高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律

法律第九十一号(平一八・六・二一)

目次

 第一章 総則(第一条・第二条)

 第二章 基本方針等(第三条―第七条)

 第三章 移動等円滑化のために施設設置管理者が講ずべき措置(第八条―第二十四条)

 第四章 重点整備地区における移動等円滑化に係る事業の重点的かつ一体的な実施(第二十五条―第四十条)

 第五章 移動等円滑化経路協定(第四十一条―第五十一条)

 第六章 雑則(第五十二条―第五十八条)

 第七章 罰則(第五十九条―第六十四条)

 附則

   第一章 総則

 (目的)

第一条 この法律は、高齢者、障害者等の自立した日常生活及び社会生活を確保することの重要性にかんがみ、公共交通機関の旅客施設及び車両等、道路、路外駐車場、公園施設並びに建築物の構造及び設備を改善するための措置、一定の地区における旅客施設、建築物等及びこれらの間の経路を構成する道路、駅前広場、通路その他の施設の一体的な整備を推進するための措置その他の措置を講ずることにより、高齢者、障害者等の移動上及び施設の利用上の利便性及び安全性の向上の促進を図り、もって公共の福祉の増進に資することを目的とする。

 (定義)

第二条 この法律において次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

 一 高齢者、障害者等 高齢者又は障害者で日常生活又は社会生活に身体の機能上の制限を受けるものその他日常生活又は社会生活に身体の機能上の制限を受ける者をいう。

 二 移動等円滑化 高齢者、障害者等の移動又は施設の利用に係る身体の負担を軽減することにより、その移動上又は施設の利用上の利便性及び安全性を向上することをいう。

 三 施設設置管理者 公共交通事業者等、道路管理者、路外駐車場管理者等、公園管理者等及び建築主等をいう。

 四 公共交通事業者等 次に掲げる者をいう。

  イ 鉄道事業法(昭和六十一年法律第九十二号)による鉄道事業者(旅客の運送を行うもの及び旅客の運送を行う鉄道事業者に鉄道施設を譲渡し、又は使用させるものに限る。)

  ロ 軌道法(大正十年法律第七十六号)による軌道経営者(旅客の運送を行うものに限る。第二十三号ハにおいて同じ。)

  ハ 道路運送法(昭和二十六年法律第百八十三号)による一般乗合旅客自動車運送事業者(路線を定めて定期に運行する自動車により乗合旅客の運送を行うものに限る。以下この条において同じ。)及び一般乗用旅客自動車運送事業者

  ニ 自動車ターミナル法(昭和三十四年法律第百三十六号)によるバスターミナル事業を営む者

  ホ 海上運送法(昭和二十四年法律第百八十七号)による一般旅客定期航路事業(日本の国籍を有する者及び日本の法令により設立された法人その他の団体以外の者が営む同法による対外旅客定期航路事業を除く。次号ニにおいて同じ。)を営む者

  ヘ 航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)による本邦航空運送事業者(旅客の運送を行うものに限る。)

  ト イからヘまでに掲げる者以外の者で次号イ、ニ又はホに掲げる旅客施設を設置し、又は管理するもの

 五 旅客施設 次に掲げる施設であって、公共交通機関を利用する旅客の乗降、待合いその他の用に供するものをいう。

  イ 鉄道事業法による鉄道施設

  ロ 軌道法による軌道施設

  ハ 自動車ターミナル法によるバスターミナル

  ニ 海上運送法による輸送施設(船舶を除き、同法による一般旅客定期航路事業の用に供するものに限る。)

  ホ 航空旅客ターミナル施設

 六 特定旅客施設 旅客施設のうち、利用者が相当数であること又は相当数であると見込まれることその他の政令で定める要件に該当するものをいう。

 七 車両等 公共交通事業者等が旅客の運送を行うためその事業の用に供する車両、自動車(一般乗合旅客自動車運送事業者が旅客の運送を行うためその事業の用に供する自動車にあっては道路運送法第五条第一項第三号に規定する路線定期運行の用に供するもの、一般乗用旅客自動車運送事業者が旅客の運送を行うためその事業の用に供する自動車にあっては高齢者、障害者等が移動のための車いすその他の用具を使用したまま車内に乗り込むことが可能なものその他主務省令で定めるものに限る。)、船舶及び航空機をいう。

 八 道路管理者 道路法(昭和二十七年法律第百八十号)第十八条第一項に規定する道路管理者をいう。

 九 特定道路 移動等円滑化が特に必要なものとして政令で定める道路法による道路をいう。

 十 路外駐車場管理者等 駐車場法(昭和三十二年法律第百六号)第十二条に規定する路外駐車場管理者又は都市計画法(昭和四十三年法律第百号)第四条第二項の都市計画区域外において特定路外駐車場を設置する者をいう。

 十一 特定路外駐車場 駐車場法第二条第二号に規定する路外駐車場(道路法第二条第二項第六号に規定する自動車駐車場、都市公園法(昭和三十一年法律第七十九号)第二条第二項に規定する公園施設(以下「公園施設」という。)、建築物又は建築物特定施設であるものを除く。)であって、自動車の駐車の用に供する部分の面積が五百平方メートル以上であるものであり、かつ、その利用について駐車料金を徴収するものをいう。

 十二 公園管理者等 都市公園法第五条第一項に規定する公園管理者(以下「公園管理者」という。)又は同項の規定による許可を受けて公園施設(特定公園施設に限る。)を設け若しくは管理し、若しくは設け若しくは管理しようとする者をいう。

 十三 特定公園施設 移動等円滑化が特に必要なものとして政令で定める公園施設をいう。

 十四 建築主等 建築物の建築をしようとする者又は建築物の所有者、管理者若しくは占有者をいう。

 十五 建築物 建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第二条第一号に規定する建築物をいう。

 十六 特定建築物 学校、病院、劇場、観覧場、集会場、展示場、百貨店、ホテル、事務所、共同住宅、老人ホームその他の多数の者が利用する政令で定める建築物又はその部分をいい、これらに附属する建築物特定施設を含むものとする。

 十七 特別特定建築物 不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する特定建築物であって、移動等円滑化が特に必要なものとして政令で定めるものをいう。

 十八 建築物特定施設 出入口、廊下、階段、エレベーター、便所、敷地内の通路、駐車場その他の建築物又はその敷地に設けられる施設で政令で定めるものをいう。

 十九 建築 建築物を新築し、増築し、又は改築することをいう。

 二十 所管行政庁 建築主事を置く市町村又は特別区の区域については当該市町村又は特別区の長をいい、その他の市町村又は特別区の区域については都道府県知事をいう。ただし、建築基準法第九十七条の二第一項又は第九十七条の三第一項の規定により建築主事を置く市町村又は特別区の区域内の政令で定める建築物については、都道府県知事とする。

 二十一 重点整備地区 次に掲げる要件に該当する地区をいう。

  イ 生活関連施設(高齢者、障害者等が日常生活又は社会生活において利用する旅客施設、官公庁施設、福祉施設その他の施設をいう。以下同じ。)の所在地を含み、かつ、生活関連施設相互間の移動が通常徒歩で行われる地区であること。

  ロ 生活関連施設及び生活関連経路(生活関連施設相互間の経路をいう。以下同じ。)を構成する一般交通用施設(道路、駅前広場、通路その他の一般交通の用に供する施設をいう。以下同じ。)について移動等円滑化のための事業が実施されることが特に必要であると認められる地区であること。

  ハ 当該地区において移動等円滑化のための事業を重点的かつ一体的に実施することが、総合的な都市機能の増進を図る上で有効かつ適切であると認められる地区であること。

 二十二 特定事業 公共交通特定事業、道路特定事業、路外駐車場特定事業、都市公園特定事業、建築物特定事業及び交通安全特定事業をいう。

 二十三 公共交通特定事業 次に掲げる事業をいう。

  イ 特定旅客施設内において実施するエレベーター、エスカレーターその他の移動等円滑化のために必要な設備の整備に関する事業

  ロ イに掲げる事業に伴う特定旅客施設の構造の変更に関する事業

  ハ 特定車両(軌道経営者又は一般乗合旅客自動車運送事業者が旅客の運送を行うために使用する車両等をいう。以下同じ。)を床面の低いものとすることその他の特定車両に関する移動等円滑化のために必要な事業

 二十四 道路特定事業 次に掲げる道路法による道路の新設又は改築に関する事業(これと併せて実施する必要がある移動等円滑化のための施設又は設備の整備に関する事業を含む。)をいう。

  イ 歩道、道路用エレベーター、通行経路の案内標識その他の移動等円滑化のために必要な施設又は工作物の設置に関する事業

  ロ 歩道の拡幅又は路面の構造の改善その他の移動等円滑化のために必要な道路の構造の改良に関する事業

 二十五 路外駐車場特定事業 特定路外駐車場において実施する車いすを使用している者が円滑に利用することができる駐車施設その他の移動等円滑化のために必要な施設の整備に関する事業をいう。

