商品取引所法の一部を改正する法律

法律第四十三号(平一六・五・一二)

 商品取引所法(昭和二十五年法律第二百三十九号)の一部を次のように改正する。

 目次を次のように改める。

目次

 第一章 総則(第一条・第二条)

 第二章 商品取引所

  第一節 総則(第三条―第六条)

  第二節 会員商品取引所

   第一款 設立(第七条―第二十九条)

   第二款 会員(第三十条―第四十五条)

   第三款 機関(第四十六条―第六十三条)

   第四款 計算(第六十四条―第六十八条)

   第五款 解散及び清算(第六十九条―第七十七条)

  第三節 株式会社商品取引所(第七十八条―第九十六条)

  第四節 商品市場における取引(第九十七条―第百二十条)

  第五節 組織変更(第百二十一条―第百三十八条)

  第六節 合併(第百三十九条―第百五十四条)

  第七節 監督(第百五十五条―第百六十条)

  第八節 雑則(第百六十一条―第百六十六条)

 第三章 商品取引清算機関等

  第一節 商品取引清算機関(第百六十七条―第百八十七条)

  第二節 雑則(第百八十八条・第百八十九条)

 第四章 商品取引員

  第一節 許可等(第百九十条―第百九十七条)

  第二節 業務(第百九十八条―第二百二十四条)

  第三節 合併、分割及び営業の譲渡(第二百二十五条―第二百三十条)

  第四節 監督(第二百三十一条―第二百四十条)

 第五章 商品先物取引協会

  第一節 総則(第二百四十一条―第二百四十四条)

  第二節 設立(第二百四十五条―第二百五十条)

  第三節 協会員(第二百五十一条―第二百五十三条)

  第四節 機関(第二百五十四条―第二百五十八条)

  第五節 紛争の解決(第二百五十九条―第二百六十一条)

  第六節 解散(第二百六十二条)

  第七節 監督(第二百六十三条―第二百六十六条)

  第八節 雑則(第二百六十七条・第二百六十八条)

 第六章 委託者保護基金等

  第一節 定義(第二百六十九条)

  第二節 委託者保護会員制法人

   第一款 総則(第二百七十条―第二百七十二条)

   第二款 設立(第二百七十三条―第二百七十六条)

   第三款 会員(第二百七十七条・第二百七十八条)

   第四款 機関(第二百七十九条―第二百八十九条)

   第五款 解散及び清算(第二百九十条―第二百九十二条)

  第三節 委託者保護基金

   第一款 登録(第二百九十三条―第二百九十七条)

   第二款 商品取引員の加入及び脱退(第二百九十八条―第三百条)

   第三款 業務(第三百一条―第三百十二条)

   第四款 負担金(第三百十三条―第三百十五条)

   第五款 財務及び会計(第三百十六条―第三百二十条)

   第六款 監督(第三百二十一条―第三百二十四条)

   第七款 雑則(第三百二十五条・第三百二十六条)

  第四節 雑則(第三百二十七条)

 第七章 雑則(第三百二十八条―第三百五十五条)

 第八章 罰則(第三百五十六条―第三百七十五条)

 附則

 第一条中「商品市場における取引の受託等」を「商品市場における取引等の受託」に、「及び商品市場における取引」を「及び商品市場における取引等」に改める。

 第二条第一項中「商品又は商品指数について先物取引をするために必要な市場を開設することを主たる目的としてこの法律に基づいて設立された者」を「会員商品取引所及び株式会社商品取引所」に改め、同条第八項中「応じて」を「応じ」に改め、同項第一号イ中「第六項第三号」を「第八項第三号」に改め、同号ロ中「第六項第四号イ」を「第八項第四号イ」に改め、同号ハ中「第六項第四号ハ」を「第八項第四号ハ」に改め、同号ニ中「第六項第一号」を「第八項第一号」に改め、同項第二号中「第六項第四号ハ」を「第八項第四号ハ」に改め、同項を同条第十項とし、同条第七項を同条第九項とし、同条第六項を同条第八項とし、同条第五項中「第八条の二」を「第九条若しくは第七十八条」に、「第二十条第一項」を「第百五十五条第一項」に改め、同項を同条第七項とし、同条第四項中「第八条の二」を「第九条若しくは第七十八条」に、「第二十条第一項」を「第百五十五条第一項」に改め、同項を同条第六項とし、同条第三項を同条第五項とし、同条第二項を同条第四項とし、同条第一項の次に次の二項を加える。

2 この法律において「会員商品取引所」とは、商品又は商品指数について先物取引をするために必要な市場を開設することを主たる目的としてこの法律に基づいて設立された会員組織の社団をいう。

3 この法律において「株式会社商品取引所」とは、第七十八条の許可を受けて、商品又は商品指数について先物取引をするために必要な市場を開設する株式会社をいう。

 第二条に次の八項を加える。

11 この法律において「取引参加者」とは、第八十二条第一項の規定により与えられた取引資格に基づき、株式会社商品取引所の開設する商品市場における取引に参加できる者をいう。

12 この法律において「商品取引債務引受業」とは、商品市場における取引に基づく債務の引受けを行う営業をいう。

13 この法律において「商品取引清算機関」とは、商品取引債務引受業を営むことについて第百六十七条又は第百七十三条第一項の規定により主務大臣の許可又は承認を受けた者をいう。

14 この法律において「清算参加者」とは、第百七十四条第一項の規定により与えられた資格に基づき、商品取引清算機関の行う商品取引債務引受業の相手方となる者をいう。

15 この法律において「商品清算取引」とは、清算参加者が商品取引清算機関の業務方法書の定めるところにより商品取引所の会員又は取引参加者(以下「会員等」という。)の委託を受けて行う商品市場における取引であつて、当該取引に基づく債務を当該商品取引清算機関に引き受けさせること及び当該会員等が当該清算参加者を代理して当該取引を成立させることを条件とするものをいう。

16 この法律において「商品市場における取引等」とは、次に掲げる行為をいう。

 一 商品市場における取引

 二 前号に掲げる行為の委託の取次ぎ

 三 商品清算取引の委託の取次ぎ

 四 前号に掲げる行為の委託の取次ぎ

17 この法律において「商品取引受託業務」とは、商品市場における取引等(商品清算取引を除く。)の委託を受ける営業をいう。

18 この法律において「商品取引員」とは、商品取引受託業務を営むことについて第百九十条第一項の規定により主務大臣の許可を受けた者をいう。

 第百六十六条を削る。

 第百六十五条中「取引所の発起人」を「商品取引所の発起人」に改め、「、役員(仮理事」の下に「並びに仮取締役及び仮執行役」を加え、「又は協会の役員(仮理事を含む。)」を「、協会の役員(仮理事を含む。)、委託者保護会員制法人の役員若しくは清算人又は委託者保護基金の役員(仮理事及び仮監事を含む。)若しくは清算人」に改め、同条第二号を削り、同条第三号中「第六十四条第一項から第三項まで、第七十五条(第百一条第二項」を「第五十七条第一項から第三項まで若しくは第六十六条(第七十七条第二項」に、「第八十三条、第八十五条、第八十六条又は第九十八条第二項」を「第七十六条第二項、第九十三条第一項若しくは第二項、第九十四条第二項、第九十六条第二項、第百三条第一項、第百七条、第百十一条、第百十二条、第百二十三条第一項、第百二十五条第一項、第百四十二条第一項、第百四十三条第一項又は第百七十九条第一項」に改め、同号を同条第二号とし、同条第四号中「第六十四条第四項後段(第百一条第二項」を「第五十七条第五項(第七十七条第二項、第九十三条第三項、第百二十三条第三項、第百二十五条第三項、第百四十二条第三項及び第百四十三条第三項」に、「第七十六条若しくは第百一条第二項」を「第六十八条若しくは第七十七条第二項」に改め、「(第三号及び第四号を除く。)」を削り、「の閲覧又は謄本若しくは抄本」を「若しくは電磁的記録に記録された情報の内容を主務省令で定める方法により表示したものの閲覧又は書類の謄本若しくは抄本の交付若しくは電磁的記録に記録された情報を電磁的方法であつて主務省令で定めるものにより提供すること若しくは当該情報の内容を記載した書面」に改め、同号を同条第三号とし、同条第五号中「第七十六条又は第百一条第二項」を「第六十八条又は第七十七条第二項」に改め、同号を同条第四号とし、同条第十三号中「第百三十六条の四十七」を「第二百五十二条」に改め、同号を同条第十六号とし、同条第十二号を削り、同条第十一号中「会員名簿」の下に「、取引参加者名簿」を加え、「記載すべき事項を記載せず、又は不実の記載」を「記載し、若しくは記録すべき事項を記載せず、若しくは記録せず、又は不実の記載若しくは記録」に改め、同号を同条第十五号とし、同条第十号中「取引所の総会」を「商品取引所の創立総会又は会員総会」に改め、同号を同条第十四号とし、同条第九号を同条第十三号とし、同条第八号中「第九十九条の三第二項又は」を削り、同号を同条第十一号とし、同号の次に次の一号を加える。

 十二 この法律に定める登記(第百三十四条第一項の規定によるものを除く。)又はこの法律において準用する商法の規定に定める登記をすることを怠つたとき。

 第百六十五条第七号を削り、同条第六号中「第九十九条の三又は第九十九条の四第二項」を「第百二十四条において準用する商法第百条の規定又は第百五十条において準用する同法第四百十二条第一項本文若しくは第二項」に、「取引所の」を「会員商品取引所の組織変更又は」に改め、同号を同条第十号とし、同号の前に次の五号を加える。

 五 第七十七条第一項において準用する商法第百三十一条の規定に違反して会員商品取引所の財産を分配したとき。

 六 第八十七条の規定に違反して、同条に規定する事項を公衆の縦覧に供しないとき。

 七 第八十八条第二項、第二百六条第四項、第二百五十条第三項後段又は第二百六十二条第二項の規定に違反して、届出を怠つたとき。

 八 第九十九条第三項又は第四項の規定による報告をしなかつたとき。

 九 第百二十二条の規定に違反して組織変更の手続をしたとき。

 第百六十五条に次の五号を加える。

 十七 第二百九十二条の規定に違反して、委託者保護会員制法人の残余財産を処分したとき。

 十八 第三百三条第二項の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をしたとき。

 十九 第三百十七条又は第三百十八条第一項若しくは第二項に規定する書類を提出せず、又は虚偽の書類を提出したとき。

 二十 第三百十九条の規定に違反して経理をしたとき。

 二十一 第三百二十条の規定に違反したとき。

 第百六十五条を第三百七十四条とする。

 第百六十四条中「一に」を「いずれかに」に改め、同条第一号中「第百三十六条の二第一項」を「第百九十八条第一項」に改め、同条第二号中「第百三十六条の二十二第一項」を「第二百二十一条第一項」に改め、同条第三号及び第四号を削り、同条を第三百七十三条とする。

 第百六十三条の二中「取引所」を「商品取引所」に改め、「仮理事」の下に「並びに仮取締役及び仮執行役」を加え、同条各号中「第百一条第一項」を「第七十七条第一項」に改め、同条に次の四号を加える。

 四 第百二十八条第一項の規定に違反して準備金を積み立てなかつたとき。

 五 第百二十九条第二項において準用する商法第百七十五条第二項の規定に違反して、株式申込証の用紙(その作成に代えて作成すべき電磁的記録を含む。)を作成せず、又はこれに記載し、若しくは記録すべき事項を記載せず、若しくは記録せず、若しくは不実の記載若しくは記録をしたとき。

 六 第百二十九条第二項において準用する商法第百七十五条第四項の規定に違反して、書面を交付せず、又は当該書面若しくは同条第六項の電磁的方法が行われる場合に当該方法により作成される電磁的記録に記載し、若しくは記録すべき事項を記載せず、若しくは記録せず、若しくは不実の記載若しくは記録をしたとき。

 七 第百三十四条第一項の規定による登記をすることを怠つたとき。

 第百六十三条の二を第三百七十二条とする。

 第百六十三条第一項中「罰するのほか」を「罰するほか」に改め、同項第一号中「第百五十二条」を「第三百五十六条(第三号及び第四号を除く。)」に改め、同項第二号中「第百五十四条の二及び第百五十四条の三」を「第三百六十条及び第三百六十一条」に改め、同項第三号中「第百五十四条の四」を「第三百六十二条(第四号及び第五号を除く。)」に改め、同項第四号中「第百五十五条第八号」を「第三百六十三条第八号」に改め、同項第五号を次のように改める。

 五 第三百五十七条第一号及び第四号から第六号まで、第三百五十八条、第三百六十二条第四号及び第五号、第三百六十三条(第八号及び第九号を除く。)、第三百六十四条並びに第三百六十七条から前条まで 各本条の罰金刑

 第百六十三条第二項中「第百五十二条」を「第三百五十六条(第三号及び第四号を除く。)」に改め、同条を第三百七十一条とする。

 第百六十二条中「取引所、指定弁済機関又は協会」を「商品取引所、商品取引清算機関、協会又は委託者保護基金」に改め、同条第一号中「第十九条第一項」の下に「若しくは第八十五条第一項」を加え、「同条第二項」を「第十九条第二項若しくは第八十五条第二項」に改め、「添付書類」の下に「を提出せず、若しくは添付書類」を加え、同条第二号から第七号までを次のように改める。

 二 第七十条又は第九十五条の規定に違反したとき。

 三 第八十八条第一項又は第二百六条第三項の規定に違反したとき。

 四 第百七十条第二項、第二百五十条第三項前段又は第二百九十六条の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をしたとき。

 五 第百七十一条の規定による届出をせず、若しくは虚偽の届出をし、又は同条の規定による書類を添付せず、若しくは虚偽の記載をした書類を添付したとき。

 六 第二百五十条第二項の規定による申請書又は添付書類に虚偽の記載をして提出したとき。

 七 第三百五条第四項又は第三百八条第五項の規定に違反して報告をせず、又は虚偽の報告をしたとき。

 第百六十二条を第三百七十条とする。

 第百六十一条中「一に」を「いずれかに」に改め、同条第一号中「第三十八条第二項、第三十九条又は第九十七条の二第六項(同条第八項において準用する場合を含む。)」を「第百一条第二項又は第百十五条」に改め、同条第二号中「第百三十二条第一項、第百三十三条若しくは第百三十四条第二項」を「第百九十五条第一項若しくは第百九十六条」に、「第百三十二条第二項若しくは第百三十四条第二項」を「第百九十五条第二項」に改め、「添付書類」の下に「を提出せず、若しくは添付書類」を加え、同条第三号中「第百三十六条の二第二項」を「第百九十八条第二項」に改め、同条第四号中「第百三十六条の八」を「第二百三条又は第二百九十九条第四項」に改め、同条第六号中「第百四十五条の五第二項」を「第三百三十四条第二項(第三百四十五条において準用する場合を含む。)、第三百三十五条第三項(第三百四十五条において準用する場合を含む。)、第三百三十七条第一項(第三百四十五条において準用する場合を含む。)又は第三百四十九条第二項」に改め、同号を同条第七号とし、同条第五号中「第百三十六条の三十第二項」を「第二百三十一条第二項」に改め、同号を同条第六号とし、同条第四号の次に次の一号を加える。

 五 第二百十六条の規定に違反して、商品取引所の定める受託契約準則によらないで受託契約を締結した者

 第百六十一条を第三百六十九条とする。

 第百六十条中「取引所又は協会」を「商品取引所、商品取引清算機関、協会又は委託者保護基金」に改め、同条第一号中「第四条、第七十三条又は第百三十六条の三十七第二項」を「第三条、第六十四条、第百七十条第一項又は第二百四十二条第二項」に改め、同条第二号中「第二十条第二項又は第二十条の二第二項」を「第百五十五条第二項又は第百五十六条第二項」に改め、同条に次の一号を加える。

 三 第三百一条の規定に違反して、委託者保護業務以外の業務を行つたとき。

 第百六十条を第三百六十八条とする。

 第百五十九条中「一に」を「いずれかに」に改め、同条第一号中「第六条第二項、第六十二条(第百一条第二項」を「第四条第二項、第五十五条(第七十七条第二項」に、「第八十一条第一項又は第八十二条」を「第九十一条第一項(同条第二項において準用する場合を含む。)、第百五条、第百六条、第二百七十一条第二項又は第二百九十七条第二項」に改め、同条第二号中「第百三十一条第二項又は第百三十六条の四第三項若しくは第四項」を「第二百条第三項若しくは第四項又は第三百三十五条第二項(第三百四十五条において準用する場合を含む。)」に改め、同条第三号中「第百三十六条の十九又は第百四十五条の五第五項」を「第二百十七条第一項又は第三百四十九条第七項」に改め、同条第四号中「第百三十六条の二十一」を「第二百二十条第一項」に改め、同条第五号中「第百三十六条の三十九第一項」を「第二百四十四条第一項」に改め、同条第六号中「第百四十五条の五第四項」を「第三百四十九条第六項」に改め、同条を第三百六十七条とする。

 第百五十八条中「第百三十六条の六十三又は第百四十四条」を「第百六十一条、第百七十六条、第二百六十七条又は第三百二十五条」に改め、同条を第三百六十六条とする。

 第百五十七条中「第百四十五条」を「第三百二十九条」に改め、同条を第三百六十五条とする。

 第百五十六条中「取引所又は協会」を「商品取引所、商品取引清算機関、協会又は委託者保護基金」に改め、同条第一号を削り、同条第二号中「第三条第三項又は第百三十六条の三十七第一項」を「第七条第二項、第二百四十二条第一項、第二百九十八条又は第三百二条第一項」に改め、同号を同条第一号とし、同条に次の三号を加える。

 二 第六十五条、第百三条第四項(第百七十九条第五項において準用する場合を含む。)又は第百十条(第百八十条第五項において準用する場合を含む。)の規定に違反したとき。

 三 第百八十五条、第二百六十四条、第三百二十二条又は第三百二十三条の命令に違反したとき。

 四 第三百十二条の規定による許可を受けないで委託者保護業務を廃止したとき。

 第百五十六条を第三百六十四条とする。

 第百五十五条中「一に」を「いずれかに」に改め、同条第一号中「第八条第二項又は第七十七条」を「第六条第二項又は第九十七条第一項若しくは第二項」に改め、同条第三号を削り、同条第二号中「第九十条」を「第百十八条」に改め、同号を同条第三号とし、同条第一号の次に次の一号を加える。

 二 第八十六条第一項又は第二項ただし書の規定に違反した者

 第百五十五条第四号中「第百三十六条の四第二項」を「第二百条第二項」に改め、同条第五号中「第百三十六条の十四又は第百三十六条の十六」を「第二百九条又は第二百十二条」に改め、同条第六号中「第百三十六条の三十九第二項」を「第二百四十四条第二項」に改め、同条第七号中「第百四十五条の二」を「第三百三十条」に改め、同条に次の三号を加える。

 十 第三百三十五条第一項の許可を受けないで第三百三十二条第二項第三号又は第四号に掲げる事項を変更した者

 十一 第三百三十九条第一項、第三百四十四条第一項又は第三百四十九条第十二項の規定による命令に違反した者

 十二 第三百四十五条において準用する第三百三十五条第一項の許可を受けないで第三百四十二条第二項第三号又は第四号に掲げる事項を変更した者

 第百五十五条を第三百六十三条とする。

 第百五十四条の四中「一に」を「いずれかに」に改め、同条第一号中「第十三条、第百二十八条第一項若しくは第二項又は第百三十六条の四十二」を「第十四条、第七十九条、第百六十八条、第百九十二条第一項若しくは第二項、第二百二十五条第二項若しくは第三項、第二百二十六条第二項若しくは第三項、第二百二十七条第二項若しくは第三項、第二百二十八条第二項若しくは第三項、第二百四十七条、第二百九十四条第一項、第三百三十二条第二項若しくは第三項又は第三百四十二条第二項若しくは第三項」に改め、同条第二号中「第百十九条、第百三十六条の三十第一項、第百三十六条の五十九第一項又は第百四十五条の五第七項」を「第百五十七条第一項、第百八十四条第一項、第二百三十一条第一項、第二百六十三条第一項、第三百二十一条第一項、第三百三十八条第一項(第三百四十五条において準用する場合を含む。)又は第三百四十九条第十項」に改め、同条第三号中「第百二十条第一項若しくは第二項、第百三十六条の三十一第一項若しくは第二項、第百三十六条の五十九第二項又は第百四十五条の五第七項」を「第百五十七条第一項若しくは第二項、第百八十四条第一項、第二百三十一条第一項若しくは第三項、第二百六十三条第一項、第三百二十一条第一項、第三百三十八条第一項(第三百四十五条において準用する場合を含む。)又は第三百四十九条第十項」に改め、同条第五号中「第百三十六条の二十四」を「第二百二十三条」に改め、同号を同条第九号とし、同条第四号中「第百三十六条の二十三又は第百四十五条の五第六項」を「第二百二十二条、第三百三十六条第一項(第三百四十五条において準用する場合を含む。)又は第三百四十九条第九項」に改め、同号を同条第八号とし、同条第三号の次に次の四号を加える。

 四 第百九十七条第一項又は第四項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者

 五 第百九十七条第三項の規定による公告をせず、又は虚偽の公告をした者

 六 第二百十一条第一項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者

 七 第二百十一条第三項の規定による書面を公衆の縦覧に供せず、又は虚偽の記載をした書面を公衆の縦覧に供した者

 第百五十四条の四に次の四号を加える。

 十 第二百二十四条の規定による報告書若しくは第二百六十八条の規定による書類を提出せず、又は虚偽の記載をした報告書若しくは書類を提出した者

 十一 第二百三十二条第一項、第二百三十四条又は第二百三十五条第一項の規定による命令に違反した者

 十二 第三百三条第一項の規定に違反して通知をせず、又は虚偽の通知をした者

 十三 第三百三十六条第二項(第三百四十五条において準用する場合を含む。)の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者

 第百五十四条の四を第三百六十二条とする。

 第百五十四条の三中「第百三十五条第二項、第百三十六条の三十二第一項若しくは第二項又は第百四十五条の五第十項の規定による命令に違反した者」を「次の各号のいずれかに該当する者」に改め、同条に次の各号を加える。

 一 第二百十条の規定に違反した者

 二 第二百三十二条第二項、第二百三十五条第二項、第二百三十六条、第三百四十条第一項(第三百四十五条において準用する場合を含む。)又は第三百四十九条第十三項の規定による命令に違反した者

 第百五十四条の三を第三百六十一条とする。

 第百五十四条の二中「第二十一条第一項、第百二十一条第一項若しくは第二項、第百二十二条、第百二十四条又は第百三十六条の六十第一項若しくは第二項」を「第百五十八条第一項、第百五十九条第一項から第三項まで、第百六十条第一項、第百八十六条第一項若しくは第四項又は第二百六十五条第一項若しくは第三項」に、「取引所」を「商品取引所、商品取引清算機関」に改め、同条を第三百六十条とする。

 第百五十四条第一項中「取引所」を「商品取引所」に改め、「仮監事」の下に「並びに仮取締役、仮執行役及び仮監査役」を加え、同条を第三百五十九条とする。

 第百五十三条中「第七条第一項」を「第五条第一項」に、「取引所」を「商品取引所」に改め、同条を第三百五十八条とする。

 第百五十二条の二中「一に」を「いずれかに」に改め、同条第一号中「第八条第一項」を「第六条第一項」に改め、同条第二号を次のように改める。

 二 第百二十七条第一項の純資産額について主務大臣又は会員総会に対して不実の申立てを行い、又は事実を隠ぺいした会員商品取引所の役員(仮理事及び仮監事を含む。次号において同じ。)

 第百五十二条の二第四号中「第百四十三条第一項」を「第三百二十八条第一項」に改め、同号を同条第七号とし、同条第三号中「第百三十六条の三」を「第百九十九条」に、「商品市場における取引の受託等に関する業務を行わせた者」を「商品取引受託業務を営ませた者」に改め、同号を同条第六号とし、同条第二号の次に次の三号を加える。

 三 第百二十九条第一項の規定により発行する株式の総数の引受け、払込み若しくは現物出資の給付又は同項第四号に掲げる事項について、主務大臣、裁判所又は会員総会に対して不実の申立てを行い、又は事実を隠ぺいした会員商品取引所の役員若しくは検査役又は株式会社商品取引所の取締役若しくは監査役となるべき者

 四 第百六十七条の規定に違反して商品取引債務引受業を営んだ者

 五 第百九十条第一項の規定に違反して商品取引受託業務を営んだ者

 第百五十二条の二を第三百五十七条とする。

 第百五十二条中「一に」を「いずれかに」に改め、同条第二号中「第八十八条」を「第百十六条」に改め、同条に次の二号を加える。

 三 第百二十九条第一項の規定により発行する株式の募集に当たり、株式申込証の用紙、目論見書、株式の募集の広告その他株式の募集に関する文書であつて重要な事項について不実の記載のあるものを行使し、又はこれらの書類の作成に代えて電磁的記録の作成がされている場合における当該電磁的記録であつて重要な事項について不実の記録のあるものをその募集の事務の用に供した会員商品取引所の役員(仮理事及び仮監事を含む。次号において同じ。)又は事業に関するある種類若しくは特定の事項の委任を受けた使用人

 四 第百二十九条第一項の規定により発行する株式の払込みを仮装するため預合いを行つた会員商品取引所の役員若しくは事業に関するある種類若しくは特定の事項の委任を受けた使用人又は当該預合いに応じた者

 第七章中第百五十二条を第三百五十六条とする。

 第七章を第八章とする。

 第百五十条及び第百五十一条を削る。

 第六章中第百四十九条を第三百五十五条とする。

 第百四十八条第一項第一号中「取引所、農林水産省関係商品市場に係る商品取引員、農林水産省関係商品市場のみに係る弁済業務を行う指定弁済機関」を「商品取引所、農林水産省関係商品市場のみに係る商品取引債務引受業を行う商品取引清算機関、農林水産省関係商品のみ若しくはその対象となる物品が農林水産省関係商品のみである商品指数のみについて取引をするための第一種特定商品市場類似施設若しくは第二種特定商品市場類似施設の開設者」に、「店頭商品先物取引に係る」を「店頭商品先物取引等に係る」に改め、同項第二号中「取引所、経済産業省関係商品市場に係る商品取引員、経済産業省関係商品市場のみに係る弁済業務を行う指定弁済機関」を「商品取引所、経済産業省関係商品市場のみに係る商品取引債務引受業を行う商品取引清算機関、経済産業省関係商品のみ若しくはその対象となる物品が経済産業省関係商品のみである商品指数のみについて取引をするための第一種特定商品市場類似施設若しくは第二種特定商品市場類似施設の開設者」に、「店頭商品先物取引に係る」を「店頭商品先物取引等に係る」に改め、同項第三号中「取引所、商品取引員、指定弁済機関」を「商品取引所、商品取引清算機関、第一種特定商品市場類似施設の開設者、第二種特定商品市場類似施設の開設者」に、「商品先物取引協会」を「商品取引員、商品先物取引協会若しくは委託者保護基金」に改め、同条を第三百五十四条とする。

 第百四十七条の三中「会員」を「商品取引員」に改め、「又は外国に住所を有する個人」を削り、同条を第三百五十三条とする。

 第百四十七条の二を削る。

 第百四十七条中「第九条、第二十条第三項第一号イ、第九十八条第一項第五号又は第九十九条」を「第十条、第六十九条第六号、第七十条、第八十条第一項第二号、第九十四条第一項第三号、第九十五条又は第百五十五条第三項第一号イ」に、「又は会員」を「若しくは会員」に改め、「なろうとする者」の下に「又は取引参加者」を加え、「売買・取引の取次ぎ等」を「売買等」に、「営んでいる」を「行つている」に改め、同条を第三百五十一条とし、同条の次に次の一条を加える。

 (公示)

第三百五十二条 主務大臣は、次に掲げる場合は、上場商品又は上場商品指数に関する事項その他の主務省令で定める事項を、遅滞なく、官報に公示しなければならない。

 一 第九条又は第七十八条の規定による許可又は不許可の処分をしたとき(第十五条第十一項(第八十条第四項及び第百四十六条第四項において準用する場合を含む。)の規定による場合を含む。)。

