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石炭鉱業合理化臨時措置法の一部を改正する法律

法律第百九十三号(昭三六・一一・七)

 石炭鉱業合理化臨時措置法(昭和三十年法律第百五十六号)の一部を次のように改正する。

 第九条の二第四項を同条第五項とし、同条第三項中「前二項」を「第一項及び第二項」に改め、「出資金」の下に「(前項の規定により示された金額に相当するものを除く。)」を加え、「第二十五条第一項第七号及び第八号」を「第二十五条第一項第八号及び第九号」に改め、同項を同条第四項とし、同条第二項の次に次の一項を加える。

3 政府は、前項の規定により事業団に追加して出資する場合において、当該出資金の全部又は一部が第二十六条の三第一項の保証基金にあてるべきものであるときは、その金額を示すものとする。

 第二十五条第一項第十号中「第六号」を「第七号」に改め、同号を同項第十一号とし、同項中第七号から第九号までを一号ずつ繰り下げ、第六号の次に次の一号を加える。

 七 石炭鉱業の整備に必要な資金の借入れに係る債務の保証

 第二十五条第二項中「前項第十号」を「前項第十一号」に改める。

 第二十六条第二項第七号中「前条第一項第七号及び第八号」を「前条第一項第八号及び第九号」に改め、同号を同項第八号とし、同項第六号の次に次の一号を加える。

 七 前条第一項第七号に規定する債務の保証の方法

 第二十六条の二を次のように改める。

 (区分経理)

第二十六条の二 事業団は、次に掲げる経理については、政令で定めるところにより、それぞれその他の経理と区分し、特別の勘定を設けて整理しなければならない。

 一 第九条の二第一項及び第二項の規定による政府の出資金(同条第三項の規定により示された金額に相当するものを除く。)並びにこれを運用した場合に生ずる利子に係る経理

 二 第二十五条第一項第七号に掲げる業務及びこれに附帯する業務(以下「保証業務」という。)に係る経理

第二十六条の二の次に次の一条を加える。

 (保証基金)

第二十六条の三 事業団は、保証業務に関し保証基金を設け、第九条の二第三項の規定により示された金額に相当する金額をもつてこれにあてるものとする。

2 前項の保証基金は、保証業務に関し毎事業年度の損益計算上利益又は損失を生じたときは、その利益又は損失の額により増加し又は減少するものとする。

 第二十七条第二項中「貸付計画」の下に「及び第二十五条第一項第七号に規定する債務の保証の計画」を加え、同条第三項中「及び前項の貸付計画」を「並びに前項の貸付計画及び債務の保証の計画」に改める。

 第三十六条の三第一項中「第二十五条第一項第七号」を「第二十五条第一項第八号」に、「同項第八号」を「同項第九号」に改め、同条第二項中「第二十五条第一項第七号」を「第二十五条第一項第八号」に改め、同条第三項中「第二十五条第一項第八号」を「第二十五条第一項第九号」に改める。

 第三十六条の十二の次に次の八条を加える。

 (保証契約の締結)

第三十六条の十三 第二十五条第一項第七号に規定する債務の保証は、採掘権者又は租鉱権者であつて通商産業省令で定める基準に該当するものが銀行からその事業を整備するために必要な資金であつて次に掲げるものの貸付けを受けることにより当該銀行に対して負担する債務(元本に限る。)について、事業団が当該銀行と保証契約を締結することにより行なうものとする。

 一 当該採掘権者又は租鉱権者が離職する労働者に対し支払うべき賃金(退職金を含む。)の支払に必要な資金

 二 当該採掘権者又は租鉱権者が事業を廃止する鉱区又は租鉱区に係る鉱害の賠償に必要な資金

 (保証契約の限度)

第三十六条の十四 事業団は、前条の保証契約により保証される債務の合計額が第二十六条の三の規定による保証基金の額に政令で定める倍率を乗じて得た額をこえない範囲内でなければ、新たに前条の保証契約を締結してはならない。