 二十六 都市公園特定事業 都市公園の移動等円滑化のために必要な特定公園施設の整備に関する事業をいう。

 二十七 建築物特定事業 次に掲げる事業をいう。

  イ 特別特定建築物(第十四条第三項の条例で定める特定建築物を含む。ロにおいて同じ。)の移動等円滑化のために必要な建築物特定施設の整備に関する事業

  ロ 特定建築物(特別特定建築物を除き、その全部又は一部が生活関連経路であるものに限る。)における生活関連経路の移動等円滑化のために必要な建築物特定施設の整備に関する事業

 二十八 交通安全特定事業 次に掲げる事業をいう。

  イ 高齢者、障害者等による道路の横断の安全を確保するための機能を付加した信号機、道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第九条の歩行者用道路であることを表示する道路標識、横断歩道であることを表示する道路標示その他の移動等円滑化のために必要な信号機、道路標識又は道路標示(第三十六条第二項において「信号機等」という。)の同法第四条第一項の規定による設置に関する事業

  ロ 違法駐車行為(道路交通法第五十一条の二第一項の違法駐車行為をいう。以下この号において同じ。)に係る車両の取締りの強化、違法駐車行為の防止についての広報活動及び啓発活動その他の移動等円滑化のために必要な生活関連経路を構成する道路における違法駐車行為の防止のための事業

   第二章 基本方針等

 (基本方針)

第三条 主務大臣は、移動等円滑化を総合的かつ計画的に推進するため、移動等円滑化の促進に関する基本方針(以下「基本方針」という。)を定めるものとする。

2 基本方針には、次に掲げる事項について定めるものとする。

 一 移動等円滑化の意義及び目標に関する事項

 二 移動等円滑化のために施設設置管理者が講ずべき措置に関する基本的な事項

 三 第二十五条第一項の基本構想の指針となるべき次に掲げる事項

  イ 重点整備地区における移動等円滑化の意義に関する事項

  ロ 重点整備地区の位置及び区域に関する基本的な事項

  ハ 生活関連施設及び生活関連経路並びにこれらにおける移動等円滑化に関する基本的な事項

  ニ 生活関連施設、特定車両及び生活関連経路を構成する一般交通用施設について移動等円滑化のために実施すべき特定事業その他の事業に関する基本的な事項

  ホ ニに規定する事業と併せて実施する土地区画整理事業(土地区画整理法(昭和二十九年法律第百十九号)による土地区画整理事業をいう。以下同じ。)、市街地再開発事業(都市再開発法(昭和四十四年法律第三十八号)による市街地再開発事業をいう。以下同じ。)その他の市街地開発事業(都市計画法第四条第七項に規定する市街地開発事業をいう。以下同じ。)に関し移動等円滑化のために考慮すべき基本的な事項、自転車その他の車両の駐車のための施設の整備に関する事項その他の重点整備地区における移動等円滑化に資する市街地の整備改善に関する基本的な事項その他重点整備地区における移動等円滑化のために必要な事項

 四 移動等円滑化の促進のための施策に関する基本的な事項その他移動等円滑化の促進に関する事項

3 主務大臣は、情勢の推移により必要が生じたときは、基本方針を変更するものとする。

4 主務大臣は、基本方針を定め、又はこれを変更したときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。

 (国の責務)

第四条 国は、高齢者、障害者等、地方公共団体、施設設置管理者その他の関係者と協力して、基本方針及びこれに基づく施設設置管理者の講ずべき措置の内容その他の移動等円滑化の促進のための施策の内容について、移動等円滑化の進展の状況等を勘案しつつ、これらの者の意見を反映させるために必要な措置を講じた上で、適時に、かつ、適切な方法により検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

2 国は、教育活動、広報活動等を通じて、移動等円滑化の促進に関する国民の理解を深めるとともに、その実施に関する国民の協力を求めるよう努めなければならない。

 (地方公共団体の責務)

第五条 地方公共団体は、国の施策に準じて、移動等円滑化を促進するために必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

 (施設設置管理者等の責務)

第六条 施設設置管理者その他の高齢者、障害者等が日常生活又は社会生活において利用する施設を設置し、又は管理する者は、移動等円滑化のために必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

 (国民の責務)

第七条 国民は、高齢者、障害者等の自立した日常生活及び社会生活を確保することの重要性について理解を深めるとともに、これらの者の円滑な移動及び施設の利用を確保するために協力するよう努めなければならない。

   第三章 移動等円滑化のために施設設置管理者が講ずべき措置

 (公共交通事業者等の基準適合義務等)

第八条 公共交通事業者等は、旅客施設を新たに建設し、若しくは旅客施設について主務省令で定める大規模な改良を行うとき又は車両等を新たにその事業の用に供するときは、当該旅客施設又は車両等(以下「新設旅客施設等」という。)を、移動等円滑化のために必要な旅客施設又は車両等の構造及び設備に関する主務省令で定める基準(以下「公共交通移動等円滑化基準」という。)に適合させなければならない。

2 公共交通事業者等は、その事業の用に供する新設旅客施設等を公共交通移動等円滑化基準に適合するように維持しなければならない。

3 公共交通事業者等は、その事業の用に供する旅客施設及び車両等(新設旅客施設等を除く。)を公共交通移動等円滑化基準に適合させるために必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

4 公共交通事業者等は、高齢者、障害者等に対し、これらの者が公共交通機関を利用して移動するために必要となる情報を適切に提供するよう努めなければならない。

5 公共交通事業者等は、その職員に対し、移動等円滑化を図るために必要な教育訓練を行うよう努めなければならない。

 (旅客施設及び車両等に係る基準適合性審査等)

第九条 主務大臣は、新設旅客施設等について鉄道事業法その他の法令の規定で政令で定めるものによる許可、認可その他の処分の申請があった場合には、当該処分に係る法令に定める基準のほか、公共交通移動等円滑化基準に適合するかどうかを審査しなければならない。この場合において、主務大臣は、当該新設旅客施設等が公共交通移動等円滑化基準に適合しないと認めるときは、これらの規定による許可、認可その他の処分をしてはならない。

2 公共交通事業者等は、前項の申請又は鉄道事業法その他の法令の規定で政令で定めるものによる届出をしなければならない場合を除くほか、旅客施設の建設又は前条第一項の主務省令で定める大規模な改良を行おうとするときは、あらかじめ、主務省令で定めるところにより、その旨を主務大臣に届け出なければならない。その届け出た事項を変更しようとするときも、同様とする。

3 主務大臣は、新設旅客施設等のうち車両等(第一項の規定により審査を行うものを除く。)若しくは前項の政令で定める法令の規定若しくは同項の規定による届出に係る旅客施設について前条第一項の規定に違反している事実があり、又は新設旅客施設等について同条第二項の規定に違反している事実があると認めるときは、公共交通事業者等に対し、当該違反を是正するために必要な措置をとるべきことを命ずることができる。

 (道路管理者の基準適合義務等)

第十条 道路管理者は、特定道路の新設又は改築を行うときは、当該特定道路(以下この条において「新設特定道路」という。)を、移動等円滑化のために必要な道路の構造に関する主務省令で定める基準(以下この条において「道路移動等円滑化基準」という。)に適合させなければならない。

2 道路管理者は、その管理する新設特定道路を道路移動等円滑化基準に適合するように維持しなければならない。

3 道路管理者は、その管理する道路(新設特定道路を除く。)を道路移動等円滑化基準に適合させるために必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

4 新設特定道路についての道路法第三十三条第一項及び第三十六条第二項の規定の適用については、これらの規定中「政令で定める基準」とあるのは「政令で定める基準及び高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(平成十八年法律第九十一号)第二条第二号に規定する移動等円滑化のために必要なものとして国土交通省令で定める基準」と、同法第三十三条第一項中「同条第一項」とあるのは「前条第一項」とする。

 (路外駐車場管理者等の基準適合義務等)

第十一条 路外駐車場管理者等は、特定路外駐車場を設置するときは、当該特定路外駐車場(以下この条において「新設特定路外駐車場」という。)を、移動等円滑化のために必要な特定路外駐車場の構造及び設備に関する主務省令で定める基準(以下「路外駐車場移動等円滑化基準」という。)に適合させなければならない。

2 路外駐車場管理者等は、その管理する新設特定路外駐車場を路外駐車場移動等円滑化基準に適合するように維持しなければならない。

3 地方公共団体は、その地方の自然的社会的条件の特殊性により、前二項の規定のみによっては、高齢者、障害者等が特定路外駐車場を円滑に利用できるようにする目的を十分に達成することができないと認める場合においては、路外駐車場移動等円滑化基準に条例で必要な事項を付加することができる。

4 路外駐車場管理者等は、その管理する特定路外駐車場(新設特定路外駐車場を除く。)を路外駐車場移動等円滑化基準(前項の条例で付加した事項を含む。第五十三条第二項において同じ。)に適合させるために必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

 (特定路外駐車場に係る基準適合命令等)

第十二条 路外駐車場管理者等は、特定路外駐車場を設置するときは、あらかじめ、主務省令で定めるところにより、その旨を都道府県知事(地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百五十二条の十九第一項の指定都市、同法第二百五十二条の二十二第一項の中核市及び同法第二百五十二条の二十六の三第一項の特例市にあっては、それぞれの長。以下「知事等」という。)に届け出なければならない。ただし、駐車場法第十二条の規定による届出をしなければならない場合にあっては、同条の規定により知事等に提出すべき届出書に主務省令で定める書面を添付して届け出たときは、この限りでない。