 二 商品市場について第十一条第四項又は第八十一条第二項の開設期限を経過したとき。

 三 第十四条第一項又は第七十九条第一項の規定による許可の申請書の提出があつたとき。

 四 第六十九条の規定による解散(同条第五号に掲げる事由による解散を除く。)又は第九十四条第一項の規定による許可の失効があつたとき。

 五 第百三十二条第一項又は第百四十五条第一項の規定による認可又は不認可の処分をしたとき。

 六 第百三十二条第二項又は第百四十五条第二項の規定による認可の申請書の提出があつたとき。

 七 第百五十五条第一項の規定による認可又は不認可の処分(上場商品又は上場商品指数の範囲の変更に係るものに限る。)をしたとき(同条第六項第二号において準用する第十五条第十一項の規定による場合を含む。)。

 八 第百五十五条第二項の規定による認可(上場商品又は上場商品指数の範囲の変更(廃止又は範囲の縮小を除く。)に係るものに限る。)の申請書の提出があつたとき。

 九 第百五十九条第一項第一号若しくは第二号又は第二項の規定により第九条又は第七十八条の許可の取消しをしたとき。

 十 第百五十九条第一項第二号又は第二項の規定による定款の変更の認可(上場商品又は上場商品指数の範囲の変更に係るものに限る。)の取消しをしたとき。

 第百四十六条中「第十五条第八項(第二十条第四項、第九十九条の二第三項、第百三十条、第百三十一条第三項、第百三十六条の六第二項及び第百三十六条の四十三第二項において準用する場合を含む。)又は第二十一条第三項(第九十七条の十六第二項、第百二十五条、第百三十五条第五項、第百三十六条の九第三項、第百三十六条の十一第六項、第百三十六条の二十五第三項、第百三十六条の二十七第三項、第百三十六条の二十九第二項、第百三十六条の三十三、第百三十六条の四十五第二項及び第百三十六条の六十二」を「第十五条第九項(第八十条第四項、第百三十三条第三項、第百四十六条第四項、第百五十五条第六項、第百五十六条第四項、第百六十九条第三項(第百七十三条第四項において準用する場合を含む。)、第百九十四条、第二百一条第二項、第二百二十九条、第二百四十八条第二項、第二百九十五条第二項、第三百三十三条第三項(第三百三十五条第四項において準用する場合を含む。)及び第三百四十三条第三項(第三百四十五条において読み替えて準用する第三百三十五条第四項において準用する場合を含む。)において準用する場合を含む。)又は第百五十八条第二項(第百五十九条第五項、第百六十条第二項、第百八十七条、第二百四条第三項、第二百六条第六項、第二百三十七条、第二百六十六条、第三百二十四条第二項、第三百三十九条第二項、第三百四十条第二項(第三百四十五条において準用する場合を含む。)及び第三百四十四条第二項」に改め、同条を第三百五十条とする。

 第百四十五条の五第一項中「及び第百四十八条」を削り、「営んでいる」を「行つている」に、「差金を授受することを目的とする行為及び第百四十五条各号に掲げる取引と類似の取引」を「次に掲げる行為又は取引」に改め、同項に次の各号を加える。

 一 差金を授受することを目的とする行為

 二 第三百二十九条各号に掲げる取引と類似の取引

 第百四十五条の五第二項中「次の」を「次に掲げる」に改め、同項第一号中「商号」の下に「若しくは名称」を加え、同条第十項中「店頭商品先物取引業務」を「店頭商品先物取引等業務」に改め、同項を同条第十三項とし、同条第九項中「第四項から第六項までの規定に違反したと認める場合において、店頭商品先物取引の公正が著しく害される」を「第六項、第七項又は第九項の規定に違反したと認める場合その他の場合において、店頭商品先物取引等の公正が害される」に、「店頭商品先物取引業務」を「店頭商品先物取引等業務」に改め、同項を同条第十二項とし、同条第八項中「第九十七条の十四第二項及び第三項」を「第百五十七条第三項及び第四項」に改め、同項を同条第十一項とし、同条第七項中「に必要な限度において」を「のため必要があると認めるときは」に、「店頭商品先物取引業務」を「店頭商品先物取引等業務」に、「第一項に規定する店頭商品先物取引」を「第六項に規定する店頭商品先物取引等」に改め、同項を同条第十項とし、同条第六項中「店頭商品先物取引について」を「店頭商品先物取引等について」に改め、同項を同条第九項とし、同条第五項を同条第七項とし、同項の次に次の一項を加える。

8 第二百十七条第二項の規定は、前項の規定による書面の交付について準用する。この場合において、同条第二項中「商品取引員」とあるのは「店頭商品先物取引業者」と、「顧客」とあるのは「特定業者」と読み替えるものとする。

 第百四十五条の五第四項中「店頭商品先物取引の」を「店頭商品先物取引又は店頭商品先物取引業者間取引(以下この条及び第三百五十四条において「店頭商品先物取引等」という。)の」に、「取引の相手方たる特定業者」を「当該店頭商品先物取引等の相手方たる特定業者又は店頭商品先物取引業者」に改め、同項を同条第六項とし、同条第三項中「第百四十五条」を「第三百二十九条」に改め、同項を同条第四項とし、同項の次に次の一項を加える。

5 店頭商品先物取引業者は、店頭商品先物取引を行つた場合には、第三百二十九条の規定にかかわらず、商品市場における相場の変動に伴つて当該店頭商品先物取引から生ずるおそれのある損失を軽減するために必要な限度において、商品市場における取引によらないで、第一項各号に掲げる行為又は取引であつて次に掲げる基準に適合するもの(以下この条において「店頭商品先物取引業者間取引」という。)を行うことができる。

 一 他の店頭商品先物取引業者を相手方として自己の計算で行うものであること。

 二 当該店頭商品先物取引においてその相場を利用した上場商品構成物品等についての商品市場と同一の上場商品構成物品等についての同一の商品市場において形成される相場を利用して行うものであること。

 三 当該行為又は当該取引の相手方たる店頭商品先物取引業者にとつて自己の営業のためにその計算において行われるものであること。

 第百四十五条の五第二項の次に次の一項を加える。

3 主務大臣は、店頭商品先物取引業者の名簿を作成し、これを公衆の縦覧に供しなければならない。

 第百四十五条の五を第三百四十九条とする。

 第百四十五条の四中「第八条」を「第六条」に改め、同条を第三百四十八条とする。

 第百四十五条の三を削り、第百四十五条の二を第三百三十条とし、同条の次に次の十七条を加える。

 (商品市場類似施設の開設の禁止の適用除外)

第三百三十一条 第六条の規定は、次に掲げる施設については、適用しない。

 一 商品(第三百五十二条の規定による公示に係る上場商品に該当しないものに限る。以下この条において同じ。)又は商品指数(同条の規定による公示に係る上場商品指数に該当するか又は類似するもの以外のものに限る。以下この条において同じ。)について次に掲げる取引のみをするための施設として政令で定める要件に該当するもの

  イ 商品について当該商品の売買等を業として行つている者が自己の営業のためにその計算において行う先物取引に類似する取引

  ロ 商品指数について当該商品指数の対象となる商品の売買等を業として行つている者が自己の営業のためにその計算において行う先物取引に類似する取引

 二 次条第一項の許可を受けた者(第三百三十四条から第三百四十一条までにおいて「第一種特定施設開設者」という。)が開設する同項に規定する施設

 三 第三百四十二条第一項の許可を受けた者(第三百四十四条及び第三百四十五条において「第二種特定施設開設者」という。)が開設する同項に規定する施設

 (第一種特定商品市場類似施設の開設の許可)

第三百三十二条 商品(第三百五十二条の規定による公示に係る上場商品に該当しないものに限る。以下この項において同じ。)又は商品指数(同条の規定による公示に係る上場商品指数に該当するか又は類似するもの以外のものに限る。以下この項において同じ。)について次に掲げる取引をするための施設(第一号及び第二号に掲げる取引のみをするためのものを除く。)として政令で定める要件に該当するもの(以下「第一種特定商品市場類似施設」という。)を開設しようとする者は、主務大臣の許可を受けなければならない。

 一 商品について当該商品の売買等を業として行つている者が自己の営業のためにその計算において、当該施設を介した当事者間の交渉に基づき価格その他の取引条件を決定する方法その他主務省令で定める方法により行う先物取引に類似する取引

 二 商品指数について当該商品指数の対象となる商品の売買等を業として行つている者が自己の営業のためにその計算において、前号に規定する方法により行う先物取引に類似する取引

 三 商品又は商品指数について銀行その他の政令で定める者が自己の営業のためにその計算において、第一号に規定する方法により行う先物取引に類似する取引

2 前項の規定により許可を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した申請書を主務大臣に提出しなければならない。

 一 氏名又は商号若しくは名称及び住所

 二 法人にあつては、その役員の氏名及び住所

 三 取引の対象となる商品又は商品指数

 四 取引方法

 五 取引の対象となる商品又は商品指数ごとの第一種特定商品市場類似施設における取引に参加する者(以下この項及び次条において「第一種特定施設取引参加者」という。)の氏名又は商号若しくは名称

 六 第一種特定施設取引参加者が商品(申請に係る商品及び申請に係る商品指数の対象となる商品に限る。)の売買等を業として行つている場合の当該商品

 七 第一種特定商品市場類似施設の開設の予定年月日

 八 その他主務省令で定める事項

3 前項の申請書には、事業計画書その他主務省令で定める書類を添付しなければならない。

 (許可の基準)

第三百三十三条 主務大臣は、前条第一項の許可の申請が次に掲げる基準に適合していると認めるときは、許可をしなければならない。

 一 前条第一項第一号から第三号までに掲げる取引のみをするための施設であること。

 二 申請に係る商品が第三百五十二条の規定による公示に係る上場商品に該当しないものであること又は申請に係る商品指数が同条の規定による上場商品指数に該当するか若しくは類似するもの以外のものであること。

 三 申請に係る取引方法が前条第一項第一号に規定する取引の方法に適合していること。

 四 取引の対象となる商品又は取引の対象となる商品指数ごとに、当該商品の売買等を業として行つている者又は当該商品指数の対象となる商品の売買等を業として行つている者が第一種特定施設取引参加者の過半数を占めること。

 五 その他業務の内容及び方法が公益又は取引の公正の確保のため必要かつ適当なものであること。

2 主務大臣は、前条第一項の許可の申請が次の各号のいずれかに該当する場合には、前項の規定にかかわらず、同条第一項の許可をしてはならない。

 一 許可申請者が第十五条第二項第一号イからヲまでのいずれかに該当する者であるとき。

 二 申請書又はこれに添付すべき書類のうち重要な事項について虚偽の記載があるとき。

3 第十五条第五項から第九項までの規定は、前条第一項の許可について準用する。

 (承継)

第三百三十四条 第一種特定施設開設者がその事業の全部を譲り渡し、又は第一種特定施設開設者について相続、合併若しくは分割(その事業の全部を承継させるものに限る。)があつたときは、その事業の全部を譲り受けた者又は相続人(相続人が二人以上ある場合において、その全員の同意により事業を承継すべき相続人を選定したときは、その者。以下この条において同じ。)、合併後存続する法人若しくは合併により設立された法人若しくは分割によりその事業の全部を承継した法人は、その第一種特定施設開設者の地位を承継する。ただし、当該事業の全部を譲り受けた者又は当該相続人、合併後存続する法人若しくは合併により設立された法人若しくは分割により当該事業の全部を承継した法人が第十五条第二項第一号イからヲまでに該当するときは、この限りでない。

2 前項の規定により第一種特定施設開設者の地位を承継した者は、遅滞なく、その旨を主務大臣に届け出なければならない。

 (変更の許可等)

第三百三十五条 第一種特定施設開設者は、第三百三十二条第二項第三号又は第四号に掲げる事項を変更しようとするときは、主務大臣の許可を受けなければならない。

2 第一種特定施設開設者は、前項の許可を受けようとするときは、申請書に主務省令で定める書類を添付して、主務大臣に提出しなければならない。

3 第一種特定施設開設者は、第三百三十二条第二項第一号、第二号、第五号、第六号又は第八号に掲げる事項に変更があつたときは遅滞なく、同項第七号に掲げる事項を変更しようとするときはあらかじめ、その旨を主務大臣に届け出なければならない。

4 第三百三十三条の規定は、第一項の許可について準用する。

 (帳簿の作成等)

第三百三十六条 第一種特定施設開設者は、第一種特定商品市場類似施設における取引について、主務省令で定めるところにより、帳簿を作成し、これを保存しなければならない。

2 第一種特定施設開設者は、毎月、主務省令で定めるところにより、その業務に関し主務省令で定める事項を主務大臣に報告しなければならない。

 (施設の廃止の届出等)

第三百三十七条 第一種特定施設開設者は、第一種特定商品市場類似施設を廃止したときは、遅滞なく、その旨を主務大臣に届け出なければならない。

2 第一種特定施設開設者が第一種特定商品市場類似施設を廃止したときは、その許可は効力を失う。

 (報告及び立入検査)

第三百三十八条 主務大臣は、この法律の施行のため必要があると認めるときは、第一種特定施設開設者に対し、その業務に関し参考となるべき報告若しくは資料の提出を命じ、又はその職員に、第一種特定施設開設者の事務所若しくは営業所に立ち入り、帳簿、書類その他業務に関係のある物件を検査させることができる。

2 第百五十七条第三項及び第四項の規定は、前項の規定による立入検査について準用する。

 (業務改善命令)

第三百三十九条 主務大臣は、第一種特定施設開設者の業務の運営に関し、取引の対象となつている商品の売買等を業として行つている者又は取引の対象となつている商品指数の対象となる商品の売買等を業として行つている者の利益を害するおそれがあると認めるときその他公益又は取引の公正の確保のため必要かつ適当であると認めるときは、当該第一種特定施設開設者に対し、その業務の運営の改善に必要な措置をとるべきことを命ずることができる。

2 第百五十八条第二項の規定は、前項の規定による処分について準用する。

 (許可の取消し等)

第三百四十条 主務大臣は、第一種特定施設開設者が次の各号のいずれかに該当するときは、その許可を取り消し、又は六月以内の期間を定めてその業務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。

 一 この法律若しくはこの法律に基づく命令又はこれらに基づく処分に違反したとき。

 二 第十五条第二項第一号イからヲまで(同号ニについては、第百九十条第一項及び第三百四十二条第一項の許可の取消しに係る部分並びにこの法律に相当する外国の法令の規定に係る部分に限る。)のいずれかに該当することとなつたとき。

 三 正当な理由がないのに、許可を受けてから三月以内に第一種特定商品市場類似施設を開設せず、又は引き続き三月以上当該施設における取引を停止したとき。

 四 不正の手段により第三百三十二条第一項又は第三百三十五条第一項の許可を受けたとき。

 五 第一種特定施設開設者が開設する第一種特定商品市場類似施設が第三百三十三条第一項各号に掲げる基準に適合しないこととなつたとき。

2 第百五十八条第二項の規定は前項の規定による処分について、第百五十九条第四項の規定は前項の規定による許可の取消しに係る聴聞について準用する。

 (名簿)

第三百四十一条 主務大臣は、第一種特定施設開設者に関する第三百三十二条第二項第一号、第三号及び第四号に掲げる事項その他主務省令で定める事項を記載した第一種特定施設開設者名簿を備えなければならない。

2 主務大臣は、第一種特定施設開設者名簿を公衆の縦覧に供しなければならない。

 (第二種特定商品市場類似施設の開設の許可)

第三百四十二条 商品(第三百五十二条の規定による公示に係る上場商品に該当するものであつて、主務省令で定めるものに限る。以下この項において同じ。)又は商品指数(同条の規定による公示に係る上場商品指数に該当するか又は類似するものであつて、主務省令で定めるものに限る。以下この項において同じ。)について次に掲げる取引をするための施設として政令で定める要件に該当するもの(以下「第二種特定商品市場類似施設」という。)を開設しようとする者は、主務大臣の許可を受けなければならない。

 一 商品について当該商品の売買等を業として行つている者が自己の営業のためにその計算において、当該施設を介した当事者間の交渉に基づき価格その他の取引条件を決定する方法その他主務省令で定める方法により行う先物取引に類似する取引

 二 商品指数について当該商品指数の対象となる商品の売買等を業として行つている者が自己の営業のためにその計算において、前号に規定する方法により行う先物取引に類似する取引

 三 商品又は商品指数について銀行その他の政令で定める者が自己の営業のためにその計算において、第一号に規定する方法により行う先物取引に類似する取引

2 前項の規定により許可を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した申請書を主務大臣に提出しなければならない。

 一 氏名又は商号若しくは名称及び住所

 二 法人にあつては、その役員の氏名及び住所

 三 取引の対象となる商品又は商品指数

 四 取引方法

 五 取引の対象となる商品又は商品指数ごとの第二種特定商品市場類似施設における取引に参加する者(以下この項及び次条において「第二種特定施設取引参加者」という。)の氏名又は商号若しくは名称

 六 第二種特定施設取引参加者が商品(申請に係る商品及び申請に係る商品指数の対象となる商品に限る。)の売買等を業として行つている場合の当該商品

 七 第二種特定商品市場類似施設の開設の予定年月日

 八 その他主務省令で定める事項

3 前項の申請書には、事業計画書その他主務省令で定める書類を添付しなければならない。

 (許可の基準)

第三百四十三条 主務大臣は、前条第一項の許可の申請が次に掲げる基準に適合していると認めるときは、許可をしなければならない。

 一 前条第一項第一号から第三号までに掲げる取引のみをするための施設であること。

 二 申請に係る取引方法が前条第一項第一号に規定する取引の方法に適合していること。

 三 取引の対象となる商品又は取引の対象となる商品指数若しくは当該商品指数に類似する商品指数を上場している商品取引所の健全な運営に支障を及ぼすおそれがないこと。

 四 取引の対象となる商品又は取引の対象となる商品指数ごとに、当該商品の売買等を業として行つている者又は当該商品指数の対象となる商品の売買等を業として行つている者が第二種特定施設取引参加者の過半数を占めること。

 五 その他業務の内容及び方法が公益又は取引の公正の確保のため必要かつ適当なものであること。

2 主務大臣は、前条第一項の許可の申請が次の各号のいずれかに該当する場合には、前項の規定にかかわらず、同条第一項の許可をしてはならない。

 一 許可申請者が第十五条第二項第一号イからヲまでのいずれかに該当する者であるとき。

 二 申請書又はこれに添付すべき書類のうち重要な事項について虚偽の記載があるとき。

3 第十五条第五項から第九項までの規定は、前条第一項の許可について準用する。

 (業務改善命令)

第三百四十四条 主務大臣は、第二種特定施設開設者の業務の運営に関し、取引の対象となつている商品又は取引の対象となつている商品指数若しくは当該商品指数に類似する商品指数を上場している商品取引所の健全な運営に支障を及ぼすおそれがあると認めるとき、取引の対象となつている商品の売買等を業として行つている者又は取引の対象となつている商品指数の対象となる商品の売買等を業として行つている者の利益を害するおそれがあると認めるときその他公益又は取引の公正の確保のため必要かつ適当であると認めるときは、当該第二種特定施設開設者に対し、その業務の運営の改善に必要な措置をとるべきことを命ずることができる。

2 第百五十八条第二項の規定は、前項の規定による処分について準用する。

 (準用)

第三百四十五条 第三百三十四条から第三百三十八条まで、第三百四十条及び第三百四十一条の規定は、第二種特定施設開設者について準用する。この場合において、第三百三十五条第一項中「第三百三十二条第二項第三号又は第四号」とあるのは「第三百四十二条第二項第三号又は第四号」と、同条第三項中「第三百三十二条第二項第一号、第二号、第五号、第六号又は第八号」とあるのは「第三百四十二条第二項第一号、第二号、第五号、第六号又は第八号」と、同条第四項中「第三百三十三条」とあるのは「第三百四十三条」と、第三百三十六条第一項及び第三百三十七条中「第一種特定商品市場類似施設」とあるのは「第二種特定商品市場類似施設」と、第三百四十条第一項第二号中「第三百四十二条第一項」とあるのは「第三百三十二条第一項」と、同項第三号中「第一種特定商品市場類似施設」とあるのは「第二種特定商品市場類似施設」と、同項第四号中「第三百三十二条第一項又は第三百三十五条第一項」とあるのは「第三百四十二条第一項又は第三百四十五条において準用する第三百三十五条第一項」と、同項第五号中「第一種特定商品市場類似施設」とあるのは「第二種特定商品市場類似施設」と、「第三百三十三条第一項各号」とあるのは「第三百四十三条第一項各号」と、第三百四十一条第一項中「第三百三十二条第二項第一号、第三号及び第四号」とあるのは「第三百四十二条第二項第一号、第三号及び第四号」と、「第一種特定施設開設者名簿」とあるのは「第二種特定施設開設者名簿」と、同条第二項中「第一種特定施設開設者名簿」とあるのは「第二種特定施設開設者名簿」と読み替えるものとする。

 (商品市場の開設等に係る経過措置)

第三百四十六条 商品又は商品指数が上場商品又は上場商品指数となり、かつ、その旨が第三百五十二条の規定により公示された場合において、当該公示の際現に当該商品又は当該商品指数に係る第三百三十一条第一号又は第二号に掲げる施設が開設されており、かつ、当該施設において決済を結了していない先物取引に類似する取引が存するときは、当該取引の決済のためにする先物取引に類似する取引及びその取引がなされる施設の開設については、第六条の規定は適用しない。

2 商品又は商品指数が上場商品(第三百四十二条第一項に規定する商品に限る。)又は上場商品指数(同項に規定する商品指数に限る。)となり、かつ、その旨が第三百五十二条の規定により公示された場合において、当該公示の際現に当該商品又は当該商品指数に係る第三百三十一条第二号に掲げる施設が開設されているときは、当該公示の日から起算して一月を経過する日までの間に限り、当該施設の開設者は、第三百四十二条第一項の許可を受けたものとみなす。

3 第一項の規定は、前項の規定により第三百四十二条第一項の許可を受けたものとみなされた者が当該公示の日から一月を経過した日において同項の許可を受けておらず、かつ、当該許可を受けたとみなされた者が開設する施設において決済を結了していない先物取引に類似する取引が存する場合における当該取引の決済のためにする先物取引に類似する取引及びその取引がなされる施設の開設について準用する。

4 商品が第三百五十二条の規定による公示に係る上場商品に該当しないものとなり又は商品指数が同条の規定による公示に係る上場商品指数に該当するか若しくは類似するもの以外のものとなり、かつ、その旨が同条の規定により公示された場合において、当該公示の際現に当該商品又は当該商品指数に係る第三百三十一条第三号に掲げる施設が開設されているときは、当該施設の開設者は第三百三十二条第一項の許可を受けたものとみなす。ただし、当該施設が第三百三十一条第一号に掲げる施設に該当するものであるときは、この限りでない。

 (政令への委任)

第三百四十七条 第三百三十一条から前条までに定めるもののほか、第一種特定商品市場類似施設及び第二種特定商品市場類似施設の開設等に関し必要な事項は、政令で定める。

 第百四十五条の見出し中「とばく行為等」を「賭博行為等」に改め、同条第一号中「第二条第六項第二号」を「第二条第八項第二号」に改め、同条第二号中「第二条第六項第四号ロ」を「第二条第八項第四号ロ」に改め、同条を第三百二十九条とする。

 第百四十四条を削る。

 第六章中第百四十三条を第三百二十八条とする。

 第六章を第七章とし、同章の前に次の一章を加える。

   第六章 委託者保護基金等

    第一節 定義

第二百六十九条 この章において「一般委託者」とは、商品取引員に対し商品市場における取引等(商品清算取引を除く。次項において同じ。)を委託した者(商品取引員、証券取引法第二条第三項第一号に規定する適格機関投資家、商品投資に係る事業の規制に関する法律(平成三年法律第六十六号)第二条第五項に規定する商品投資販売業者及び同条第八項に規定する商品投資顧問業者その他の政令で定める者を除く。)をいう。

2 商品取引員がその一般委託者の計算において他の商品取引員に対し商品市場における取引等(第二条第十六項第一号又は第三号に掲げるものに限る。)を委託した場合には、前項の規定にかかわらず、当該商品取引員を当該他の商品取引員の一般委託者とみなして、この章の規定を適用する。

3 この章及び第八章において「委託者保護業務」とは、次に掲げる業務をいう。

 一 第三百六条第一項の規定による一般委託者に対する支払

 二 第三百八条第一項の規定による資金の貸付け

 三 第三百九条の規定による保全対象財産の預託の受入れ及び管理

 四 第三百十条に規定する一般委託者債務の迅速な弁済に資するための業務

 五 第三百十一条第一項に規定する裁判上又は裁判外の行為

 六 負担金(第三百条第三項及び第三百十四条第一項に規定する負担金をいう。第三百二条第二項において同じ。)の徴収及び管理

 七 前各号に掲げる業務に附帯する業務

4 この章及び第八章において「委託者保護会員制法人」とは、委託者保護業務を行うことを目的として次節第二款の規定に基づいて設立された会員組織の社団をいう。

    第二節 委託者保護会員制法人

     第一款 総則

 (法人格)

第二百七十条 委託者保護会員制法人は、法人とする。

 (名称)

第二百七十一条 委託者保護会員制法人は、その名称中に「委託者保護会員制法人」という文字を用いなければならない。

2 委託者保護会員制法人でない者は、その名称中に「委託者保護会員制法人」という文字を用いてはならない。

 (民法の準用)

第二百七十二条 民法第四十四条及び第五十条の規定は、委託者保護会員制法人について準用する。

     第二款 設立

 (設立要件)

第二百七十三条 委託者保護会員制法人を設立するには、その会員になろうとする二十以上の商品取引員が発起人とならなければならない。

2 発起人は、定款を作成した後、会員になろうとする者を募り、これを会議の日時及び場所とともにその会議開催日の二週間前までに公告して、創立総会を開かなければならない。

3 定款の承認その他設立に必要な事項の決定は、創立総会の決議によらなければならない。

4 創立総会では、定款を修正することができる。

5 第三項の規定による創立総会の議事は、その開会までに発起人に対して会員となる旨を申し出た商品取引員及び発起人の半数以上が出席し、その出席者の議決権の三分の二以上で決する。

6 委託者保護会員制法人の成立の日を含む事業年度の業務の運営に必要な事項(予算及び資金計画を含む。)の決定は、第二百八十五条第一項の規定にかかわらず、創立総会の決議によることができる。

7 第二百八十六条本文の規定は、前項の規定による創立総会の議事について準用する。この場合において、同条本文中「総会員」とあるのは、「その開会までに発起人に対して会員となる旨を申し出た商品取引員及び発起人」と読み替えるものとする。

8 民法第六十五条及び第六十六条の規定は、創立総会の決議について準用する。

 (定款記載事項)

第二百七十四条 委託者保護会員制法人の定款には、次に掲げる事項を記載しなければならない。

 一 目的

 二 名称

 三 事務所の所在地

 四 会員に関する次に掲げる事項

  イ 会員たる資格

  ロ 会員の加入及び脱退

  ハ 会員に対する監査及び制裁

 五 総会に関する事項

 六 役員に関する事項

 七 運営審議会に関する事項

 八 財務及び会計に関する事項

 九 定款の変更に関する事項

 十 解散に関する事項

 十一 公告の方法

 (理事長への事務引継)

第二百七十五条 発起人は、創立総会の終了後遅滞なく、その事務を理事長に引き継がなければならない。

 (登記)

第二百七十六条 委託者保護会員制法人は、政令で定めるところにより、登記しなければならない。

2 委託者保護会員制法人は、その主たる事務所の所在地において設立の登記をすることによつて成立する。

3 第一項の規定により登記しなければならない事項は、登記の後でなければ、これをもつて第三者に対抗することができない。

     第三款 会員

 (会員の資格)

第二百七十七条 委託者保護会員制法人の会員たる資格を有する者は、商品取引員に限る。

 (脱退)

