道府県の区域内に小売販売業者の営業所の所在する小売販売業者に売り渡した製造たばこの返還を受けた場合には、当該卸売販売業者等が当該返還を受けた日の属する月の翌月以後に当該道府県知事に提出すべき第七十四条の十第一項又は第三項の規定による申告書(これらの規定に規定する期限内に提出するものに限る。)に係る課税標準額に対するたばこ消費税額(第七十四条の六第一項の規定により免除を受ける場合には、同項の適用を受ける製造たばこに係るたばこ消費税額を控除した後の金額とする。次項において同じ。)から当該返還に係る製造たばこにつき納付された、又は納付されるべきたばこ消費税額(当該たばこ消費税額につきこの項の規定による控除が行われている場合には、その控除前の金額とする。)に相当する金額を控除する。

 2 前項に規定する場合において、道府県知事は、同項の規定による控除を受けるべき月の課税標準額に対するたばこ消費税額から同項の規定により控除を受けようとする金額を控除してなお不足額があるとき、又は同項の規定による控除を受けるべき月において当該返還を受けた製造たばこに係る小売販売業者の営業所所在地の道府県知事に申告すべき課税標準額に対するたばこ消費税額がないときは、それぞれ、第七十四条の十第一項から第三項まで又は第五項の規定による申告書に記載された当該不足額又は前項の規定による控除を受けるべき金額に相当する金額を還付する。

 3 道府県知事は、前項の規定により、たばこ消費税額に相当する金額を還付する場合において、還付を受ける申告納税者の未納に係る地方団体の徴収金があるときは、当該還付すべき金額をこれに充当することができる。

 4 前二項の規定によつてたばこ消費税額に相当する金額を還付し、又は充当する場合には、申告納税者の当該還付に係る第七十四条の十第一項から第三項まで又は第五項の規定による申告書の提出があつた日から起算して十日を経過した日を第十七条の四第一項第四号に掲げる日とみなして、同項(第一号から第三号までを除く。)の規定を適用する。

  (たばこ消費税の脱税に関する罪)

 第七十四条の十五 偽りその他不正の行為によつてたばこ消費税の全部又は一部を免れた者は、三年以下の懲役若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

 2 偽りその他不正の行為によつて前条第二項の規定による還付を受けた者は、三年以下の懲役若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

 3 第一項の免れた税額又は前項の還付を受けた金額が百万円を超える場合には、情状により、当該各項の罰金の額は、当該各項の規定にかかわらず、百万円を超える額でその免れた税額又は還付を受けた金額に相当する額以下の額とすることができる。

 4 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者がその法人又は人の業務又は財産に関して第一項又は第二項の違反行為をした場合には、その行為者を罰するほか、その法人又は人に対し、この条の罰金刑を科する。

  (営業の開廃等の報告)

 第七十四条の十六 特定販売業者又は卸売販売業者は、営業を開始しようとするときは、その事務所又は事業所ごとに、自治省令で定めるところにより、その旨を当該事務所又は事業所所在地の道府県知事に報告しなければならない。特定販売業者又は卸売販売業者がその営業を廃止し、又は休止しようとするときも、同様とする。

 2 特定販売業者又は卸売販売業者は、前項の規定により報告した事項に異動を生じた場合には、自治省令で定めるところにより、遅滞なく、その旨を同項に規定する道府県知事に報告しなければならない。

  (帳簿記載義務)

 第七十四条の十七 卸売販売業者等又は小売販売業者は、帳簿を備え、政令で定めるところにより、製造たばこの製造、貯蔵又は販売に関する事実をこれに記載しなければならない。

 (営業の開廃等に係る虚偽の報告等に関する罪)

 第七十四条の十八 次の各号の一に該当する者は、十万円以下の罰金に処する。

  一 第七十四条の十六の規定による報告をせず、又は偽つた者

  二 前条の規定による帳簿の記載をせず、若しくは偽り、又はその帳簿を隠匿した者

 2 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者がその法人又は人の業務又は財産に関して前項の違反行為をした場合には、その行為者を罰するほか、その法人又は人に対し、同項の刑を科する。

  (市町村たばこ消費税に関する書類の供覧等)

 第七十四条の十九 道府県知事が、たばこ消費税の賦課徴収について、市町村長に対し、市町村たばこ消費税の納税義務者が市町村長に提出した申告書若しくは修正申告書又は市町村長が当該納税義務者の市町村たばこ消費税に係る課税標準額若しくは税額についてした更正若しくは決定に関する書類を閲覧し、又は記録することを請求した場合には、市町村長は、関係書類を道府県知事又はその指定する吏員に閲覧させ、又は記録させるものとする。

 2 第七十四条の十第一項から第三項までの規定による申告書の提出を受けた道府県知事は、自治省令で定めるところにより、これらの申告書及びこれらに添付された書類に記載された事項のうち卸売販売業者等に売り渡された製造たばこの数量その他必要な事項を関係道府県知事に通知するものとする。

  (たばこ消費税の更正又は決定)

 第七十四条の二十 道府県知事は、第七十四条の十第一項から第三項まで若しくは第五項の規定による申告書(以下この節において「申告書」という。)又は第七十四条の十二第二項の規定による修正申告書(以下この節において「修正申告書」という。)の提出があつた場合において、当該申告書又は修正申告書に係る課税標準額、税額又は還付金の額がその調査したところと異なるときは、これを更正する。

 2 道府県知事は、申告書を提出すべき者が当該申告書を提出しなかつた場合には、その調査によつて、申告すべき課税標準額及び税額を決定する。

 3 道府県知事は、第一項若しくはこの項の規定によつて更正し、又は前項の規定によつて決定した課税標準額、税額又は還付金の額について過不足額があることを知つたときは、その調査によつてこれを更正する。

 4 道府県知事は、前三項の規定によつて更正し、又は決定した場合には、遅滞なく、これを申告納税者に通知しなければならない。

 (たばこ消費税の不足税額及びその延滞金の徴収)

 第七十四条の二十一 道府県の徴税吏員は、前条第一項から第三項までの規定による更正又は決定があつた場合において、不足税額(更正による不足税額又は決定による税額をいう。以下この節において同じ。)があるときは、同条第四項の規定による通知をした日から一月を経過する日を納期限として、これを徴収しなければならない。

 2 前項の場合には、その不足税額に第七十四条の十第一項又は第三項の納期限(納期限の延長があつたときは、その延長された納期限。以下この節において同じ。)の翌日から納付の日までの期間の日数に応じ、年十四・六パーセント(前項の納期限までの期間又は当該納期限の翌日から一月を経過する日までの期間については、年七・三パーセント)の割合を乗じて計算した金額に相当する延滞金額を加算して徴収しなければならない。

 3 道府県知事は、申告納税者が前条第一項から第三項までの規定による更正又は決定を受けたことについてやむを得ない理由があると認める場合には、前項の延滞金額を減免することができる。

  (納期限後に納付するたばこ消費税の延滞金)

 第七十四条の二十二 たばこ消費税の申告納税者は、第七十四条の十第一項又は第三項の納期限後にそのたばこ消費税を納付する場合には、その税額に、その納期限の翌日から納付の日までの期間の日数に応じ、年十四・六パーセント(次の各号に掲げる税額の区分に応じ、当該各号に掲げる期間については、年七・三パーセント)の割合を乗じて計算した金額に相当する延滞金額を加算して納付しなければならない。

  一 その提出期限までに提出した申告書に係る税額 当該税額に係る第七十四条の十第一項又は第三項の納期限の翌日から一月を経過する日までの期間

  二 その提出期限後に提出した申告書に係る税額 当該提出した日までの期間又はその日の翌日から一月を経過する日までの期間

  三 修正申告書に係る税額 修正申告書を提出した日までの期間又はその日の翌日から一月を経過する日までの期間

 2 たばこ消費税の納税者は、第七十四条の十三第一項の納期限(納期限の延長があつたときは、その延長された納期限。以下この節において同じ。)後にそのたばこ消費税を納付する場合には、その税額に、その納期限の翌日から納付の日までの期間の日数に応じ、年十四・六パーセント(当該納期限の翌日から一月を経過する日までの期間については、年七・三パーセント)の割合を乗じて計算した金額に相当する延滞金額を加算して納付しなければならない。

 3 道府県知事は、申告納税者又は納税者が第七十四条の十第一項若しくは第三項の納期限又は第七十四条の十三第一項の納期限までにたばこ消費税を納付しなかつたことについてやむを得ない理由があると認める場合には、前二項の延滞金額を減免することができる。

  (たばこ消費税の過少申告加算金及び不申告加算金)