2 前項本文の規定により届け出た事項を変更しようとするときも、同項と同様とする。

3 知事等は、前条第一項から第三項までの規定に違反している事実があると認めるときは、路外駐車場管理者等に対し、当該違反を是正するために必要な措置をとるべきことを命ずることができる。

 (公園管理者等の基準適合義務等)

第十三条 公園管理者等は、特定公園施設の新設、増設又は改築を行うときは、当該特定公園施設(以下この条において「新設特定公園施設」という。)を、移動等円滑化のために必要な特定公園施設の設置に関する主務省令で定める基準(以下この条において「都市公園移動等円滑化基準」という。)に適合させなければならない。

2 公園管理者は、新設特定公園施設について都市公園法第五条第一項の規定による許可の申請があった場合には、同法第四条に定める基準のほか、都市公園移動等円滑化基準に適合するかどうかを審査しなければならない。この場合において、公園管理者は、当該新設特定公園施設が都市公園移動等円滑化基準に適合しないと認めるときは、同項の規定による許可をしてはならない。

3 公園管理者等は、その管理する新設特定公園施設を都市公園移動等円滑化基準に適合するように維持しなければならない。

4 公園管理者等は、その管理する特定公園施設(新設特定公園施設を除く。)を都市公園移動等円滑化基準に適合させるために必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

 (特別特定建築物の建築主等の基準適合義務等)

第十四条 建築主等は、特別特定建築物の政令で定める規模以上の建築(用途の変更をして特別特定建築物にすることを含む。以下この条において同じ。)をしようとするときは、当該特別特定建築物(次項において「新築特別特定建築物」という。)を、移動等円滑化のために必要な建築物特定施設の構造及び配置に関する政令で定める基準(以下「建築物移動等円滑化基準」という。)に適合させなければならない。

2 建築主等は、その所有し、管理し、又は占有する新築特別特定建築物を建築物移動等円滑化基準に適合するように維持しなければならない。

3 地方公共団体は、その地方の自然的社会的条件の特殊性により、前二項の規定のみによっては、高齢者、障害者等が特定建築物を円滑に利用できるようにする目的を十分に達成することができないと認める場合においては、特別特定建築物に条例で定める特定建築物を追加し、第一項の建築の規模を条例で同項の政令で定める規模未満で別に定め、又は建築物移動等円滑化基準に条例で必要な事項を付加することができる。

4 前三項の規定は、建築基準法第六条第一項に規定する建築基準関係規定とみなす。

5 建築主等(第一項から第三項までの規定が適用される者を除く。)は、その建築をしようとし、又は所有し、管理し、若しくは占有する特別特定建築物(同項の条例で定める特定建築物を含む。以下同じ。)を建築物移動等円滑化基準(同項の条例で付加した事項を含む。第十七条第三項第一号を除き、以下同じ。)に適合させるために必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

 (特別特定建築物に係る基準適合命令等)

第十五条 所管行政庁は、前条第一項から第三項までの規定に違反している事実があると認めるときは、建築主等に対し、当該違反を是正するために必要な措置をとるべきことを命ずることができる。

2 国、都道府県又は建築主事を置く市町村の特別特定建築物については、前項の規定は、適用しない。この場合において、所管行政庁は、国、都道府県又は建築主事を置く市町村の特別特定建築物が前条第一項から第三項までの規定に違反している事実があると認めるときは、直ちに、その旨を当該特別特定建築物を管理する機関の長に通知し、前項に規定する措置をとるべきことを要請しなければならない。

3 所管行政庁は、前条第五項に規定する措置の適確な実施を確保するため必要があると認めるときは、建築主等に対し、建築物移動等円滑化基準を勘案して、特別特定建築物の設計及び施工に係る事項その他の移動等円滑化に係る事項について必要な指導及び助言をすることができる。

 (特定建築物の建築主等の努力義務等)

第十六条 建築主等は、特定建築物(特別特定建築物を除く。以下この条において同じ。)の建築(用途の変更をして特定建築物にすることを含む。次条第一項において同じ。)をしようとするときは、当該特定建築物を建築物移動等円滑化基準に適合させるために必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

2 建築主等は、特定建築物の建築物特定施設の修繕又は模様替をしようとするときは、当該建築物特定施設を建築物移動等円滑化基準に適合させるために必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

3 所管行政庁は、特定建築物について前二項に規定する措置の適確な実施を確保するため必要があると認めるときは、建築主等に対し、建築物移動等円滑化基準を勘案して、特定建築物又はその建築物特定施設の設計及び施工に係る事項について必要な指導及び助言をすることができる。

 (特定建築物の建築等及び維持保全の計画の認定)

第十七条 建築主等は、特定建築物の建築、修繕又は模様替(修繕又は模様替にあっては、建築物特定施設に係るものに限る。以下「建築等」という。)をしようとするときは、主務省令で定めるところにより、特定建築物の建築等及び維持保全の計画を作成し、所管行政庁の認定を申請することができる。

2 前項の計画には、次に掲げる事項を記載しなければならない。

 一 特定建築物の位置

 二 特定建築物の延べ面積、構造方法及び用途並びに敷地面積

 三 計画に係る建築物特定施設の構造及び配置並びに維持保全に関する事項

 四 特定建築物の建築等の事業に関する資金計画

 五 その他主務省令で定める事項

3 所管行政庁は、第一項の申請があった場合において、当該申請に係る特定建築物の建築等及び維持保全の計画が次に掲げる基準に適合すると認めるときは、認定をすることができる。

 一 前項第三号に掲げる事項が、建築物移動等円滑化基準を超え、かつ、高齢者、障害者等が円滑に利用できるようにするために誘導すべき主務省令で定める建築物特定施設の構造及び配置に関する基準に適合すること。

 二 前項第四号に掲げる資金計画が、特定建築物の建築等の事業を確実に遂行するため適切なものであること。

4 前項の認定の申請をする者は、所管行政庁に対し、当該申請に併せて、建築基準法第六条第一項(同法第八十七条第一項において準用する場合を含む。第七項において同じ。)の規定による確認の申請書を提出して、当該申請に係る特定建築物の建築等の計画が同法第六条第一項の建築基準関係規定に適合する旨の建築主事の通知(以下この条において「適合通知」という。)を受けるよう申し出ることができる。

5 前項の申出を受けた所管行政庁は、速やかに当該申出に係る特定建築物の建築等の計画を建築主事に通知しなければならない。

6 建築基準法第十八条第三項の規定は、建築主事が前項の通知を受けた場合について準用する。この場合においては、建築主事は、申請に係る特定建築物の建築等の計画が第十四条第一項の規定に適合するかどうかを審査することを要しないものとする。

7 所管行政庁が、適合通知を受けて第三項の認定をしたときは、当該認定に係る特定建築物の建築等の計画は、建築基準法第六条第一項の規定による確認済証の交付があったものとみなす。

8 建築基準法第十二条第七項、第九十三条及び第九十三条の二の規定は、建築主事が適合通知をする場合について準用する。

 (特定建築物の建築等及び維持保全の計画の変更)

第十八条 前条第三項の認定を受けた者(以下「認定建築主等」という。)は、当該認定を受けた計画の変更(主務省令で定める軽微な変更を除く。)をしようとするときは、所管行政庁の認定を受けなければならない。

2 前条の規定は、前項の場合について準用する。

 (認定特定建築物の容積率の特例)

第十九条 建築基準法第五十二条第一項、第二項、第七項、第十二項及び第十四項、第五十七条の二第三項第二号、第五十七条の三第二項、第五十九条第一項及び第三項、第五十九条の二第一項、第六十条第一項、第六十条の二第一項及び第四項、第六十八条の三第一項、第六十八条の四、第六十八条の五(第一号イを除く。)、第六十八条の五の二第一項(第一号ロを除く。)、第六十八条の五の三(第一号ロを除く。)、第六十八条の五の四第一項第一号ロ、第六十八条の八、第六十八条の九第一項、第八十六条第三項及び第四項、第八十六条の二第二項及び第三項、第八十六条の五第三項並びに第八十六条の六第一項に規定する建築物の容積率(同法第五十九条第一項、第六十条の二第一項及び第六十八条の九第一項に規定するものについては、これらの規定に規定する建築物の容積率の最高限度に係る場合に限る。)の算定の基礎となる延べ面積には、同法第五十二条第三項及び第六項に定めるもののほか、第十七条第三項の認定を受けた計画(前条第一項の規定による変更の認定があったときは、その変更後のもの。第二十一条において同じ。)に係る特定建築物(以下「認定特定建築物」という。)の建築物特定施設の床面積のうち、移動等円滑化の措置をとることにより通常の建築物の建築物特定施設の床面積を超えることとなる場合における政令で定める床面積は、算入しないものとする。

 (認定特定建築物の表示等)

第二十条 認定建築主等は、認定特定建築物の建築等をしたときは、当該認定特定建築物、その敷地又はその利用に関する広告その他の主務省令で定めるもの(次項において「広告等」という。)に、主務省令で定めるところにより、当該認定特定建築物が第十七条第三項の認定を受けている旨の表示を付することができる。