第二百七十八条 委託者保護会員制法人の会員である商品取引員は、次に掲げる事由により、当然、その所属する委託者保護会員制法人を脱退する。

 一 第二百三十五条第三項又は第二百三十六条第一項の規定による第百九十条第一項の許可の取消し

 二 第百九十条第二項又は第百九十七条第二項の規定による第百九十条第一項の許可の失効

     第四款 機関

 (役員)

第二百七十九条 委託者保護会員制法人に、役員として、理事長一人、理事二人以上及び監事一人以上を置く。

 (役員の権限)

第二百八十条 理事長は、委託者保護会員制法人を代表し、その業務を総理する。

2 理事は、定款で定めるところにより、委託者保護会員制法人を代表し、理事長を補佐して委託者保護会員制法人の業務を掌理し、理事長に事故があるときはその職務を代理し、理事長が欠員のときにはその職務を行う。

3 委託者保護会員制法人の業務の執行は、この法律又は定款に別段の定めがないときは、理事長及び理事の過半数で決する。

4 監事は、委託者保護会員制法人の業務を監査する。

5 監事は、監査の結果に基づき、必要があると認めるときは、理事長に意見を提出することができる。

 (役員の選任、任期及び解任)

第二百八十一条 役員は、定款で定めるところにより、総会において選任し、又は解任する。ただし、設立当時の役員は、創立総会において選任する。

2 役員の任期は、二年以内において定款で定める期間とする。

3 役員は、再任されることができる。

4 第四十九条の規定は、委託者保護会員制法人の役員について準用する。

 (監事の兼職禁止)

第二百八十二条 監事は、理事長、理事、運営審議会の委員又は委託者保護会員制法人の職員を兼ねてはならない。

 (代表権の制限)

第二百八十三条 委託者保護会員制法人と理事長又は理事との利益が相反する事項については、これらの者は、代表権を有しない。この場合には、監事が委託者保護会員制法人を代表する。

 (総会)

第二百八十四条 理事長は、定款で定めるところにより、毎事業年度一回通常総会を招集しなければならない。

2 理事長は、必要があると認めるときは、臨時総会を招集することができる。

 (総会の決議事項)

第二百八十五条 この法律に特別の定めがあるもののほか、次に掲げる事項は、総会(前条第一項の通常総会及び同条第二項の臨時総会をいう。以下この章において同じ。)の決議を経なければならない。

 一 定款の変更

 二 予算及び資金計画の決定又は変更

 三 決算

 四 解散

 五 前各号に掲げるもののほか、定款で定める事項

2 総会は、監事に対し委託者保護会員制法人の業務に関する監査を求め、その結果の報告を請求することができる。

 (総会の議事)

第二百八十六条 総会の議事は、総会員の半数以上が出席し、その議決権の過半数で決し、可否同数のときは、議長の決するところによる。ただし、前条第一項第一号及び第四号の議事は、出席した会員の議決権の三分の二以上の多数で決する。

 (民法の準用)

第二百八十七条 民法第六十一条第二項、第六十二条及び第六十四条から第六十六条までの規定は、委託者保護会員制法人の総会について準用する。

 (運営審議会)

第二百八十八条 委託者保護会員制法人の業務の適正な運営を図るため、委託者保護会員制法人に運営審議会を置く。

2 次に掲げる場合には、理事長は、あらかじめ、運営審議会の意見を聴かなければならない。

 一 第三百四条の規定により行う認定を行う場合

 二 第三百五条第一項の規定により定めるべき事項を定める場合

 三 第三百八条第四項の規定による貸付けを行うかどうかの決定を行う場合

 四 その他委託者保護業務の運営に関する重要事項を決定する場合

3 運営審議会は、委員八人以内で組織する。

4 委員は、委託者保護会員制法人の業務の適正な運営に必要な学識経験を有する者のうちから、理事長が任命する。

 (職員の任命)

第二百八十九条 委託者保護会員制法人の職員は、理事長が任命する。

     第五款 解散及び清算

 (解散事由)

第二百九十条 委託者保護会員制法人は、次に掲げる事由により解散する。

 一 総会の決議

 二 成立の日から二週間以内に第二百九十四条第一項の規定による登録の申請を行わなかつたこと。

 三 主務大臣が第二百九十三条の登録をしないこととしたこと。

 四 第三百二十四条第一項の規定による第二百九十三条の登録の取消し

 (商法の準用)

第二百九十一条 商法第四百十七条第一項の規定は、委託者保護会員制法人について準用する。この場合において、同項中「取締役」とあるのは、「理事長及理事」と読み替えるものとする。

 (残余財産の処理)

第二百九十二条 清算人は、委託者保護会員制法人の債務を弁済してなお残余財産があるときは、主務省令で定めるところにより、当該残余財産をその会員がそれぞれ加入している又は加入することとなる委託者保護基金(第二百九十六条に規定する委託者保護基金をいう。)に帰属させなければならない。

    第三節 委託者保護基金

     第一款 登録

 (委託者保護業務の登録)

第二百九十三条 委託者保護会員制法人は、委託者保護業務を行おうとするときは、主務大臣の登録を受けなければならない。

 (登録の申請)

第二百九十四条 前条の登録を受けようとする委託者保護会員制法人は、主務省令で定めるところにより、次に掲げる事項を記載した申請書を主務大臣に提出しなければならない。

 一 名称

 二 純資産額

 三 事務所の所在地

 四 役員の氏名及び住所並びに会員の商号

2 第九十九条第七項の規定は、前項第二号の純資産額について準用する。

 (登録の基準)

第二百九十五条 主務大臣は、第二百九十三条の登録の申請が次の各号のいずれにも適合していると認めるときは、登録をしなければならない。この場合において、登録に関して必要な手続は、主務省令で定める。

 一 純資産額が三十億円以上であること。

 二 申請書のうちに重要な事項について虚偽の記載がないこと。

 三 役員のうちに第十五条第二項第一号イからルまでのいずれかに該当する者がないこと。

2 第十五条第五項から第九項までの規定は、第二百九十三条の登録について準用する。

 (変更の届出)

第二百九十六条 第二百九十三条の登録を受けた委託者保護会員制法人(以下この章及び第八章において「委託者保護基金」という。)は、第二百九十四条第一項第一号、第三号又は第四号に掲げる事項について変更があつたときは、遅滞なく、その旨を記載した変更届出書を主務大臣に提出しなければならない。

 (名称)

第二百九十七条 委託者保護基金は、その名称中に「委託者保護基金」という文字を用いなければならない。

2 委託者保護基金でない者は、その名称中に「委託者保護基金」という文字を用いてはならない。

     第二款 商品取引員の加入及び脱退

 (加入)

第二百九十八条 委託者保護基金は、商品取引員が当該委託者保護基金に加入しようとするときは、正当な事由により加入を制限する場合を除き、その加入を拒み、又はその加入について不当な条件を付してはならない。

 (加入義務等)

第二百九十九条 商品取引員は、いずれか一の委託者保護基金にその会員として加入しなければならない。

2 第百九十条第一項の許可を受けようとする者は、その許可の申請と同時に、いずれか一の委託者保護基金に加入する手続をとらなければならない。

3 前項の規定により委託者保護基金に加入する手続をとつた者は、同項の許可を受けた時に、当該委託者保護基金の会員となる。

4 商品取引員は、委託者保護基金に加入した場合又は所属する委託者保護基金を変更した場合には、遅滞なく、その旨を主務大臣に届け出なければならない。

 (脱退等)

第三百条 第二百七十八条の規定により委託者保護基金を脱退した者は、第三百三条から第三百十一条までの規定の適用については、なお当該委託者保護基金の会員である商品取引員とみなす。

2 商品取引員は、第二百七十八条各号に掲げる事由による場合又は主務大臣の承認を受けて他の委託者保護基金の会員となる場合を除き、その所属する委託者保護基金を脱退することができない。

3 商品取引員は、その所属する委託者保護基金を脱退した場合(第二百七十八条の規定により脱退した場合を除く。)においても、当該商品取引員が当該委託者保護基金を脱退するまでに第三百三条第一項各号又は第三項各号のいずれかに該当することとなつた商品取引員のために当該委託者保護基金が行う業務(第二百六十九条第三項第一号及び第二号に掲げる業務に限る。)に要する費用のうち、当該脱退した商品取引員の負担すべき費用の額として業務規程で定めるところにより当該委託者保護基金が算定した額を負担金として納付する義務を負う。

4 主務大臣は、第二項の承認の申請があつたときは、次に掲げる要件を満たしている場合でなければ、その承認をしてはならない。

 一 当該商品取引員が、その承認の申請の時においてその脱退しようとする委託者保護基金に対し会員として負担する債務を完済しており、かつ、前項に規定する義務を履行することが確実と見込まれること。

 二 当該商品取引員が、他の委託者保護基金に会員として加入する手続をとつていること。

     第三款 業務

 (業務の制限)

第三百一条 委託者保護基金は、委託者保護業務のほか、他の業務を営むことができない。

 (業務規程)

第三百二条 委託者保護基金は、委託者保護業務を行うときは、その開始前に、業務規程を定め、主務大臣の認可を受けなければならない。これを変更するときも、同様とする。

2 業務規程には、次に掲げる事項を記載しなければならない。

 一 業務及びその執行に関する事項

 二 負担金に関する事項(その算定方法及び納付に関する事項を含む。)

 三 その他主務省令で定める事項

 (委託者保護基金への通知)

第三百三条 委託者保護基金の会員である商品取引員は、次の各号のいずれかに該当する場合には、直ちに、その旨をその所属する委託者保護基金に通知しなければならない。

 一 第二百三十五条第三項又は第二百三十六条第一項の規定により第百九十条第一項の許可を取り消されたとき。

 二 第百九十条第二項の規定により同条第一項の許可が効力を失つたとき。

 三 破産、再生手続開始、更生手続開始、整理開始又は特別清算開始の申立てを行つたとき。

 四 商品取引受託業務の廃止をしたとき若しくは解散をしたとき、又は第百九十七条第三項の規定による商品取引受託業務の廃止若しくは解散の公告をしたとき。

 五 第二百三十六条第一項の規定による商品取引受託業務の停止の命令(同項第七号に該当する場合に限る。)を受けたとき。

 六 前各号に掲げる場合のほか、委託者の保護に欠けるおそれがあるものとして政令で定めるとき。

2 委託者保護基金は、前項の規定による通知を受けたときは、直ちに、その旨を主務大臣に報告しなければならない。

3 主務大臣は、委託者保護基金の会員である商品取引員について次に掲げる事由が生じたときは、直ちに、その旨を当該商品取引員が所属する委託者保護基金に通知しなければならない。

 一 第二百三十五条第三項又は第二百三十六条第一項の規定により第百九十条第一項の許可を取り消したとき。

 二 第二百三十六条第一項の規定により商品取引受託業務の停止を命じたとき(同項第七号に該当する場合に限る。)。

 三 第百九十条第二項の規定により同条第一項の許可が効力を失つたとき。

 四 その他前三号に準ずる場合であつて、主務大臣が必要と認めるとき。

 (一般委託者債務の弁済困難の認定)

第三百四条 委託者保護基金は、前条第一項又は第三項の規定による通知を受けた場合(同条第一項の通知がない場合であつて、当該委託者保護基金の会員が同項各号のいずれかに該当することを知つたときを含む。)には、委託者の保護に欠けるおそれがないことが明らかであると認められるときを除き、当該通知に係る商品取引員(同条第一項の通知がない場合に当該委託者保護基金が同項各号のいずれかに該当することを知つた商品取引員を含む。以下「通知商品取引員」という。)につき、その一般委託者に対する委託者資産の返還に係る債務(以下この章において「一般委託者債務」という。)の円滑な弁済が困難であるかどうかの認定を遅滞なく行わなければならない。

 (認定の公告)

第三百五条 委託者保護基金は、通知商品取引員につき、前条の規定により一般委託者債務の円滑な弁済が困難であるとの認定を行つた場合には、速やかに、次条第一項の請求の届出期間、届出場所その他政令で定める事項を定め、これを公告しなければならない。

2 委託者保護基金は、前項の規定により公告した後に、同項の認定に係る商品取引員(以下「認定商品取引員」という。)について破産法(大正十一年法律第七十一号)第二百六十条の規定による公告その他の政令で定める事由が生じたときは、同項の規定により公告した届出期間を変更することができる。

3 委託者保護基金は、前項の規定により届出期間を変更したときは、遅滞なく、その変更に係る事項を公告しなければならない。

4 委託者保護基金は、第一項に規定する事項を定めた場合又は第二項の規定により届出期間を変更した場合には、直ちに、その旨を主務大臣に報告しなければならない。

 (補償対象債権の支払)

第三百六条 委託者保護基金は、認定商品取引員の一般委託者の請求に基づいて、前条第一項の規定により公告した日において現に当該一般委託者が当該認定商品取引員に対して有する債権(当該一般委託者の委託者資産に係るものに限る。)であつて委託者保護基金が政令で定めるところにより当該認定商品取引員による円滑な弁済が困難であると認めるもの(以下「補償対象債権」という。)につき、主務省令で定めるところにより算出した金額の支払を行うものとする。

2 委託者保護基金は、前項の規定にかかわらず、認定商品取引員の役員その他の政令で定める者に対しては、同項の支払を行わないものとする。

3 第一項の請求は、前条第一項又は第三項の規定により公告した届出期間内でなければ、することができない。ただし、その届出期間内に請求しなかつたことにつき、災害その他やむを得ない事情があると委託者保護基金が認めるときは、この限りでない。

 (支払金額等)

第三百七条 前条第一項の請求をした認定商品取引員の一般委託者が当該認定商品取引員に対して債務を負つている場合において委託者保護基金が同項の規定により支払をすべき金額は、同項の規定にかかわらず、同項の規定による金額からその債務の額を控除した金額に相当する金額とする。

2 商品取引員が第二百六十九条第二項の規定により一般委託者とみなされる場合における前条第一項及び前項の規定の適用については、当該商品取引員が一般委託者とみなされる起因となつている一般委託者ごとに一般委託者としての地位を有するものとする。

3 前条第一項及び第一項の規定により支払をすべき金額が政令で定める金額を超えるときは、当該政令で定める金額を当該支払をすべき金額とする。

4 委託者保護基金は、前条第一項の支払をしたときは、その支払をした金額に応じ、政令で定めるところにより、当該支払に係る補償対象債権を取得する。

 (返還資金融資)

第三百八条 委託者保護基金は、通知商品取引員(認定商品取引員を除く。)の申込みに基づき、その必要と認められる金額の範囲内において、当該通知商品取引員に対し、一般委託者債務の迅速な弁済に必要な資金の貸付け(以下「返還資金融資」という。)を行うことができる。

2 返還資金融資の申込みを行う通知商品取引員は、当該申込みを行う時までに、当該返還資金融資に関し、次に掲げる要件のすべてに該当することについて、主務大臣の認定(以下この条において「適格性の認定」という。)を受けなければならない。

 一 返還資金融資が行われることが一般委託者債務の迅速な弁済に必要であると認められること。

 二 返還資金融資による貸付金が一般委託者債務の迅速な弁済のために使用されることが確実であると認められること。

3 主務大臣は、適格性の認定を行つたときは、その旨を当該適格性の認定を受けた商品取引員が所属する委託者保護基金に通知しなければならない。

4 委託者保護基金は、通知商品取引員から返還資金融資の申込みがあつたときは、当該申込みに係る返還資金融資を行うかどうかの決定をしなければならない。

5 委託者保護基金は、前項の決定をしたときは、直ちに、その決定に係る事項を主務大臣に報告しなければならない。

 (保全対象財産の預託の受入れ及び管理)

第三百九条 委託者保護基金は、主務省令で定めるところにより、会員である商品取引員から保全対象財産の全部又は一部の預託を受け、これを管理することができる。

 (迅速な弁済に資するための業務)

第三百十条 委託者保護基金は、会員である商品取引員の委託を受けて、一般委託者債務の迅速な弁済に資するため、当該商品取引員の信託管理人としての業務その他の主務省令で定める業務を行うことができる。

 (一般委託者の債権の保全)

第三百十一条 委託者保護基金は、通知商品取引員の一般委託者の委託を受けて、当該一般委託者のため、当該一般委託者が当該通知商品取引員に対して有する債権(当該一般委託者の委託者資産に係るものに限る。)の実現を保全するために必要な一切の裁判上又は裁判外の行為を行うことができる。

2 委託者保護基金は、一般委託者のために、公平かつ誠実に前項の行為をしなければならない。

3 委託者保護基金は、一般委託者に対し、善良な管理者の注意をもつて第一項の行為をしなければならない。

 (業務の廃止)

第三百十二条 委託者保護基金は、主務大臣の許可を受けなければ、委託者保護業務を廃止してはならない。

     第四款 負担金

 (委託者保護資金)

第三百十三条 委託者保護基金は、第二百六十九条第三項第一号及び第二号に掲げる業務に要する費用に充てるための資金(以下「委託者保護資金」という。)を設けるものとする。

2 委託者保護資金は、第二百六十九条第三項第一号及び第二号に掲げる業務に要する費用に充てる場合でなければ、これを使用してはならない。

 (負担金)

第三百十四条 商品取引員は、委託者保護資金に充てるため、業務規程で定めるところにより、その所属する委託者保護基金に対し、負担金を納付しなければならない。

2 委託者保護基金は、前項の規定にかかわらず、業務規程で定めるところにより、通知商品取引員の負担金を免除することができる。

 (負担金の額の算定方法等)

第三百十五条 前条第一項の負担金の額は、業務規程で定める算定方法により算定される額とする。

2 前項の負担金の算定方法は、次に掲げる基準に適合するように定めなければならない。

 一 第三百六条第一項の支払及び第三百八条第一項の返還資金融資に要する費用の予想額に照らし、長期的に委託者保護基金の財政が均衡するものであること。

 二 特定の商品取引員に対し差別的取扱いをしないものであること。

3 商品取引員は、負担金を業務規程で定める納期限までに納付しない場合には、その所属する委託者保護基金に対し、延滞金を納付しなければならない。

4 延滞金の額は、未納の負担金の額に納期限の翌日からその納付の日までの日数に応じ年十四・五パーセントの割合を乗じて計算した金額とする。

     第五款 財務及び会計

 (事業年度及び区分経理)

第三百十六条 委託者保護基金の事業年度は、四月一日から翌年三月三十一日までとする。ただし、第二百九十三条の登録を受けた日を含む事業年度は、その登録の日からその後最初の三月三十一日までとする。

2 委託者保護基金は、その会計を主務省令で定める勘定区分ごとに経理しなければならない。

 (予算及び資金計画の提出)

第三百十七条 委託者保護基金は、毎事業年度、主務省令で定めるところにより、予算及び資金計画を作成し、当該事業年度の開始前に(第二百九十三条の登録を受けた日を含む事業年度にあつては、登録後遅滞なく)、主務大臣に提出しなければならない。これを変更したときも、同様とする。

 (財務諸表等の提出)

第三百十八条 委託者保護基金は、事業年度(第二百九十三条の登録を受けた日を含む事業年度を除く。)の開始の日から三月以内に、主務省令で定めるところにより、前事業年度の財産目録、貸借対照表、損益計算書、事業報告書及び決算報告書(以下この条において「財務諸表等」という。)を作成し、これを主務大臣に提出しなければならない。

2 委託者保護基金は、前項の規定により財務諸表等を主務大臣に提出するときは、これに財務諸表等に関する監事の意見書を添付しなければならない。

3 委託者保護基金は、第一項の規定により作成した財務諸表等を当該委託者保護基金の事務所に備えて置き、公衆の縦覧に供しなければならない。

 (準備金)

第三百十九条 委託者保護基金は、毎事業年度の剰余金の全部を、準備金として積み立てなければならない。

2 前項の準備金は、前事業年度から繰り越した欠損のてん補に充て、又は委託者保護資金に繰り入れることができる。

3 第一項の準備金は、前項の場合を除き、取り崩してはならない。

 (資金運用の制限)

第三百二十条 委託者保護基金は、次に掲げる方法によるほか、業務上の余裕金及び委託者保護資金を運用してはならない。

 一 国債その他主務大臣の指定する有価証券の保有

 二 主務大臣の指定する金融機関への預金

 三 その他主務省令で定める方法

     第六款 監督

 (報告徴収及び立入検査)

第三百二十一条 主務大臣は、この法律の施行のため必要があると認めるときは、委託者保護基金若しくはその会員に対し、その委託者保護業務若しくは財産に関し参考となるべき報告若しくは資料の提出を命じ、又はその職員に、委託者保護基金若しくはその会員の事務所若しくは営業所に立ち入り、帳簿、書類その他業務に関係のある物件を検査させることができる。

2 第百五十七条第三項及び第四項の規定は、前項の規定による立入検査について準用する。

 (適合命令)

第三百二十二条 主務大臣は、委託者保護基金が第二百九十五条第一項各号に適合しなくなつたと認めるときは、その委託者保護基金に対し、これらの規定に適合するため必要な措置をとるべきことを命ずることができる。

 (改善命令)

第三百二十三条 主務大臣は、委託者保護基金が第三款の規定に違反していると認めるときは、その委託者保護基金に対し、委託者保護業務を行うべきこと又は業務規程の変更その他委託者保護業務の方法の改善に関し必要な措置をとるべきことを命ずることができる。

 (委託者保護基金に対する監督上の処分)

第三百二十四条 主務大臣は、委託者保護基金が次の各号のいずれかに該当するときは、その登録を取り消すことができる。

 一 第二百九十五条第一項各号に該当しないこととなつたとき。

 二 この節の規定又は当該規定に基づく命令若しくは処分に違反したとき。

 三 不正の手段により第二百九十三条の登録を受けたとき。

2 第百五十八条第二項の規定は前二条及び前項の規定による処分について、第百五十九条第四項の規定は前項の規定による登録の取消しに係る聴聞について準用する。

     第七款 雑則

 (役員及び職員等の秘密保持義務)

第三百二十五条 委託者保護基金の役員若しくは職員若しくは運営審議会の委員又はこれらの職にあつた者は、その職務に関して知り得た秘密を漏らし、又は盗用してはならない。

 (仮理事又は仮監事)

第三百二十六条 主務大臣は、委託者保護基金の理事又は監事の職を行う者がない場合において、必要があると認めるときは、仮理事又は仮監事を選任することができる。

    第四節 雑則

第三百二十七条 この法律で規定するもののほか、委託者保護会員制法人及び委託者保護基金に関し必要な事項は、政令で定める。

 第五章を削る。

 第四章中第百三十六条の六十四を第二百六十八条とする。

 第四章第八節中第百三十六条の六十三を第二百六十七条とする。

 第百三十六条の六十二中「第二十一条第二項の規定は、第百三十六条の六十」を「第百五十八条第二項の規定は前二条」に、「認可の取消し又は役員の解任の命令に係る聴聞」を「処分」に、「第二十一条第三項の規定は、前二条」を「第百五十九条第四項の規定は前条」に、「処分」を「認可の取消し又は役員の解任の命令に係る聴聞」に改め、第四章第七節中同条を第二百六十六条とする。

 第百三十六条の六十一を削る。

 第百三十六条の六十第一項中「若しくは定款その他の規則」の下に「(以下この条において「この法律等」という。)」を加え、「この法律、この法律に基づく命令若しくはこの法律に基づいてする主務大臣の処分若しくは当該協会の定款その他の規則」を「この法律等」に、「この法律、この法律に基づく命令若しくは当該定款を」を「この法律等を」に、「商品市場における取引の受託等」を「商品市場における取引等の受託」に改め、「その業務の方法の変更若しくは」を削り、「その役員」を「又はその役員」に改め、「命じ、又は定款その他の規則に定める必要な措置をすることを」を削り、同条第二項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。

2 主務大臣は、第二百四十五条若しくは第二百五十条第一項の認可の申請書又はこれらの書面の添付書類の記載事項のうちに、重要な事項について虚偽の記載があり、又は重要な事実の記載が欠けていることを発見したときは、当該認可を取り消すことができる。

 第百三十六条の六十を第二百六十五条とする。

 第百三十六条の五十九第一項中「業務の監督上」を「この法律の施行のため」に、「又は協会員」を「若しくはその協会員」に、「又は財産に関し、」を「若しくは財産に関し」に、「を求め、又は資料の提出を求める」を「若しくは資料の提出を命じ、又はその職員に、協会若しくはその協会員の事務所若しくは営業所に立ち入り、帳簿、書類その他業務に関係のある物件を検査させる」に改め、同条第二項を削り、同条第三項中「第九十七条の十四第二項及び第三項」を「第百五十七条第三項及び第四項」に改め、同項を同条第二項とし、第四章第七節中同条を第二百六十三条とし、同条の次に次の一条を加える。

 (業務改善命令)

第二百六十四条 主務大臣は、商品市場における取引等の受託を公正かつ円滑ならしめ、又は委託者を保護するため必要かつ適当であると認めるときは、その必要の限度において、協会に対し、当該協会の定款、制裁規程、紛争処理規程その他の規則の変更その他業務の運営の改善に必要な措置をとるべきことを命ずることができる。

 第百三十六条の五十八を削り、第百三十六条の五十七の見出しを削り、第四章第六節中同条を第二百六十二条とする。

 「第六節 解散及び登記」を「第六節 解散」に改める。

 第百三十六条の五十六第一項中「受託等に係る紛争」を「受託に係る紛争」に改め、同条第三項中「取引所」を「商品取引所」に改め、第四章第五節中同条を第二百六十一条とする。

 第百三十六条の五十五中「商品市場における取引の受託等」を「商品市場における取引等の受託」に、「受託等に係る紛争」を「受託に係る紛争」に改め、同条を第二百六十条とする。

 第百三十六条の五十四第一項中「受託等業務」を「商品取引受託業務」に改め、第四章第五節中同条を第二百五十九条とする。

 第四章第四節中第百三十六条の五十三を第二百五十八条とする。

 第百三十六条の五十二を削る。

 第百三十六条の五十一第二項中「又は理事」を「若しくは理事」に改め、同条を第二百五十六条とし、同条の次に次の一条を加える。

 (役員の欠格条件)

第二百五十七条 第四十九条の規定は、協会の役員について準用する。

 第百三十六条の五十を第二百五十五条とし、第四章第四節中第百三十六条の四十九を第二百五十四条とする。

 第四章第三節中第百三十六条の四十八を第二百五十三条とし、第百三十六条の四十七を第二百五十二条とする。

 第百三十六条の四十六第五項中「取引所」を「商品取引所」に、「その受託等」を「商品取引受託業務」に改め、「除名」の下に「若しくは取引資格の取消し」を加え、第四章第三節中同条を第二百五十一条とする。

 第百三十六条の四十五を削る。

 第百三十六条の四十四第一項を次のように改める。

  協会の定款、制裁規程又は紛争処理規程の変更は、主務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。

 第百三十六条の四十四第三項中「第百三十六条の四十二第一項第二号」を「第二百四十七条第一項第二号」に改め、同条第四項中「前条第一項第一号」を「第二百四十八条第一項第一号」に改め、第四章第二節中同条を第二百五十条とする。

 第百三十六条の四十三第一項中「第百三十六条の四十」を「第二百四十五条」に改め、同項第一号中「商品市場における取引の受託等」を「商品市場における取引等の受託」に改め、同項第三号から第五号までを次のように改める。

 三 申請書又はこれに添付すべき書類のうちに重要な事項について虚偽の記載がないこと。

 四 認可申請者が第十五条第二項第一号ハからホまで、リ又はヲのいずれかに該当する者でないこと。

 五 役員のうちに第十五条第二項第一号イからルまでのいずれかに該当する者がないこと。

 第百三十六条の四十三第二項中「第十五条第四項から第八項まで」を「第十五条第五項から第九項まで」に、「第百三十六条の四十の規定による処分」を「第二百四十五条の認可」に改め、同条を第二百四十八条とし、同条の次に次の一条を加える。

 (登記)