 第七十四条の二十三 申告書の提出期限までにその提出があつた場合(申告書の提出期限後にその提出があつた場合において、次項ただし書の規定の適用があるときを含む。以下この項において同じ。)において、第七十四条の二十第一項若しくは第三項の規定による更正があつたとき、又は修正申告書の提出があつたときは、道府県知事は、当該更生又は修正申告前の申告又は修正申告に係る税額に誤りがあつたことについて正当な理由があると認める場合を除き、当該更正による不足税額又は当該修正申告書によつて増加した税額(以下この項において「対象不足税額等」という。)に百分の五の割合を乗じて計算した金額(当該対象不足税額等(当該更正又は修正申告前にその更正又は修正申告に係るたばこ消費税について更正又は修正申告書の提出があつた場合においては、その更正による不足税額又は修正申告書によつて増加した税額の合計額(当該更正又は修正申告前の申告又は修正申告に係る税額に誤りがあつたことについて正当な理由があると認められたときは、その更正による不足税額又は修正申告書によつて増加した税額を控除した金額とし、当該たばこ消費税についてその納付すべき税額を減少させる更正又は更正に係る不服申立て若しくは訴えについての決定、裁決若しくは判決による原処分の異動があつたときは、これらにより減少した部分の税額に相当する金額を控除した金額とする。)を加算した金額とする。)が申告書の提出期限までにその提出があつた場合における当該申告書に係る税額に相当する金額と五十万円とのいずれか多い金額を超えるときは、当該超える部分に相当する金額(当該対象不足税額等が当該超える部分に相当する金額に満たないときは、当該対象不足税額等)に百分の五の割合を乗じて計算した金額を加算した金額とする。)に相当する過少申告加算金額を徴収しなければならない。ただし、修正申告書の提出があつた場合において、その提出が当該修正申告書に係るたばこ消費税額について第七十四条の二十第一項又は第三項の規定による更正があるべきことを予知してされたものでないときは、この限りでない。

 2 次の各号の一に該当する場合には、道府県知事は、当該各号に規定する申告、決定又は更正により納付すべき税額に百分の十の割合を乗じて計算した金額に相当する不申告加算金額を徴収しなければならない。ただし、申告書の提出期限までにその提出がなかつたことについて正当な理由があると認められる場合は、この限りでない。

  一 申告書の提出期限後にその提出があつた場合又は第七十四条の二十第二項の規定による決定があつた場合

  二 申告書の提出期限後にその提出があつた後において修正申告書の提出又は第七十四条の二十第一項若しくは第三項の規定による更正があつた場合

  三 第七十四条の二十第二項の規定による決定があつた後において修正申告書の提出又は同条第三項の規定による更正があつた場合

 3 申告書の提出期限後にその提出があつた場合又は修正申告書の提出があつた場合において、その提出が当該申告書又は修正申告書に係るたばこ消費税額について第七十四条の二十第一項から第三項までの規定による更正又は決定があるべきことを予知してされたものでないときは、当該申告書又は修正申告書に係る税額に係る前項の不申告加算金額は、同項の規定にかかわらず、当該税額に百分の五の割合を乗じて計算した金額に相当する額とする。

 4 道府県知事は、第一項の規定によつて徴収すべき過少申告加算金額又は第二項の規定によつて徴収すべき不申告加算金額を決定した場合には、遅滞なく、申告納税者に通知しなければならない。

  (たばこ消費税の重加算金)

 第七十四条の二十四 前条第一項の規定に該当する場合において、申告納税者が課税標準額の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、かつ、その隠ぺいし、又は仮装した事実に基づいて申告書又は修正申告書を提出したときは、道府県知事は、政令で定めるところにより、同項の過少申告加算金額に代えて、その計算の基礎となるべき更正による不足税額又は修正申告により増加した税額に百分の三十の割合を乗じて計算した金額に相当する重加算金額を徴収しなければならない。

 2 前条第二項の規定に該当する場合(同項ただし書の規定の適用がある場合を除く。)において、申告納税者が課税標準額の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、かつ、その隠ぺいし、又は仮装した事実に基づいて、申告書の提出期限までにこれを提出せず、又は申告書の提出期限後にその提出をし、若しくは修正申告書を提出したときは、道府県知事は、同項の不申告加算金額に代えて、その計算の基礎となるべき税額に百分の三十五の割合を乗じて計算した金額に相当する重加算金額を徴収しなければならない。

 3 道府県知事は、前二項の規定に該当する場合において、申告書又は修正申告書の提出について前条第一項ただし書又は第三項に規定する事由があるときは、当該申告により納付すべき税額又は当該修正申告により増加した税額を基礎として計算した重加算金額を徴収しないものとする。

 4 道府県知事は、第一項又は第二項の規定によつて徴収すべき重加算金額を決定した場合には、遅滞なく、申告納税者に通知しなければならない。

      第三款 督促及び滞納処分

  (たばこ消費税に係る督促)

 第七十四条の二十五 申告納税者又は納税者が納期限(第七十四条の二十第一項から第三項までの規定による更正又は決定があつた場合には、第七十四条の二十一第一項の納期限。以下この項及び第七十四条の二十七第三項において同じ。)までにたばこ消費税に係る地方団体の徴収金を完納しない場合には、道府県の徴税吏員は、納期限後二十日以内に、督促状を発しなければならない。ただし、繰上徴収をする場合は、この限りでない。

 2 特別の事情がある道府県においては、当該道府県の条例で、前項に規定する期間と異なる期間を定めることができる。

  (たばこ消費税に係る督促手数料)

 第七十四条の二十六 道府県の徴税吏員は、督促状を発した場合には、当該道府県の条例で定めるところにより、手数料を徴収することができる。

  (たばこ消費税に係る滞納処分)

 第七十四条の二十七 たばこ消費税に係る滞納者が次の各号の一に該当するときは、道府県の徴税吏員は、当該たばこ消費税に係る地方団体の徴収金につき、滞納者の財産を差し押さえなければならない。

  一 滞納者が督促を受け、その督促状を発した日から起算して十日を経過した日までにその督促に係るたばこ消費税に係る地方団体の徴収金を完納しないとき。

  二 滞納者が繰上徴収に係る告知により指定された納期限までにたばこ消費税に係る地方団体の徴収金を完納しないとき。

 2 第二次納税義務者又は保証人について前項の規定を適用する場合には、同項第一号中「督促状」とあるのは、「納付の催告書」とする。

 3 たばこ消費税に係る地方団体の徴収金の納期限後第一項第一号に規定する十日を経過した日までに、督促を受けた滞納者につき第十三条の二第一項各号の一に該当する事実が生じたときは、道府県の徴税吏員は、直ちにその財産を差し押さえることができる。

 4 滞納者の財産につき強制換価手続が行われた場合には、道府県の徴税吏員は、執行機関に対し、滞納に係るたばこ消費税に係る地方団体の徴収金につき、交付要求をしなければならない。

 5 道府県の徴税吏員は、第一項から第三項までの規定により差押えをすることができる場合において、滞納者の財産で国税徴収法第八十六条第一項各号に掲げるものにつき、既に他の地方団体の徴収金若しくは国税の滞納処分又はこれらの滞納処分の例による処分による差押えがされているときは、当該財産についての交付要求は、参加差押えによりすることができる。

 6 前各項に定めるもののほか、たばこ消費税に係る地方団体の徴収金の滞納処分については、国税徴収法に規定する滞納処分の例による。

 7 前各項の規定による処分は、当該道府県の区域外においても行うことができる。

  (たばこ消費税に係る滞納処分に関する罪)

 第七十四条の二十八 たばこ消費税の申告納税者又は納税者が滞納処分の執行を免れる目的でその財産を隠ぺいし、損壊し、道府県の不利益に処分し、又はその財産に係る負担を偽つて増加する行為をしたときは、その者は、三年以下の懲役若しくは五十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

 2 申告納税者又は納税者の財産を占有する第三者が申告納税者又は納税者に滞納処分の執行を免れさせる目的で前項の行為をしたときも、同項と同様とする。

 3 情を知つて前二項の行為につき申告納税者若しくは納税者又はその財産を占有する第三者の相手方となつた者は、二年以下の懲役若しくは三十万円以下の罰金に処し、又はこれらを併科する。

 4 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者がその法人又は人の業務又は財産に関して前三項の違反行為をした場合には、その行為者を罰するほか、その法人又は人に対し、当該各項の罰金刑を科する。

  (国税徴収法の例によるたばこ消費税に係る滞納処分に関する検査拒否等の罪)

 第七十四条の二十九 次の各号の一に該当する者は、十万円以下の罰金に処する。

  一 第七十四条の二十七第六項の場合において、国税徴収法第百四十一条の規定の例によつて行う道府県の徴税吏員の質問に対して答弁をせず、又は偽りの陳述をした者

  二 第七十四条の二十七第六項の場合において、国税徴収法第百四十一条の規定の例によつて行う道府県の徴税吏員の帳簿若しくは書類の検査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、又は帳簿若しくは書類で偽りの記載をしたものを提示した者

 2 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者がその法人又は人の業務又は財産に関して前項の違反行為をした場合には、その行為者を罰するほか、その法人又は人に対し、同項の刑を科する。

      第四款 犯則取締り

  (たばこ消費税に係る犯則事件に関する国税犯則取締法の準用)