2 何人も、前項の規定による場合を除くほか、建築物、その敷地又はその利用に関する広告等に、同項の表示又はこれと紛らわしい表示を付してはならない。

 (認定建築主等に対する改善命令)

第二十一条 所管行政庁は、認定建築主等が第十七条第三項の認定を受けた計画に従って認定特定建築物の建築等又は維持保全を行っていないと認めるときは、当該認定建築主等に対し、その改善に必要な措置をとるべきことを命ずることができる。

 (特定建築物の建築等及び維持保全の計画の認定の取消し)

第二十二条 所管行政庁は、認定建築主等が前条の規定による処分に違反したときは、第十七条第三項の認定を取り消すことができる。

 (既存の特定建築物に設けるエレベーターについての建築基準法の特例)

第二十三条 この法律の施行の際現に存する特定建築物に専ら車いすを使用している者の利用に供するエレベーターを設置する場合において、当該エレベーターが次に掲げる基準に適合し、所管行政庁が防火上及び避難上支障がないと認めたときは、当該特定建築物に対する建築基準法第二十七条第一項、第六十一条及び第六十二条第一項の規定の適用については、当該エレベーターの構造は耐火構造(同法第二条第七号に規定する耐火構造をいう。)とみなす。

 一 エレベーター及び当該エレベーターの設置に係る特定建築物の主要構造部の部分の構造が主務省令で定める安全上及び防火上の基準に適合していること。

 二 エレベーターの制御方法及びその作動状態の監視方法が主務省令で定める安全上の基準に適合していること。

2 建築基準法第九十三条第一項本文及び第二項の規定は、前項の規定により所管行政庁が防火上及び避難上支障がないと認める場合について準用する。

 (高齢者、障害者等が円滑に利用できる建築物の容積率の特例)

第二十四条 建築物特定施設(建築基準法第五十二条第六項に規定する共同住宅の共用の廊下及び階段を除く。)の床面積が高齢者、障害者等の円滑な利用を確保するため通常の床面積よりも著しく大きい建築物で、主務大臣が高齢者、障害者等の円滑な利用を確保する上で有効と認めて定める基準に適合するものについては、当該建築物を同条第十四項第一号に規定する建築物とみなして、同項の規定を適用する。

   第四章 重点整備地区における移動等円滑化に係る事業の重点的かつ一体的な実施

 (移動等円滑化基本構想)

第二十五条 市町村は、基本方針に基づき、単独で又は共同して、当該市町村の区域内の重点整備地区について、移動等円滑化に係る事業の重点的かつ一体的な推進に関する基本的な構想(第五項を除き、以下「基本構想」という。)を作成することができる。

2 基本構想には、次に掲げる事項について定めるものとする。

 一 重点整備地区における移動等円滑化に関する基本的な方針

 二 重点整備地区の位置及び区域

 三 生活関連施設及び生活関連経路並びにこれらにおける移動等円滑化に関する事項

 四 生活関連施設、特定車両及び生活関連経路を構成する一般交通用施設について移動等円滑化のために実施すべき特定事業その他の事業に関する事項(旅客施設の所在地を含まない重点整備地区にあっては、当該重点整備地区と同一の市町村の区域内に所在する特定旅客施設との間の円滑な移動のために実施すべき特定事業その他の事業に関する事項を含む。)

 五 前号に掲げる事業と併せて実施する土地区画整理事業、市街地再開発事業その他の市街地開発事業に関し移動等円滑化のために考慮すべき事項、自転車その他の車両の駐車のための施設の整備に関する事項その他の重点整備地区における移動等円滑化に資する市街地の整備改善に関する事項その他重点整備地区における移動等円滑化のために必要な事項

3 市町村は、特定旅客施設の所在地を含む重点整備地区について基本構想を作成する場合には、当該基本構想に当該特定旅客施設を前項第三号及び第四号の生活関連施設として定めなければならない。

4 基本構想には、道路法第十二条ただし書及び第十五条並びに道路法の一部を改正する法律(昭和三十九年法律第百六十三号。以下「昭和三十九年道路法改正法」という。)附則第三項の規定にかかわらず、国道(道路法第三条第二号の一般国道をいう。以下同じ。)又は都道府県道(道路法第三条第三号の都道府県道をいう。第三十二条第一項において同じ。)(道路法第十二条ただし書及び第十五条並びに昭和三十九年道路法改正法附則第三項の規定により都道府県が新設又は改築を行うこととされているもの(道路法第十七条第一項又は第二項の規定により同条第一項の指定市又は同条第二項の指定市以外の市が行うこととされているものを除く。)に限る。以下同じ。)に係る道路特定事業を実施する者として、市町村(他の市町村又は道路管理者と共同して実施する場合にあっては、市町村及び他の市町村又は道路管理者。第三十二条において同じ。)を定めることができる。

5 第一項の基本的な構想は、都市計画及び都市計画法第十八条の二の市町村の都市計画に関する基本的な方針との調和が保たれ、かつ、地方自治法第二条第四項の基本構想に即したものでなければならない。

6 市町村は、基本構想を作成しようとするときは、あらかじめ、住民、生活関連施設を利用する高齢者、障害者等その他利害関係者の意見を反映させるために必要な措置を講ずるものとする。

7 市町村は、基本構想を作成しようとするときは、これに定めようとする特定事業に関する事項について、次条第一項の協議会が組織されている場合には協議会における協議を、同項の協議会が組織されていない場合には関係する施設設置管理者及び都道府県公安委員会(以下「公安委員会」という。)と協議をしなければならない。

8 市町村は、次条第一項の協議会が組織されていない場合には、基本構想を作成するに当たり、あらかじめ、関係する施設設置管理者及び公安委員会に対し、特定事業に関する事項について基本構想の案を作成し、当該市町村に提出するよう求めることができる。

9 前項の案の提出を受けた市町村は、基本構想を作成するに当たっては、当該案の内容が十分に反映されるよう努めるものとする。

10 市町村は、基本構想を作成したときは、遅滞なく、これを公表するとともに、主務大臣、都道府県並びに関係する施設設置管理者及び公安委員会に、基本構想を送付しなければならない。

11 主務大臣及び都道府県は、前項の規定により基本構想の送付を受けたときは、市町村に対し、必要な助言をすることができる。

12 第六項から前項までの規定は、基本構想の変更について準用する。

 (協議会)

第二十六条 基本構想を作成しようとする市町村は、基本構想の作成に関する協議及び基本構想の実施に係る連絡調整を行うための協議会(以下この条において「協議会」という。)を組織することができる。

2 協議会は、次に掲げる者をもって構成する。

 一 基本構想を作成しようとする市町村

 二 関係する施設設置管理者、公安委員会その他基本構想に定めようとする特定事業その他の事業を実施すると見込まれる者

 三 高齢者、障害者等、学識経験者その他の当該市町村が必要と認める者

3 第一項の規定により協議会を組織する市町村は、同項に規定する協議を行う旨を前項第二号に掲げる者に通知するものとする。

4 前項の規定による通知を受けた者は、正当な理由がある場合を除き、当該通知に係る協議に応じなければならない。

5 協議会において協議が調った事項については、協議会の構成員はその協議の結果を尊重しなければならない。

6 前各項に定めるもののほか、協議会の運営に関し必要な事項は、協議会が定める。

 (基本構想の作成等の提案)

第二十七条 次に掲げる者は、市町村に対して、基本構想の作成又は変更をすることを提案することができる。この場合においては、基本方針に即して、当該提案に係る基本構想の素案を作成して、これを提示しなければならない。

 一 施設設置管理者、公安委員会その他基本構想に定めようとする特定事業その他の事業を実施しようとする者

 二 高齢者、障害者等その他の生活関連施設又は生活関連経路を構成する一般交通用施設の利用に関し利害関係を有する者

2 前項の規定による提案を受けた市町村は、当該提案に基づき基本構想の作成又は変更をするか否かについて、遅滞なく、公表しなければならない。この場合において、基本構想の作成又は変更をしないこととするときは、その理由を明らかにしなければならない。

 (公共交通特定事業の実施)

第二十八条 第二十五条第一項の規定により基本構想が作成されたときは、関係する公共交通事業者等は、単独で又は共同して、当該基本構想に即して公共交通特定事業を実施するための計画(以下「公共交通特定事業計画」という。)を作成し、これに基づき、当該公共交通特定事業を実施するものとする。

2 公共交通特定事業計画においては、実施しようとする公共交通特定事業について次に掲げる事項を定めるものとする。

 一 公共交通特定事業を実施する特定旅客施設又は特定車両

 二 公共交通特定事業の内容

 三 公共交通特定事業の実施予定期間並びにその実施に必要な資金の額及びその調達方法

 四 その他公共交通特定事業の実施に際し配慮すべき重要事項

3 公共交通事業者等は、公共交通特定事業計画を定めようとするときは、あらかじめ、関係する市町村及び施設設置管理者の意見を聴かなければならない。

4 公共交通事業者等は、公共交通特定事業計画を定めたときは、遅滞なく、これを関係する市町村及び施設設置管理者に送付しなければならない。

5 前二項の規定は、公共交通特定事業計画の変更について準用する。

 (公共交通特定事業計画の認定)