第二百四十九条 協会は、政令で定めるところにより、登記しなければならない。

2 協会は、その主たる事務所の所在地において、設立の登記をすることによつて成立する。

3 第一項の規定により登記しなければならない事項は、登記の後でなければ、これをもつて第三者に対抗することができない。

 第百三十六条の四十二第一項中「第百三十六条の四十」を「第二百四十五条」に、「当該認可の申請書に次に掲げる事項を記載して、」を「次に掲げる事項を記載した申請書を」に改め、同項第二号中「所在の場所」を「所在地」に改め、同項第三号を次のように改める。

 三 役員の氏名及び住所並びに協会員の商号

 第百三十六条の四十二を第二百四十七条とする。

 第百三十六条の四十一第十二号中「商品市場における取引の受託等」を「商品市場における取引等の受託」に改め、同条を第二百四十六条とし、第四章第二節中第百三十六条の四十を第二百四十五条とする。

 第四章第一節中第百三十六条の三十九を第二百四十四条とし、第百三十六条の三十八を第二百四十三条とし、第百三十六条の三十七を第二百四十二条とする。

 第百三十六条の三十六第一項中「第七章」を「第八章」に、「商品市場における取引の受託等」を「商品市場における取引等(商品清算取引を除く。以下この章において同じ。)の受託」に改め、第四章第一節中同条を第二百四十一条とする。

 第四章を第五章とする。

 第三章中第百三十六条の三十五を第二百四十条とする。

 第百三十六条の三十四の見出しを「(非会員等商品取引員に対する監督)」に改め、同条中「取引所」を「商品取引所」に、「会員」を「会員等」に改め、同条を第二百三十九条とする。

 第百三十六条の二十九から第百三十六条の三十三までを削る。

 第百三十六条の二十八第一項を次のように改める。

  第百九十七条第五項の規定は、商品取引員が次の各号のいずれかに該当するに至つた場合における当該商品取引員であつた者について準用する。

 一 第二百三十五条第三項又は第二百三十六条第一項の規定により第百九十条第一項の許可を取り消されたとき。

 二 第百九十条第二項又は第百九十七条第二項(同条第一項第一号から第四号まで(同項第二号にあつては、合併後存続する法人又は合併により設立される法人が商品取引受託業務を営まない場合の当該合併に係る部分に限る。)に係る部分に限る。)の規定により第百九十条第一項の許可が効力を失つたとき。

 第百三十六条の二十八第二項中「前項において準用する第三十七条第一項」を「前項」に、「取引所が本人の承継者又は他の会員」を「商品取引所が他の会員等」に、「承継者又は当該会員」を「会員等」に改め、同項を同条第四項とし、同条第一項の次に次の二項を加える。

2 前項各号に掲げる場合において、当該商品取引員であつた者は、委託者の計算による商品市場における取引を結了する目的の範囲内において、商品取引員とみなす。

3 第一項の規定にかかわらず、商品取引所は、商品市場における取引の公正を確保し、又は委託者を保護するため、当該商品取引員であつた者をして商品市場における取引の決済を結了させることが適当でないと認めるときは、定款(株式会社商品取引所にあつては、業務規程)で定めるところにより、他の会員等(当該商品市場において取引をすることができる他の会員等に限る。以下この条において同じ。)をして当該取引の決済を結了させなければならない。

 第百三十六条の二十八を第二百三十八条とする。

 第百三十六条の二十七を削る。

 第百三十六条の二十六中「商品市場における取引の受託等に関する業務」を「商品取引受託業務」に、「第百三十三条第二項」を「第百九十六条第二項」に改め、同条を第二百三十三条とし、同条の次に次の四条を加える。

 (資産の国内保有)

第二百三十四条 主務大臣は、商品市場における秩序の維持又は委託者の保護のため必要かつ適当であると認める場合には、商品取引員に対し、その資産のうち政令で定める部分を国内において保有することを命ずることができる。

 (純資産額規制比率についての命令)

第二百三十五条 主務大臣は、商品取引員が第二百十一条第二項の規定に違反している場合において、委託者の保護のため必要かつ適当であると認めるときは、その必要の限度において、商品取引受託業務の方法の変更を命じ、財産の供託その他監督上必要な措置を命ずることができる。

2 主務大臣は、商品取引員が第二百十一条第二項の規定に違反している場合(純資産額規制比率が、百パーセントを下回るときに限る。)において、委託者を保護するため必要かつ適当であると認めるときは、その必要の限度において、三月以内の期間を定めて商品取引受託業務の停止を命ずることができる。

3 主務大臣は、前項の規定により商品取引受託業務の停止を命じた場合において、その日から三月を経過した日における当該商品取引員の純資産額規制比率が引き続き百パーセントを下回り、かつ、当該商品取引員の純資産額規制比率の状況が回復する見込みがないと認められるときは、当該商品取引員の第百九十条第一項の許可を取り消すことができる。

 (監督上の処分)

第二百三十六条 主務大臣は、商品取引員が次の各号のいずれかに該当する場合においては、当該商品取引員の第百九十条第一項の許可を取り消し、又は六月以内の期間を定めて商品市場における取引若しくは商品取引受託業務の停止を命ずることができる。

 一 第十五条第二項第一号ハ、ニ(第三百三十二条第一項及び第三百四十二条第一項の許可の取消しに係る部分並びにこの法律に相当する外国の法令の規定に係る部分に限る。)、ホ、リ又はヲのいずれかに該当することとなつたとき。

 二 第百九十三条第一項第一号に適合しなくなつたとき。

 三 商品取引員の純資産額が第百九十三条第二項の主務省令で定める額を下回るとき。

 四 不正の手段により第百九十条第一項の許可を受けたとき。

 五 この法律(第二百十一条第二項を除く。)、この法律に基づく命令若しくはこの法律に基づいてする主務大臣の処分又は第百九十条第一項の許可に付された条件に違反したとき。

 六 正当な理由がないのに、商品取引受託業務を開始することができることとなつた日から三月以内にその業務を開始しないとき、又は引き続き三月以上その業務を休止したとき。

 七 業務又は財産の状況に照らし支払不能に陥るおそれがあるとき。

2 主務大臣は、商品取引員の役員が前項第五号に該当する行為をしたときは、当該商品取引員に対し、当該役員の解任を命ずることができる。

 (聴聞等の方法の特例の規定の準用)

第二百三十七条 第百五十八条第二項の規定は第二百三十二条第一項若しくは第二項又は前三条の規定による処分について、第百五十九条第四項の規定は第二百三十五条第三項又は前条の規定による許可の取消し又は役員の解任の命令に係る聴聞について準用する。

 第百三十六条の二十五の見出しを「(業務改善命令等)」に改め、同条第三項中「第二十一条第三項の規定は、第一項の規定による命令について、第二十五条第七項」を「第九十九条第七項」に、「第一項第一号」を「第二項第一号」に改め、同項を同条第四項とし、同条第二項を同条第三項とし、同条第一項中「主務大臣は」の下に「、前項に規定する場合において」を加え、「受託等業務の運営が」を「商品取引受託業務の運営が」に、「一に」を「いずれかに」に改め、「場合において、商品市場における秩序を維持し、又は委託者を保護するため必要かつ適当であると認める」及び「財産の状況若しくは受託等業務の運営を改善するため必要な措置をとるべきことを命じ、又は」を削り、「若しくはその受託等」を「又は商品取引受託業務」に改め、同項第三号中「第百三十三条第二項」を「第百九十六条第二項」に改め、同項第四号を削り、同項第五号中「前各号」を「前三号」に改め、「商品市場における秩序を維持し、又は委託者を保護するため」を削り、「受託等業務」を「商品取引受託業務」に改め、「加える」の下に「ために商品市場における取引又は商品取引受託業務の停止を命ずる」を加え、同号を同項第四号とし、同項を同条第二項とし、同条に第一項として次の一項を加える。

  主務大臣は、商品市場における秩序の維持又は委託者の保護のため必要かつ適当であると認めるときは、その必要の限度において、商品取引員に対し、財産の状況又は商品取引受託業務の運営の改善に必要な措置をとることを命ずることができる。

 第三章第三節中第百三十六条の二十五を第二百三十二条とし、同条の前に次の一条を加える。

 (報告徴収及び立入検査)

第二百三十一条 主務大臣は、この法律の施行のため必要があると認めるときは、商品取引員に対し、その業務若しくは財産に関し参考となるべき報告若しくは資料の提出を命じ、又はその職員に、商品取引員の営業所に立ち入り、帳簿、書類その他業務に関係のある物件を検査させることができる。

2 主務大臣は、この法律の施行のため特に必要があると認めるときは、商品取引員と取引をする者に対し、当該商品取引員の業務又は財産に関し参考となるべき報告又は資料の提出を求めることができる。

3 第一項の規定により立入検査をした場合において、当該職員は、検査の目的を達成するため、当該商品取引員が所有し、又は預託を受けた上場商品でその営業所以外の場所に保管されているものを検査する必要があると認めるときは、当該商品取引員をして当該上場商品の保管を証する書面をその場所の管理者に提示させてその場所に立ち入り、当該商品取引員を立ち会わせて当該上場商品を検査することができる。

4 第百五十七条第三項及び第四項の規定は、第一項及び前項の規定による立入検査について準用する。

 第三章第三節を同章第四節とし、同節の前に次の一節を加える。

    第三節 合併、分割及び営業の譲渡

 (合併の認可)

第二百二十五条 商品取引員を全部又は一部の当事者とする合併(合併後存続する株式会社又は合併により設立される株式会社が商品取引受託業務を営む場合に限る。以下この条及び第二百三十条において単に「合併」という。)は、主務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。

2 前項の認可を受けようとする商品取引員は、合併後存続する株式会社又は合併により設立される株式会社(以下この条において「合併後の会社」という。)について第百九十二条第一項各号に掲げる事項を記載した申請書を主務大臣に提出しなければならない。

3 前項の申請書には、合併契約書その他主務省令で定める書類を添付しなければならない。

4 主務大臣は、第一項の認可の申請が次の各号のいずれにも適合していると認めるときでなければ、同項の認可をしてはならない。

 一 合併後の会社が第百九十三条第一項各号に掲げる要件に該当すること。

 二 商品取引受託業務の承継が円滑かつ適切に行われる見込みが確実であること。

5 合併後の会社(商品取引員が合併後存続する株式会社である場合を除く。)は、合併の時に第百九十条第一項の許可を受けたものとみなす。

6 合併後の会社は、合併により消滅した商品取引員の商品取引受託業務に関し、主務大臣の許可その他の処分に基づいて有する権利及び義務を承継する。

 (新設分割の認可)

第二百二十六条 商品取引員が新たに設立する株式会社に商品取引受託業務の全部又は一部を承継させるために行う新設分割(以下この条及び第二百三十条において単に「新設分割」という。)は、主務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。

2 前項の認可を受けようとする商品取引員は、新設分割により設立される株式会社(以下この条において「設立会社」という。)について第百九十二条第一項各号に掲げる事項を記載した申請書を主務大臣に提出しなければならない。

3 前項の申請書には、分割計画書その他主務省令で定める書類を添付しなければならない。

4 主務大臣は、第一項の認可の申請が次の各号のいずれにも適合していると認めるときでなければ、同項の認可をしてはならない。

 一 設立会社が第百九十三条第一項各号に掲げる要件に該当すること。

 二 商品取引受託業務の承継が円滑かつ適切に行われる見込みが確実であること。

5 設立会社は、新設分割の時に第百九十条第一項の許可を受けたものとみなす。

6 設立会社は、新設分割をした商品取引員の承継の対象となる商品取引受託業務に関し、主務大臣の許可その他の処分に基づいて有する権利及び義務を承継する。

 (吸収分割の認可)

第二百二十七条 商品取引員が他の株式会社に商品取引受託業務の全部又は一部を承継させるために行う吸収分割(以下この条及び第二百三十条において単に「吸収分割」という。)は、主務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。

2 前項の認可を受けようとする商品取引員は、吸収分割により商品取引受託業務の全部又は一部を承継する株式会社(以下この条において「承継会社」という。)について第百九十二条第一項各号に掲げる事項を記載した申請書を主務大臣に提出しなければならない。

3 前項の申請書には、分割契約書その他主務省令で定める書類を添付しなければならない。

4 主務大臣は、第一項の認可の申請が次の各号のいずれにも適合していると認めるときでなければ、同項の認可をしてはならない。

 一 承継会社が第百九十三条第一項各号に掲げる要件に該当すること。

 二 商品取引受託業務の承継が円滑かつ適切に行われる見込みが確実であること。

5 承継会社(商品取引員が承継会社である場合を除く。)は、吸収分割の時に第百九十条第一項の許可を受けたものとみなす。

6 承継会社は、吸収分割をした商品取引員の承継の対象となる商品取引受託業務に関し、主務大臣の許可その他の処分に基づいて有する権利及び義務を承継する。

 (営業譲渡の認可)

第二百二十八条 商品取引員が他の株式会社に行う商品取引受託業務の全部又は一部の譲渡(以下この条及び第二百三十条において「営業譲渡」という。)は、主務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。

2 前項の認可を受けようとする商品取引員は、営業譲渡により商品取引受託業務の全部又は一部を譲り受ける株式会社(以下この条において「譲受会社」という。)について第百九十二条第一項各号に掲げる事項を記載した申請書を主務大臣に提出しなければならない。

3 前項の申請書には、譲渡契約書その他主務省令で定める書類を添付しなければならない。

4 主務大臣は、第一項の認可の申請が次の各号のいずれにも適合していると認めるときでなければ、同項の認可をしてはならない。

 一 譲受会社が第百九十三条第一項各号に掲げる要件に該当すること。

 二 商品取引受託業務の承継が円滑かつ適切に行われる見込みが確実であること。

5 譲受会社(商品取引員が譲受会社である場合を除く。)は、営業譲渡の時に第百九十条第一項の許可を受けたものとみなす。

6 譲受会社は、営業譲渡をした商品取引員の譲渡の対象となる商品取引受託業務に関し、主務大臣の許可その他の処分に基づいて有する権利及び義務を承継する。

 (処分の手続)

第二百二十九条 第十五条第五項から第九項までの規定は、第二百二十五条第一項、第二百二十六条第一項、第二百二十七条第一項及び前条第一項の認可について準用する。

 (政令への委任)

第二百三十条 この法律に定めるもののほか、商品取引員の合併、新設分割、吸収分割及び営業譲渡に関し必要な事項は、政令で定める。

 第三章第二節中第百三十六条の二十四を第二百二十三条とし、同条の次に次の一条を加える。

 (報告書の提出)

第二百二十四条 商品取引員は、事業年度ごとに、主務省令で定めるところにより、営業報告書を作成し、毎事業年度経過後三月以内に、これを主務大臣に提出しなければならない。

2 商品取引員は、前項に規定する営業報告書のほか、主務省令で定めるところにより、当該商品取引員の商品取引受託業務又は財産の状況に関する報告書を主務大臣に提出しなければならない。

 第百三十六条の二十三を第二百二十二条とする。

 第百三十六条の二十二第一項中「先物取引」を「商品市場における取引等」に改め、同条第二項中「先物取引又はその委託を受け、若しくはその委託の取次ぎを引き受けること」を「商品市場における取引等の受託」に改め、同条を第二百二十一条とする。

 第百三十六条の二十一中「委託を受け、又は委託の取次ぎを引き受けた商品市場における取引」を「その商品取引受託業務に係る商品市場における取引」に改め、同条に次の一項を加える。

2 第二百十七条第二項の規定は、前項の規定による書面による通知について準用する。この場合において、同条第二項中「顧客」とあるのは「委託者」と、「提供する」とあるのは「通知する」と、「提供した」とあるのは「通知した」と、「当該書面を交付したもの」とあるのは「当該書面による通知をしたもの」と読み替えるものとする。

 第百三十六条の二十一を第二百二十条とする。

 第百三十六条の二十中「商品市場における取引の委託を受けた」を「受託契約を締結しようとする」に、「その委託に係る商品市場における当該委託に係る申込みを行うか、又はその委託の取次ぎを行うかの別」を「行う行為につき、第二条第十六項各号のいずれに該当するかの別」に改め、同条を第二百十九条とする。

 第百三十六条の十九の見出し中「受託等契約」を「受託契約」に改め、同条中「商品市場における取引の受託等」を「商品市場における取引等の受託」に改め、「この条」の下に「から第二百十九条まで及び第三百六十九条第五号」を加え、「「受託等契約」を「「受託契約」に、「受託等契約の概要その他の主務省令で定める」を「次に掲げる」に改め、ただし書を削り、同条に次の各号を加える。

 一 当該受託契約に基づく取引(第二条第八項第四号に掲げる取引にあつては、同号の権利を行使することにより成立する同号イからハまでに掲げる取引)の額(当該受託契約に係る上場商品構成物品又は上場商品指数に係る商品指数ごとに商品取引所の定める取引単位当たりの価額に、当該受託契約に基づく取引の数量を乗じて得た額をいう。)が、当該取引について顧客が預託すべき取引証拠金、委託証拠金、取次証拠金又は清算取次証拠金(次号において「取引証拠金等」という。)の額に比して著しく大きい旨

 二 商品市場における相場の変動により当該受託契約に基づく取引について当該顧客に損失が生ずることとなるおそれがあり、かつ、当該損失の額が取引証拠金等の額を上回ることとなるおそれがある旨

 三 前二号に掲げるもののほか、当該受託契約に関する事項であつて、顧客の判断に影響を及ぼすこととなる重要なものとして政令で定めるもの

 四 前三号に掲げるもののほか、当該受託契約の概要その他の主務省令で定める事項

 第百三十六条の十九に次の一項を加える。

2 商品取引員は、前項の規定による書面の交付に代えて、政令で定めるところにより、当該顧客の承諾を得て、当該書面に記載すべき事項を電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であつて主務省令で定めるものにより提供することができる。この場合において、当該書面に記載すべき事項を当該方法により提供した商品取引員は、当該書面を交付したものとみなす。

 第百三十六条の十九を第二百十七条とし、同条の次に次の一条を加える。

 (商品取引員の説明義務及び損害賠償責任)

第二百十八条 商品取引員は、受託契約を締結しようとする場合において、顧客が商品市場における取引に関する専門的知識及び経験を有する者として主務省令で定める者以外の者であるときは、主務省令で定めるところにより、あらかじめ、当該顧客に対し、前条第一項各号に掲げる事項について説明をしなければならない。

2 商品取引員は、顧客に対し前項の規定により説明をしなければならない場合において、前条第一項第一号から第三号までに掲げる事項について説明をしなかつたときは、これによつて当該顧客の当該受託契約につき生じた損害を賠償する責めに任ずる。

 第百三十六条の十八第一号及び第二号中「商品市場における取引」を「商品市場における取引等」に改め、同条第三号中「商品市場における取引」を「商品市場における取引等」に、「その委託を受け、又はその委託の取次ぎを引き受けること」を「その委託を受けること(委託者の保護に欠け、又は取引の公正を害するおそれのないものとして主務省令で定めるものを除く。)」に改め、同条第四号中「第二条第六項第一号」を「第二条第八項第一号」に改め、同条第五号中「商品市場における取引」を「商品市場における取引等」に、「受託等」を「受託」に改め、同号を同条第九号とし、同条第四号の次に次の四号を加える。

 五 商品市場における取引等につき、その委託を行わない旨の意思(その委託の勧誘を受けることを希望しない旨の意思を含む。)を表示した顧客に対し、その委託を勧誘すること。

 六 商品市場における取引等につき、顧客に対し、迷惑を覚えさせるような仕方でその委託を勧誘すること。

 七 商品市場における取引等につき、その勧誘に先立つて、顧客に対し、自己の商号及び商品市場における取引等の勧誘である旨を告げた上でその勧誘を受ける意思の有無を確認することをしないで勧誘すること。

 八 商品市場における取引等につき、顧客に対し、特定の上場商品構成物品等の売付け又は買付けその他これに準ずる取引とこれらの取引と対当する取引(これらの取引から生じ得る損失を減少させる取引をいう。)の数量及び期限を同一にすることを勧めること。

 第百三十六条の十八を第二百十四条とし、同条の次に次の二条を加える。

 (適合性の原則)

第二百十五条 商品取引員は、顧客の知識、経験及び財産の状況に照らして不適当と認められる勧誘を行つて委託者の保護に欠け、又は欠けることとなるおそれがないように、商品取引受託業務を営まなければならない。

 (受託契約準則への準拠)

第二百十六条 商品取引員は、商品市場における取引等の受託については、商品取引所の定める受託契約準則によらなければならない。

 第百三十六条の十七を第二百十三条とする。

 第百三十六条の十六中「商品市場における取引の委託を受けたとき、又はその委託の取次ぎを引き受けたときは、その委託に係る商品市場における当該委託に係る申込みをせず、又は当該委託の取次ぎ」を「商品市場における取引等の委託を受けたときは、その委託に係る商品市場における取引等」に改め、同条を第二百十二条とする。

 第百三十六条の十五の見出し中「受託等」を「受託」に改め、同条中「受託等業務」を「商品取引受託業務」に、「に限る」を「を除く。第三百四条、第三百六条第一項及び第三百十一条第一項において「委託者資産」という」に、「相当する財産については」を「相当する財産(第二百六十九条第三項第三号及び第三百九条において「保全対象財産」という。)については、その保全のため」に、「主務省令で定める銀行その他の金融機関へ預託すること」を「信託会社又は信託業務を営む金融機関に信託すること、委託者保護基金(第二百九十六条に規定する委託者保護基金をいう。)に預託すること」に、「講ずることにより、これを保全しなければならない」を「講じなければならない」に改め、同条を第二百十条とし、同条の次に次の一条を加える。

 (純資産額規制比率)

第二百十一条 商品取引員は、純資産額の、その商品市場において行う取引につき生ずる相場の変動その他の理由により発生し得る危険に対応する額として主務省令で定めるところにより算定した額に対する比率(以下「純資産額規制比率」という。)を算出し、毎月末及び主務省令で定める場合に、主務大臣に届け出なければならない。

2 商品取引員は、純資産額規制比率が百二十パーセントを下回ることのないようにしなければならない。

3 商品取引員は、毎年三月、六月、九月及び十二月の末日における純資産額規制比率を記載した書面を作成し、当該末日から一月を経過した日から三月間、すべての営業所に備えて置き、公衆の縦覧に供しなければならない。

4 第九十九条第七項の規定は、第一項の純資産額について準用する。

 第百三十六条の十四を第二百九条とする。

 第百三十六条の十三中「第百三十六条の十一第一項」を「第二百六条第一項」に、「第百三十六条の四第三項」を「第二百条第三項」に、「第百三十六条の六第一項」を「第二百一条第一項」に、「第百三十六条の九第一項」を「第二百四条第一項」に改め、同条を第二百八条とする。

 第百三十六条の十二を第二百七条とする。

 第百三十六条の十一第一項中「第百三十六条の三十六第一項」を「第二百四十一条第一項」に、「第百三十六条の十三まで及び第百三十六条の三十四」を「第二百八条まで及び第二百三十九条」に、「第百三十六条の四から第百三十六条の六まで」を「第二百条、第二百一条」に、「及び第百三十六条の十三」を「及び第二百八条」に改め、同条第四項中「第百三十六条の四第五項」を「第二百条第五項」に、「第百三十六条の八」を「第二百三条」に、「第百三十六条の九第一項」を「第二百四条第一項」に改め、同条第五項中「第百三十六条の九第一項第一号」を「第二百四条第一項第一号」に改め、同条第六項中「第二十一条第二項及び第三項」を「第百五十八条第二項」に改め、同条を第二百六条とする。

 第百三十六条の十第二号中「すべての受託等業務」を「商品取引受託業務」に改め、同条を第二百五条とする。

 第百三十六条の九第一項中「各号の一に」を「各号のいずれかに」に改め、同項第一号中「第二十四条第一項第一号から第六号までの一に」を「第十五条第二項第一号イからルまで(同号ニについては、第三百三十二条第一項及び第三百四十二条第一項の許可の取消しに係る部分並びにこの法律に相当する外国の法令の規定に係る部分に限る。)のいずれかに」に改め、同条第三項中「第二十一条第二項の規定は、」を「第百五十八条第二項の規定は」に、「登録の取消しに係る聴聞」を「処分」に、「同条第三項の規定は、」を「第百五十九条第四項の規定は」に、「処分」を「登録の取消しに係る聴聞」に改め、同条を第二百四条とする。

 第百三十六条の八中「各号の一に」を「各号のいずれかに」に改め、同条第一号中「第百三十六条の四第三項第二号イ」を「第二百条第三項第二号イ」に改め、同条第二号中「第二十四条第一項第一号から第六号まで(同項第三号から第六号まで」を「第十五条第二項第一号イからルまで(同号ニからリまで」に、「外国の法令の規定又は」を「この法律に相当する外国の法令の規定又は商品取引所に相当する」に、「一に」を「いずれかに」に改め、同条を第二百三条とする。

 第百三十六条の七中「商品市場における取引の受託等」を「商品市場における取引等の受託」に改め、同条を第二百二条とする。

 第百三十六条の六第一項中「各号の一に」を「各号のいずれかに」に、「登録申請書」を「申請書」に、「その添付書類」を「これに添付すべき書類」に改め、同項第一号中「第二十四条第一項第一号から第六号までの一に」を「第十五条第二項第一号イからルまでのいずれかに」に改め、同項第二号中「第百三十六条の九第一項」を「第二百四条第一項」に改め、同条第二項中「第十五条第四項から第八項まで」を「第十五条第五項から第九項まで」に改め、同条を第二百一条とする。

 第百三十六条の五を削る。

 第百三十六条の四第一項中「及び使用人」を「又は使用人」に、「商品市場における取引の受託等」を「商品市場における取引等(商品清算取引を除く。以下この章において同じ。)の受託」に改め、同条第三項中「登録申請書」を「申請書」に改め、同項第二号ニを削り、同号ホを同号ニとし、同条第四項中「登録申請書」を「申請書」に改め、同条第五項中「第百三十六条の六第一項」を「次条第一項」に改め、「商品市場ごとに」を削り、同条を第二百条とする。

 第百三十六条の三中「商品市場における取引の受託等に関する業務を行わせてはならない」を「商品取引受託業務を営ませてはならない」に改め、同条を第百九十九条とし、第三章第二節中第百三十六条の二を第百九十八条とする。

 第百三十四条から第百三十六条までを削る。

 第百三十三条に見出しとして「(兼業業務等の届出)」を付し、同条第一項中「その者が取引をする商品市場における取引の受託等業務、当該商品市場における上場商品構成物品等(当該上場商品構成物品等の主たる原料若しくは材料となつている物又は当該上場商品構成物品等を主たる原料若しくは材料とする物を含む。)の売買・取引の取次ぎ等の業務及びこれに」を「商品市場における取引の業務及び商品取引受託業務並びにこれらに」に改め、第三章第一節中同条を第百九十六条とし、同条の次に次の一条を加える。

 (廃業の届出等)

第百九十七条 商品取引員が次の各号のいずれかに該当することとなつたときは、当該各号に定める者は、その日から三十日以内に、その旨を主務大臣に届け出なければならない。

 一 商品取引受託業務を廃止したとき。 その商品取引員

 二 合併により消滅したとき。 その商品取引員を代表する役員であつた者

 三 破産により解散したとき。 その破産管財人

 四 合併及び破産以外の理由により解散したとき。 その清算人

 五 分割により商品取引受託業務の全部又は一部を承継させたとき。 その商品取引員

 六 商品取引受託業務の全部又は一部を譲渡したとき。 その商品取引員

2 商品取引員が前項各号のいずれかに該当することとなつたとき(同項第五号にあつては分割により商品取引受託業務の全部を承継させたとき、同項第六号にあつては商品取引受託業務の全部を譲渡したときに限る。)は、当該商品取引員の第百九十条第一項の許可は、その効力を失う。

3 商品取引員は、商品取引受託業務の廃止をし、合併(合併後存続する法人又は合併により設立される法人が商品取引受託業務を営まない場合の当該合併に限る。)をし、又は合併及び破産以外の理由による解散をしようとするときは、その日の三十日前までに、主務省令で定めるところにより、その旨を公告するとともに、すべての営業所の公衆の目につきやすい場所に掲示しなければならない。