 (保証料)

第三十六条の十五 事業団は、第三十六条の十三の規定により債務の保証をする場合には、当該債務者たる採掘権者又は租鉱権者から保証料を徴収することができる。

2 前項の保証料の額は、当該保証契約により保証される債務の額に、年百分の二以内において政令で定める率を乗じて得た額とする。

 (保証債務の履行の請求)

第三十六条の十六 銀行は、第三十六条の十三の規定により事業団が保証した債務について、その弁済期(当該債務が分割して弁済されるときは、その最終弁済期)における債務の不履行又は当該債務者に対する会社更生法(昭和二十七年法律第百七十二号)の規定による更生手続開始の決定若しくは商法(明治三十二年法律第四十八号)第三百八十一条(整理の開始)若しくは第四百三十一条第一項(特別清算の開始)の規定による命令があつたときは、事業団に対して当該保証債務の履行の請求をすることができる。

2 銀行は、前項の債務の不履行又は決定若しくは命令があつた日から六月を経過した後でなければ、同項の請求をすることができない。

3 銀行は、第一項の債務の不履行又は決定若しくは命令があつた日から一年六月を経過した後は、同項の請求をすることができない。

 (弁済金)

第三十六条の十七 事業団が第三十六条の十三の保証契約に基づいて当該債務者に代わつて弁済すべき金額は、当該保証契約により保証された債務の額から当該銀行が前条第一項の請求をする時までに回収した額を控除した残額に、百分の五十を乗じて得た額とする。

 (貸付金の回収)

第三十六条の十八 銀行は、第三十六条の十三の規定により事業団が保証する債務に係る貸付けについて、貸付金の回収に努めなければならない。

 (業務の委託)

第三十六条の十九 事業団は、第三十六条の十三の保証契約に基づいて当該債務者に代わつて弁済した場合には、その求償権の行使の業務を当該銀行に委託することができる。

2 前項の規定により委託を受けた銀行が第三十六条の十六第一項の請求をした後回収した額と事業団から弁済を受けた日以後の利子の受領した額との合計額に事業団から弁済を受けた額の第三十六条の十七に規定する残額に対する割合を乗じて得た額は、前項の規定により委託を受けた求償権に係るものとみなす。

3 第二十四条の規定は、第一項の規定により委託を受けた求償権の行使の業務に従事する銀行の役員及び職員について準用する。

 (契約の解除等)

第三十六条の二十 事業団は、銀行がこの法律(これに基づく命令を含む。)の規定又は第三十六条の十三の保証契約の条項に違反したときは、当該保証契約に基づき弁済すべき金額の全部若しくは一部を支払わず、若しくは弁済した金額の全部若しくは一部を返還させ、又は将来にわたつて当該保証契約を解除することができる。

 第三十七条第七項中「(明治三十二年法律第四十八号)」を削る。

 第五十三条の二第三号中「第三十六条の八第五号」の下に「、第三十六条の十三」を加える。

 第七十九条に見出しとして「(報告の徴収)」を附する。

 附則第二条に次のただし書を加える。

  ただし、事業団の業務のうち債務の保証に係る部分は、昭和三十九年三月三十一日までに廃止するものとする。


   附 則


 (施行期日)

1 この法律は、公布の日から起算して二月をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。


 (経過規定)

2 石炭鉱業合理化事業団が最初に作成する改正後の第二十五条第一項第七号に規定する債務の保証の計画については、改正後の第二十七条第二項中「事業年度の毎四半期開始前に」とあるのは、「この法律の施行後遅滞なく」とする。


 (印紙税法の一部改正)

3 印紙税法(明治三十二年法律第五十四号)の一部を次のように改正する。

  第五条第六号ノ十二を次のように改める。

  六ノ十二 石炭鉱業合理化事業団ノ発スル証書、帳簿

(大蔵・通商産業・内閣総理大臣署名) 

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