第二十九条 公共交通事業者等は、主務省令で定めるところにより、主務大臣に対し、公共交通特定事業計画が重点整備地区における移動等円滑化を適切かつ確実に推進するために適当なものである旨の認定を申請することができる。

2 主務大臣は、前項の規定による認定の申請があった場合において、前条第二項第二号に掲げる事項が基本方針及び公共交通移動等円滑化基準に照らして適切なものであり、かつ、同号及び同項第三号に掲げる事項が当該公共交通特定事業を確実に遂行するために技術上及び資金上適切なものであると認めるときは、その認定をするものとする。

3 前項の認定を受けた者は、当該認定に係る公共交通特定事業計画を変更しようとするときは、主務大臣の認定を受けなければならない。

4 第二項の規定は、前項の認定について準用する。

5 主務大臣は、第二項の認定を受けた者が当該認定に係る公共交通特定事業計画(第三項の規定による変更の認定があったときは、その変更後のもの。次条において同じ。)に従って公共交通特定事業を実施していないと認めるときは、その認定を取り消すことができる。

 (公共交通特定事業計画に係る地方債の特例)

第三十条 地方公共団体が、前条第二項の認定に係る公共交通特定事業計画に基づく公共交通特定事業で主務省令で定めるものに関する助成を行おうとする場合においては、当該助成に要する経費であって地方財政法(昭和二十三年法律第百九号)第五条各号に規定する経費のいずれにも該当しないものは、同条第五号に規定する経費とみなす。

 (道路特定事業の実施)

第三十一条 第二十五条第一項の規定により基本構想が作成されたときは、関係する道路管理者は、単独で又は共同して、当該基本構想に即して道路特定事業を実施するための計画(以下「道路特定事業計画」という。)を作成し、これに基づき、当該道路特定事業を実施するものとする。

2 道路特定事業計画においては、基本構想において定められた道路特定事業について定めるほか、当該重点整備地区内の道路において実施するその他の道路特定事業について定めることができる。

3 道路特定事業計画においては、実施しようとする道路特定事業について次に掲げる事項を定めるものとする。

 一 道路特定事業を実施する道路の区間

 二 前号の道路の区間ごとに実施すべき道路特定事業の内容及び実施予定期間

 三 その他道路特定事業の実施に際し配慮すべき重要事項

4 道路管理者は、道路特定事業計画を定めようとするときは、あらかじめ、関係する市町村、施設設置管理者及び公安委員会の意見を聴かなければならない。

5 道路管理者は、道路特定事業計画において、道路法第二十条第一項に規定する他の工作物について実施し、又は同法第二十三条第一項の規定に基づき実施する道路特定事業について定めるときは、あらかじめ、当該道路特定事業を実施する工作物又は施設の管理者と協議しなければならない。この場合において、当該道路特定事業の費用の負担を当該工作物又は施設の管理者に求めるときは、当該道路特定事業計画に当該道路特定事業の実施に要する費用の概算及び道路管理者と当該工作物又は施設の管理者との分担割合を定めるものとする。

6 道路管理者は、道路特定事業計画を定めたときは、遅滞なく、これを公表するとともに、関係する市町村、施設設置管理者及び公安委員会並びに前項に規定する工作物又は施設の管理者に送付しなければならない。

7 前三項の規定は、道路特定事業計画の変更について準用する。

 (市町村による国道等に係る道路特定事業の実施)

第三十二条 第二十五条第四項の規定により基本構想において道路特定事業を実施する者として市町村(道路法第十七条第一項の指定市を除く。以下この条及び第五十五条から第五十七条までにおいて同じ。)が定められたときは、前条第一項、同法第十二条ただし書及び第十五条並びに昭和三十九年道路法改正法附則第三項の規定にかかわらず、市町村は、単独で又は他の市町村若しくは道路管理者と共同して、国道又は都道府県道に係る道路特定事業計画を作成し、これに基づき、当該道路特定事業を実施するものとする。

2 前条第二項から第七項までの規定は、前項の場合について準用する。この場合において、同条第四項から第六項までの規定中「道路管理者」とあるのは、「次条第一項の規定により道路特定事業を実施する市町村(他の市町村又は道路管理者と共同して実施する場合にあっては、市町村及び他の市町村又は道路管理者)」と読み替えるものとする。

3 市町村は、第一項の規定により国道に係る道路特定事業を実施しようとする場合においては、主務省令で定めるところにより、主務大臣の認可を受けなければならない。ただし、主務省令で定める軽易なものについては、この限りでない。

4 市町村は、第一項の規定により道路特定事業に関する工事を行おうとするとき、及び当該道路特定事業に関する工事の全部又は一部を完了したときは、主務省令で定めるところにより、その旨を公示しなければならない。

5 市町村は、第一項の規定により道路特定事業を実施する場合においては、政令で定めるところにより、当該道路の道路管理者に代わってその権限を行うものとする。

6 市町村が第一項の規定により道路特定事業を実施する場合には、その実施に要する費用の負担並びにその費用に関する国の補助及び交付金の交付については、都道府県が自ら当該道路特定事業を実施するものとみなす。

7 前項の規定により国が当該都道府県に対し交付すべき負担金、補助金及び交付金は、市町村に交付するものとする。

8 前項の場合には、市町村は、補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律(昭和三十年法律第百七十九号)の規定の適用については、同法第二条第三項に規定する補助事業者等とみなす。

 (路外駐車場特定事業の実施)

第三十三条 第二十五条第一項の規定により基本構想が作成されたときは、関係する路外駐車場管理者等は、単独で又は共同して、当該基本構想に即して路外駐車場特定事業を実施するための計画(以下この条において「路外駐車場特定事業計画」という。)を作成し、これに基づき、当該路外駐車場特定事業を実施するものとする。

2 路外駐車場特定事業計画においては、実施しようとする路外駐車場特定事業について次に掲げる事項を定めるものとする。

 一 路外駐車場特定事業を実施する特定路外駐車場

 二 路外駐車場特定事業の内容及び実施予定期間

 三 その他路外駐車場特定事業の実施に際し配慮すべき重要事項

3 路外駐車場管理者等は、路外駐車場特定事業計画を定めようとするときは、あらかじめ、関係する市町村及び施設設置管理者の意見を聴かなければならない。

4 路外駐車場管理者等は、路外駐車場特定事業計画を定めたときは、遅滞なく、これを関係する市町村及び施設設置管理者に送付しなければならない。

5 前二項の規定は、路外駐車場特定事業計画の変更について準用する。

 (都市公園特定事業の実施)

第三十四条 第二十五条第一項の規定により基本構想が作成されたときは、関係する公園管理者等は、単独で又は共同して、当該基本構想に即して都市公園特定事業を実施するための計画(以下この条において「都市公園特定事業計画」という。)を作成し、これに基づき、当該都市公園特定事業を実施するものとする。ただし、都市公園法第五条第一項の規定による許可を受けて公園施設(特定公園施設に限る。)を設け若しくは管理し、又は設け若しくは管理しようとする者が都市公園特定事業計画を作成する場合にあっては、公園管理者と共同して作成するものとする。

2 都市公園特定事業計画においては、実施しようとする都市公園特定事業について次に掲げる事項を定めるものとする。

 一 都市公園特定事業を実施する都市公園

 二 都市公園特定事業の内容及び実施予定期間

 三 その他都市公園特定事業の実施に際し配慮すべき重要事項

3 公園管理者等は、都市公園特定事業計画を定めようとするときは、あらかじめ、関係する市町村及び施設設置管理者の意見を聴かなければならない。

4 公園管理者は、都市公園特定事業計画において、都市公園法第五条の二第一項に規定する他の工作物について実施する都市公園特定事業について定めるときは、あらかじめ、当該他の工作物の管理者と協議しなければならない。この場合において、当該都市公園特定事業の費用の負担を当該他の工作物の管理者に求めるときは、当該都市公園特定事業計画に当該都市公園特定事業の実施に要する費用の概算及び公園管理者と当該他の工作物の管理者との分担割合を定めるものとする。

5 公園管理者等は、都市公園特定事業計画を定めたときは、遅滞なく、これを公表するとともに、関係する市町村及び施設設置管理者並びに前項に規定する他の工作物の管理者に送付しなければならない。

6 前三項の規定は、都市公園特定事業計画の変更について準用する。

 (建築物特定事業の実施)

第三十五条 第二十五条第一項の規定により基本構想が作成されたときは、関係する建築主等は、単独で又は共同して、当該基本構想に即して建築物特定事業を実施するための計画(以下この条において「建築物特定事業計画」という。)を作成し、これに基づき、当該建築物特定事業を実施するものとする。

2 建築物特定事業計画においては、実施しようとする建築物特定事業について次に掲げる事項を定めるものとする。

 一 建築物特定事業を実施する特定建築物

 二 建築物特定事業の内容

 三 建築物特定事業の実施予定期間並びにその実施に必要な資金の額及びその調達方法

 四 その他建築物特定事業の実施に際し配慮すべき重要事項

3 建築主等は、建築物特定事業計画を定めようとするときは、あらかじめ、関係する市町村及び施設設置管理者の意見を聴かなければならない。

4 建築主等は、建築物特定事業計画を定めたときは、遅滞なく、これを関係する市町村及び施設設置管理者に送付しなければならない。

5 建築主事を置かない市町村の市町村長は、前項の規定により送付された建築物特定事業計画を都道府県知事に送付しなければならない。

6 前三項の規定は、建築物特定事業計画の変更について準用する。

 (交通安全特定事業の実施)