4 商品取引員は、前項の規定による公告をしたときは、直ちに、その旨を主務大臣に届け出なければならない。

5 商品取引員は、第三項の規定による公告をした場合においては、当該商品取引員が行つた委託者の計算による商品市場における取引を速やかに結了し、かつ、商品取引受託業務に関し委託者から預託を受けた財産及びその計算において自己が占有する財産を遅滞なく返還しなければならない。

 第百三十二条第一項第一号を次のように改める。

 一 第百九十二条第一項第一号又は第三号から第五号までに掲げる事項を変更したとき。

 第百三十二条第一項第二号を削り、同項第三号中「受託等業務」を「商品取引受託業務」に改め、同号を同項第二号とし、同号の次に次の一号を加える。

 三 破産、再生手続開始、更生手続開始又は整理開始の申立てを行つたとき。

 第百三十二条第一項第四号を次のように改める。

 四 その他主務省令で定める場合に該当するとき。

 第百三十二条第二項中「であつて第百二十八条第一項第一号に係るものには、その変更を証する書面及びその変更の届出が新たに就任した役員に係るときは」を「には、」に改め、同条を第百九十五条とする。

 第百三十一条を削る。

 第百三十条中「第十五条第四項から第八項まで」を「第十五条第五項から第九項まで」に、「第百二十六条第一項の規定による処分(同条第四項の許可の更新に係る処分を含む。)」を「第百九十条第一項の許可」に改め、同条を第百九十四条とする。

 第百二十九条第一項中「、第百二十六条第一項」を「、第百九十条第一項」に改め、同項第一号を次のように改める。

 一 許可申請者が株式会社(外国の法令に準拠して設立された法人については、株式会社と同種類の法人で国内に営業所を有するもの)であること。

 第百二十九条第一項第二号中「申請者」を「許可申請者」に、「受託等業務」を「商品取引受託業務」に改め、同項第三号中「申請者」を「許可申請者」に、「受託等業務」を「商品取引受託業務」に、「有する」を「有するとともに、その商品取引受託業務を営むことが委託者の保護に欠けるおそれがない」に改め、同項第四号及び第五号を次のように改める。

 四 許可申請者が第十五条第二項第一号ハからホまで、リ又はヲのいずれかに該当する者でないこと。

 五 申請書又はこれに添付すべき書類のうちに重要な事項について虚偽の記載がないこと。

 第百二十九条第一項第六号から第八号まで及び同条第二項を削り、同条第三項中「申請者」を「許可申請者」に、「、前条第一項第四号に掲げる商品市場について第百三十五条第一項の規定により定められた基準額(その者が他の商品市場について第百二十六条第一項の許可又は第百三十一条第一項の許可を受けている場合にあつては、当該商品市場及び当該他の商品市場について第百三十五条第一項の規定により定められた基準額を合算した額)を下る場合には、第一項第二号」を「委託者の保護のため必要な額として主務省令で定める額を下回る場合には、前項第二号」に、「受託等業務」を「商品取引受託業務」に改め、同項を同条第二項とし、同条第四項を削り、同条を第百九十三条とする。

 第百二十八条第一項中「第百二十六条第一項の許可を」を「第百九十条第一項の許可を」に改め、「(第二種商品取引受託業の許可を受けようとする者にあつては、第一号及び第三号から第六号までに掲げる事項)」を削り、同項各号を次のように改める。

 一 商号

 二 純資産額

 三 本店、支店その他の営業所の名称及び所在地

 四 役員の氏名及び住所

 五 その他主務省令で定める事項

 第百二十八条第二項中「には、」の下に「定款、会社登記簿の謄本、貸借対照表、損益計算書その他の」を加え、同条に次の一項を加える。

3 第九十九条第七項の規定は、第一項第二号の純資産額について準用する。

 第百二十八条を第百九十二条とする。

 第百二十七条第一項中「同条第四項」を「同条第二項」に改め、同条を第百九十一条とする。

 第百二十六条の見出しを「(商品取引受託業務の許可)」に改め、同条第一項を次のように改める。

  商品取引受託業務は、主務大臣の許可を受けた者でなければ、営んではならない。

 第百二十六条第二項及び第三項を削り、同条第四項中「第一項」を「前項」に改め、同項を同条第二項とし、同条第五項を削り、第三章第一節中同条を第百九十条とする。

 第三章を第四章とし、同章の前に次の一章を加える。

   第三章 商品取引清算機関等

    第一節 商品取引清算機関

 (許可)

第百六十七条 商品取引債務引受業は、主務大臣の許可を受けた株式会社でなければ、営んではならない。

 (許可の申請)

第百六十八条 前条の許可を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した申請書を主務大臣に提出しなければならない。

 一 商号

 二 資本の額

 三 本店、支店その他の営業所の所在地

 四 商品取引債務引受業の対象とする債務の起因となる取引が行われる商品市場

 五 役員の氏名及び住所

2 前項の申請書には、定款、業務方法書その他主務省令で定める書類を添付しなければならない。

 (許可の基準)

第百六十九条 主務大臣は、第百六十七条の許可の申請が次に掲げる基準に適合していると認めるときは、許可をしなければならない。

 一 許可申請者が株式会社であること。

 二 定款及び業務方法書の規定が法令に違反せず、かつ、商品取引債務引受業を適正かつ確実に遂行するために十分であること。

 三 商品取引債務引受業を健全に遂行するに足りる財産的基礎を有し、かつ、商品取引債務引受業に係る収支の見込みが良好であること。

 四 その人的構成に照らして、商品取引債務引受業を適正かつ確実に遂行することができる知識及び経験を有し、かつ、十分な社会的信用を有すること。

2 主務大臣は、第百六十七条の許可の申請が次の各号のいずれかに該当する場合には、前項の規定にかかわらず、同条の許可をしてはならない。

 一 許可申請者が第十五条第二項第一号ハからホまで、リ又はヲのいずれかに該当する者であるとき。

 二 申請書又はこれに添付すべき書類のうちに重要な事項について虚偽の記載があるとき。

3 第十五条第五項から第九項までの規定は、第百六十七条の許可について準用する。

 (業務の制限)

第百七十条 商品取引清算機関(商品取引清算機関が商品取引所である場合を除く。以下この条から第百七十二条までにおいて同じ。)は、商品取引債務引受業及びこれに附帯する業務のほか、他の業務を営むことができない。ただし、商品取引債務引受業に関連する業務で、当該商品取引清算機関が商品取引債務引受業を適正かつ確実に営むにつき支障を生ずるおそれがないと認められるものについて、主務省令で定めるところにより、主務大臣の承認を受けたときは、この限りでない。

2 商品取引清算機関は、前項ただし書の承認を受けた業務を廃止したときは、主務省令で定めるところにより、その旨を主務大臣に届け出なければならない。

 (変更の届出)

第百七十一条 商品取引清算機関は、第百六十八条第一項第二号、第三号又は第五号に掲げる事項(本店の所在地を除く。)に変更があつたときは、主務省令で定めるところにより、主務省令で定める書類を添付して、その旨を主務大臣に届け出なければならない。

 (役員の欠格条件)

第百七十二条 第四十九条の規定は、商品取引清算機関の役員について準用する。

 (商品取引所による商品取引債務引受業)

第百七十三条 商品取引所は、第三条及び第百六十七条の規定にかかわらず、主務省令で定めるところにより、主務大臣の承認を受けて商品取引債務引受業及びこれに附帯する業務を営むことができる。

2 前項の承認を受けようとする商品取引所は、次に掲げる事項を記載した申請書を主務大臣に提出しなければならない。

 一 名称又は商号

 二 商品取引債務引受業の対象とする債務の起因となる取引が行われる商品市場

3 前項の申請書には、業務方法書その他主務省令で定める書類を添付しなければならない。

4 第百六十九条第一項(第一号に係る部分を除く。)、第二項(第二号に係る部分に限る。)及び第三項の規定は、第一項の承認について準用する。

 (清算参加者)

第百七十四条 商品取引清算機関は、業務方法書で定めるところにより、業務方法書で定める要件に該当する者に対し、当該商品取引清算機関の行う商品取引債務引受業の相手方となる資格を与えることができる。

2 商品取引清算機関は、業務方法書で定めるところにより、清算参加者が業務方法書で定められた純資産額に関する要件を満たさないものとなつた場合には、当該清算参加者を相手方とする債務引受けの停止又は当該清算参加者の清算参加者としての資格の取消しを行わなければならない。

 (業務方法書)

第百七十五条 商品取引清算機関は、業務方法書で定めるところにより、その業務を行わなければならない。

2 業務方法書には、次に掲げる事項を定めなければならない。

 一 商品取引債務引受業の対象とする債務の起因となる取引が行われる商品市場

 二 清算参加者の要件に関する事項(清算参加者の純資産額に関するものを含む。)

 三 商品取引債務引受業として行う債務の引受け及びその履行に関する事項

 四 清算参加者の債務の履行の確保に関する事項(取引証拠金に関するものを含む。)

 五 商品清算取引に関する事項

 六 その他主務省令で定める事項

3 第九十九条第七項の規定は、前項第二号の純資産額について準用する。

 (商品取引清算機関の役員及び職員等の秘密保持義務)

第百七十六条 商品取引清算機関の役員若しくは職員又はこれらの職にあつた者は、その職務に関して知り得た秘密を漏らし、又は盗用してはならない。

 (不当な差別的取扱いの禁止)

第百七十七条 商品取引清算機関は、特定の清算参加者に対し不当な差別的取扱いをしてはならない。

 (商品取引債務引受業の適切な遂行を確保するための措置)

第百七十八条 商品取引清算機関は、商品市場における取引に基づく債務の不履行により損失が生じた場合に清算参加者が当該損失の全部を負担する旨を業務方法書において定めることその他の商品取引債務引受業の適切な遂行を確保するための措置を講じなければならない。

 (取引証拠金)

第百七十九条 商品取引清算機関は、商品市場における取引(その商品取引債務引受業の対象とする債務の起因となる商品市場における取引に限り、第二条第十項第一号ニに掲げるものを除く。以下この条において同じ。)について、主務省令で定めるところにより、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める者から、取引証拠金の預託を受けなければならない。

 一 清算参加者である会員等が商品市場における取引を行う場合(次号に掲げる場合を除く。) 次のイからニまでに掲げる場合の区分に応じ、それぞれイからニまでに定める者

  イ 会員等が自己の計算において商品市場における取引を行う場合又は会員等がその受託した商品市場における取引(次項の規定に基づき委託証拠金の預託を受けて受託したものに限る。)を行う場合 当該会員等

  ロ 会員等がその受託した商品市場における取引(その委託の取次ぎを受託した者(以下この条において「取次者」という。)から受託したものを除く。)を行う場合(イに掲げる場合を除く。) 当該取引の委託者(会員等に対して商品市場における取引を委託した者であつて取次者でないものをいう。次項において同じ。)

  ハ 会員等がその受託した商品市場における取引(第三項の規定に基づき取次証拠金の預託を受けている取次者から受託したものに限る。)を行う場合(イに掲げる場合を除く。) 当該取次者

  ニ 会員等がその受託した商品市場における取引(取次者から受託したものに限る。)を行う場合(イ及びハに掲げる場合を除く。) 当該取引の委託の取次ぎを委託した者(以下この条において「取次委託者」という。)

 二 清算参加者がその受託した商品清算取引を行う場合 次のイからニまでに掲げる場合の区分に応じ、それぞれイからニまでに定める者

  イ 清算参加者がその委託をした会員等の計算において商品清算取引を行う場合又は清算参加者が次項の規定に基づき委託証拠金の預託を受けている会員等から受託した商品清算取引を行う場合 当該会員等

  ロ 清算参加者がその受託した商品清算取引(その委託の取次ぎの委託の取次ぎを受託した者(以下この条において「清算取次者」という。)から受託した会員等から受託したものを除く。)を行う場合(イに掲げる場合を除く。) 当該商品清算取引の委託の取次ぎを委託した者(清算取次者を除く。以下この条において「清算取次委託者」という。)

  ハ 清算参加者がその受託した商品清算取引(第四項の規定に基づき清算取次証拠金の預託を受けている清算取次者から受託した会員等から受託したものに限る。)を行う場合(イに掲げる場合を除く。) 当該清算取次者

  ニ 清算参加者がその受託した商品清算取引(清算取次者から受託した会員等から受託したものに限る。)を行う場合(イ及びハに掲げる場合を除く。) 当該商品清算取引の委託の取次ぎの委託の取次ぎを委託した者(以下この条において「清算取次者に対する委託者」という。)

2 会員等は、商品市場における取引の受託又は商品清算取引の委託の取次ぎの受託について、主務省令で定めるところにより、前項第一号に掲げる場合においては委託者又は取次者(当該取引が、次項の規定に基づく取次証拠金の預託を取次委託者から受けていない取次者から受託したものである場合にあつては、取次委託者)の、前項第二号に掲げる場合においては清算取次委託者又は清算取次者(当該商品清算取引が、第四項の規定に基づく清算取次証拠金の預託を清算取次者に対する委託者から受けていない清算取次者から受託したものである場合にあつては、清算取次者に対する委託者)の承諾を得て、それらの者をして、当該会員等に委託証拠金を預託させることができる。

3 取次者は、商品市場における取引の委託の取次ぎの受託について、主務省令で定めるところにより、取次委託者の承諾を得て、その者をして、当該取次者に取次証拠金を預託させることができる。

4 清算取次者は、商品清算取引の委託の取次ぎの委託の取次ぎの受託について、主務省令で定めるところにより、清算取次者に対する委託者の承諾を得て、その者をして、当該清算取次者に清算取次証拠金を預託させることができる。

5 第百三条第四項の規定は、第一項の商品取引清算機関について準用する。この場合において、同条第四項中「第一項」とあるのは、「第百七十九条第一項」と読み替えるものとする。

6 第百三条第五項及び第六項の規定は、第一項の取引証拠金、第二項の委託証拠金、第三項の取次証拠金及び第四項の清算取次証拠金について準用する。

7 第百三条第七項から第九項までの規定は、第二項から第四項までの場合について準用する。この場合において、同条第七項中「第二項の会員等又は第三項の取次者」とあるのは「第百七十九条第二項の会員等、同条第三項の取次者又は同条第四項の清算取次者」と、同項及び同条第九項中「会員等又は取次者」とあるのは「会員等又は取次者等」と、同条第七項から第九項までの規定中「商品取引所」とあるのは「商品取引清算機関」と読み替えるものとする。

 (清算預託金)

第百八十条 商品取引清算機関は、業務方法書で定めるところにより、清算参加者をして、商品取引清算機関に対する債務の履行を担保するために、清算預託金を預託させることができる。

2 商品取引清算機関は、清算参加者の債務の不履行により損害を受けたときは、その損害を与えた清算参加者の清算預託金について、他の債権者に先立ち弁済を受ける権利を有する。

3 商品取引清算機関は、前項の規定により同項の清算預託金について弁済を受け、なお不足があるときは、同項の清算参加者以外の清算参加者の清算預託金について、その清算預託金の額に応じて、他の債権者に先立つて弁済を受ける権利を有する。

4 前項の規定による弁済があつたときは、同項に規定する他の清算参加者は、第二項に規定する損害を与えた清算参加者に対し、求償権を有する。

5 第百十条の規定は、清算預託金について準用する。この場合において、同条中「商品取引所」とあるのは、「商品取引清算機関」と読み替えるものとする。

 (未決済債務等の決済)

第百八十一条 商品取引清算機関が業務方法書で清算参加者に特別清算手続、破産手続、再生手続、整理手続又は更生手続が開始された場合における未決済債務等(当該清算参加者が行つた商品市場における取引の相手方から当該商品取引清算機関が引き受けた当該取引に基づく債務及び当該清算参加者から当該取引に基づく債務を引き受けた対価として当該商品取引清算機関が当該清算参加者に対して取得した債権(当該債務と同一の内容を有するものに限る。)をいう。以下この項において同じ。)についての決済の方法を定めている場合において、清算参加者にこれらの手続が開始されたときは、これらの手続の関係において、未決済債務等に関する当該商品取引清算機関又は当該清算参加者が有する請求権の額の算定その他の決済の方法は、当該商品取引清算機関の業務方法書の定めに従うものとする。

2 商品取引清算機関の有する前項に規定する請求権は破産債権、再生債権又は更生債権とし、清算参加者が有する同項に規定する請求権は破産財団に属する財産、再生債務者財産又は更生会社財産若しくは更生協同組織金融機関財産とする。

 (定款又は業務方法書の変更の認可)

第百八十二条 商品取引清算機関の定款又は業務方法書の変更は、主務省令で定めるところにより、主務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。

 (解散等の認可)

第百八十三条 商品取引清算機関の商品取引債務引受業の廃止又は解散の決議は、主務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。

 (報告徴収及び立入検査)

第百八十四条 主務大臣は、この法律の施行のため必要があると認めるときは、商品取引清算機関若しくはその清算参加者に対し、その業務若しくは財産に関し参考となるべき報告若しくは資料の提出を命じ、又はその職員に、商品取引清算機関若しくはその清算参加者の事務所若しくは営業所に立ち入り、帳簿、書類その他業務に関係のある物件を検査させることができる。

2 第百五十七条第三項及び第四項の規定は、前項の規定による立入検査について準用する。

 (業務改善命令)

第百八十五条 主務大臣は、商品取引債務引受業の適正かつ確実な遂行のため必要かつ適当であると認めるときは、その必要の限度において、商品取引清算機関に対し、定款、業務方法書その他の規則の変更、業務の方法の変更その他業務の運営又は財産の状況の改善に必要な措置をとるべきことを命ずることができる。

 (監督上の処分)

第百八十六条 主務大臣は、商品取引清算機関がこの法律、この法律に基づく命令又はこの法律に基づいてする主務大臣の処分(以下この条において「この法律等」という。)に違反した場合において、商品取引債務引受業の適正かつ確実な遂行のため必要かつ適当であると認めるときは、当該商品取引清算機関に対し、第百六十七条の許可若しくは第百七十条第一項ただし書若しくは第百七十三条第一項の承認を取り消し、又は六月以内の期間を定めてその業務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。

2 主務大臣は、第百六十七条の許可、第百七十条第一項ただし書若しくは第百七十三条第一項の承認若しくは第百八十二条の認可の申請書又はこれらの書面の添付書類のうちに、重要な事項について虚偽の記載があり、又は重要な事実の記載が欠けていることを発見したときは、当該許可、承認又は認可を取り消すことができる。

3 第百七十三条第一項の承認を受けた商品取引所が第九条若しくは第七十八条の許可を取り消されたとき又は第六十九条各号若しくは第九十四条第一項各号のいずれかに該当するときは、その承認は、効力を失う。

4 主務大臣は、不正の手段により商品取引清算機関の役員になつた者のあつたことを発見したとき、又は商品取引清算機関の役員がこの法律等に違反したときは、当該商品取引清算機関に対し、当該役員の解任を命ずることができる。

 (聴聞等の方法の特例の規定の準用)

第百八十七条 第百五十八条第二項の規定は前二条の規定による処分について、第百五十九条第四項の規定は前条の規定による許可、承認若しくは認可の取消し又は役員の解任の命令に係る聴聞について準用する。

    第二節 雑則

 (取引の決済の結了に関する規定の準用)

第百八十八条 第百十三条(第百十四条において準用する場合を含む。)の規定は、商品清算取引を委託した会員が会員商品取引所から脱退した場合若しくは商品清算取引を委託した取引参加者が株式会社商品取引所の取引資格を喪失した場合又は商品清算取引を委託した会員等の商品市場における取引が停止された場合であつて、かつ、その商品清算取引の決済が結了していない場合における当該商品清算取引について準用する。

 (政令への委任)

第百八十九条 第百六十七条から前条までに定めるもののほか、商品取引清算機関等に関し必要な事項は、政令で定める。

 第二章を次のように改める。

   第二章 商品取引所

    第一節 総則

 (業務の制限)

第三条 商品取引所は、商品又は商品指数について先物取引をするために必要な市場の開設の業務及び上場商品の品質の鑑定、刊行物の発行その他これに附帯する業務以外の業務を行つてはならない。

 (名称又は商号)

第四条 商品取引所は、その名称又は商号中に「取引所」という文字を用いなければならない。

2 商品取引所でない者は、その名称又は商号中に商品取引所であると誤認されるおそれのある文字を用いてはならない。

 (市場の開設の制限)

第五条 商品取引所は、定款で定める商品市場以外の市場(定款で定める開設期限を経過した商品市場を含む。)を開設してはならない。

2 商品取引所は、一種の上場商品又は上場商品指数について二以上の商品市場を開設してはならない。

 (商品市場類似施設の開設の禁止)

第六条 何人も、商品又は商品指数(これに類似する指数を含む。)について先物取引に類似する取引をするための施設(証券取引法(昭和二十三年法律第二十五号)第二条第十七項に規定する取引所有価証券市場及び金融先物取引法(昭和六十三年法律第七十七号)第二条第七項に規定する金融先物取引所の開設する同条第八項に規定する金融先物市場を除く。)を開設してはならない。

2 何人も、前項の施設において先物取引に類似する取引をしてはならない。

    第二節 会員商品取引所

     第一款 設立

 (法人格)

第七条 会員商品取引所は、法人とする。

2 会員商品取引所は、営利の目的をもつて業務を行つてはならない。

 (住所)

第八条 会員商品取引所の住所は、その主たる事務所の所在地にあるものとする。

 (設立の許可)

第九条 会員商品取引所を設立しようとする者は、主務大臣の許可を受けなければならない。

 (設立要件)

第十条 会員商品取引所を設立するには、開設する商品市場ごとに会員になろうとする二十人以上の者が発起人とならなければならない。

2 発起人については、次の各号に掲げる商品市場の区分に応じ、当該各号に定める者が、それぞれ、一の商品市場における発起人の過半数を占めなければならない。

 一 上場商品に係る商品市場 一年以上継続して当該上場商品に含まれる物品(以下「上場商品構成物品」という。)の売買、売買の媒介、取次ぎ若しくは代理、生産、加工又は使用(以下「売買等」という。)を業として行つている者

 二 上場商品指数に係る商品市場 一年以上継続して当該上場商品指数に係る商品指数の対象となる物品(以下「上場商品指数対象物品」という。)の売買等を業として行つている者

 (定款)

第十一条 発起人は、会員商品取引所の定款を作成し、定款が書面をもつて作成されているときは、これに署名しなければならない。

2 前項の定款には、次に掲げる事項を記載し、又は記録しなければならない。

 一 事業

 二 名称

 三 事務所の所在地

 四 会員たる資格に関する事項

 五 出資一口の金額並びにその払込みの時期及び方法

 六 会員の加入及び脱退に関する事項

 七 信認金及び取引証拠金に関する事項

 八 会員の経費の分担に関する事項

 九 会員に対する監査及び制裁に関する事項

 十 役員の定数、任期及び選任に関する事項

 十一 会員総会に関する事項

 十二 商品市場外における会員間の契約に対する定款、業務規程、受託契約準則及び紛争処理規程の拘束力に関する事項

 十三 商品市場に関する次に掲げる事項

  イ 上場商品又は上場商品指数

  ロ 上場商品又は上場商品指数ごとの取引の種類

  ハ 取引の決済の方法

 十四 事業年度

 十五 剰余金の処分及び損失の処理に関する事項

 十六 公告の方法

3 会員商品取引所の負担に帰すべき設立費用又は発起人が受けるべき報酬の額は、定款に記載し、又は記録しなければ、その効力を生じない。

4 会員商品取引所の定款には、第二項各号に掲げる事項のほか、会員商品取引所の存立期間又は商品市場の開設期限を定めたときは、その存立期間又は開設期限を記載し、又は記録するものとする。

5 商法(明治三十二年法律第四十八号)第百六十六条第三項の規定は、第一項の定款について準用する。この場合において、同条第三項において準用する同法第三十三条ノ二中「法務省令」とあるのは、「主務省令」と読み替えるものとする。

 (加入申込証)

第十二条 会員商品取引所の会員になろうとする者(発起人を含む。)は、加入申込証に住所及びその引き受けるべき出資口数並びにその者が取引をしようとする商品市場における上場商品又は上場商品指数を記載して、これに署名しなければならない。

2 設立の際の加入申込証は、発起人が作り、次に掲げる事項を記載しなければならない。

 一 定款に記載し、又は記録した事項

 二 発起人の氏名又は商号若しくは名称及び住所

 三 出資の払込みの方法、期限及び場所

 四 一定の時期までに創立総会が終わらなかつたときは、加入の申込みを取り消すことができること。

3 会員商品取引所の成立後の加入申込証は、理事長が作り、次に掲げる事項を記載しなければならない。

 一 成立の年月日

 二 定款に記載し、又は記録した事項

 三 役員の氏名及び住所

 四 出資の払込みの方法、期限及び場所

4 商法第百七十五条第五項、第七項及び第八項の規定は、会員商品取引所の加入の申込みについて準用する。この場合において、同条第五項及び第七項中「発起人」とあるのは「発起人(会員商品取引所ノ成立後ニ在リテハ理事長)」と、「株式申込証」とあるのは「加入申込証」と、「株式申込人」とあるのは「会員商品取引所ノ加入ノ申込ヲ為サントスル者」と、同条第八項中「株式申込証」とあるのは「加入申込証」と、同項において準用する同法第三十三条ノ二第二項中「法務省令」とあるのは「主務省令」と読み替えるものとする。

 (創立総会)

第十三条 発起人は、定款作成後、会員になろうとする者を募り、前条第二項第三号に定める出資の払込みの期限となつている日後十日を経過した日から五日以内に、創立総会を開かなければならない。

2 発起人は、創立総会までに出資の全額の払込みを終了しなければならない。

3 定款の承認その他設立に必要な事項の決定は、創立総会の決議によらなければならない。

4 創立総会においては、定款を修正することができる。ただし、会員たる資格に関する事項については、この限りでない。

5 創立総会における議事は、会員になろうとする者(その出資の全額の払込みが終了した者に限る。)の半数以上が出席し、その議決権の三分の二以上で決する。

6 第三十三条並びに第五十九条第八項本文及び第十項並びに商法第二百四十三条、第二百四十四条第一項から第四項まで及び第二百四十七条から第二百五十二条までの規定は、創立総会について準用する。この場合において、同法第二百四十三条中「第二百三十二条」とあるのは「商品取引所法第十三条第六項ニ於テ準用スル同法第五十九条第八項本文及第十項」と、同法第二百四十四条第三項中「取締役」とあるのは「発起人」と、同条第四項において準用する同法第三十三条ノ二中「法務省令」とあるのは「主務省令」と読み替えるものとする。

 (許可の申請)

第十四条 発起人は、創立総会終了後、遅滞なく、第九条の許可の申請書に次に掲げる事項を記載して、主務大臣に提出しなければならない。

 一 名称

 二 事務所の所在地

 三 上場商品又は上場商品指数

 四 役員の氏名及び住所

 五 会員の氏名又は商号若しくは名称及び会員が取引をする商品市場における上場商品又は上場商品指数

2 前項の申請書には、定款、業務規程、受託契約準則、紛争処理規程、市場取引監視委員会規程その他主務省令で定める書類を添付しなければならない。

 (許可の基準及び意見の聴取)

第十五条 主務大臣は、第九条の許可の申請が次に掲げる基準に適合していると認めるときは、許可をしなければならない。

 一 申請に係る上場商品又は上場商品指数の先物取引を公正かつ円滑にするために十分な取引量が見込まれることその他上場商品構成物品又は上場商品指数対象物品(以下「上場商品構成物品等」という。)の取引の状況に照らし、当該先物取引をする会員商品取引所を設立することが当該上場商品構成物品等の生産及び流通を円滑にするため必要かつ適当であること。

 二 上場商品に係る商品市場を開設しようとする場合にあつては、上場商品構成物品の売買等を業として行つている者の取引の状況その他の当該上場商品構成物品に係る経済活動の状況に照らして、当該上場商品構成物品を一の商品市場で取引することが適当であることとして政令で定める基準に適合すること。