 第七十四条の三十 たばこ消費税に関する犯則事件については、国税犯則取締法の規定(第十九条ノ二及び第二十二条の規定を除く。)を準用する。

 第七十四条の三十一 前条の場合において、国税局長の職務は道府県知事が、税務署長の職務は道府県知事又は当該道府県の条例で設置する支庁、地方事務所若しくは税務に関する事務所の長がそれぞれ行い、国税局又は税務署の収税官吏の職務は道府県知事がその職務を定めて指定する道府県の徴税吏員が行うものとする。この場合において、道府県知事は、たばこ消費税に関する犯則事件が道府県知事を除く税務署長の職務を行う者がその職務を行う区域外において発見された場合に限り、税務署長の職務を行うことができる。

 第七十四条の三十二 第七十四条の三十の場合において、収税官吏の職務を行う者は、その所属する道府県の区域外においてもたばこ消費税に関する犯則事件の調査を行うことができる。

 第七十四条の三十三 第七十四条の三十の場合において、たばこ消費税に関する犯則事件は、間接国税に関する犯則事件とする。

 第七十四条の三十四 第七十四条の三十の場合において、国税犯則取締法第十四条第一項の規定による通告処分によつて納付された金銭その他の物品は、当該道府県の収入とする。

  (国税犯則取締法を準用するたばこ消費税に係る犯則事件に関する検査拒否の罪)

 第七十四条の三十五 第七十四条の三十の場合において、第七十四条の三十三の規定によつて間接国税に関する犯則事件とされるたばこ消費税に関する犯則事件について、国税犯則取締法第一条第一項の収税官吏の職務を行う第七十四条の三十の道府県の徴税吏員の検査を拒み、妨げ、又は忌避した者は、三万円以下の罰金に処する。

 2 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者がその法人又は人の業務又は財産に関して前項の違反行為をした場合には、その行為者を罰するほか、その法人又は人に対し、同項の刑を科する。

  第二百九十六条第一項第一号中「、日本専売公社」及び「、日本電信電話公社」を削る。

  第三百四十八条第二項第二号中「日本専売公社、」及び「、日本電信電話公社」を削り、同条第四項中「、塩業組合」を削る。

  第三百四十九条の三に次の一項を加える。

 31 日本たばこ産業株式会社が所有し、かつ、直接塩専売法第三十八条第二項に規定する塩専売事業に係る業務の用に供する固定資産で政令で定めるものに対して課する固定資産税の課税標準は、前二条の規定にかかわらず、当該固定資産に係る固定資産税の課税標準となるべき価格の二分の一の額とする。

  第三章第四節を次のように改める。

     第四節 市町村たばこ消費税

      第一款 通則

  (用語の意義)

 第四百六十四条 市町村たばこ消費税(以下この節において「たばこ消費税」という。)について、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

  一 製造たばこ たばこ事業法第二条第三号に規定する製造たばこ(同法第三十八条第二項に規定する製造たばこ代用品を含む。)をいう。

  二 特定販売業者 たばこ事業法第十四条第一項に規定する特定販売業者をいう。

  三 卸売販売業者 たばこ事業法第九条第一項に規定する卸売販売業者をいう。

  四 小売販売業者 たばこ事業法第九条第六項に規定する小売販売業者をいう。

  五 小売販売業者の営業所 たばこ事業法第二十二条第一項に規定する営業所をいう。

  六 従価割 製造たばこの小売定価に相当する金額を課税標準として課するたばこ消費税をいう。

  七 従量割 製造たばこの本数を課税標準として課するたばこ消費税をいう。

  (たばこ消費税の納税義務者等)

 第四百六十五条 たばこ消費税は、製造たばこの製造者、特定販売業者又は卸売販売業者(以下この節において「卸売販売業者等」という。)が製造たばこを小売販売業者に売り渡す場合(当該小売販売業者が卸売販売業者等である場合においては、その卸売販売業者等に卸売販売用として売り渡すときを除く。)において、当該売渡しに係る製造たばこに対し、当該小売販売業者の営業所所在の市町村において、当該売渡しを行う卸売販売業者等に課する。

 2 たばこ消費税は、前項に規定する場合のほか、卸売販売業者等が製造たばこにつき、卸売販売業者等及び小売販売業者以外の者(以下この節において「消費者等」という。)に売渡しをし、又は消費その他の処分(以下この節において「消費等」という。)をする場合においては、当該売渡し又は消費等に係る製造たばこに対し、当該卸売販売業者等の事務所又は事業所で当該売渡し又は消費等に係る製造たばこを直接管理するものが所在する市町村において、当該卸売販売業者等に課する。

 3 前二項の場合において、たばこ消費税は、従価割額及び従量割額の合算額によつて課する。

 4 卸売販売業者等が製造たばこを小売販売業者に売り渡す場合には、当該卸売販売業者等は、自治省令で定めるところにより、当該小売販売業者からその小売販売業者の営業所ごとの当該売渡しに係る製造たばこの数量その他必要な事項を記載した書類を徴するとともに、これを保存しなければならない。

 5 卸売販売業者等が製造たばこを小売販売業者である卸売販売業者等に卸売販売用として売り渡す場合には、当該売渡しをした卸売販売業者等は、自治省令で定めるところにより、当該小売販売業者である卸売販売業者等から当該売渡しに係る製造たばこが卸売販売用であることを証する書類を徴するとともに、これを保存しなければならない。

  (卸売販売業者等の売渡し又は消費等とみなす場合)

 第四百六十六条 卸売販売業者等が、小売販売業者又は消費者等からの買受けの委託により他の卸売販売業者等から製造たばこの売渡しを受けた場合において、当該卸売販売業者等が当該委託をした者に当該製造たばこの引渡しをしたときは、当該卸売販売業者等が当該引渡しの時に当該製造たばこを当該委託をした者に売り渡したものとみなして、前条第一項又は第二項の規定を適用する。

 2 卸売販売業者等が、小売販売業者又は消費者等に対し、民法第四百八十二条に規定する他の給付又は同法第五百四十九条若しくは第五百五十三条に規定する贈与若しくは同法第五百八十六条第一項に規定する交換に係る財産権の移転として製造たばこの引渡しをした場合には、当該卸売販売業者等が当該引渡しの時に当該製造たばこを当該引渡しを受けた者に売り渡したものとみなして、前条第一項又は第二項の規定を適用する。

 3 特定販売業者又は御売販売業者がその営業を廃止し、又はたばこ事業法第十一条第一項若しくは第二十条の規定による登録を取り消された時に製造たばこを所有している場合においては、当該廃止又は取消しの時に当該特定販売業者又は卸売販売業者が当該製造たばこにつき、消費者等に対する売渡し又は消費等をしたものとみなして、前条第二項の規定を適用する。

 4 卸売販売業者等が所有している製造たばこにつき、当該卸売販売業者等以外の者が売渡し又は消費等をした場合においては、当該卸売販売業者等が売渡し又は消費等をしたものとみなして、前条第一項又は第二項の規定を適用する。ただし、その売渡し又は消費等がされたことにつき、当該卸売販売業者等の責めに帰することができない場合には、当該売渡し又は消費等をした者を卸売販売業者等とみなして、前条第一項又は第二項の規定を適用する。

  (たばこ消費税の課税標準)

 第四百六十七条 たばこ消費税の課税標準は、従価割にあつては第四百六十五条第一項の売渡し又は同条第二項の売渡し若しくは消費等(以下この条において「売渡し等」という。)に係る製造たばこの当該売渡し等の時における小売定価(たばこ事業法第三十三条の規定により大蔵大臣の認可を受けた製造たばこの品目ごとの小売定価をいう。)に相当する金額とし、従量割にあつては売渡し等に係る製造たばこの本数とする。

 2 前項の場合において、売渡し等の時における小売定価が定められていない製造たばこについては、たばこ消費税法第十条第二項の規定の例により算定した金額を前項の小売定価とする。

 3 第一項の製造たばこの本数は、喫煙用の紙巻たばこの本数によるものとし、次の表の上欄に掲げる製造たばこの本数の算定については、同欄の区分に応じ、それぞれ当該下欄に定める重量をもつて喫煙用の紙巻たばこの一本に換算するものとする。この場合において、製造たばこ代用品の区分については、当該製造たばこ代用品の性状によるものとする。

区分

重量

一 喫煙用の製造たばこ

 

 イ パイプたばこ

一グラム

 ロ 葉巻たばこ

一グラム

 ハ 刻みたばこ

二グラム

二 かみ用の製造たばこ

二グラム

三 かぎ用の製造たばこ

二グラム

  (たばこ消費税の税率)

 第四百六十八条 たばこ消費税の税率は、従価割にあつては百分の十四・三とし、従量割にあつては千本につき三百五十円とする。

  (たばこ消費税の課税免除)

 第四百六十九条 市町村は、卸売販売業者等が次に掲げる製造たばこの売渡し又は消費等をする場合には、当該売渡し又は消費等に係る製造たばこに対しては、たばこ消費税を免除する。