第三十六条 第二十五条第一項の規定により基本構想が作成されたときは、関係する公安委員会は、単独で又は共同して、当該基本構想に即して交通安全特定事業を実施するための計画(以下「交通安全特定事業計画」という。)を作成し、これに基づき、当該交通安全特定事業を実施するものとする。

2 前項の交通安全特定事業(第二条第二十八号イに掲げる事業に限る。)は、当該交通安全特定事業により設置される信号機等が、重点整備地区における移動等円滑化のために必要な信号機等に関する主務省令で定める基準に適合するよう実施されなければならない。

3 交通安全特定事業計画においては、実施しようとする交通安全特定事業について次に掲げる事項を定めるものとする。

 一 交通安全特定事業を実施する道路の区間

 二 前号の道路の区間ごとに実施すべき交通安全特定事業の内容及び実施予定期間

 三 その他交通安全特定事業の実施に際し配慮すべき重要事項

4 公安委員会は、交通安全特定事業計画を定めようとするときは、あらかじめ、関係する市町村及び道路管理者の意見を聴かなければならない。

5 公安委員会は、交通安全特定事業計画を定めたときは、遅滞なく、これを公表するとともに、関係する市町村及び道路管理者に送付しなければならない。

6 前二項の規定は、交通安全特定事業計画の変更について準用する。

 (生活関連施設又は一般交通用施設の整備等)

第三十七条 国及び地方公共団体は、基本構想において定められた生活関連施設又は一般交通用施設の整備、土地区画整理事業、市街地再開発事業その他の市街地開発事業の施行その他の必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

2 基本構想において定められた生活関連施設又は一般交通用施設の管理者(国又は地方公共団体を除く。)は、当該基本構想の達成に資するよう、その管理する施設について移動等円滑化のための事業の実施に努めなければならない。

 (基本構想に基づく事業の実施に係る命令等)

第三十八条 市町村は、第二十八条第一項の公共交通特定事業、第三十三条第一項の路外駐車場特定事業、第三十四条第一項の都市公園特定事業(公園管理者が実施すべきものを除く。)又は第三十五条第一項の建築物特定事業(国又は地方公共団体が実施すべきものを除く。)(以下この条において「公共交通特定事業等」と総称する。)が実施されていないと認めるときは、当該公共交通特定事業等を実施すべき者に対し、その実施を要請することができる。

2 市町村は、前項の規定による要請を受けた者が当該要請に応じないときは、その旨を主務大臣等(公共交通特定事業にあっては主務大臣、路外駐車場特定事業にあっては知事等、都市公園特定事業にあっては公園管理者、建築物特定事業にあっては所管行政庁。以下この条において同じ。)に通知することができる。

3 主務大臣等は、前項の規定による通知があった場合において、第一項の規定による要請を受けた者が正当な理由がなくて公共交通特定事業等を実施していないと認めるときは、当該要請を受けた者に対し、当該公共交通特定事業等を実施すべきことを勧告することができる。

4 主務大臣等は、前項の規定による勧告を受けた者が正当な理由がなくてその勧告に係る措置を講じない場合において、当該勧告を受けた者の事業について移動等円滑化を阻害している事実があると認めるときは、第九条第三項、第十二条第三項及び第十五条第一項の規定により違反を是正するために必要な措置をとるべきことを命ずることができる場合を除くほか、当該勧告を受けた者に対し、移動等円滑化のために必要な措置をとるべきことを命ずることができる。

 (土地区画整理事業の換地計画において定める保留地の特例)

第三十九条 基本構想において定められた土地区画整理事業であって土地区画整理法第三条第四項、第三条の二又は第三条の三の規定により施行するものの換地計画(基本構想において定められた重点整備地区の区域内の宅地について定められたものに限る。)においては、重点整備地区の区域内の住民その他の者の共同の福祉又は利便のために必要な生活関連施設又は一般交通用施設で国、地方公共団体、公共交通事業者等その他政令で定める者が設置するもの(同法第二条第五項に規定する公共施設を除き、基本構想において第二十五条第二項第五号に掲げる事項として土地区画整理事業の実施に関しその整備を考慮すべきものと定められたものに限る。)の用に供するため、一定の土地を換地として定めないで、その土地を保留地として定めることができる。この場合においては、当該保留地の地積について、当該土地区画整理事業を施行する土地の区域内の宅地について所有権、地上権、永小作権、賃借権その他の宅地を使用し、又は収益することができる権利を有するすべての者の同意を得なければならない。

2 土地区画整理法第百四条第十一項及び第百八条第一項の規定は、前項の規定により換地計画において定められた保留地について準用する。この場合において、同条第一項中「第三条第四項若しくは第五項」とあるのは、「第三条第四項」と読み替えるものとする。

3 施行者は、第一項の規定により換地計画において定められた保留地を処分したときは、土地区画整理法第百三条第四項の規定による公告があった日における従前の宅地について所有権、地上権、永小作権、賃借権その他の宅地を使用し、又は収益することができる権利を有する者に対して、政令で定める基準に従い、当該保留地の対価に相当する金額を交付しなければならない。同法第百九条第二項の規定は、この場合について準用する。

4 土地区画整理法第八十五条第五項の規定は、この条の規定による処分及び決定について準用する。

5 第一項に規定する土地区画整理事業に関する土地区画整理法第百二十三条、第百二十六条、第百二十七条の二及び第百二十九条の規定の適用については、同項から第三項までの規定は、同法の規定とみなす。

 (地方債についての配慮)

第四十条 地方公共団体が、基本構想を達成するために行う事業に要する経費に充てるために起こす地方債については、法令の範囲内において、資金事情及び当該地方公共団体の財政事情が許す限り、特別の配慮をするものとする。

   第五章 移動等円滑化経路協定

 (移動等円滑化経路協定の締結等)

第四十一条 重点整備地区内の一団の土地の所有者及び建築物その他の工作物の所有を目的とする借地権その他の当該土地を使用する権利(臨時設備その他一時使用のため設定されたことが明らかなものを除く。以下「借地権等」という。)を有する者(土地区画整理法第九十八条第一項(大都市地域における住宅及び住宅地の供給の促進に関する特別措置法(昭和五十年法律第六十七号。第四十五条第二項において「大都市住宅等供給法」という。)第八十三条において準用する場合を含む。以下この章において同じ。)の規定により仮換地として指定された土地にあっては、当該土地に対応する従前の土地の所有者及び借地権等を有する者。以下この章において「土地所有者等」と総称する。)は、その全員の合意により、当該土地の区域における移動等円滑化のための経路の整備又は管理に関する協定(以下「移動等円滑化経路協定」という。)を締結することができる。ただし、当該土地(土地区画整理法第九十八条第一項の規定により仮換地として指定された土地にあっては、当該土地に対応する従前の土地)の区域内に借地権等の目的となっている土地がある場合(当該借地権等が地下又は空間について上下の範囲を定めて設定されたもので、当該土地の所有者が当該土地を使用している場合を除く。)においては、当該借地権等の目的となっている土地の所有者の合意を要しない。

2 移動等円滑化経路協定においては、次に掲げる事項を定めるものとする。

 一 移動等円滑化経路協定の目的となる土地の区域(以下「移動等円滑化経路協定区域」という。)及び経路の位置

 二 次に掲げる移動等円滑化のための経路の整備又は管理に関する事項のうち、必要なもの

  イ 前号の経路における移動等円滑化に関する基準

  ロ 前号の経路を構成する施設(エレベーター、エスカレーターその他の移動等円滑化のために必要な設備を含む。)の整備又は管理に関する事項

  ハ その他移動等円滑化のための経路の整備又は管理に関する事項

 三 移動等円滑化経路協定の有効期間

 四 移動等円滑化経路協定に違反した場合の措置

3 移動等円滑化経路協定は、市町村長の認可を受けなければならない。

 (認可の申請に係る移動等円滑化経路協定の縦覧等)

第四十二条 市町村長は、前条第三項の認可の申請があったときは、主務省令で定めるところにより、その旨を公告し、当該移動等円滑化経路協定を公告の日から二週間関係人の縦覧に供さなければならない。

2 前項の規定による公告があったときは、関係人は、同項の縦覧期間満了の日までに、当該移動等円滑化経路協定について、市町村長に意見書を提出することができる。

 (移動等円滑化経路協定の認可)

第四十三条 市町村長は、第四十一条第三項の認可の申請が次の各号のいずれにも該当するときは、同項の認可をしなければならない。

 一 申請手続が法令に違反しないこと。

 二 土地又は建築物その他の工作物の利用を不当に制限するものでないこと。

 三 第四十一条第二項各号に掲げる事項について主務省令で定める基準に適合するものであること。

2 建築主事を置かない市町村の市町村長は、第四十一条第二項第二号に掲げる事項に建築物に関するものを定めた移動等円滑化経路協定について同条第三項の認可をしようとするときは、前条第二項の規定により提出された意見書を添えて、都道府県知事に協議し、その同意を得なければならない。