 三 二以上の商品指数を一の上場商品指数として商品市場を開設しようとする場合にあつては、当該二以上の商品指数の対象となる物品の大部分が共通していること。

 四 定款、業務規程、受託契約準則、紛争処理規程及び市場取引監視委員会規程の規定が法令に違反せず、かつ、定款、業務規程、受託契約準則、紛争処理規程又は市場取引監視委員会規程に規定する取引の方法又は管理、会員の資格、会員の数の最高限度を定めた場合におけるその最高限度、特別担保金の預託義務を定めた場合におけるその預託に関する事項その他の事項が適当であつて、商品市場における取引の公正を確保し、及び委託者を保護するため十分であること。

 五 当該申請に係る会員商品取引所がこの法律の規定に適合するように組織されるものであること。

2 主務大臣は、第九条の許可の申請が次の各号のいずれかに該当する場合には、前項の規定にかかわらず、同条の許可をしてはならない。

 一 発起人のうちに次のいずれかに該当する者があるとき。

  イ 成年被後見人若しくは被保佐人又は外国の法令上これらと同様に取り扱われている者

  ロ 破産者で復権を得ないもの又は外国の法令上これと同様に取り扱われている者

  ハ 禁錮以上の刑(これに相当する外国の法令による刑を含む。)又はこの法律若しくはこれに相当する外国の法令の規定により罰金の刑(これに相当する外国の法令による刑を含む。)に処せられ、その執行の終わつた日又は執行を受けることがないこととなつた日から五年を経過しない者

  ニ 第百五十九条第一項若しくは第二項、第百八十六条第一項若しくは第二項、第二百三十五条第三項若しくは第二百三十六条第一項若しくは第三百四十条第一項(第三百四十五条において準用する場合を含む。)の規定により第九条若しくは第七十八条、第百六十七条、第百九十条第一項若しくは第三百三十二条第一項若しくは第三百四十二条第一項の許可を取り消され、その取消しの日から五年を経過しない者又はこの法律に相当する外国の法令の規定により当該外国において受けている同種の許可(当該許可に類する登録その他の行政処分を含む。ヘにおいて「許可等」という。)を取り消され、その取消しの日から五年を経過しない者

  ホ 第百六十条第一項の規定又はこれに相当する外国の法令の規定による命令(これに相当する外国の法令によるその他の行政処分を含む。ト及びチにおいて同じ。)により商品取引所又はこれに相当する外国の施設から除名され、又は取引資格を取り消され、その除名又は取消しの日から五年を経過しない者

  ヘ 商品取引所が第百五十九条第一項若しくは第二項の規定により第九条若しくは第七十八条の許可を取り消された場合、商品取引清算機関が第百八十六条第一項若しくは第二項の規定により第百六十七条の許可を取り消された場合、商品取引員が第二百三十五条第三項若しくは第二百三十六条第一項の規定により第百九十条第一項の許可を取り消された場合若しくは法人である第一種特定施設開設者(第三百三十一条第二号に規定する第一種特定施設開設者をいう。以下この号において同じ。)若しくは第二種特定施設開設者(第三百三十一条第三号に規定する第二種特定施設開設者をいう。以下この号において同じ。)が第三百四十条第一項(第三百四十五条において準用する場合を含む。)の規定により第三百三十二条第一項若しくは第三百四十二条第一項の許可を取り消された場合において、その取消しの日前三十日以内に当該商品取引所、商品取引清算機関、商品取引員若しくは第一種特定施設開設者若しくは第二種特定施設開設者の役員であつた者で当該取消しの日から五年を経過しないもの又は外国において同種の許可等を受けた法人がこの法律に相当する外国の法令の規定により当該許可等を取り消された場合において、その取消しの日前三十日以内に当該法人の役員であつた者で当該取消しの日から五年を経過しないもの

  ト 法人である商品取引所の会員等又は商品取引所に相当する外国の施設の会員等が第百六十条第一項の規定又はこれに相当する外国の法令の規定による命令により当該商品取引所又は当該施設から除名され、又は取引資格を取り消された場合において、その除名又は取消しの日前三十日以内に当該法人の役員であつた者で当該除名又は取消しの日から五年を経過しないもの

  チ 第百五十九条第三項、第百六十条第一項、第百八十六条第四項若しくは第二百三十六条第二項の規定又はこれらに相当する外国の法令の規定による命令により解任された役員でその解任の日から五年を経過しないもの

  リ 第三百二十八条第一項の規定による裁判所の命令又はこれに相当する外国の法令の規定による外国の裁判所の命令を受けた後一年を経過しない者

  ヌ 商法第二百五十四条ノ二第三号に掲げる者

  ル 営業に関し成年者と同一の能力を有しない未成年者でその法定代理人がイからヌまでのいずれかに該当するもの

  ヲ 法人でその役員のうちにイからルまでのいずれかに該当する者のあるもの

 二 申請書又はこれに添付すべき書類のうちに重要な事項について虚偽の記載があるとき。

3 主務大臣は、会員商品取引所の存立期間又は商品市場の開設期限が定款に記載され、又は記録されている第九条の許可の申請があつた場合においては、第一項第一号の基準に代えて、申請に係る上場商品又は上場商品指数の先物取引を公正かつ円滑にするために十分な取引量が見込まれないことその他上場商品構成物品等の取引の状況に照らし、当該先物取引をする会員商品取引所を設立することが当該上場商品構成物品等の生産及び流通に著しい支障を及ぼし、又は及ぼすおそれがあることに該当しないことを同号の基準とし、当該基準並びに同項第二号及び第三号の基準の適用は、当該存立期間又は開設期限までの間について判断して行うものとする。

4 主務大臣は、第三百五十二条(第三号に係る部分に限る。)の規定による公示があつた日から三月を経過した後でなければ、第九条の許可をしてはならない。

5 主務大臣は、第九条の許可の申請が第一項各号に適合していないと認めるとき、又は第二項各号のいずれかに該当すると認めるときは、あらかじめ申請をした者にその旨を通知し、申請をした者又はその代理人の出頭を求め、釈明のための証拠を提出する機会を与えるため、その職員に意見の聴取をさせなければならない。

6 前項の場合において、主務大臣は、意見の聴取をされる者が正当な理由がないのに意見の聴取に応じないときは、意見の聴取を行うことを要しない。

7 主務大臣は、第五項の通知をする場合においては、意見を聴取する事項、場所及び期日を明らかにして、通知しなければならない。

8 第五項の意見の聴取は、公開により行わなければならない。ただし、主務大臣が意見の聴取をされる者の業務に関する秘密を保つため必要があると認めるとき、又は公益上必要があると認めるときは、この限りでない。

9 主務大臣は、第五項の意見の聴取を行うため必要があると認めるときは、参考人の出頭を求めてその意見を聴取し、若しくは参考人にその意見若しくは報告の提出を求め、又は鑑定人に出頭を求めて鑑定をさせることができる。

10 主務大臣は、会員商品取引所の存立期間又は商品市場の開設期限が定款に記載され、又は記録されている第九条の許可の申請があつた場合においては、第三百五十二条(第三号に係る部分に限る。)の規定による公示があつた日から四月以内に、申請をした者に対し、許可又は不許可の通知を発しなければならない。

11 主務大臣が前項の期間内に同項の通知を発しなかつたときは、その期間満了の日に第九条の許可があつたものとみなす。

 (成立の時期及び届出)

第十六条 会員商品取引所は、その設立の登記をすることにより成立する。

2 会員商品取引所は、成立の日から二週間以内に、主務大臣にその旨を届け出なければならない。

 (理事長への事務引継)

第十七条 発起人は、第九条の許可があつたとき(第十五条第十一項の規定による場合を含む。)は、遅滞なく、その事務を理事長に引き継がなければならない。

 (商法の準用)

第十八条 商法第百九十三条、第百九十四条及び第百九十六条の規定は会員商品取引所の発起人について、同法第四百二十八条の規定は会員商品取引所の設立について準用する。

 (役員又は会員の氏名等の変更)

第十九条 会員商品取引所は、第十四条第一項第四号又は第五号に掲げる事項について変更があつたときは、遅滞なく、その旨を記載した変更届出書を主務大臣に提出しなければならない。

2 前項の変更届出書には、その変更を証する書面及び主務省令で定める書類を添付しなければならない。

 (設立の登記)

第二十条 会員商品取引所の設立の登記は、第九条の許可があつた日から二週間以内に、主たる事務所の所在地においてしなければならない。

2 前項の登記には、次に掲げる事項を登記しなければならない。

 一 目的

 二 名称

 三 事務所

 四 存立の期間又は解散の事由を定めたときは、その期間又は事由

 五 出資の総額

 六 出資一口の金額及びその払込みの方法

 七 代表権を有する者の氏名、住所及び資格

 八 代表権の範囲又は制限に関する定めがあるときは、その定め

 九 公告の方法

3 会員商品取引所は、設立の登記をした後二週間以内に、従たる事務所の所在地において、前項各号に掲げる事項を登記しなければならない。

 (従たる事務所の設立の登記)

第二十一条 会員商品取引所の成立後従たる事務所を設けたときは、主たる事務所の所在地においては二週間以内に従たる事務所を設けたことを登記し、その従たる事務所の所在地においては三週間以内に前条第二項各号に掲げる事項を登記し、他の従たる事務所の所在地においては同期間内にその従たる事務所を設けたことを登記しなければならない。

2 主たる事務所又は従たる事務所の所在地を管轄する登記所の管轄区域内において新たに従たる事務所を設けたときは、その従たる事務所を設けたことを登記することをもつて足りる。

 (事務所の移転の登記)

第二十二条 会員商品取引所が主たる事務所を移転したときは、二週間以内に、旧所在地においては移転の登記をし、新所在地においては第二十条第二項各号に掲げる事項を登記し、従たる事務所を移転したときは、旧所在地においては三週間以内に移転の登記をし、新所在地においては四週間以内に同項各号に掲げる事項を登記しなければならない。

2 同一の登記所の管轄区域内において主たる事務所又は従たる事務所を移転したときは、その移転の登記をすることをもつて足りる。

 (変更の登記)

第二十三条 第二十条第二項各号に掲げる事項に変更を生じたときは、主たる事務所の所在地においては二週間以内に、従たる事務所の所在地においては三週間以内に、変更の登記をしなければならない。

2 第二十条第二項第五号に掲げる事項の変更の登記は、前項の規定にかかわらず、毎事業年度末の現在により事業年度終了後、主たる事務所の所在地においては四週間以内に、従たる事務所の所在地においては五週間以内に、これをすることができる。

 (理事長の職務執行停止等の登記)

第二十四条 理事長若しくは会員商品取引所を代表すべき理事の職務の執行を停止し、若しくはその職務を代行する者を選任する仮処分又はその仮処分の変更若しくは取消しがあつたときは、主たる事務所及び従たる事務所の所在地において、その登記をしなければならない。

 (登記の管轄)

第二十五条 会員商品取引所の登記に関する事務は、その事務所の所在地を管轄する法務局若しくは地方法務局若しくはこれらの支局又はこれらの出張所が管轄登記所としてつかさどる。

2 各登記所に、会員商品取引所登記簿を備える。

 (設立の登記の申請)

第二十六条 会員商品取引所の設立の登記の申請書には、定款並びに出資の払込みがあつたこと及び代表権を有する者の資格を証する書面を添付しなければならない。

 (変更の登記の申請)

第二十七条 会員商品取引所の従たる事務所の新設、主たる事務所又は従たる事務所の移転その他第二十条第二項各号に掲げる事項の変更の登記の申請書には、従たる事務所の新設又は登記事項の変更を証する書面を添付しなければならない。

 (設立無効の登記の手続)

第二十八条 非訟事件手続法(明治三十一年法律第十四号)第百三十五条ノ六及び第百四十条の規定は、会員商品取引所の設立を無効とする判決が確定した場合について準用する。

 (商業登記法の準用)

第二十九条 商業登記法(昭和三十八年法律第百二十五号)第二条から第五条まで、第七条から第二十三条まで、第二十四条第一号から第十二号まで及び第十四号、第二十五条、第二十六条、第五十五条第一項、第五十六条から第五十九条まで並びに第百七条から第百二十条までの規定は、会員商品取引所の登記について準用する。この場合において、同法第五十六条第三項中「商法第六十四条第一項」とあるのは、「商品取引所法第二十条第二項」と読み替えるものとする。

     第二款 会員

 (会員たる資格)

第三十条 会員商品取引所の会員たる資格を有する者は、次に掲げる者に限る。

 一 当該会員商品取引所の上場商品構成物品等(当該上場商品構成物品等の主たる原料若しくは材料となつている物又は当該上場商品構成物品等を主たる原料若しくは材料とする物で定款で定めるものを含む。次項において同じ。)の売買等を業として行つている者

 二 商品取引員

 三 前二号に掲げる者のほか、上場商品構成物品等の公正な価格の形成に資するものとして政令で定める要件に該当する者

2 会員が死亡した場合において、その相続人が被相続人の死亡の日から三月を経過する日までに、被相続人が前項第一号に該当する者であつた場合には被相続人が取引をしていた商品市場における上場商品構成物品等の売買等を業として行うこととなつたとき、被相続人が同項第三号に該当する者であつた場合には同号に該当する者となつたときは、その相続人は、被相続人の死亡の時から会員たる資格を有するものとみなす。

3 前項の場合において、相続人が数人あるときは、その相続人全員の同意をもつて選定された一人の相続人に対してのみ、同項の規定を適用する。

 (欠格条件)

第三十一条 第十五条第二項第一号イからヲまでのいずれかに該当する者は、会員となることができない。

2 合併後存続する法人又は合併により設立された法人は、前項(第十五条第二項第一号ハからホまで、リ及びヲに係る部分に限る。)の規定の適用については、当該合併により消滅した法人と同一の法人とみなす。

 (出資)

第三十二条 会員は、出資一口以上を持たなければならない。

2 出資は、金銭以外の財産ですることができない。

3 出資一口の金額は、均一でなければならない。

4 会員商品取引所の債務に対する会員の責任は、第三十四条の規定による経費の負担及び第四十五条第三項の規定による損失額の負担のほか、その出資額を限度とする。

5 会員は、出資の払込みについて、相殺をもつて会員商品取引所に対抗することができない。

 (議決権及び選挙権)

第三十三条 会員は、出資口数にかかわらず、各々一個の議決権及び役員の選挙権を有する。

2 会員は、第五十九条第八項の規定によりあらかじめ通知のあつた事項につき、書面又は代理人をもつて、議決権又は選挙権を行うことができる。この場合においては、定款で定める資格を有する者でなければ、代理人となることができない。

3 会員は、定款で定めるところにより、前項の規定による書面をもつてする議決権の行使に代えて、議決権を電磁的方法(電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であつて主務省令で定めるものをいう。以下同じ。)により行うことができる。

4 前二項の規定により議決権又は選挙権を行う者は、出席者とみなす。

5 代理人は、代理権を証する書面を会員商品取引所に提出しなければならない。この場合において、電磁的方法により議決権を行うことが定款で定められているときは、当該書面の提出に代えて、代理権を当該電磁的方法により証明することができる。

 (経費の賦課)

第三十四条 会員商品取引所は、定款で定めるところにより、会員に経費を賦課することができる。

2 第三十二条第五項の規定は、前項の経費の払込みについて準用する。

 (加入)

第三十五条 会員商品取引所の設立の際会員商品取引所に加入しようとする者でその引き受けた出資の全額の払込みが終了したものは、その会員商品取引所成立の時に会員となる。

2 会員商品取引所の設立の際会員商品取引所に加入しようとする者で会員商品取引所成立の時までに前項に規定する払込みを終了しない者については、会員商品取引所成立の時に加入の申込みを取り消したものとみなす。

3 成立後の会員商品取引所に加入しようとする者は、定款で定めるところにより、加入につき会員商品取引所の承諾を得て、その引き受けた出資の全額の払込み及び会員商品取引所が加入金を徴収することを定めた場合にはその支払を終了した時又は会員の持分の全部若しくは一部の譲受け及び会員商品取引所が加入金を徴収することを定めた場合にはその支払を終了した時に会員となる。

4 会員商品取引所は、会員たる資格を有する者が会員商品取引所に加入しようとするときは、正当な理由がないのに、その加入を拒んではならない。

 (持分の譲渡)

第三十六条 会員は、定款で定めるところにより、会員又は会員たる資格を有する者に持分の全部又は一部を譲り渡すことができる。

2 会員たる資格を有する者が持分を譲り受けようとするときは、加入の例によらなければならない。

3 持分の譲受人は、その持分について、譲渡人の権利及び義務を承継する。

 (持分の承継)

第三十七条 会員が死亡した場合において、その相続人又は受遺者(以下この条において「相続人等」という。)が会員であるときは、その者は、被承継人の持分並びにその持分についての被承継人の権利及び義務を承継する。この場合においては、承継人は、遅滞なく、その旨を会員商品取引所に通知しなければならない。

2 会員が死亡した場合において、相続人等が会員たる資格を有する者であるときは、その者は、定款で定める期間内に加入につき会員商品取引所の承諾を得て、被承継人の持分並びにその持分についての被承継人の権利及び義務を承継することができる。

3 前項の規定により相続人等が被承継人の持分並びにその持分についての被承継人の権利及び義務を承継したときは、その者は、被承継人の死亡の時において会員になつたものとみなす。

4 第一項又は第二項の場合において、相続人等が数人あるときは、その相続人等全員の同意をもつて選定された一人の相続人等に対してのみ、これらの項の規定を適用する。

 (持分の共有禁止)

第三十八条 会員は、持分を共有することができない。

 (取引に係る権利及び義務の承継)

第三十九条 第三十七条第一項又は第二項の規定により会員の持分並びにその持分についての権利及び義務を承継した者は、当該会員が商品市場においてした取引に係る権利及び義務を承継する。

 (会員たる地位の承継)

第四十条 会員につき合併があつたときは、合併後存続する法人又は合併により設立された法人は、会員たる地位を承継する。

 (任意脱退)

第四十一条 会員は、三十日前までに予告して、会員商品取引所を脱退することができる。

2 前項の予告期間は、定款で延長することができる。ただし、その期間は、一年を超えることができない。

 (当然脱退)

第四十二条 会員は、前条及び第四十四条第一項に規定する場合のほか、次に掲げる事由によつて脱退する。

 一 第三十条第一項各号のいずれにも該当しないこととなつたこと。

 二 その者が取引をする商品市場のすべてが第七十条の規定により閉鎖されたこと。

 三 持分全部の譲渡

 四 死亡又は解散

 五 除名

 (除名)

第四十三条 会員の除名は、第九十九条第五項の規定によつてする場合及び第百六十条第一項の規定による主務大臣の命令によつてする場合を除き、定款で定める事由のある会員につき、第六十一条に定める会員総会の決議によつてするものとする。

2 前項の場合においては、会員商品取引所は、その会員総会の会日の十日前までに、その会員に対しその旨及び除名の理由を記載した書面を送付し、かつ、会員総会において弁明する機会を与えなければならない。

3 除名は、除名した会員にその旨を通知しなければ、これをもつてその者に対抗することができない。

 (持分の差押えによる脱退)

第四十四条 会員の持分を差し押さえた債権者は、その会員を脱退させることができる。ただし、会員商品取引所及び会員に対し三十日前までに予告しなければならない。

2 商法第九十条及び第九十一条第二項の規定は、前項の場合について準用する。

 (持分の払戻し)

第四十五条 脱退した会員は、定款で定めるところにより、その持分の全部又は一部の払戻しを受けることができる。

2 前項の持分は、脱退した日の属する月の前月末日における会員商品取引所の財産によつて定める。

3 前項の持分を計算するに当たり、会員商品取引所の財産をもつて債務を完済することができないときは、会員商品取引所は、定款で定めるところにより、脱退した会員に対し、その負担に帰すべき損失額の払込みを請求することができる。

4 第一項又は前項の規定による請求権は、脱退後二年間行わないときは、時効によつて消滅する。

5 脱退した会員が会員商品取引所に対する債務を完済するまでは、会員商品取引所は、持分の払戻しを停止することができる。

     第三款 機関

 (役員)

第四十六条 会員商品取引所に、次の役員を置く。

 理事長 一人

 理事 二人以上

 監事 二人以上

 (理事長及び理事の権限)

第四十七条 理事長は、会員商品取引所を代表し、その事務を総理する。

2 理事は、定款で定めるところにより、会員商品取引所を代表し、理事長を補佐して会員商品取引所の事務を掌理し、理事長に事故があるときにはその職務を代理し、理事長が欠員のときにはその職務を行う。

3 会員商品取引所の事務の執行は、定款に別段の定めがないときは、理事長及び理事の過半数で決する。

 (監事の権限)

第四十八条 監事は、会員商品取引所の事務を監査する。

2 監事は、いつでも理事長若しくは理事に対して事務の報告を求め、又は会員商品取引所の事務及び財産の状況を調査することができる。

3 監事は、理事長が会員総会に提出しようとする書類を調査し、会員総会にその意見を報告しなければならない。

 (役員の欠格条件)

第四十九条 第十五条第二項第一号イからルまでのいずれかに該当する者は、会員商品取引所の役員となることができない。

2 会員商品取引所の役員が前項に規定する者に該当することとなつたときは、その職を失う。

 (役員の選任)

第五十条 会員商品取引所の役員は、次項の規定により選任される理事を除き、定款で定めるところにより、会員総会において、会員が選挙する。ただし、設立当時の役員は、創立総会において、会員になろうとする者が選挙する。

2 理事長は、定款に特別の定めがある場合には、理事の過半数の同意を得て、定款で定める数の理事を選任する。

 (役員の任期)

第五十一条 役員の任期は、三年以内において定款で定める期間とする。

2 設立当時の役員の任期は、前項の規定にかかわらず、創立総会において定める期間とする。ただし、その期間は、一年を超えることができない。

 (仮理事及び仮監事)

第五十二条 主務大臣は、理事又は監事の職を行う者がない場合において、必要があると認めるときは、仮理事又は仮監事を選任することができる。

 (理事長及び理事の責任)

第五十三条 理事長又は理事がその任務を怠つたときは、その理事長又は理事は、会員商品取引所に対して連帯して損害賠償の責めに任ずる。

2 理事長又は理事が法令又は定款に違反する行為をしたときは、会員総会の決議によつた場合でもその理事長又は理事は、第三者に対して連帯して損害賠償の責めに任ずる。

 (役員の解任の請求)

第五十四条 会員は、総会員の五分の一以上の連署をもつて、役員の解任を請求することができる。この場合において、その請求につき、総会員の半数以上が出席する会員総会において、出席会員の三分の二以上の同意があつたときは、その請求に係る役員は、その職を失う。

2 前項の規定による解任の請求は、理事長及び理事の全員又は監事の全員について、同時にしなければならない。ただし、法令又は定款若しくは業務規程に違反したことを理由として解任を請求するときは、この限りでない。

3 第一項の規定による解任の請求は、その理由を記載した書面を理事長に提出してしなければならない。

4 第一項の規定による解任の請求があつたときは、理事長は、その請求を会員総会の議に付し、かつ、会員総会の会日から十日前までに、その請求に係る役員に対し、前項の規定による書面を送付し、かつ、会員総会において弁明する機会を与えなければならない。

5 第五十九条第三項、第六項及び第七項の規定は、前項の場合について準用する。

 (役員の兼職禁止)

第五十五条 会員商品取引所の役員は、他の商品取引所の役員の地位を占めてはならない。

2 理事長又は理事は、その者が理事長又は理事となつている会員商品取引所の監事と、監事は、その者が監事となつている会員商品取引所の使用人又は理事長若しくは理事と兼ねてはならない。

 (理事の自己契約等の禁止)

第五十六条 会員商品取引所が理事長又は理事と契約をするときは、監事が会員商品取引所を代表する。会員商品取引所と理事長又は理事との訴訟についても、また同様とする。

 (定款等の備置き及び閲覧等)

第五十七条 理事長は、定款及び業務規程を会員商品取引所の各事務所に、会員名簿を主たる事務所に備えて置かなければならない。

2 理事長は、会員総会の議事録を十年間主たる事務所に、その謄本を五年間従たる事務所に備えて置かなければならない。

3 会員名簿には、各会員について次に掲げる事項を記載し、又は記録しなければならない。

 一 氏名又は商号若しくは名称及び住所

 二 加入年月日

 三 出資口数、出資金額及びその払込年月日

 四 取引をする商品市場における上場商品又は上場商品指数

 五 商品取引員であるときは、許可年月日

4 会員及び会員商品取引所の債権者は、事業時間内いつでも、理事長に対し、次に掲げる請求をすることができる。ただし、第二号又は第四号の請求をするには、会員商品取引所の定める費用を支払わなければならない。

 一 第一項及び第二項の書類の閲覧の請求

 二 第一項及び第二項の書類の謄本又は抄本の交付の請求

 三 第一項及び第二項の書類の作成に代えて電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下同じ。)の作成がされているときは、当該電磁的記録に記録された情報の内容を主務省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求

 四 前号の電磁的記録に記録された情報を電磁的方法であつて主務省令で定めるものにより提供すること又は当該情報の内容を記載した書面の交付の請求

5 理事長は、前項の規定による請求があつたときは、正当な理由がないのにこれを拒んではならない。

 (商法等の準用)

第五十八条 商法第二百五十四条第三項、第二百六十六条第五項、第二百六十七条第一項及び第三項から第七項まで並びに第二百六十八条から第二百六十八条ノ三までの規定は理事長、理事及び監事について、民法(明治二十九年法律第八十九号)第五十五条並びに商法第三十九条第二項、第七十八条、第二百六十二条及び第二百六十九条の規定は理事長及び理事について、第五十三条及び商法第二百七十八条の規定は監事について準用する。この場合において、同法第二百六十七条第四項中「前三項」とあるのは、「第一項及前項」と読み替えるものとする。

 (会員総会の招集)

第五十九条 理事長は、定款で定めるところにより、毎事業年度一回通常会員総会を招集しなければならない。

2 理事長は、必要があると認めるときは、定款で定めるところにより、いつでも臨時会員総会を招集することができる。

3 会員が総会員の五分の一以上の者の同意をもつて、会議の目的たる事項及び招集の理由を記載した書面を理事長に提出して、会員総会の招集を請求したときは、理事長は、その請求があつた日から二十日以内に、臨時会員総会を招集しなければならない。

4 前項の場合において、電磁的方法により議決権を行うことが定款で定められているときは、同項の規定による書面の提出に代えて、当該書面に記載すべき事項及び理由を当該電磁的方法により提出することができる。この場合において、当該書面に記載すべき事項及び理由を当該電磁的方法により提出した会員は、当該書面を提出したものとみなす。

5 前項前段の電磁的方法(主務省令で定める方法を除く。)により行われた当該書面に記載すべき事項及び理由の提供は、理事長の使用に係る電子計算機に備えられたファイルへの記録がされた時に当該理事長に到達したものとみなす。

6 理事長の職務を行う者がないとき、又は第三項の請求があつた場合において理事長が正当な理由がないのに招集の手続をしないときは、監事は、遅滞なく、会員総会を招集しなければならない。

7 前項の場合において、監事の職務を行う者がないとき、又は監事が正当な理由がないのに同項の手続をしないときは、第三項の会員は、主務大臣の承認を得て、会員総会を招集することができる。

8 会員総会を招集するには、会日から十日前までに、各会員に対して、書面をもつて招集の通知を発しなければならない。ただし、第二項、第三項、第六項及び前項に規定する招集については、定款でこの期間を短縮することができる。

9 前項の通知には、会議の目的たる事項を記載し、又は記録しなければならない。

10 会員総会を招集する者は、第八項の規定による書面による通知の発出に代えて、政令で定めるところにより、会員の承諾を得て、電磁的方法により通知を発することができる。この場合において、当該通知を当該電磁的方法により発した会員総会を招集する者は、同項の規定による書面による通知を発したものとみなす。

 (会員総会の決議事項)