  一 製造たばこの本邦からの輸出又は輸出の目的で行われる輸出業者(他から購入した製造たばこの販売を業とする者で常時製造たばこの輸出を行うものをいう。)に対する売渡し

  二 本邦と外国との間を往来する本邦の船舶(これに準ずる遠洋漁業船その他の船舶で政令で定めるものを含む。)又は航空機に船用品又は機用品(関税法第二条第一項第九号又は第十号に規定する船用品又は機用品をいう。)として積み込むための製造たばこの売渡し

  三 品質が悪変し、又は包装が破損し、若しくは汚染した製造たばこその他販売に適しないと認められる製造たばこの廃棄

  四 既にたばこ消費税を課された製造たばこ(第四百七十七条第一項又は第二項の規定による控除又は還付が行われた、又は行われるべき製造たばこを除く。)の売渡し又は消費等

 2 前項の規定は、卸売販売業者等が、同項各号に掲げる製造たばこの売渡し又は消費等について第四百七十三条第一項又は第二項の規定による申告書を提出すべき市町村長に対し、自治省令で定めるところにより、当該製造たばこの売渡し又は消費等が前項各号に掲げる製造たばこの売渡し又は消費等に該当することを証するに足りる書類を提出しない場合には、適用しない。

 3 第一項第一号の規定によりたばこ消費税を免除された製造たばこにつき、同項に規定する輸出業者が小売販売業者若しくは消費者等に売渡しをし、又は消費等をした場合には、当該製造たばこについて、当該輸出業者を卸売販売業者等とみなして、第四百六十五条の規定を適用する。

  (たばこ消費税に係る徴税吏員の質問検査権)

 第四百七十条 市町村の徴税吏員は、たばこ消費税の賦課徴収に関する調査のために必要がある場合には、次に掲げる者に質問し、又はその者の事業に関する帳簿書類その他の物件を検査することができる。

  一 納税義務者又は納税義務があると認められる者

  二 小売販売業者

  三 第一号に掲げる者に金銭若しくは物品を給付する義務があると認められる者又は同号に掲げる者から金銭若しくは物品を受け取る権利があると認められる者(前号に掲げる者を除く。)

  四 前三号に掲げる者以外の者で当該たばこ消費税の賦課徴収に関し直接関係があると認められるもの

 2 前項の場合には、当該徴税吏員は、製造たばこについて、必要最少限度の分量を見本品として採取することができる。

 3 前項の規定により採取した見本品に関しては、第四百六十五条、第四百六十六条及び第四百七十三条の規定は、適用しない。

 4 第一項又は第二項の場合には、当該徴税吏員は、その身分を証明する証票を携帯し、関係人の請求があつたときは、これを提示しなければならない。

 5 たばこ消費税に係る滞納処分に関する調査については、第一項の規定にかかわらず、第四百八十五条の三第六項の定めるところによる。

 6 第一項又は第二項の規定による質問若しくは検査又は採取の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

  (たばこ消費税に係る検査拒否等に関する罪)

 第四百七十一条 次の各号の一に該当する者は、十万円以下の罰金に処する。

  一 前条第一項の規定による徴税吏員の質問に対して答弁をせず、又は偽りの陳述をした者

  二 前条第一項の規定による帳簿書類その他の物件の検査又は同条第二項の規定による採取を拒み、妨げ、又は忌避した者

  三 前条第一項の帳簿書類で偽りの記載をしたものを提示した者

 2 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者がその法人又は人の業務又は財産に関して前項の違反行為をした場合には、その行為者を罰するほか、その法人又は人に対し、同項の刑を科する。

      第二款 徴収

  (たばこ消費税の徴収の方法)

 第四百七十二条 たばこ消費税の徴収については、申告納付の方法によらなければならない。ただし、第四百六十六条第四項ただし書の規定によつて卸売販売業者等とみなされた者に対したばこ消費税を課する場合における徴収は、普通徴収の方法によるものとする。

  (たばこ消費税の申告納付の手続)

 第四百七十三条 前条の規定によつてたばこ消費税を申告納付すべき者(以下この節において「申告納税者」という。)は、自治省令で定める様式によつて、毎月末日までに、前月の初日から末日までの間における当該市町村の区域内に所在する小売販売業者の営業所に係る第四百六十五条第一項の売渡し又は当該市町村の区域内に所在する卸売販売業者等の事務所又は事業所が直接管理する製造たばこに係る同条第二項の売渡し若しくは消費等(以下この項において「売渡し等」という。)に係る製造たばこの品目ごとの課税標準たる小売定価に相当する金額に当該小売定価に係る品目ごとの売渡し等の数量を乗じて得た金額の合計額及び前月の初日から末日までの間における売渡し等に係る製造たばこの課税標準たる本数の合計数(以下この節において「課税標準額」という。)並びに当該課税標準額に対するたばこ消費税額、第四百六十九条第一項の規定により免除を受けようとする場合にあつては同項の適用を受けようとする製造たばこに係るたばこ消費税額並びに第四百七十七条第一項の規定により控除を受けようとする場合にあつては同項の適用を受けようとするたばこ消費税額その他必要な事項を記載した申告書を当該市町村長に提出するとともに、その申告書により納付すべき税額を当該市町村に納付しなければならない。この場合において、市町村長に提出すべき申告書には、自治省令で定めるところにより、第四百六十九条第二項に規定する書類及び第四百七十七条第一項の返還に係る製造たばこの品目ごとの数量についての明細を記載した書類を添付しなければならない。

 2 卸売販売業者等で、製造たばこの取扱数量が政令で定める数量以下であることその他の政令で定める要件に該当するものとして、自治省令で定めるところにより、自治大臣が指定したものが、申告納税者である場合には、前項の規定によつて次の表の上欄に掲げる月に提出すべき申告書の提出期限は、同項の規定にかかわらず、同欄に掲げる区分に応じ、同表の下欄に掲げる月に同項の規定によつて提出すべき申告書の提出期限と同一の期限とする。

一月及び二月

三月

四月及び五月

六月

七月及び八月

九月

十月及び十一月

十二月

 3 自治大臣は、前項の規定による指定をした卸売販売業者等について同項に規定する要件に該当しなくなつたことその他たばこ消費税の保全上適当でない事情が生じたと認めるときは、同項の規定による指定を取り消すことができる。

 4 第四百七十七条第一項の製造たばこの返還を受けた卸売販売業者等のうち、同項の規定による控除を受けるべき月において第一項又は第二項の規定による申告書の提出を要しない者で、同条第一項の規定による控除を受けるべき金額に相当する金額の還付を受けようとするものは、自治省令で定めるところにより、当該還付を受けようとする金額その他の事項を記載した申告書を当該返還を受けた製造たばこに係る小売販売業者の営業所所在地の市町村長に提出することができる。この場合において、市町村長に提出すべき申告書には、自治省令で定めるところにより、当該返還に係る製造たばこの品目ごとの数量についての明細を記載した書類を添付しなければならない。

  (納期限の延長)

 第四百七十四条 卸売販売業者等が前条第一項の規定による申告書をその提出期限内に提出した場合において、同項の納期限内に納期限の延長についての申請書を当該申告書を提出すべき市町村長に提出し、かつ、政令で定めるところにより、当該申告書によつて納付すべきたばこ消費税額の全部又は一部に相当する担保で第十六条第一項各号に掲げるものを提供したときは、当該市町村長は、当該卸売販売業者等が製造たばこの販売代金の回収に相当期間を要することその他これに類する事由により当該担保の額に相当するたばこ消費税を当該納期限内に納付することが著しく困難であると認められる場合に限り、一月以内、当該担保の額に相当するたばこ消費税の納期限を延長することができる。

 2 第十六条第三項並びに第十六条の五第一項、第二項及び第四項の規定は、前項の規定による担保について準用する。

  (たばこ消費税の期限後申告及び修正申告納付)

 第四百七十五条 第四百七十三条第一項又は第二項の規定によつて申告書を提出すべき申告納税者は、当該申告書の提出期限後においても、第四百八十条第四項の規定による決定の通知があるまでは、第四百七十三条第一項又は第二項の規定によつて申告納付することができる。

 2 第四百七十三条第一項若しくは第二項、前項若しくはこの項の規定によつて申告書若しくは修正申告書を提出した申告納税者又は第四百八十条第一項から第三項までの規定による更正若しくは決定を受けた申告納税者は、当該申告書若しくは修正申告書又は当該更正若しくは決定に係る課税標準額又は税額について不足額がある場合には、遅滞なく、自治省令で定める様式による修正申告書を第四百七十三条第一項若しくは第二項、前項又はこの項の規定によつて申告書を提出した市町村長又は第四百八十条第二項の規定により決定をした市町村長に提出するとともに、その修正により増加した税額を当該市町村に納付しなければならない。

  (たばこ消費税の普通徴収の手続)