3 市町村長は、第四十一条第三項の認可をしたときは、主務省令で定めるところにより、その旨を公告し、かつ、当該移動等円滑化経路協定を当該市町村の事務所に備えて公衆の縦覧に供するとともに、移動等円滑化経路協定区域である旨を当該移動等円滑化経路協定区域内に明示しなければならない。

 (移動等円滑化経路協定の変更)

第四十四条 移動等円滑化経路協定区域内における土地所有者等(当該移動等円滑化経路協定の効力が及ばない者を除く。)は、移動等円滑化経路協定において定めた事項を変更しようとする場合においては、その全員の合意をもってその旨を定め、市町村長の認可を受けなければならない。

2 前二条の規定は、前項の変更の認可について準用する。

 (移動等円滑化経路協定区域からの除外)

第四十五条 移動等円滑化経路協定区域内の土地(土地区画整理法第九十八条第一項の規定により仮換地として指定された土地にあっては、当該土地に対応する従前の土地)で当該移動等円滑化経路協定の効力が及ばない者の所有するものの全部又は一部について借地権等が消滅した場合においては、当該借地権等の目的となっていた土地(同項の規定により仮換地として指定された土地に対応する従前の土地にあっては、当該土地についての仮換地として指定された土地)は、当該移動等円滑化経路協定区域から除外されるものとする。

2 移動等円滑化経路協定区域内の土地で土地区画整理法第九十八条第一項の規定により仮換地として指定されたものが、同法第八十六条第一項の換地計画又は大都市住宅等供給法第七十二条第一項の換地計画において当該土地に対応する従前の土地についての換地として定められず、かつ、土地区画整理法第九十一条第三項(大都市住宅等供給法第八十二条第一項において準用する場合を含む。)の規定により当該土地に対応する従前の土地の所有者に対してその共有持分を与えるように定められた土地としても定められなかったときは、当該土地は、土地区画整理法第百三条第四項(大都市住宅等供給法第八十三条において準用する場合を含む。)の公告があった日が終了した時において当該移動等円滑化経路協定区域から除外されるものとする。

3 前二項の規定により移動等円滑化経路協定区域内の土地が当該移動等円滑化経路協定区域から除外された場合においては、当該借地権等を有していた者又は当該仮換地として指定されていた土地に対応する従前の土地に係る土地所有者等(当該移動等円滑化経路協定の効力が及ばない者を除く。)は、遅滞なく、その旨を市町村長に届け出なければならない。

4 第四十三条第三項の規定は、前項の規定による届出があった場合その他市町村長が第一項又は第二項の規定により移動等円滑化経路協定区域内の土地が当該移動等円滑化経路協定区域から除外されたことを知った場合について準用する。

 (移動等円滑化経路協定の効力)

第四十六条 第四十三条第三項(第四十四条第二項において準用する場合を含む。)の規定による認可の公告のあった移動等円滑化経路協定は、その公告のあった後において当該移動等円滑化経路協定区域内の土地所有者等となった者(当該移動等円滑化経路協定について第四十一条第一項又は第四十四条第一項の規定による合意をしなかった者の有する土地の所有権を承継した者を除く。)に対しても、その効力があるものとする。

 (移動等円滑化経路協定の認可の公告のあった後移動等円滑化経路協定に加わる手続等)

第四十七条 移動等円滑化経路協定区域内の土地の所有者(土地区画整理法第九十八条第一項の規定により仮換地として指定された土地にあっては、当該土地に対応する従前の土地の所有者)で当該移動等円滑化経路協定の効力が及ばないものは、第四十三条第三項(第四十四条第二項において準用する場合を含む。)の規定による認可の公告があった後いつでも、市町村長に対して書面でその意思を表示することによって、当該移動等円滑化経路協定に加わることができる。

2 第四十三条第三項の規定は、前項の規定による意思の表示があった場合について準用する。

3 移動等円滑化経路協定は、第一項の規定により当該移動等円滑化経路協定に加わった者がその時において所有し、又は借地権等を有していた当該移動等円滑化経路協定区域内の土地(土地区画整理法第九十八条第一項の規定により仮換地として指定された土地にあっては、当該土地に対応する従前の土地)について、前項において準用する第四十三条第三項の規定による公告のあった後において土地所有者等となった者(前条の規定の適用がある者を除く。)に対しても、その効力があるものとする。

 (移動等円滑化経路協定の廃止)

第四十八条 移動等円滑化経路協定区域内の土地所有者等(当該移動等円滑化経路協定の効力が及ばない者を除く。)は、第四十一条第三項又は第四十四条第一項の認可を受けた移動等円滑化経路協定を廃止しようとする場合においては、その過半数の合意をもってその旨を定め、市町村長の認可を受けなければならない。

2 市町村長は、前項の認可をしたときは、その旨を公告しなければならない。

 (土地の共有者等の取扱い)

第四十九条 土地又は借地権等が数人の共有に属するときは、第四十一条第一項、第四十四条第一項、第四十七条第一項及び前条第一項の規定の適用については、合わせて一の所有者又は借地権等を有する者とみなす。

 (一の所有者による移動等円滑化経路協定の設定)

第五十条 重点整備地区内の一団の土地で、一の所有者以外に土地所有者等が存しないものの所有者は、移動等円滑化のため必要があると認めるときは、市町村長の認可を受けて、当該土地の区域を移動等円滑化経路協定区域とする移動等円滑化経路協定を定めることができる。

2 市町村長は、前項の認可の申請が第四十三条第一項各号のいずれにも該当し、かつ、当該移動等円滑化経路協定が移動等円滑化のため必要であると認める場合に限り、前項の認可をするものとする。

3 第四十三条第二項及び第三項の規定は、第一項の認可について準用する。

4 第一項の認可を受けた移動等円滑化経路協定は、認可の日から起算して三年以内において当該移動等円滑化経路協定区域内の土地に二以上の土地所有者等が存することになった時から、第四十三条第三項の規定による認可の公告のあった移動等円滑化経路協定と同一の効力を有する移動等円滑化経路協定となる。

 (借主の地位)

第五十一条 移動等円滑化経路協定に定める事項が建築物その他の工作物の借主の権限に係る場合においては、その移動等円滑化経路協定については、当該建築物その他の工作物の借主を土地所有者等とみなして、この章の規定を適用する。

   第六章 雑則

 (資金の確保等)

第五十二条 国は、移動等円滑化を促進するために必要な資金の確保その他の措置を講ずるよう努めなければならない。

2 国は、移動等円滑化に関する情報提供の確保並びに研究開発の推進及びその成果の普及に努めなければならない。

 (報告及び立入検査)

第五十三条 主務大臣は、この法律の施行に必要な限度において、主務省令で定めるところにより、公共交通事業者等に対し、移動等円滑化のための事業に関し報告をさせ、又はその職員に、公共交通事業者等の事務所その他の事業場若しくは車両等に立ち入り、旅客施設、車両等若しくは帳簿、書類その他の物件を検査させ、若しくは関係者に質問させることができる。

2 知事等は、この法律の施行に必要な限度において、路外駐車場管理者等に対し、特定路外駐車場の路外駐車場移動等円滑化基準への適合に関する事項に関し報告をさせ、又はその職員に、特定路外駐車場若しくはその業務に関係のある場所に立ち入り、特定路外駐車場の施設若しくは業務に関し検査させ、若しくは関係者に質問させることができる。

3 所管行政庁は、この法律の施行に必要な限度において、政令で定めるところにより、建築主等に対し、特定建築物の建築物移動等円滑化基準への適合に関する事項に関し報告をさせ、又はその職員に、特定建築物若しくはその工事現場に立ち入り、特定建築物、建築設備、書類その他の物件を検査させ、若しくは関係者に質問させることができる。

4 所管行政庁は、認定建築主等に対し、認定特定建築物の建築等又は維持保全の状況について報告をさせることができる。

5 第一項から第三項までの規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者の請求があったときは、これを提示しなければならない。

6 第一項から第三項までの規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

 (主務大臣等)

第五十四条 第三条第一項、第三項及び第四項における主務大臣は、同条第二項第二号に掲げる事項については国土交通大臣とし、その他の事項については国土交通大臣、国家公安委員会及び総務大臣とする。

2 第九条、第二十四条、第二十九条第一項、第二項(同条第四項において準用する場合を含む。)、第三項及び第五項、第三十二条第三項、第三十八条第二項、前条第一項並びに次条における主務大臣は国土交通大臣とし、第二十五条第十項及び第十一項(これらの規定を同条第十二項において準用する場合を含む。)における主務大臣は国土交通大臣、国家公安委員会及び総務大臣とする。

3 この法律における主務省令は、国土交通省令とする。ただし、第三十条における主務省令は、総務省令とし、第三十六条第二項における主務省令は、国家公安委員会規則とする。

4 この法律による国土交通大臣の権限は、国土交通省令で定めるところにより、地方支分部局の長に委任することができる。

 (不服申立て)

第五十五条 市町村が第三十二条第五項の規定により道路管理者に代わってした処分に不服がある者は、主務大臣に対して行政不服審査法(昭和三十七年法律第百六十号)による審査請求をすることができる。この場合においては、当該市町村に対して異議申立てをすることもできる。

 (事務の区分)