第六十条 この法律に特別の定めがあるもののほか、次に掲げる事項は、会員総会の決議を経なければならない。

 一 定款の変更

 二 貸借対照表、損益計算書、業務報告書、剰余金処分案及び損失処理案の承認

 三 経費の賦課及び徴収の方法

 四 解散

 五 合併

 六 会員の除名

 七 その他定款で定める事項

 (会員総会の特別決議事項)

第六十一条 前条第一号及び第四号から第六号までに掲げる事項は、総会員の半数以上が出席し、その議決権の三分の二以上の多数による決議を経なければならない。

 (会員総会の議事)

第六十二条 会員総会の議事は、この法律又は定款に特別の定めがある場合を除いて、出席した会員の議決権の過半数で決し、可否同数のときは、議長の決するところによる。

2 議長は、会員総会において選任する。

3 議長は、会員として会員総会の決議に加わる権利を有しない。

4 会員総会においては、第五十九条第八項の規定によりあらかじめ通知した事項についてのみ決議することができる。ただし、定款で別段の定めをしたときは、この限りでない。

5 会員総会の議事録には、出席した監事も署名しなければならない。

 (商法等の準用)

第六十三条 商法第二百四十三条、第二百四十四条第一項から第四項まで及び第二百四十七条から第二百五十二条までの規定は会員総会について、非訟事件手続法第百三十九条(第六号に係る部分に限る。)及び第百四十条の規定は会員総会(創立総会を含む。)の決議を取り消し、又はその不存在若しくは無効を確認する判決が確定した場合について準用する。この場合において、商法第二百四十三条中「第二百三十二条」とあるのは「商品取引所法第五十九条第八項」と、同法第二百四十四条第四項において準用する同法第三十三条ノ二中「法務省令」とあるのは「主務省令」と読み替えるものとする。

     第四款 計算

 (損失てん補準備金)

第六十四条 会員商品取引所は、定款で定めるところにより、毎事業年度の剰余金の百分の十以上を損失てん補準備金として積み立てなければならない。

2 前項の準備金は、損失のてん補に充てる場合を除いては、取り崩してはならない。

 (剰余金の配当禁止)

第六十五条 会員商品取引所は、剰余金の分配をしてはならない。

 (決算関係書類等の提出)

第六十六条 理事長は、通常会員総会の会日の二週間前までに、財産目録、貸借対照表、損益計算書、業務報告書及び剰余金処分案又は損失処理案(これらのものが電磁的記録で作成され、又はその作成に代えて電磁的記録の作成がされている場合における当該電磁的記録を含む。次条において「決算関係書類等」という。)を監事に提出しなければならない。

 (決算関係書類等の記載事項等)

第六十七条 決算関係書類等に記載し、又は記録すべき事項及びその記載又は記録の方法は、主務省令で定める。

 (商法の準用)

第六十八条 商法第二百八十一条第二項及び第三項、第二百八十二条第一項及び第二項、第二百八十三条第一項及び第四項本文並びに第二百八十五条の規定は、会員商品取引所の計算について準用する。この場合において、同法第二百八十一条第二項中「前項第一号又ハ第四号ニ掲グルモノ」とあるのは「財産目録、貸借対照表又ハ剰余金処分案若ハ損失処理案」と、同項において準用する同法第三十三条ノ二第一項中「法務省令」とあるのは「主務省令」と、同法第二百八十一条第三項中「第一項第二号若ハ第三号ニ掲グル書類又ハ同項ノ附属明細書」とあるのは「損益計算書又ハ業務報告書」と、同法第二百八十二条第一項中「第二百八十一条第一項ニ掲グルモノ」とあるのは「商品取引所法第六十六条ニ規定スル決算関係書類等」と、同条第二項中「株主及会社ノ債権者」とあるのは「会員及会員商品取引所ノ債権者」と、「営業時間内」とあるのは「事業時間内」と、同項第三号及び第四号中「法務省令」とあるのは「主務省令」と、同法第二百八十三条第一項中「第二百八十一条第一項各号ニ掲グルモノ」とあるのは「商品取引所法第六十六条ニ規定スル決算関係書類等(財産目録ヲ除ク)」と、「同項第三号ニ掲グルモノ」とあるのは「業務報告書」と、「同項第一号、第二号及第四号ニ掲グルモノ」とあるのは「同条ニ規定スル決算関係書類等(財産目録及業務報告書ヲ除ク)」と、同条第四項本文中「貸借対照表又ハ其ノ要旨」とあるのは「貸借対照表」と、同法第二百八十五条中「会計帳簿」とあるのは「貸借対照表」と、「第三十四条ノ規定ニ拘ラズ法務省令」とあるのは「主務省令」と読み替えるものとする。

     第五款 解散及び清算

 (会員商品取引所の解散)

第六十九条 会員商品取引所は、次に掲げる事由によつて解散する。

 一 定款で定めた存立期間の満了又は解散事由の発生

 二 会員総会の決議

 三 合併(合併により当該会員商品取引所が消滅する場合の当該合併に限る。第七十一条及び第七十二条において同じ。)

 四 破産

 五 設立の許可の取消し

 六 会員の数がすべての商品市場について十人以下となつたこと。

 (一部の商品市場の閉鎖)

第七十条 会員商品取引所は、その開設する商品市場において取引をする会員の数が十人以下となつたときは、前条第六号に掲げる事由により解散する場合を除くほか、当該商品市場における取引を停止し、第百五十五条第一項の規定による定款の変更の認可の申請をしなければならない。

 (清算人)

第七十一条 会員商品取引所が解散したときは、合併及び破産による解散の場合を除いては、理事長及び理事がその清算人となる。ただし、会員総会において他人を選任したときは、この限りでない。

 (解散の登記)

第七十二条 会員商品取引所が解散したときは、合併及び破産による解散の場合を除くほか、主たる事務所の所在地においては二週間以内に、従たる事務所の所在地においては三週間以内に、解散の登記をしなければならない。

 (清算結了の登記)

第七十三条 会員商品取引所の清算が結了したときは、第七十七条第一項において準用する商法第四百二十七条第一項の承認があつた後、主たる事務所の所在地においては二週間以内に、従たる事務所の所在地においては三週間以内に、清算結了の登記をしなければならない。

 (解散の登記の申請)

第七十四条 会員商品取引所の解散の登記の申請書には、解散の事由を証する書面及び理事長又は会員商品取引所を代表すべき理事が清算人でない場合においては、会員商品取引所を代表すべき清算人であることを証する書面を添付しなければならない。

2 会員商品取引所が主務大臣の設立の許可の取消しの処分により解散する場合における解散の登記は、主務大臣の嘱託によつてする。

 (清算結了の登記の申請)

第七十五条 第七十三条の規定による登記の申請書には、清算人が第七十七条第一項において準用する商法第四百二十七条第一項の承認を得たことを証する書面を添付しなければならない。

 (会員商品取引所の合併の認可等)

第七十六条 会員商品取引所を全部又は一部の当事者とする合併(第百四十五条第一項の合併を除く。)は、主務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。

2 会員商品取引所が次に掲げる事由により解散したときは、その代表者であつた者は、遅滞なく、その旨を主務大臣に届け出なければならない。

 一 定款で定めた存立期間の満了又は解散事由の発生

 二 会員総会の決議

 三 破産

 四 会員の数がすべての商品市場について十人以下となつたこと。

 (商法等の準用)

第七十七条 商法第百十六条、第百二十四条、第百二十五条、第百二十八条、第百二十九条第二項及び第三項、第百三十一条、第四百十七条第二項、第四百十八条、第四百十九条、第四百二十一条から第四百二十五条まで、第四百二十六条第一項並びに第四百二十七条並びに非訟事件手続法第三十五条第二項、第三十六条、第三十七条ノ二、第百三十五条ノ二十五第二項及び第三項、第百三十六条、第百三十七条から第百三十八条まで並びに第百三十八条ノ三の規定は、会員商品取引所の清算について準用する。この場合において、商法第四百十九条第二項において準用する同法第三十三条ノ二第一項中「法務省令」とあるのは「主務省令」と、同法第四百二十一条第一項中「官報ヲ以テ公告」とあるのは「公告」と読み替えるものとする。

2 第四十八条第二項及び第三項、第五十三条、第五十五条から第五十七条まで、第五十九条並びに第六十六条並びに商法第七十六条から第七十八条まで、第二百四十四条第二項から第四項まで、第二百四十七条、第二百四十九条、第二百五十四条第三項、第二百六十六条第五項、第二百六十七条第一項及び第三項から第七項まで、第二百六十八条から第二百六十九条まで、第二百七十八条、第二百八十二条第一項及び第二項並びに第二百八十三条第一項及び第四項本文の規定は、会員商品取引所の清算人について準用する。この場合において、第六十六条中「財産目録、貸借対照表、損益計算書、業務報告書及び剰余金処分案又は損失処理案」とあるのは「財産目録、貸借対照表及び事務報告書」と、同法第七十六条及び第七十七条第一項中「総社員ノ同意」とあるのは「会員総会ノ決議」と、同法第二百四十四条第四項中「第一項」とあるのは「第二項」と、同項において準用する同法第三十三条ノ二中「法務省令」とあるのは「主務省令」と、同法第二百六十七条第四項中「前三項」とあるのは「第一項及前項」と、同法第二百八十二条第一項中「第二百八十一条第一項ニ掲グルモノ」とあるのは「商品取引所法第七十七条第二項ニ於テ準用スル同法第六十六条ニ規定スル決算関係書類等」と、同条第二項中「株主及会社ノ債権者」とあるのは「会員及会員商品取引所ノ債権者」と、「営業時間内」とあるのは「事業時間内」と、同項第三号及び第四号中「法務省令」とあるのは「主務省令」と、同法第二百八十三条第一項中「第二百八十一条第一項各号ニ掲グルモノ」とあるのは「商品取引所法第七十七条第二項ニ於テ準用スル同法第六十六条ニ規定スル決算関係書類等(財産目録ヲ除ク)」と、「同項第三号ニ掲グルモノ」とあるのは「業務報告書」と、「同項第一号、第二号及第四号ニ掲グルモノ」とあるのは「同法第七十七条第二項ニ於テ準用スル同法第六十六条ニ規定スル決算関係書類等(財産目録及業務報告書ヲ除ク)」と、同条第四項本文中「貸借対照表又ハ其ノ要旨」とあるのは「貸借対照表」と読み替えるものとする。

3 商業登記法第六十一条第一項の規定は、会員商品取引所の解散の登記について準用する。

    第三節 株式会社商品取引所

 (株式会社商品取引所の許可)

第七十八条 株式会社商品取引所になろうとする者は、主務大臣の許可を受けなければならない。

 (許可の申請)

第七十九条 前条の許可を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した申請書を主務大臣に提出しなければならない。

 一 商号

 二 資本の額

 三 本店、支店その他の営業所の所在地

 四 上場商品又は上場商品指数

 五 役員の氏名及び住所

 六 取引参加者の氏名又は商号若しくは名称及び取引参加者が取引をする商品市場における上場商品又は上場商品指数

2 前項の申請書には、定款、業務規程、受託契約準則、紛争処理規程、市場取引監視委員会規程その他主務省令で定める書類を添付しなければならない。

 (許可の基準等)

第八十条 主務大臣は、第七十八条の許可の申請が次に掲げる基準に適合していると認めるときは、許可をしなければならない。

 一 許可申請者が株式会社でその資本の額が政令で定める金額以上のものであること。

 二 申請に係る商品市場が、次に掲げる商品市場の区分に応じ、それぞれ次に定める基準に適合していること。

  イ 上場商品に係る商品市場 当該商品市場において取引をしようとする取引参加者の合計数が二十人以上であり、かつ、その過半数の者が、一年以上継続して当該商品市場における上場商品構成物品の売買等を業として行つている者であること。

  ロ 上場商品指数に係る商品市場 当該商品市場において取引をしようとする取引参加者の合計数が二十人以上であり、かつ、その過半数の者が、一年以上継続して当該商品市場における上場商品指数対象物品の売買等を業として行つている者であること。

 三 申請に係る上場商品又は上場商品指数の先物取引を公正かつ円滑にするために十分な取引量が見込まれることその他上場商品構成物品等の取引の状況に照らし、許可申請者が当該先物取引をする株式会社商品取引所になることが当該上場商品構成物品等の生産及び流通を円滑にするため必要かつ適当であること。

 四 上場商品に係る商品市場を開設しようとする場合にあつては、上場商品構成物品の売買等を業として行つている者の取引の状況その他の当該上場商品構成物品に係る経済活動の状況に照らして、当該上場商品構成物品を一の商品市場で取引することが適当であることとして政令で定める基準に適合すること。

 五 二以上の商品指数を一の上場商品指数として商品市場を開設しようとする場合にあつては、当該二以上の商品指数の対象となる物品の大部分が共通していること。

 六 定款、業務規程、受託契約準則、紛争処理規程及び市場取引監視委員会規程の規定が法令に違反せず、かつ、定款、業務規程、受託契約準則、紛争処理規程又は市場取引監視委員会規程に規定する取引の方法又は管理、取引参加者の資格、取引参加者の数の最高限度を定めた場合におけるその最高限度、特別担保金の預託義務を定めた場合におけるその預託に関する事項その他の事項が適当であつて、商品市場における取引の公正を確保し、及び委託者を保護するため十分であること。

 七 許可申請者が商品市場を適切に運営するに足りる人的構成を有するものであること。

 八 許可申請者が株式会社商品取引所としてこの法律の規定に適合するように組織されるものであること。

2 主務大臣は、第七十八条の許可の申請が次の各号のいずれかに該当する場合には、前項の規定にかかわらず、同条の許可をしてはならない。

 一 許可申請者が第十五条第二項第一号ハからホまで、リ又はヲのいずれかに該当する者であるとき。

 二 申請書又はこれに添付すべき書類のうちに重要な事項について虚偽の記載があるとき。

3 主務大臣は、株式会社商品取引所としての存立期間又は商品市場の開設期限が定款に記載され、又は記録されている第七十八条の許可の申請があつた場合においては、第一項第三号の基準に代えて、申請に係る上場商品又は上場商品指数の先物取引を公正かつ円滑にするために十分な取引量が見込まれないことその他上場商品構成物品等の取引の状況に照らし、当該先物取引をする株式会社商品取引所になることが当該上場商品構成物品等の生産及び流通に著しい支障を及ぼし、又は及ぼすおそれがあることに該当しないことを同号の基準とし、当該基準並びに同項第四号及び第五号の基準の適用は、当該存立期間又は開設期限までの間について判断して行うものとする。

4 第十五条第四項から第十一項までの規定は、第七十八条の許可について準用する。

 (定款)

第八十一条 株式会社商品取引所の定款には、商法第百六十六条第一項各号に掲げる事項のほか、次に掲げる事項を記載し、又は記録しなければならない。

 一 取引参加者に対する監査及び制裁に関する事項

 二 商品市場外における取引参加者間の契約に対する定款、業務規程、受託契約準則及び紛争処理規程の拘束力に関する事項

 三 商品市場に関する次に掲げる事項

  イ 上場商品又は上場商品指数

  ロ 上場商品又は上場商品指数ごとの取引の種類

  ハ 取引の決済の方法

2 株式会社商品取引所の定款には、前項に規定する事項のほか、株式会社商品取引所としての存立期間又は商品市場の開設期限を定めたときは、その存立期間又は開設期限を記載し、又は記録するものとする。

 (株式会社商品取引所の取引参加者)

第八十二条 株式会社商品取引所は、業務規程で定めるところにより、その開設する商品市場ごとに、次の各号に掲げる商品市場の区分に応じ、当該各号に定める者に、当該株式会社商品取引所の開設する当該商品市場における取引を行うための取引資格を与えることができる。

 一 上場商品に係る商品市場 次に掲げる者

  イ 当該商品市場における上場商品構成物品(当該上場商品構成物品の主たる原料若しくは材料となつている物又は当該上場商品構成物品を主たる原料若しくは材料とする物で定款で定めるものを含む。)の売買等を業として行つている者

  ロ 商品取引員

  ハ イ及びロに掲げる者のほか、第三十条第一項第三号に掲げる者であつて当該商品市場における上場商品構成物品との関係に関し政令で定める要件に該当するもの

 二 上場商品指数に係る商品市場 次に掲げる者

  イ 当該商品市場における上場商品指数対象物品(当該上場商品指数対象物品の主たる原料若しくは材料となつている物又は当該上場商品指数対象物品を主たる原料若しくは材料とする物で定款で定めるものを含む。)の売買等を業として行つている者

  ロ 商品取引員

  ハ イ及びロに掲げる者のほか、第三十条第一項第三号に掲げる者であつて当該商品市場における上場商品指数対象物品との関係に関し政令で定める要件に該当するもの

2 株式会社商品取引所は、第十五条第二項第一号イからヲまでのいずれかに該当する者に対し、取引資格を与えてはならない。

3 合併後存続する法人又は合併により設立された法人は、前項(第十五条第二項第一号ハからホまで、リ及びヲに係る部分に限る。)の規定の適用については、当該合併により消滅した法人と同一の法人とみなす。

 (取引参加者の地位の承継)

第八十三条 取引参加者につき合併があつたときは、合併後存続する法人又は合併により設立された法人は、その取引参加者の地位を承継する。

 (取引資格の喪失)

第八十四条 取引参加者は、三十日前までに予告して、第八十二条第一項の規定により与えられた取引資格を喪失することができる。

2 前項の予告期間は、業務規程で延長することができる。ただし、その期間は、一年を超えることができない。

3 取引参加者は、第一項に規定する場合のほか、次に掲げる事由によつて、第八十二条第一項の規定により与えられた取引資格を喪失する。

 一 第八十二条第一項各号のいずれにも該当しないこととなつたこと。

 二 その者が取引をする商品市場のすべてが第九十五条の規定により閉鎖されたこと。

 三 死亡又は解散

 四 取引資格の取消し

 (役員又は取引参加者の氏名等の変更)

第八十五条 株式会社商品取引所は、第七十九条第一項第三号、第五号又は第六号に掲げる事項(本店の所在地を除く。)について変更があつたときは、遅滞なく、その旨を記載した変更届出書を主務大臣に提出しなければならない。

2 前項の変更届出書には、その変更を証する書面及び主務省令で定める書類を添付しなければならない。

 (議決権の保有制限)

第八十六条 何人も、株式会社商品取引所の総株主の議決権(商法第二百十一条ノ二第四項に規定する種類の株式に係る議決権を除き、同条第五項の規定により議決権を有するものとみなされる株式に係る議決権を含む。以下この条及び次条において同じ。)の百分の五を超える議決権(取得又は保有の態様その他の事情を勘案して主務省令で定めるものを除く。以下この条において「対象議決権」という。)を取得し、又は保有してはならない。

2 前項の規定は、保有する対象議決権の数に増加がない場合その他の主務省令で定める場合において、株式会社商品取引所の総株主の議決権の百分の五を超える対象議決権を取得し、又は保有することとなるときには、適用しない。ただし、当該株式会社商品取引所の総株主の議決権の百分の五を超える部分の対象議決権については、その超えることとなつた日から一年を超えて、これを保有してはならない。

3 次の各号に掲げる場合における前二項の規定の適用については、当該各号に定める対象議決権は、これを取得し、又は保有するものとみなす。

 一 金銭の信託契約その他の契約又は法律の規定に基づき、株式会社商品取引所の対象議決権を行使することができる権限又は当該議決権の行使について指図を行うことができる権限を有し、又は有することとなる場合 当該対象議決権

 二 株式の所有関係、親族関係その他の政令で定める特別の関係にある者が株式会社商品取引所の対象議決権を取得し、又は保有する場合 当該特別の関係にある者が取得し、又は保有する対象議決権

4 前三項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。

 (発行済株式の総数等の縦覧)

第八十七条 株式会社商品取引所は、主務省令で定めるところにより、その発行済株式の総数、総株主の議決権の数その他の主務省令で定める事項を、公衆の縦覧に供しなければならない。

 (資本の減少の認可等)

第八十八条 株式会社商品取引所は、その資本の額を減少しようとするときは、主務省令で定めるところにより、主務大臣の認可を受けなければならない。

2 株式会社商品取引所は、その資本の額を増加しようとするときは、主務省令で定めるところにより、主務大臣に届け出なければならない。

 (仮取締役、仮監査役等)

第八十九条 主務大臣は、株式会社商品取引所の取締役、代表取締役、執行役、代表執行役又は監査役の職務を行う者がない場合において、必要があると認めるときは、仮取締役、仮代表取締役、仮執行役、仮代表執行役又は仮監査役を選任することができる。

2 商法第二百五十八条第二項(同法第二百六十一条第三項及び第二百八十条第一項並びに株式会社の監査等に関する商法の特例に関する法律(昭和四十九年法律第二十二号。以下「商法特例法」という。)第二十一条の九第六項、第二十一条の十四第七項第五号及び第二十一条の十五第三項において準用する場合を含む。)の規定は、株式会社商品取引所には、適用しない。

 (主務大臣の嘱託登記)

第九十条 主務大臣は、前条第一項の規定により、仮取締役、仮代表取締役、仮執行役、仮代表執行役又は仮監査役を選任したときは、当該株式会社商品取引所の本店及び支店の所在地の登記所にその旨の登記を嘱託しなければならない。

2 前項の規定により主務大臣が登記を嘱託するときは、嘱託書に、当該登記の原因となる事由に係る処分を行つたことを証する書面を添付しなければならない。

 (役員等の兼職禁止)

第九十一条 株式会社商品取引所の役員は、他の商品取引所の役員の地位を占めてはならない。

2 前項の規定は、株式会社商品取引所の清算人について準用する。

 (役員の欠格条件)

第九十二条 第四十九条の規定は、株式会社商品取引所の役員について準用する。

 (業務規程等の備置き及び閲覧等)

第九十三条 取締役(商法特例法第一条の二第三項に規定する委員会等設置会社(以下「委員会等設置会社」という。)にあつては、執行役)は、業務規程を株式会社商品取引所の各営業所に、取引参加者名簿を本店に備えて置かなければならない。

2 取引参加者名簿には、各取引参加者について次に掲げる事項を記載し、又は記録しなければならない。

 一 氏名又は商号若しくは名称及び住所

 二 取引資格取得年月日

 三 取引をする商品市場における上場商品又は上場商品指数

 四 商品取引員であるときは、許可年月日

3 第五十七条第四項及び第五項の規定は、第一項の規定により備えて置く業務規程及び取引参加者名簿について準用する。この場合において、同条第四項中「会員及び会員商品取引所の債権者」とあるのは「株式会社商品取引所の株主、取引参加者及び債権者」と、「事業時間内」とあるのは「営業時間内」と、同項及び同条第五項中「理事長」とあるのは「取締役(委員会等設置会社にあつては、執行役)」と読み替えるものとする。

4 株式会社商品取引所に対する商法第二百六十三条第二項の適用については、同項中「端株主及新株予約権ヲ有スル者」とあるのは、「端株主、新株予約権ヲ有スル者及取引参加者」とする。

 (許可の失効)

第九十四条 株式会社商品取引所が次の各号のいずれかに該当するときは、第七十八条の許可は、効力を失う。

 一 定款で定めた株式会社商品取引所としての存立期間の満了

 二 分割により営業の全部を承継させ、又は営業の全部を譲渡したとき。

 三 取引参加者の数がすべての商品市場について十人以下となつたとき。

 四 解散したとき。

 五 設立、合併(当該合併により設立される者が株式会社商品取引所であるものに限る。)又は新設分割(当該新設分割により設立される者が株式会社商品取引所であるものに限る。)を無効とする判決が確定したとき。

2 前項第二号、第三号又は第五号の規定により許可が失効したときは、その代表者又は代表者であつた者は、遅滞なく、その旨を主務大臣に届け出なければならない。

 (一部の商品市場の閉鎖)

第九十五条 株式会社商品取引所は、その開設する商品市場において取引をする取引参加者の数が十人以下となつたときは、前条第一項第三号に該当する場合を除くほか、当該商品市場における取引を停止し、第百五十五条第一項の規定による定款の変更の認可の申請をしなければならない。

 (株式会社商品取引所の合併の認可等)

第九十六条 次に掲げる事項は、主務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。

 一 株式会社商品取引所の解散についての株主総会の決議

 二 株式会社商品取引所を全部又は一部の当事者とする合併(第百四十五条第一項の合併を除く。)

2 株式会社商品取引所が前項に掲げる事由以外の事由により解散したときは、その代表者であつた者は、遅滞なく、その旨を主務大臣に届け出なければならない。ただし、主務省令で定める場合は、この限りでない。

    第四節 商品市場における取引

 (取引資格)

第九十七条 会員商品取引所の開設する商品市場における取引は、当該会員商品取引所の会員であつて、第八十二条第一項各号に掲げる商品市場の区分に応じ当該各号に定めるものでなければすることができない。

2 株式会社商品取引所の開設する商品市場における取引は、当該商品市場における取引参加者でなければすることができない。

3 前二項の規定は、第一項の会員又は前項の取引参加者から委託を受けて商品清算取引を行う場合には、適用しない。

 (相互決済結了取引取決めに係る取引資格)

第九十八条 前条の規定にかかわらず、商品取引所は、定款(株式会社商品取引所にあつては、業務規程。次条第一項、第百条、第百一条第一項、第百九条第一項、第百十三条第一項(第百十四条において準用する場合を含む。)及び第百十四条において同じ。)で定めるところにより、当該商品取引所と相互決済結了取引取決めを締結した他の商品取引所(商品取引所に相当する外国の施設を含む。次項において同じ。)の会員等に、当該相互決済結了取引取決めに基づいて取引の決済を結了させるための取引を行う目的の範囲内において、当該商品取引所の商品市場における取引をすることができる資格を与えることができる。

2 前項に規定する相互決済結了取引取決めとは、当該商品取引所及び他の商品取引所が、それぞれ、他の商品取引所の会員等又は当該商品取引所の会員等に、他の商品取引所の商品市場(商品市場に相当する外国の市場を含む。以下この項において同じ。)又は当該商品取引所の商品市場において決済を結了していない取引について、当該商品取引所の商品市場又は他の商品取引所の商品市場においてその取引の決済を結了させるための取引をすることを、相互に認めるための取決めをいう。

3 第一項の規定に基づき商品取引所により取引資格を与えられた者は、同項に規定する目的の範囲内において、第百一条第一項から第四項まで、第百三条、第百四条第三項及び第四項、第百八条第一項、第百十三条から第百十五条まで、第百十八条、第百五十七条、第百五十九条第一項、第百六十条第一項、第百六十五条、第百七十九条並びに第百八十八条の規定の適用については、会員等とみなす。この場合において、第百十三条第一項(第百十四条及び第百八十八条において準用する場合を含む。)中「から脱退した」とあるのは「において取引をすることができる資格を喪失した」と、第百六十条第一項及び第百六十五条中「の除名」とあるのは「の取引をすることができる資格の取消し」とする。

 (会員等の純資産額)

第九十九条 商品取引所は、その定款をもつて、商品市場ごとに、主務省令で定めるところにより、当該商品市場において取引をする会員等の純資産額の最低額を定めなければならない。ただし、当該商品市場において第百五条第二号又は第三号に掲げる方法による決済を行う場合については、この限りでない。

2 商品取引所は、前項の規定により会員等の純資産額の最低額を定めるときは、二以上の商品市場において、又は他の商品取引所の商品市場において取引をする会員等の純資産額の最低額が他の会員等の純資産額の最低額より多い額となるようにしなければならない。

3 会員等の純資産額が前二項の規定による最低額を下回ることとなつたときは、商品取引所は、遅滞なく、その者の商品市場における取引を停止し、かつ、その旨を主務大臣に報告しなければならない。

4 前項の場合において、当該会員等の商品市場における取引の停止をした日から六月以内にその者の純資産額が第一項又は第二項の規定による最低額以上になつたときは、商品取引所は、遅滞なく、前項の規定による取引の停止を解除し、かつ、その旨を主務大臣に報告しなければならない。

5 第三項の場合において、会員又は取引参加者の純資産額が前項に規定する期間内に第一項又は第二項の規定による最低額以上とならなかつたときは、商品取引所は、遅滞なく、当該会員の除名又は当該取引参加者の取引資格の取消しを行わなければならない。