 第四百七十六条 第四百七十二条ただし書の規定によりたばこ消費税を普通徴収の方法によつて徴収する場合においては、当該市町村の条例で定めるところにより、納期を定めて徴収するものとする。

 2 前項の場合において、普通徴収の方法によつて徴収されるたばこ消費税を納付すべき納税者(以下この節において「納税者」という。)に交付すべき納税通知書は、遅くとも、その納期限前十日までに納税者に交付しなければならない。

  (製造たばこの返還があつた場合における控除等)

 第四百七十七条 卸売販売業者等が、販売契約の解除その他やむを得ない理由により、当該市町村の区域内に小売販売業者の営業所の所在する小売販売業者に売り渡した製造たばこの返還を受けた場合には、当該卸売販売業者等が当該返還を受けた日の属する月の翌月以後に当該市町村長に提出すべき第四百七十三条第一項又は第二項の規定による申告書(これらの規定に規定する期限内に提出するものに限る。)に係る課税標準額に対するたばこ消費税額(第四百六十九条第一項の規定により免除を受ける場合には、同項の適用を受ける製造たばこに係るたばこ消費税額を控除した後の金額とする。次項において同じ。)から当該返還に係る製造たばこにつき納付された、又は納付されるべきたばこ消費税額(当該たばこ消費税額につきこの項の規定による控除が行われている場合には、その控除前の金額とする。)に相当する金額を控除する。

 2 前項に規定する場合において、市町村長は、同項の規定による控除を受けるべき月の課税標準額に対するたばこ消費税額から同項の規定により控除を受けようとする金額を控除してなお不足額があるとき、又は同項の規定による控除を受けるべき月において当該返還を受けた製造たばこに係る小売販売業者の営業所所在地の市町村長に申告すべき課税標準額に対するたばこ消費税額がないときは、それぞれ、第四百七十三条第一項、第二項又は第四項の規定による申告書に記載された当該不足額又は前項の規定による控除を受けるべき金額に相当する金額を還付する。

 3 市町村長は、前項の規定により、たばこ消費税額に相当する金額を還付する場合において、還付を受ける申告納税者の未納に係る地方団体の徴収金があるときは、当該還付すべき金額をこれに充当することができる。

 4 前二項の規定によつてたばこ消費税額に相当する金額を還付し、又は充当する場合には、申告納税者の当該還付に係る第四百七十三条第一項、第二項又は第四項の規定による申告書の提出があつた日から起算して十日を経過した日を第十七条の四第一項第四号に掲げる日とみなして、同項(第一号から第三号までを除く。)の規定を適用する。

  (たばこ消費税の脱税に関する罪)

 第四百七十八条 偽りその他不正の行為によつてたばこ消費税の全部又は一部を免れた者は、三年以下の懲役若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

 2 偽りその他不正の行為によつて前条第二項の規定による還付を受けた者は、三年以下の懲役若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

 3 第一項の免れた税額又は前項の還付を受けた金額が百万円を超える場合には、情状により、当該各項の罰金の額が、当該各項の規定にかかわらず、百万円を超える額でその免れた税額又は還付を受けた金額に相当する額以下の額とすることができる。

 4 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者がその法人又は人の業務又は財産に関して第一項又は第二項の違反行為をした場合には、その行為者を罰するほか、その法人又は人に対し、この条の罰金刑を科する。

  (道府県たばこ消費税に関する書類の供覧等)

 第四百七十九条 市町村長が、たばこ消費税の賦課徴収について、道府県知事に対し、通府県たばこ消費税の納税義務者が道府県知事に提出した申告書若しくは修正申告書、第七十四条の十六の規定により卸売販売業者等が道府県知事に対してした報告に係る書類又は道府県知事が当該納税義務者の道府県たばこ消費税に係る課税標準額若しくは税額についてした更正若しくは決定に関する書類を閲覧し、又は記録することを請求した場合には、道府県知事は、関係書類を市町村長又はその指定する吏員に閲覧させ、又は記録させるものとする。

  (たばこ消費税の更正又は決定)

 第四百八十条 市町村長は、第四百七十三条第一項、第二項若しくは第四項の規定による申告書(以下この節において「申告書」という。)又は第四百七十五条第二項の規定による修正申告書(以下この節において「修正申告書」という。)の提出があつた場合において、当該申告書又は修正申告書に係る課税標準額、税額又は還付金の額がその調査したところと異なるときは、これを更正する。

 2 市町村長は、申告書を提出すべき者が当該申告書を提出しなかつた場合には、その調査によつて、申告すべき課税標準額及び税額を決定する。

 3 市町村長は、第一項若しくはこの項の規定によつて更正し、又は前項の規定によつて決定した課税標準額、税額又は還付金の額について過不足額があることを知つたときは、その調査によつてこれを更正する。

 4 市町村長は、前三項の規定によつて更正し、又は決定した場合には、遅滞なく、これを申告納税者に通知しなければならない。

  (たばこ消費税の不足税額及びその延滞金の徴収)

 第四百八十一条 市町村の徴税吏員は、前条第一項から第三項までの規定による更正又は決定があつた場合において、不足税額(更正による不足税額又は決定による税額をいう。以下この節において同じ。)があるときは、同条第四項の規定による通知をした日から一月を経過する日を納期限として、これを徴収しなければならない。

2 前項の場合には、その不足税額に第四百七十三条第一項又は第二項の納期限(納期限の延長があつたときは、その延長された納期限。以下この節において同じ。)の翌日から納付の日までの期間の日数に応じ、年十四・六パーセント(前項の納期限までの期間又は当該納期限の翌日から一月を経過する日までの期間については、年七・三パーセント)の割合を乗じて計算した金額に相当する延滞金額を加算して徴収しなければならない。

 3 市町村長は、申告納税者が前条第一項から第三項までの規定による更正又は決定を受けたことについてやむを得ない理由があると認める場合には、前項の延滞金額を減免することができる。

  (納期限後に納付するたばこ消費税の延滞金)

 第四百八十二条 たばこ消費税の申告納税者は、第四百七十三条第一項又は第二項の納期限後にそのたばこ消費税を納付する場合には、その税額に、その納期限の翌日から納付の日までの期間の日数に応じ、年十四・六パーセント(次の各号に掲げる税額の区分に応じ、当該各号に掲げる期間については、年七・三パーセント)の割合を乗じて計算した金額に相当する延滞金額を加算して納付しなければならない。

  一 その提出期限までに提出した申告書に係る税額 当該税額に係る第四百七十三条第一項又は第二項の納期限の翌日から一月を経過する日までの期間

  二 その提出期限後に提出した申告書に係る税額 当該提出した日までの期間又はその日の翌日から一月を経過する日までの期間

  三 修正申告書に係る税額 修正申告書を提出した日までの期間又はその日の翌日から一月を経過する日までの期間

 2 たばこ消費税の納税者は、第四百七十六条第一項の納期限(納期限の延長があつたときは、その延長された納期限。以下この節において同じ。)後にそのたばこ消費税を納付する場合には、その税額に、その納期限の翌日から納付の日までの期間の日数に応じ、年十四・六パーセント(当該納期限の翌日から一月を経過する日までの期間については、年七・三パーセント)の割合を乗じて計算した金額に相当する延滞金額を加算して納付しなければならない。

 3 市町村長は、申告納税者又は納税者が第四百七十三条第一項若しくは第二項の納期限又は第四百七十六条第一項の納期限までにたばこ消費税を納付しなかつたことについてやむを得ない理由があると認める場合には、前二項の延滞金額を減免することができる。

  (たばこ消費税の過少申告加算金及び不申告加算金)

 第四百八十三条 申告書の提出期限までにその提出があつた場合(申告書の提出期限後にその提出があつた場合において、次項ただし書の規定の適用があるときを含む。以下この項において同じ。)において、第四百八十条第一項若しくは第三項の規定による更正があつたとき、又は修正申告書の提出があつたときは、市町村長は、当該更正又は修正申告前の申告又は修正申告に係る税額に誤りがあつたことについて正当な理由があると認める場合を除き、当該更正による不足税額又は当該修正申告書によつて増加した税額(以下この項において「対象不足税額等」という。)に百分の五の割合を乗じて計算した金額(当該対象不足税額等(当該更正又は修正申告前にその更正又は修正申告に係るたばこ消費税について更正又は修正申告書の提出があつた場合においては、その更正による不足税額又は修正申告書によつて増加した税額の合計額(当該更正又は修正申告前の申告又は修正申告に係る税額に誤りがあつたことについて正当な理由があると認められたときは、その更正による不足税額又は修正申告書によつて増加した税額を控除した金額とし、当該たばこ消費税についてその納付すべき税額を減少させる更正又は更正に係る不服申立て若しくは訴えについての決定、裁決若しくは判決による原処分の異動があつたときは、これらにより減少した部分の税額に相当する金額を控除した金額とする。)を加算した金額とする。)が申告書の提出期限までにその提出があつた場合における当該申告書に係る税額に相当する金額と五十万円とのいずれか多い金額を超えるときは、当該超える部分に相当する金額(当該対象不足税額等が当該超える部分に相当する金額に満たないときは、当該対象不足税額等)に百分の五の割合を乗じて計算した金額を加算した金額とする。)に相当する過少申告加算金額を徴収しなければならない。ただし、修正申告書の提出があつた場合において、その提出が当該修正申告書に係るたばこ消費税額について第四百八十条第一項又は第三項の規定による更正があるべきことを予知してされたものでないときは、この限りでない。