第五十六条 第三十二条の規定により国道に関して市町村が処理することとされている事務(費用の負担及び徴収に関するものを除く。)は、地方自治法第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務とする。

 (道路法の適用)

第五十七条 第三十二条第五項の規定により道路管理者に代わってその権限を行う市町村は、道路法第八章の規定の適用については、道路管理者とみなす。

 (経過措置)

第五十八条 この法律に基づき命令を制定し、又は改廃する場合においては、その命令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。

   第七章 罰則

第五十九条 第九条第三項、第十二条第三項又は第十五条第一項の規定による命令に違反した者は、三百万円以下の罰金に処する。

第六十条 次の各号のいずれかに該当する者は、百万円以下の罰金に処する。

 一 第九条第二項の規定に違反して、届出をせず、又は虚偽の届出をした者

 二 第三十八条第四項の規定による命令に違反した者

 三 第五十三条第一項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、若しくは質問に対して陳述をせず、若しくは虚偽の陳述をした者

第六十一条 第十二条第一項又は第二項の規定に違反して、届出をせず、又は虚偽の届出をした者は、五十万円以下の罰金に処する。

第六十二条 次の各号のいずれかに該当する者は、三十万円以下の罰金に処する。

 一 第二十条第二項の規定に違反して、表示を付した者

 二 第五十三条第三項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、若しくは質問に対して陳述をせず、若しくは虚偽の陳述をした者

第六十三条 次の各号のいずれかに該当する者は、二十万円以下の罰金に処する。

 一 第五十三条第二項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、若しくは質問に対して陳述をせず、若しくは虚偽の陳述をした者

 二 第五十三条第四項の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者

第六十四条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、第五十九条から前条までの違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても各本条の刑を科する。

   附 則

 (施行期日)

第一条 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

 (高齢者、身体障害者等が円滑に利用できる特定建築物の建築の促進に関する法律及び高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律の廃止)

第二条 次に掲げる法律は、廃止する。

 一 高齢者、身体障害者等が円滑に利用できる特定建築物の建築の促進に関する法律(平成六年法律第四十四号)

 二 高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律(平成十二年法律第六十八号)

 (道路管理者、路外駐車場管理者等及び公園管理者等の基準適合義務に関する経過措置)

第三条 この法律の施行の際現に工事中の特定道路の新設又は改築、特定路外駐車場の設置及び特定公園施設の新設、増設又は改築については、それぞれ第十条第一項、第十一条第一項及び第十三条第一項の規定は、適用しない。

 (高齢者、身体障害者等が円滑に利用できる特定建築物の建築の促進に関する法律の廃止に伴う経過措置)

第四条 附則第二条第一号の規定による廃止前の高齢者、身体障害者等が円滑に利用できる特定建築物の建築の促進に関する法律(これに基づく命令を含む。)の規定によりした処分、手続その他の行為は、この法律(これに基づく命令を含む。)中の相当規定によりしたものとみなす。

2 この法律の施行の際現に工事中の特別特定建築物の建築又は修繕若しくは模様替については、第十四条第一項から第三項までの規定は適用せず、なお従前の例による。

3 この法律の施行の際現に存する特別特定建築物で、政令で指定する類似の用途相互間における用途の変更をするものについては、第十四条第一項の規定は適用せず、なお従前の例による。

4 第十五条の規定は、この法律の施行後(第二項に規定する特別特定建築物については、同項に規定する工事が完了した後)に建築(用途の変更をして特別特定建築物にすることを含む。以下この項において同じ。)をした特別特定建築物について適用し、この法律の施行前に建築をした特別特定建築物については、なお従前の例による。

 (高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律の廃止に伴う経過措置)

第五条 附則第二条第二号の規定による廃止前の高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律(以下この条において「旧移動円滑化法」という。)第六条第一項の規定により作成された基本構想、旧移動円滑化法第七条第一項の規定により作成された公共交通特定事業計画、旧移動円滑化法第十条第一項の規定により作成された道路特定事業計画及び旧移動円滑化法第十一条第一項の規定により作成された交通安全特定事業計画は、それぞれ第二十五条第一項の規定により作成された基本構想、第二十八条第一項の規定により作成された公共交通特定事業計画、第三十一条第一項の規定により作成された道路特定事業計画及び第三十六条第一項の規定により作成された交通安全特定事業計画とみなす。

2 旧移動円滑化法(これに基づく命令を含む。)の規定によりした処分、手続その他の行為は、この法律(これに基づく命令を含む。)中の相当規定によりしたものとみなす。

 (罰則に関する経過措置)

第六条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

 (検討)

第七条 政府は、この法律の施行後五年を経過した場合において、この法律の施行の状況について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

 (地方自治法の一部改正)

第八条 地方自治法の一部を次のように改正する。

  別表第一に次のように加える。

高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(平成十八年法律第九十一号)

第三十二条の規定により国道に関して市町村が処理することとされている事務(費用の負担及び徴収に関するものを除く。)

 (地方税法の一部改正)

第九条 地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)の一部を次のように改正する。

  第七十三条の六第三項中「高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律(平成十二年法律第六十八号)第十三条第二項」を「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(平成十八年法律第九十一号)第三十九条第二項」に改める。

  附則第十一条第十六項及び第十五条第四十一項中「高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律第八条第二項」を「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律第二十九条第二項」に、「第七条第一項」を「第二十八条第一項」に、「第二条第九項」を「第二条第二十三号」に、「同項第一号又は第二号」を「同号イ又はロ」に、「高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律第二条第三項第一号」を「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律第二条第四号イ」に、「同項第二号」を「同号ロ」に改める。

 (租税特別措置法の一部改正)

第十条 租税特別措置法(昭和三十二年法律第二十六号)の一部を次のように改正する。

  第十四条の二第二項第四号中「高齢者、身体障害者等が円滑に利用できる特定建築物の建築の促進に関する法律(平成六年法律第四十四号)第八条に規定する計画に係る同法第二条第三号」を「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(平成十八年法律第九十一号)第十七条第三項の認定を受けた計画(同法第十八条第一項の規定による変更の認定があつたときは、その変更後のもの)に係る同法第二条第十七号」に改める。

  第三十三条の三第一項中「高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律(平成十二年法律第六十八号)第十三条第一項」を「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律第三十九条第一項」に改める。

  第三十四条の二第二項第十九号中「高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律(以下この号において「高齢者等移動円滑化法」という。)第十三条第一項」を「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(以下この号において「高齢者移動等円滑化法」という。)第三十九条第一項」に、「高齢者等移動円滑化法第十三条第一項」を「高齢者移動等円滑化法第三十九条第一項」に、「同項に規定する特定旅客施設、一般交通用施設又は公共用施設」を「特定旅客施設(高齢者移動等円滑化法第二条第六号に規定する特定旅客施設をいう。)、一般交通用施設(高齢者移動等円滑化法第二条第二十一号ロに規定する一般交通用施設のうち当該特定旅客施設と同号イに規定する生活関連施設との間の移動が通常徒歩で行われる経路を構成するものをいう。)又は公共用施設(高齢者移動等円滑化法第三十九条第一項に規定する生活関連施設のうち当該特定旅客施設又は当該一般交通用施設と一体として利用される駐車場、公園その他の公共の用に供する施設をいう。)」に改める。

  第四十七条の二第三項第四号中「高齢者、身体障害者等が円滑に利用できる特定建築物の建築の促進に関する法律第八条に規定する計画に係る同法第二条第三号」を「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律第十七条第三項の認定を受けた計画(同法第十八条第一項の規定による変更の認定があつたときは、その変更後のもの)に係る同法第二条第十七号」に改める。

  第六十五条第一項中「高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律第十三条第一項」を「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律第三十九条第一項」に改める。

  第六十五条の四第一項第十九号中「高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律(以下この号において「高齢者等移動円滑化法」という。)第十三条第一項」を「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(以下この号において「高齢者移動等円滑化法」という。)第三十九条第一項」に、「高齢者等移動円滑化法第十三条第一項」を「高齢者移動等円滑化法第三十九条第一項」に、「同項に規定する特定旅客施設、一般交通用施設又は公共用施設」を「特定旅客施設(高齢者移動等円滑化法第二条第六号に規定する特定旅客施設をいう。)、一般交通用施設(高齢者移動等円滑化法第二条第二十一号ロに規定する一般交通用施設のうち当該特定旅客施設と同号イに規定する生活関連施設との間の移動が通常徒歩で行われる経路を構成するものをいう。)又は公共用施設(高齢者移動等円滑化法第三十九条第一項に規定する生活関連施設のうち当該特定旅客施設又は当該一般交通用施設と一体として利用される駐車場、公園その他の公共の用に供する施設をいう。)」に改める。

 (身体障害者補助犬法の一部改正)

第十一条 身体障害者補助犬法(平成十四年法律第四十九号)の一部を次のように改正する。

  第八条中「高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律(平成十二年法律第六十八号)第二条第三項」を「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(平成十八年法律第九十一号)第二条第四号」に改め、「及び道路運送法(昭和二十六年法律第百八十三号)第三条第一号ハに規定する一般乗用旅客自動車運送事業を経営する者」を削り、「高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律第二条第四項」を「同条第五号」に改める。

(内閣総理・総務・財務・厚生労働・国土交通大臣署名) 

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