 2 次の各号の一に該当する場合には、市町村長は、当該各号に規定する申告、決定又は更正により納付すべき税額に百分の十の割合を乗じて計算した金額に相当する不申告加算金額を徴収しなければならない。ただし、申告書の提出期限までにその提出がなかつたことについて正当な理由があると認められる場合は、この限りでない。

  一 申告書の提出期限後にその提出があつた場合又は第四百八十条第二項の規定による決定があつた場合

  二 申告書の提出期限後にその提出があつた後において修正申告書の提出又は第四百八十条第一項若しくは第三項の規定による更正があつた場合

  三 第四百八十条第二項の規定による決定があつた後において修正申告書の提出又は同条第三項の規定による更正があつた場合

 3 申告書の提出期限後にその提出があつた場合又は修正申告書の提出があつた場合において、その提出が当該申告書又は修正申告書に係るたばこ消費税額について第四百八十条第一項から第三項までの規定による更正又は決定があるべきことを予知してされたものでないときは、当該申告書又は修正申告書に係る税額に係る前項の不申告加算金額は、同項の規定にかかわらず、当該税額に百分の五の割合を乗じて計算した金額に相当する額とする。

 4 市町村長は、第一項の規定によつて徴収すべき過少申告加算金額又は第二項の規定によつて徴収すべき不申告加算金額を決定した場合には、遅滞なく、申告納税者に通知しなければならない。

  (たばこ消費税の重加算金)

 第四百八十四条 前条第一項の規定に該当する場合において、申告納税者が課税標準額の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、かつ、その隠ぺいし、又は仮装した事実に基づいて申告書又は修正申告書を提出したときは、市町村長は、政令で定めるところにより、同項の過少申告加算金額に代えて、その計算の基礎となるべき更正による不足税額又は修正申告により増加した税額に百分の三十の割合を乗じて計算した金額に相当する重加算金額を徴収しなければならない。

 2 前条第二項の規定に該当する場合(同項ただし書の規定の適用がある場合を除く。)において、申告納税者が課税標準額の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装し、かつ、その隠ぺいし、又は仮装した事実に基づいて、申告書の提出期限までにこれを提出せず、又は申告書の提出期限後にその提出をし、若しくは修正申告書を提出したときは、市町村長は、同項の不申告加算金額に代えて、その計算の基礎となるべき税額に百分の三十五の割合を乗じて計算した金額に相当する重加算金額を徴収しなければならない。

 3 市町村長は、前二項の規定に該当する場合において、申告書又は修正申告書の提出について前条第一項ただし書又は第三項に規定する事由があるときは、当該申告により納付すべき税額又は当該修正申告により増加した税額を基礎として計算した重加算金額を徴収しないものとする。

 4 市町村長は、第一項又は第二項の規定によつて徴収すべき重加算金額を決定した場合には、遅滞なく、申告納税者に通知しなければならない。

      第三款 督促及び滞納処分

  (たばこ消費税に係る督促)

 第四百八十五条 申告納税者又は納税者が納期限(第四百八十条第一項から第三項までの規定による更正又は決定があつた場合には、第四百八十一条第一項の納期限。以下この項及び第四百八十五条の三第三項において同じ。)までにたばこ消費税に係る地方団体の徴収金を完納しない場合には、市町村の徴税吏員は、納期限後二十日以内に、督促状を発しなければならない。ただし、繰上徴収をする場合は、この限りでない。

 2 特別の事情がある市町村においては、当該市町村の条例で、前項に規定する期間と異なる期間を定めることができる。

  (たばこ消費税に係る督促手数料)

 第四百八十五条の二 市町村の徴税吏員は、督促状を発した場合には、当該市町村の条例で定めるところにより、手数料を徴収することができる。

  (たばこ消費税に係る滞納処分)

 第四百八十五条の三 たばこ消費税に係る滞納者が次の各号の一に該当するときは、市町村の徴税吏員は、当該たばこ消費税に係る地方団体の徴収金につき、滞納者の財産を差し押さえなければならない。

  一 滞納者が督促を受け、その督促状を発した日から起算して十日を経過した日までにその督促に係るたばこ消費税に係る地方団体の徴収金を完納しないとき。

  二 滞納者が繰上徴収に係る告知により指定された納期限までにたばこ消費税に係る地方団体の徴収金を完納しないとき。

 2 第二次納税義務者又は保証人について前項の規定を適用する場合には、同項第一号中「督促状」とあるのは、「納付の催告書」とする。

 3 たばこ消費税に係る地方団体の徴収金の納期限後第一項第一号に規定する十日を経過した日までに、督促を受けた滞納者につき第十三条の二第一項各号の一に該当する事実が生じたときは、市町村の徴税吏員は、直ちにその財産を差し押さえることができる。

 4 滞納者の財産につき強制換価手続が行われた場合には、市町村の徴税吏員は、執行機関に対し、滞納に係るたばこ消費税に係る地方団体の徴収金につき、交付要求をしなければならない。

 5 市町村の徴税吏員は、第一項から第三項までの規定により差押えをすることができる場合において、滞納者の財産で国税徴収法第八十六条第一項各号に掲げるものにつき、既に他の地方団体の徴収金若しくは国税の滞納処分又はこれらの滞納処分の例による処分による差押えがされているときは、当該財産についての交付要求は、参加差押えによりすることができる。

 6 前各項に定めるもののほか、たばこ消費税に係る地方団体の徴収金の滞納処分については、国税徴収法に規定する滞納処分の例による。

 7 前各項の規定による処分は、当該市町村の区域外においても行うことができる。

  (たばこ消費税に係る滞納処分に関する罪)

 第四百八十五条の四 たばこ消費税の申告納税者又は納税者が滞納処分の執行を免れる目的でその財産を隠ぺいし、損壊し、市町村の不利益に処分し、又はその財産に係る負担を偽つて増加する行為をしたときは、その者は、三年以下の懲役若しくは五十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

 2 申告納税者又は納税者の財産を占有する第三者が申告納税者又は納税者に滞納処分の執行を免れさせる目的で前項の行為をしたときも、同項と同様とする。

 3 情を知つて前二項の行為につき申告納税者若しくは納税者又はその財産を占有する第三者の相手方となつた者は、二年以下の懲役若しくは三十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

 4 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者がその法人又は人の業務又は財産に関して前三項の違反行為をした場合には、その行為者を罰するほか、その法人又は人に対し、当該各項の罰金刑を科する。

  (国税徴収法の例によるたばこ消費税に係る滞納処分に関する検査拒否等の罪)

 第四百八十五条の五 次の各号の一に該当する者は、十万円以下の罰金に処する。

  一 第四百八十五条の三第六項の場合において、国税徴収法第百四十一条の規定の例によつて行う市町村の徴税吏員の質問に対して答弁をせず、又は偽りの陳述をした者

  二 第四百八十五条の三第六項の場合において、国税徴収法第百四十一条の規定の例によつて行う市町村の徴税吏員の帳簿若しくは書類の検査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、又は帳簿若しくは書類で偽りの記載をしたものを提示した者

 2 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者がその法人又は人の業務又は財産に関して前項の違反行為をした場合には、その行為者を罰するほか、その法人又は人に対し、同項の刑を科する。

      第四款 犯則取締り

  (たばこ消費税に係る犯則事件に関する国税犯則取締法の準用)

 第四百八十五条の六 たばこ消費税に関する犯則事件については、国税犯則取締法の規定(第十九条ノ二及び第二十二条の規定を除く。)を準用する。

 第四百八十五条の七 前条の場合において、国税局長の職務は地方自治法第二百五十二条の十九第一項の市(以下この条及び次条において「指定都市」という。)の長が、税務署長の職務は市町村長又は指定都市の区の事務所の長がそれぞれ行い、国税局の収税官吏の職務は指定都市の長がその職務を定めて指定する指定都市の徴税吏員が、税務署の収税官吏の職務は市町村長がその職務を定めて指定する市町村の徴税吏員がそれぞれ行うものとする。この場合において、指定都市の長は、たばこ消費税に関する犯則事件が指定都市の区の事務所の長が税務署長の職務を行う区域外において発見された場合に限り、税務署長の職務を行うことができる。

 第四百八十五条の八 第四百八十五条の六の場合において、国税犯則取締法第十一条及び第十二条の規定は、指定都市のたばこ消費税に関する犯則事件の調査についてのみ、かつ、当該指定都市の区域内に関する限り、これを準用する。

 第四百八十五条の九 第四百八十五条の六の場合において、収税官吏の職務を行う者は、その所属する市町村の区域外においてもたばこ消費税に関する犯則事件の調査を行うことができる。

 第四百八十五条の十 第四百八十五条の六の場合において、たばこ消費税に関する犯則事件は、関接国税に関する犯則事件とする。

 第四百八十五条の十一 第四百八十五条の六の場合において、国税犯則取締法第十四条第一項の規定による通告処分によつて納付された金銭その他の物品は、当該市町村の収入とする。

  (国税犯則取締法を準用するたばこ消費税に係る犯則事件に関する検査拒否の罪)

 第四百八十五条の十二 第四百八十五条の六の場合において、第四百八十五条の十の規定によつて間接国税に関する犯則事件とされるたばこ消費税に関する犯則事件について、国税犯則取締法第一条第一項の収税官吏の職務を行う第四百八十五条の六の市町村の徴税吏員の検査を拒み、妨げ、又は忌避した者は、三万円以下の罰金に処する。

 2 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者がその法人又は人の業務又は財産に関して前項の違反行為をした場合には、その行為者を罰するほか、その法人又は人に対し、同項の刑を科する。

  第四百八十九条第一項第十二号を次のように改める。

  十二 電気製塩(塩専売法第五条第一項の指定を受けた者の製造するものに限る。)

  第五百八十六条第二項第二十七号の三の次に次の一号を加える。

  二十七の四 日本たばこ産業株式会社が直接塩専売法第三十八条第二項に規定する塩専売事業に係る業務の用に供する土地で政令で定めるもの

  第七百一条の三十四第三項第一号の次に次の一号を加える。

  一の二 日本たばこ産業株式会社が直接塩専売法第三十八条第二項に規定する塩専売事業に係る業務の用に供する施設で政令で定めるもの

  第七百一条の三十四第三項第二十八号を次のように改める。

  二十八 専ら公衆の利用を目的として電気通信事業法(昭和五十九年法律第八十六号)第六条第二項に規定する第一種電気通信事業を営む者で政令で定めるものが当該第一種電気通信事業の用に供する施設で政令で定めるもの

  第七百二条第二項中「又は第十七項」を「、第十七項又は第三十一項」に改める。

  第七百四条第一項中「、日本専売公社」及び「、日本電信電話公社」を削る。

  第七百三十六条第五項中「第四百六十七条」を「第四百七十二条から第四百七十七条まで」に、「あわせて行なう」を「併せて行う」に改める。

  附則第十五条に次の一項を加える。

 28 日本電信電話株式会社が所有する日本電信電話株式会社法(昭和五十九年法律第八十五号)附則第三条第八項の規定により日本電信電話公社が行う出資に係る償却資産のうち、電気通信機械施設及び電気通信線路施設に属する基幹的な設備として政令で定めるものに対して課する固定資産税の課税標準は、第三百四十九条の二の規定にかかわらず、当該設備に対して新たに固定資産税が課されることとなつた年度から五年度分の固定資産税に限り、当該設備に係る固定資産税の課税標準となるべき価格の二分の一の額とする。

  附則第三十二条の三第三項中「次条第一項」の下に「及び第二項」を加え、同条第四項中「次条第一項」を「次条第二項」に改める。

  附則第三十二条の三の二第二項中「前項」を「前二項」に、「同項」を「これら」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項を同条第二項とし、同条に第一項として次の一項を加える。

   日本たばこ産業株式会社が直接たばこ事業法第二条第二号に規定する葉たばこの貯蔵の用に供する施設(当該葉たばこを熟成させるためのものに限る。)に係る事業所等において行う事業に対して課する事業に係る事業所税のうち資産割の課税標準となるべき事業所床面積の算定については、昭和六十四年四月一日以後に最初に終了する事業年度分までに限り、当該施設に係る事業所等に係る事業所床面積(第七百一条の三十四(事業に係る事業所税に関する部分に限る。)の規定の適用を受けるものを除く。以下この項において同じ。)から当該施設に係る事業所床面積の二分の一に相当する面積を控除するものとする。この場合においては、第七百一条の四十一第八項の規定を準用する。

 (国有資産等所在市町村交付金及び納付金に関する法律の一部改正)

第二条 国有資産等所在市町村交付金及び納付金に関する法律(昭和三十一年法律第八十二号)の一部を次のように改正する。

  第一条第二号を削り、同条第三号を同条第二号とし、同条第四号を同条第三号とし、同条第五号を同条第四号とし、同条第六号中「、公社」を「、日本国有鉄道」に改め、「、日本専売公社については日本専売公社法(昭和二十三年法律第二百五十五号)第四十三条の八第一項の財産目録に、日本国有鉄道については」及び「、日本電信電話公社については日本電信電話公社法(昭和二十七年法律第二百五十号)第五十八条第一項の財産目録に」を削り、同号を同条第五号とする。

  第二条第二項中「公社は」を「日本国有鉄道は」に、「公社有資産所在市町村納付金」を「日本国有鉄道有資産所在市町村納付金」に改め、同条第五項中「公社」を「日本国有鉄道」に改める。

  第三条第四項及び第四条第五項中「公社」を「日本国有鉄道」に改める。

  第五条第一項中「公社は」を「日本国有鉄道は」に、「一の公社が所有する償却資産」を「日本国有鉄道が所有する償却資産」に、「公社が所有する償却資産で鉄道又は電気通信の用に供するもののうち」を「日本国有鉄道が所有する鉄道の用に供する償却資産で」に、「当該一の公社」を「日本国有鉄道」に、「当該大規模の償却資産を所有する公社」を「日本国有鉄道」に、「公社に」を「日本国有鉄道に」に、「当該公社」を「日本国有鉄道」に改め、同条第二項中「一の公社」を「日本国有鉄道」に、「当該公社」を「日本国有鉄道」に改める。

  第五条の二第一項中「公社は」を「日本国有鉄道は」に、「一の公社」を「日本国有鉄道」に、「こえる」を「超える」に、「第五項に基く」を「同条第五項に基づく」に改める。

  第七条の見出しを「(日本国有鉄道の価格等の申告)」に改め、同条中「公社」を「日本国有鉄道」に改める。

  第十一条の見出しを「(日本国有鉄道の固定資産の価格等の配分)」に改め、同条第一項中「公社」を「日本国有鉄道」に改め、「若しくは電気通信」を削り、同条第二項中「一の公社」を「日本国有鉄道」に改め、同条第四項中「よつて公社」を「よつて日本国有鉄道」に、「配分した当該公社が所有する」を「配分した」に、「おいて当該公社」を「おいて日本国有鉄道」に改める。

  第十二条の見出し中「公社」を「日本国有鉄道」に改め、同条第一項中「公社が」を「日本国有鉄道が」に、「当該固定資産を所有する公社」を「日本国有鉄道」に改め、同条第二項中「公社」を「日本国有鉄道」に改め、同条第四項中「当該固定資産を所有する公社及び当該固定資産」を「日本国有鉄道及び当該決定に係る固定資産」に改める。

  第十三条第二項中「公社が」を「日本国有鉄道が」に、「当該公社」を「日本国有鉄道」に改める。

  第十四条第二項及び第十五条第一項中「公社」を「日本国有鉄道」に改める。

  第十六条第二項中「公社は」を「日本国有鉄道は」に、「こえる」を「超える」に、「公社有資産所在都道府県納付金」を「日本国有鉄道有資産所在都道府県納付金」に改め、同条第四項中「当該償却資産を所有する公社」を「日本国有鉄道」に改める。

  第十七条第一項中「公社」を「日本国有鉄道」に、「第六条若しくは」を「第六条の規定による台帳価格等の通知、」に、「第十一条の規定による固定資産の価格」を「第十一条の規定による固定資産の価格等」に改める。

  第二十条第二項及び第二十一条中「公社」を「日本国有鉄道」に改める。


   附 則

 (施行期日)

第一条 この法律は、昭和六十年四月一日から施行する。

 (事業税に関する経過措置)

第二条 第一条の規定による改正後の地方税法(以下「新法」という。)第七十二条第五項第十号の規定は、昭和六十年以後の年の年中における事業の所得に対して課すべき個人の事業税から適用し、昭和五十九年以前の年の年中における事業の所得に対して課する個人の事業税については、なお従前の例による。

2 この法律の施行の際現に存する塩業組合が行う事業に対して課する法人の事業税については、なお従前の例による。

 (不動産取得税に関する経過措置)

第三条 新法第七十三条の四第一項の規定は、昭和六十年四月一日(以下「施行日」という。)以後の不動産の取得に対して課すべき不動産取得税について適用し、施行日前の不動産の取得に対して課する不動産取得税については、なお従前の例による。

 (道府県たばこ消費税に関する経過措置)

第四条 別段の定めがあるものを除き、新法第二章第四節の規定は、施行日以後に行われた新法第七十四条の四第一項に規定する売渡し等に係る製造たばこに対して課すべき道府県たばこ消費税について適用し、施行日前に日本専売公社が売り渡した製造たばこに対して課する道府県たばこ消費税については、なお従前の例による。

2 前項の規定によりなお従前の例によることとされる道府県たばこ消費税に係る税額で日本たばこ産業株式会社が日本たばこ産業株式会社法(昭和五十九年法律第六十九号)附則第十二条第一項の規定によりその納付義務を承継することとなるものについては、日本たばこ産業株式会社が第一条の規定による改正前の地方税法(以下「旧法」という。)第二章第四節の規定の例により申告納付するものとする。

3 施行日前に日本専売公社が輸出のため売り渡した製造たばこその他の製造たばこで政令で定めるものが、施行日において新法第七十四条の二第一項に規定する卸売販売業者等以外の者により所持されている場合には、当該製造たばこについては、当該製造たばこを所持する者を同項に規定する卸売販売業者等とみなす。

4 日本たばこ産業株式会社が、販売契約の解除その他やむを得ない理由により、たばこ事業法(昭和五十九年法律第六十八号)附則第十条第一項の規定により小売販売業者とみなされた者(以下この項及び附則第六条第四項において「継続小売販売業者」という。)が施行日に所持する製造たばこにつき、施行日以後に返還を受けた場合には、当該製造たばこの返還は、日本たばこ産業株式会社が施行日に当該継続小売販売業者に売り渡した製造たばこの返還とみなして、新法第七十四条の十四の規定を適用する。この場合において、当該製造たばこにつき同条第一項に規定する納付された、又は納付されるべきたばこ消費税額は、日本専売公社が当該製造たばこにつき、旧法第七十四条の四第二項の規定により納付した、又は納付すべきであつたたばこ消費税額に相当する金額とするものとする。

 (固定資産税に関する経過措置)

第五条 新法第三百四十八条第二項第二号の規定は、昭和六十一年度以後の年度分の固定資産税について適用し、昭和六十年度分までの固定資産税については、なお従前の例による。

2 旧法第三百四十八条第四項に規定する塩業組合(この法律の施行の際現に存するものに限る。)が所有し、かつ、使用する事務所及び倉庫に対して課する固定資産税については、なお従前の例による。

3 新法第三百四十九条の三第三十一項及び新法附則第十五条第二十八項の規定は、昭和六十一年度以後の年度分の固定資産税について適用する。

 (市町村たばこ消費税に関する経過措置)

第六条 別段の定めがあるものを除き、新法第三章第四節の規定は、施行日以後に行われた新法第四百六十七条第一項に規定する売渡し等に係る製造たばこに対して課すべき市町村たばこ消費税について適用し、施行日前に日本専売公社が売り渡した製造たばこに対して課する市町村たばこ消費税については、なお従前の例による。

2 前項の規定によりなお従前の例によることとされる市町村たばこ消費税に係る税額で日本たばこ産業株式会社が日本たばこ産業株式会社法附則第十二条第一項の規定によりその納付義務を承継することとなるものについては、日本たばこ産業株式会社が旧法第三章第四節の規定の例により申告納付するものとする。

3 施行日前に日本専売公社が輸出のため売り渡した製造たばこその他の製造たばこで政令で定めるものが、施行日において新法第四百六十五条第一項に規定する卸売販売業者等以外の者により所持されている場合には、当該製造たばこについては、当該製造たばこを所持する者を同項に規定する卸売販売業者等とみなす。

4 日本たばこ産業株式会社が、販売契約の解除その他やむを得ない理由により、継続小売販売業者が施行日に所持する製造たばこにつき、施行日以後に返還を受けた場合には、当該製造たばこの返還は、日本たばこ産業株式会社が施行日に当該継続小売販売業者に売り渡した製造たばこの返還とみなして、新法第四百七十七条の規定を適用する。この場合において、当該製造たばこにつき同条第一項に規定する納付された、又は納付されるべきたばこ消費税額は、日本専売公社が当該製造たばこにつき、旧法第四百六十七条第二項の規定により納付した、又は納付すべきであつたたばこ消費税額に相当する金額とするものとする。

 (特別土地保有税に関する経過措置)

第七条 新法第五百八十六条第二項第二十七号の四の規定(土地に対して課する特別土地保有税に関する部分に限る。)は、昭和六十一年度以後の年度分の土地に対して課する特別土地保有税について適用する。

2 新法第五百八十六条第二項第二十七号の四の規定(土地の取得に対して課する特別土地保有税に関する部分に限る。)は、施行日以後の土地の取得に対して課する特別土地保有税について適用する。

 (事業所税に関する経過措置)

第八条 新法第七百一条の三十四第三項(新法第七百一条の三十二第一項に規定する事業に係る事業所税(以下この項において「事業に係る事業所税」という。)に関する部分に限る。)及び新法附則第三十二条の三の二第一項の規定は、施行日以後に終了する事業年度分の法人の事業に対して課すべき事業に係る事業所税について適用し、施行日前に終了した事業年度分の法人の事業に対して課する事業に係る事業所税については、なお従前の例による。

2 新法第七百一条の三十四第三項(新法第七百一条の三十二第二項に規定する新増設に係る事業所税(以下この項において「新増設に係る事業所税」という。)に関する部分に限る。)の規定は、施行日以後に行われる新法第七百一条の三十一第一項第七号に規定する事業所用家屋(以下この項において「事業所用家屋」という。)の新築又は増築に対して課すべき新増設に係る事業所税について適用し、施行日前に行われた事業所用家屋の新築又は増築に対して課する新増設に係る事業所税については、なお従前の例による。

 (都市計画税に関する経過措置)

第九条 新法第七百二条第二項の規定は、昭和六十一年度以後の年度分の都市計画税について適用し、昭和六十年度分までの都市計画税については、なお従前の例による。

 (政令への委任)

第十条 附則第二条から前条までに定めるもののほか、第一条の規定の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

 (国有資産等所在市町村交付金及び納付金に関する法律の一部改正に伴う経過措置)

第十一条 別段の定めがあるものを除き、第二条の規定による改正後の国有資産等所在市町村交付金及び納付金に関する法律の規定は、昭和六十一年度以後の年度分の日本国有鉄道有資産所在市町村納付金及び日本国有鉄道有資産所在都道府県納付金について適用し、昭和六十年度分までの公社有資産所在市町村納付金及び公社有資産所在都道府県納付金(以下この条において「市町村納付金等」という。)については、なお従前の例による。

2 前項の規定によりなお従前の例によることとされる昭和六十年度分までの市町村納付金等で日本たばこ産業株式会社が日本たばこ産業株式会社法附則第十二条第一項の規定によりその納付義務を承継することとなるものについては、第二条の規定による改正前の国有資産等所在市町村交付金及び納付金に関する法律(以下この条において「旧交納付金法」という。)の規定の例により、日本たばこ産業株式会社が納付する。

3 第一項の規定によりなお従前の例によることとされる昭和六十年度分までの市町村納付金等で日本電信電話株式会社が日本電信電話株式会社法(昭和五十九年法律第八十五号)附則第四条第一項の規定によりその納付義務を承継することとなるものについては、旧交納付金法の規定の例により、日本電信電話株式会社が納付する。

4 前二項の場合における旧交納付金法第十一条第一項に規定する価格等の修正、既に納付された市町村納付金等の額と当該価格等の修正に基づき納付すべき市町村納付金等の額との調整その他第二条の規定の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

 (地方財政法の一部改正)

第十二条 地方財政法(昭和二十三年法律第百九号)の一部を次のように改正する。

  第四条の三第一項中「こえる」を「超える」に、「公社有資産所在市町村納付金、公社有資産所在都道府県納付金」を「日本国有鉄道有資産所在市町村納付金、日本国有鉄道有資産所在都道府県納付金」に、「あらたに」を「新たに」に、「うめる」を「埋める」に、「行なう」を「行う」に改める。

 (地方財政法の一部改正に伴う経過措置)

第十三条 前条の規定による改正後の地方財政法第四条の三第一項の規定は、昭和六十一年度以後の年度における同項の規定による一般財源の額の算定について適用し、昭和六十年度までにおける同項の規定による一般財源の額の算定については、なお従前の例による。

 (国等の債権債務等の金額の端数計算に関する法律の一部改正)

第十四条 国等の債権債務等の金額の端数計算に関する法律(昭和二十五年法律第六十一号)の一部を次のように改正する。

  第七条第五号中「公社有資産所在市町村納付金若しくは公社有資産所在都道府県納付金」を「日本国有鉄道有資産所在市町村納付金若しくは日本国有鉄道有資産所在都道府県納付金」に改める。

 (会社更生法の一部改正)

第十五条 会社更生法(昭和二十七年法律第百七十二号)の一部を次のように改正する。

  第百十九条中「及び特別徴収義務者」を「、申告納付の方法により徴収する道府県たばこ消費税(都たばこ消費税を含む。)及び市町村たばこ消費税(特別区たばこ消費税を含む。)並びに特別徴収義務者」に改める。

(法務・大蔵・自治・内閣総理大臣署名) 

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