6 商品取引所は、第三項の規定によりその取引を停止したとき、又は前項の規定により会員の除名若しくは取引参加者の取引資格の取消しを行つたときは、その理由を示し、遅滞なく、その旨を本人に通知しなければならない。

7 第一項から第五項までの純資産額は、資産の合計金額から負債の合計金額を控除した額とし、主務省令で定めるところにより計算しなければならない。

 (会員等の数)

第百条 商品取引所は、その定款をもつて、商品市場ごとに、当該商品市場において取引をする会員等の数又は委託を受けて当該商品市場において取引をする会員等の数の最高限度を設定することができる。

 (信認金)

第百一条 会員等は、定款で定めるところにより、商品取引所に対し、当該会員等が取引をする商品市場ごとに信認金を預託しなければならない。

2 会員等は、前項の信認金を預託した後でなければ、商品市場において取引をしてはならない。

3 信認金は、有価証券(国債証券、地方債証券並びに特別の法律により法人の発行する債券、証券取引所の開設する市場において売買取引されている社債券及び株券その他の政令で定める有価証券をいう。)をもつて、これに充てることができる。

4 前項の有価証券の充用価格は、時価を参酌して主務省令で定めるところにより算出した価格を超えてはならない。

5 商品取引員である会員等に対して商品市場における取引を委託した者(次項及び第百八条第二項において「取引委託者」という。)は、その委託により生じた債権に関し、当該商品市場についての当該会員等の信認金について、他の債権者に先立つて弁済を受ける権利を有する。

6 前項の優先弁済を受ける権利が互いに競合するときは、会員等でない取引委託者の有する権利は、会員等である取引委託者の有する権利に対し優先する。

7 商品取引所は、商品取引債務引受業を行うことにより取得した会員等に対する債権と当該会員等に対する信認金に係る債務を相殺してはならない。

 (業務規程)

第百二条 商品取引所は、その業務規程において、その開設する商品市場ごとに、当該商品市場における次に掲げる事項(会員商品取引所にあつては、第一号から第三号までに掲げる事項を除く。)に関する細則を定めなければならない。

 一 取引参加者に関する事項

 二 信認金に関する事項

 三 取引証拠金に関する事項

 四 商品市場における取引の対象とする商品たる物品、商品指数又はオプション(実物オプションを含む。)

 五 取引の期限

 六 取引の開始及び終了

 七 取引の停止

 八 取引の契約の締結及びその制限に関する事項

 九 受渡しその他の決済の方法

 十 前各号に掲げる事項のほか、取引に関し必要な事項

 (取引証拠金)

第百三条 商品取引所は、商品市場における取引(第百五条第一号に掲げる方法による決済を行う商品市場における取引に限り、第二条第十項第一号ニに掲げるものを除く。以下この条において同じ。)について、主務省令で定めるところにより、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める者から、取引証拠金の預託を受けなければならない。

 一 会員等が自己の計算において商品市場における取引を行う場合又は会員等がその受託した商品市場における取引(次項の規定に基づき委託証拠金の預託を受けて受託したものに限る。)を行う場合 当該会員等

 二 会員等がその受託した商品市場における取引(その委託の取次ぎを受託した者(以下この条において「取次者」という。)から受託したものを除く。)を行う場合(前号に掲げる場合を除く。) 当該取引の委託者(会員等に対して商品市場における取引を委託した者であつて取次者でないものをいう。次項において同じ。)

 三 会員等がその受託した商品市場における取引(第三項の規定に基づき取次証拠金の預託を受けている取次者から受託したものに限る。)を行う場合(第一号に掲げる場合を除く。) 当該取次者

 四 会員等がその受託した商品市場における取引(取次者から受託したものに限る。)を行う場合(第一号及び前号に掲げる場合を除く。) 当該取引の委託の取次ぎの委託をした者(以下この条において「取次委託者」という。)

2 会員等は、商品市場における取引の受託について、主務省令で定めるところにより、委託者又は取次者(当該取引が、次項の規定に基づく取次証拠金の預託を取次委託者から受けていない取次者から受託したものである場合にあつては、取次委託者)の承諾を得て、その者をして、当該会員等に委託証拠金を預託させることができる。

3 取次者は、商品市場における取引の委託の取次ぎの受託について、主務省令で定めるところにより、取次委託者の承諾を得て、その者をして、当該取次者に取次証拠金を預託させることができる。

4 商品取引所は、主務省令で定めるところにより、第一項の規定に基づき預託を受けた取引証拠金を管理しなければならない。

5 第一項の取引証拠金、第二項の委託証拠金及び第三項の取次証拠金は、第百一条第三項に規定する有価証券又は当該商品取引所若しくは他の商品取引所の開設する商品市場における取引の決済のため受渡しの目的物とすることができる当該商品市場の上場商品の保管を証する倉荷証券をもつて、これに充てることができる。

6 第百一条第四項の規定は、前項の有価証券又は倉荷証券の充用価格について準用する。

7 第二項又は第三項の場合において、第二項の会員等又は第三項の取次者(以下この項及び第九項において「会員等又は取次者」という。)は、主務省令で定めるところにより、主務大臣の承認を受けて、銀行その他の主務省令で定める金融機関(以下この条において「銀行等」という。)と当該会員等又は取次者のために所要の取引証拠金に相当する金額が商品取引所の指示に応じて当該商品取引所に預託される旨の契約を締結して、その旨を当該商品取引所に届け出ることができる。

8 前項の場合において、当該商品取引所は、当該契約の効力の存する間に限り、当該契約において当該商品取引所に預託されることとなつている金額に相当する取引証拠金の全部又は一部については、その預託を猶予することができる。

9 商品取引所は、商品市場における取引の公正を確保し、又は委託者を保護するため必要があると認めるときは、会員等又は取次者と第七項の契約を締結した銀行等又は当該会員等又は取次者に対し、所要の取引証拠金に相当する金額又は前項の規定により預託を猶予した取引証拠金を当該商品取引所に預託すべき旨を指示しなければならない。

 (上場商品の格付)

第百四条 上場商品の格付の方法、格付表その他格付に関する事項は、業務規程で定めなければならない。

2 前項の場合において、商品市場における取引のために、当該上場商品の等級について定められた国定規格があるときは、商品取引所は、これに従わなければならない。

3 会員等は、商品取引所が業務規程で定めるところにより行う格付に従わなければならない。

4 商品取引所は、格付人を選任する必要がある場合においては、当該商品取引所の会員等以外の者のうちから選任しなければならない。

5 前項の格付人は、商品取引所の使用人としなければならない。ただし、主務大臣の承認を受けたときは、この限りでない。

 (取引の決済)

第百五条 商品市場における取引の決済は、定款で定めるところにより、商品市場ごとに、次の各号のいずれかに掲げる方法により行わなければならない。

 一 商品取引所を経て行う方法

 二 商品取引所が第百七十三条第一項の承認を受けてその開設する商品市場における取引に基づく債務の引受けを行う方法

 三 商品取引清算機関が商品市場における取引に基づく債務の引受けを行う方法(前号に掲げる方法を除く。)

 (取引の決済の繰延べの禁止)

第百六条 商品市場における取引は、商品取引所の格付の遅延その他商品取引所(前条第三号に掲げる方法による決済を行う商品市場にあつては、当該商品市場について商品取引債務引受業を行う商品取引清算機関を含む。)につき生じた事由による場合を除くほか、その履行期を繰り延べて決済してはならない。

 (取引の臨時的開始等の届出)

第百七条 商品取引所は、商品市場ごとに、商品市場を開設することができることとなつた日以後最初にその取引を行つたとき、及び臨時に取引を開始し、若しくは終了し、又はその停止をし、若しくはその停止を解除したときは、遅滞なく、その旨を主務大臣に届け出なければならない。

 (債務不履行による損害賠償)

第百八条 会員等(第百五条第二号又は第三号に掲げる方法による決済を行う場合にあつては、清算参加者である会員等に限る。以下この条において同じ。)が商品市場における取引に基づく債務の不履行により他の会員等又は商品取引清算機関に損害を与えたときは、その損害を受けた会員等又は商品取引清算機関は、その損害を与えた会員等の当該取引に係る商品市場についての信認金及び当該取引についての取引証拠金(自己の計算による取引についてのものに限る。)について、他の債権者に先立つて弁済を受ける権利を有する。

2 第百一条第五項の規定による取引委託者が優先弁済を受ける権利は、前項の規定にかかわらず、同項の信認金についての会員等又は商品取引清算機関の権利に対して優先する。

 (特別担保金)

第百九条 第百五条第一号に掲げる方法による決済を行う場合において、商品取引所は、定款で定めるところにより、会員等をして、当該会員等が取引をする商品市場ごとに特別担保金を預託させることができる。

2 会員等は、商品市場における取引に基づく債務の不履行による債権に関し、前条第一項の規定により同項に規定する信認金及び取引証拠金について弁済を受け、なお不足があるときは、当該取引の相手方たる会員等の当該商品市場についての特別担保金について、他の債権者に先立つて弁済を受ける権利を有する。

3 会員等は、前項の規定により同項の特別担保金について弁済を受け、なお不足があるときは、他の会員等の当該商品市場についての特別担保金について、その特別担保金の額に応じて、他の債権者に先立つて弁済を受ける権利を有する。ただし、その不足する額に、その会員等の当該商品市場についての特別担保金の額の同項に規定する取引の相手方たる会員等以外の会員等の当該商品市場についての特別担保金の総額に対する割合を乗じて得た額をその不足する額から控除した残額の範囲内に限る。

4 前項の規定による弁済があつたときは、同項に規定する他の会員等は、第二項に規定する取引の相手方たる会員等に対し、求償権を有する。

 (信認金等の運用方法)

第百十条 商品取引所は、国債の保有その他主務省令で定める方法によるほか、信認金又は特別担保金として預託を受けたものを運用することができない。

 (総取引高等の公表)

第百十一条 商品取引所は、主務省令で定めるところにより、その開設する商品市場における次に掲げる事項について、速やかに、その会員等に通知し、公表しなければならない。

 一 毎日の総取引高

 二 取引の成立した対価の額又は約定価格若しくは約定指数(以下「約定価格等」という。)であつて主務省令で定めるもの

 (相場及び取引高報告書の提出等)

第百十二条 商品取引所は、主務省令で定めるところにより、当該商品取引所の開設する商品市場における毎日及び毎月の相場及び取引高報告書を作成し、これを主務大臣に提出しなければならない。

2 商品取引所は、当該商品取引所の開設する商品市場における一の会員等の自己の計算による取引であつて決済を結了していないものの数量が商品市場ごとに主務省令で定める数量を超えることとなつた場合その他その商品市場における取引の状況が主務省令で定める要件に該当することとなつた場合には、主務省令で定めるところにより、遅滞なく、その旨を主務大臣に報告しなければならない。

 (脱退前又は取引資格の喪失前にした取引の決済の結了)

第百十三条 会員が会員商品取引所から脱退した場合又は取引参加者が株式会社商品取引所の取引資格を喪失した場合において、その会員又は取引参加者が商品市場における取引の決済を結了していないときは、第三十七条第一項若しくは第二項、第四十条又は第八十三条の規定により承継する者がある場合を除き、商品取引所は、定款で定めるところにより、本人若しくはその決済が結了していない取引に係る権利及び義務を承継した者(以下この条において「承継者」という。)又は他の会員等(当該商品市場において取引をすることができる他の会員等に限る。以下この条において同じ。)をして当該取引の決済を結了させなければならない。

2 前項の場合においては、本人又はその承継者(会員又は取引参加者であるものを除く。)は、当該取引の決済を結了する目的の範囲内において、会員又は取引参加者とみなす。

3 第一項の規定により商品取引所が他の会員等をして当該取引の決済を結了させるときは、本人又はその承継者と当該会員等との間には委任契約が成立しているものとみなす。

 (取引の停止の場合における取引の決済の結了)

第百十四条 前条の規定は、会員等の商品市場における取引がこの法律又は商品取引所の定款で定めるところにより停止された場合に準用する。

 (帳簿の区分経理及び保存)

第百十五条 会員等は、主務省令で定めるところにより、商品市場における取引について、その他の取引と帳簿上区分して経理し、かつ、帳簿その他業務に関する書類を保存しておかなければならない。

 (仮装取引、なれ合い取引等の禁止)

第百十六条 何人も、商品市場における取引に関し、次に掲げる行為をしてはならない。

 一 上場商品の所有権の移転を目的としない売買取引をすること。

 二 仮装の取引をし、又は偽つて自己の名を用いないで取引をすること。

 三 自己のする取引の申込みと同時期に、それと同一の対価の額又は約定価格等において、他人が当該取引を成立させることのできる申込みをすることをあらかじめその者と通謀の上、当該取引の申込みをすること。

 四 単独で又は他人と共同して、当該商品市場における取引が繁盛であると誤解させるべき一連の取引又は当該商品市場における相場を変動させるべき一連の取引をすること。

 五 前各号のいずれかに掲げる行為の委託をし、又はその受託をし、若しくはその委託の取次ぎを受託すること。

 六 商品市場における相場が自己又は他人の市場操作によつて変動すべき旨を流布すること。

 七 商品市場における取引をする場合に、重要な事項について虚偽の表示又は誤解を生ぜしむべき表示を故意にすること。

 (仮装取引等をした者の損害賠償責任)

第百十七条 前条の規定に違反した者は、当該違反行為により形成された対価の額又は約定価格等により当該商品市場における取引又はその委託をした者が当該取引又は委託につき受けた損害を賠償する責めに任ずる。

2 前項の規定による賠償の請求権は、請求権者が前条の規定に違反する行為があつたことを知つた時から一年間又は当該行為があつた時から三年間これを行わないときは、時効によつて消滅する。

 (会員等の取引の制限)

第百十八条 主務大臣は、商品市場において、買占め、売崩しその他の方法により過当な数量の取引が行われ若しくは行われるおそれがあり、又は不当な対価の額若しくは約定価格等が形成され若しくは形成されるおそれがある場合において、商品市場における秩序を維持し、かつ、公益を保護するため必要があると認めるときは、会員等に対し、商品市場における取引又はその受託を制限することができる。

 (受託契約準則)

第百十九条 商品取引所は、その受託契約準則において、次に掲げる事項に関する細則を定めなければならない。

 一 商品市場における取引等(商品清算取引を除く。第三号において同じ。)の受託の条件

 二 受渡しその他の決済の方法

 三 前二号に掲げる事項のほか、商品市場における取引等の受託に関し必要な事項

 (紛争の処理)

第百二十条 商品取引所は、当該商品取引所の商品市場における取引に関して会員等の間、商品取引員の間又は商品取引員と委託者との間に生じた紛争について当事者である会員等、商品取引員又は委託者から仲介の申出があつたときは、紛争処理規程で定めるところにより、仲介を行うものとする。

2 商品取引所は、その紛争処理規程において、次に掲げる事項に関する細則を定めなければならない。

 一 仲介の申出手続

 二 仲介の方法

 三 前二号に掲げる事項のほか、仲介に関し必要な事項

    第五節 組織変更

 (会員商品取引所から株式会社商品取引所への組織変更)

第百二十一条 会員商品取引所は、その組織を変更して株式会社商品取引所になることができる。

 (組織変更計画書)

第百二十二条 会員商品取引所は、前条の組織変更(以下この節において「組織変更」という。)をするには、組織変更計画書を作成して、会員総会の決議により、その承認を受けなければならない。

2 前項の会員総会においては、その決議により、定款その他株式会社への組織変更に必要な事項を定めるとともに、組織変更後の株式会社の役員となるべき者を選任しなければならない。

3 第六十一条の規定は、前二項の決議について準用する。

4 第一項の会員総会の招集は、組織変更計画書の要領、組織変更後の株式会社の定款及び第二項に規定する者の選任に関する議案の要領を示してしなければならない。

5 組織変更計画書には、組織変更をする時期、会員に対する株式の割当てに関する事項その他主務省令で定める事項を記載しなければならない。

6 第一項の組織変更計画書については、これに記載すべき情報を記録した電磁的記録の作成をもつて、同項の組織変更計画書の作成に代えることができる。この場合においては、当該電磁的記録は同項の組織変更計画書と、当該電磁的記録の記録は同項の組織変更計画書の記載とみなす。

 (組織変更に係る書類の備置き等)

第百二十三条 会員商品取引所の理事長は、前条第一項の会員総会の会議開催日の十日前から組織変更の日の前日まで、組織変更計画書その他の主務省令で定める書類を主たる事務所に備えて置かなければならない。

2 前条第六項の規定は、前項の規定により備えて置く書類(組織変更計画書を除く。)について準用する。

3 第五十七条第四項及び第五項の規定は、第一項の規定により備えて置く書類について準用する。

 (商法の準用)

第百二十四条 商法第百条の規定は、組織変更の場合について準用する。この場合において、同条第一項中「会社」とあるのは「会員商品取引所」と、「官報ヲ以テ公告」とあるのは「公告」と、同条第三項中「会社」とあるのは「会員商品取引所」と読み替えるものとする。

 (組織変更手続の経過等の書類の備置き等)

第百二十五条 組織変更後の株式会社商品取引所の取締役(委員会等設置会社にあつては、執行役)は、組織変更の日から六月間、第百二十三条第一項の書類及び前条において準用する商法第百条の規定による手続の経過その他の組織変更に関する事項として主務省令で定める事項を記載した書類を本店に備えて置かなければならない。

2 第百二十二条第六項の規定は、前項の規定により備えて置く書類(第百二十三条第一項の書類を除く。)について準用する。

3 第五十七条第四項及び第五項の規定は、第一項の規定により備えて置く書類について準用する。この場合において、同条第四項中「会員及び会員商品取引所」とあるのは「組織変更後の株式会社商品取引所の株主及び当該株式会社商品取引所」と、「事業時間内」とあるのは「営業時間内」と、「理事長」とあるのは「取締役(委員会等設置会社にあつては、執行役)」と、「、会員商品取引所」とあるのは「、組織変更後の株式会社商品取引所」と、同条第五項中「理事長」とあるのは「取締役(委員会等設置会社にあつては、執行役)」と読み替えるものとする。

 (会員への株式の割当て)

第百二十六条 会員商品取引所の会員は、組織変更計画書で定めるところにより、組織変更後の株式会社商品取引所の株式の割当てを受けるものとする。

2 商法第二百二十条第一項から第三項まで並びに非訟事件手続法第百二十六条第一項及び第百三十二条ノ三の規定は、前項の場合について準用する。

3 会員商品取引所の会員で第一項の規定により株式を割り当てられた者は、組織変更により組織変更後の株式会社商品取引所の株主となる。

 (新会社の資本及び理事長等のてん補責任)

第百二十七条 前条第一項の規定により会員に割り当てた株式の発行価額の総額は、組織変更時における組織変更前の会員商品取引所に現に存する純資産額を上回ることができない。

2 前項の場合において、組織変更時における組織変更後の株式会社商品取引所に現に存する純資産額が前条第一項の規定により会員に割り当てた株式の発行価額の総額に不足するときは、組織変更の決議の当時の会員商品取引所の理事長及び理事は、組織変更後の株式会社商品取引所に対し連帯してその不足額を支払う義務を負う。

 (準備金の積立て)

第百二十八条 組織変更後の株式会社商品取引所は、組織変更時における純資産額から資本の額を控除した残額を商法第二百八十八条ノ二第一項の資本準備金として積み立てなければならない。

2 商法第二百八十八条ノ二第五項の規定は、前項の残額について準用する。この場合において、同条第五項中「合併ニ因リ消滅シタル会社ノ利益準備金其ノ他会社ニ留保シタル利益」とあるのは「組織変更前ノ会員商品取引所ノ損失填補準備金其ノ他会員商品取引所ニ留保シタル剰余金」と、「其ノ利益準備金」とあるのは「其ノ損失填補準備金」と、「合併後存続スル会社又ハ合併ニ因リ設立シタル会社」とあるのは「組織変更後ノ株式会社商品取引所」と読み替えるものとする。

 (組織変更における株式の発行)

第百二十九条 会員商品取引所は、第百二十六条第一項の規定による株式の割当てを行うほか、組織変更に際して、組織変更後の株式会社商品取引所の株式を発行することができる。この場合においては、組織変更計画書において、次に掲げる事項を記載しなければならない。

 一 この項の規定により発行する株式(以下この項において単に「株式」という。)の種類及び数

 二 株式の発行価額

 三 株式の発行価額中資本に組み入れない額

 四 現物出資をする者の氏名、出資の目的たる財産及びその価格並びにこれに対して与える株式の種類及び数

2 商法第百七十五条(第二項第一号、第五号、第七号及び第十一号を除く。)、第百七十六条から第百七十九条まで、第百八十九条、第百九十条、第百九十一条前段、第百九十二条、第二百二十二条第一項、第二項、第四項、第七項及び第九項、第二百二十二条ノ二並びに第二百二十二条ノ八並びに非訟事件手続法第百二十六条第一項及び第百三十二条ノ二の規定は、前項の場合について準用する。この場合において、商法第百七十五条第二項(各号列記以外の部分に限る。)及び第四項から第七項まで、第百七十六条、第百七十七条第一項、第百七十九条第一項及び第二項並びに第百九十二条第四項において準用する同法第百八十六条中「発起人」とあるのは「会員商品取引所ノ理事長又ハ理事」と、同法第百七十五条第二項第八号中「第百六十八条ノ二」とあるのは「商品取引所法第百二十九条第一項」と、同項第九号中「各発起人ガ引受ケタル」とあるのは「会員ニ割当テタル」と、「引受価額」とあるのは「発行価額」と、同項第十三号中「取締役若ハ」とあるのは「取締役、執行役若ハ」と、「第二百六十六条第十九項」とあるのは「第二百六十六条第十九項(株式会社の監査等に関する商法の特例に関する法律第二十一条の十七第五項ニ於テ準用スル場合ヲ含ム)」と、同条第八項において準用する同法第三十三条ノ二第二項中「法務省令」とあるのは「主務省令」と、同法第百八十九条第一項中「発起人又ハ取締役」とあるのは「会員商品取引所ノ理事長若ハ理事又ハ組織変更後ノ株式会社商品取引所ノ取締役若ハ執行役」と、同法第百九十二条第一項及び第二項中「発起人及会社成立当時ノ取締役」とあり、並びに同条第三項中「発起人又ハ取締役」とあるのは「組織変更ノ決議ノ当時ノ会員商品取引所ノ理事長及理事並ニ組織変更当時ノ株式会社商品取引所ノ取締役」と、同法第二百二十二条ノ二第二項中「会社ノ設立ニ際シテハ発起人全員ノ同意ヲ以テ之ヲ定メ会社ノ成立後ニ於テハ定款ニ株主総会ガ之ヲ決スル旨ノ定アルトキヲ除クノ外取締役会之ヲ決ス」とあるのは「組織変更ニ際シテハ組織変更計画書ヲ以テ之ヲ定ム」と、非訟事件手続法第百三十二条ノ二第一項中「総発起人又ハ総取締役」とあるのは「会員商品取引所ノ理事長及ビ総理事」と読み替えるものとする。

3 商法第百七十三条並びに非訟事件手続法第百二十六条第一項、第百二十七条から第百二十九条まで、第百二十九条ノ三及び第百二十九条ノ四の規定は、組織変更計画書に第一項第四号に掲げる事項を記載した場合について準用する。この場合において、商法第百七十三条第一項中「取締役ハ其ノ選任後遅滞ナク第百六十八条第一項」とあるのは「会員商品取引所ノ理事長又ハ理事ハ商品取引所法第百二十九条第一項第四号」と、同条第二項第一号中「第百六十八条第一項第五号及第六号」とあるのは「商品取引所法第百二十九条第一項第四号」と、「定款」とあるのは「組織変更計画書」と、「同項第五号及第六号」とあるのは「同号」と、同項第二号中「第百六十八条第一項第五号又ハ第六号」とあるのは「商品取引所法第百二十九条第一項第四号」と、「定款」とあるのは「組織変更計画書」と、「同項第五号又ハ第六号」とあるのは「同号」と、同項第三号中「第百六十八条第一項第五号又ハ第六号」とあるのは「商品取引所法第百二十九条第一項第四号」と、「同項第五号又ハ第六号」とあるのは「同号」と、同条第四項中「第百六十八条第一項」とあるのは「商品取引所法第百二十九条第一項第四号」と、「各発起人」とあるのは「組織変更ノ決議ノ当時ノ会員商品取引所ノ理事長及各理事並ニ現物出資ヲ為ス者」と、同条第五項中「発起人」とあるのは「現物出資ヲ為ス者」と、同項及び同条第六項中「定款」とあるのは「定款及組織変更計画書」と、非訟事件手続法第百二十九条第二項中「発起人」とあるのは「組織変更ノ決議ノ当時ノ会員商品取引所ノ理事長若ハ理事」と、「取締役(株式会社の監査等に関する商法の特例に関する法律(昭和四十九年法律第二十二号以下商法特例法ト称ス)第一条の二第三項ニ規定スル委員会等設置会社(以下委員会等設置会社ト称ス)ニ付キ商法第二百八十条ノ八第三項ノ規定ニ依ル裁判ヲ為ス場合ニ於テハ現物出資ヲ為ス者及ビ執行役次項ニ於テ之ニ同ジ)」とあるのは「組織変更後ノ株式会社商品取引所ノ取締役」と、同条第三項中「発起人」とあるのは「組織変更ノ決議ノ当時ノ会員商品取引所ノ理事長若ハ理事」と、「取締役」とあるのは「組織変更後ノ株式会社商品取引所ノ取締役」と読み替えるものとする。

4 商法第百七十三条ノ二及び第百九十五条の規定は、組織変更後の株式会社商品取引所の取締役及び監査役となるべき者について準用する。この場合において、同法第百七十三条ノ二第一項中「前条」とあるのは「商品取引所法第百二十九条第三項ニ於テ準用スル前条」と、「定款」とあるのは「組織変更計画書」と、同条第二項中「各発起人」とあるのは「会員商品取引所ノ理事長及各理事」と、同法第百九十五条中「第百七十三条ノ二又ハ第百八十四条第一項及第二項」とあるのは「商品取引所法第百二十九条第四項ニ於テ準用スル第百七十三条ノ二」と、「発起人モ」とあるのは「会員商品取引所ノ理事長又ハ理事モ」と、「及発起人」とあるのは「並ニ会員商品取引所ノ理事長及理事」と読み替えるものとする。

5 第一項の規定による株式の発行のために必要な費用の額は、貸借対照表の資産の部に計上することができる。この場合においては、同項の組織変更の後三年以内に、毎決算期に均等額以上の償却をしなければならない。

 (理事長及び理事の財産価格てん補責任)

第百三十条 組織変更計画書に前条第一項第四号に掲げる事項を記載した場合において、現物出資の目的たる財産の組織変更当時における実価が組織変更計画書に記載した価格に著しく不足するときは、現物出資に関する議案を会員総会に提出した会員商品取引所の理事長及び理事は、議案に掲げた財産の価格と実価との差額を限度として組織変更後の株式会社商品取引所に対し連帯してその不足額を支払う義務を負う。

2 商法第百九十二条ノ二第二項及び第三項の規定は、前項の場合について準用する。この場合において、同条第二項中「第百六十八条第一項第五号又ハ第六号」とあるのは「商品取引所法第百二十九条第一項第四号」と、「発起人及取締役」とあるのは「会員商品取引所ノ理事長及理事」と、「前項」とあるのは「同法第百三十条第一項」と、同条第三項中「第一項」とあるのは「商品取引所法第百三十条第一項」と、同項において準用する同法第百八十六条中「発起人」とあるのは「会員商品取引所ノ理事長及理事」と読み替えるものとする。

 (現物出資の目的たる財産の価格の証明等をした者の責任)

第百三十一条 商法第百九十二条ノ二第一項及び第三項の規定は第百二十九条第三項において準用する同法第百七十三条第二項第三号の証明又は鑑定評価(以下この条において「証明等」という。)をした者について、同法第百九十三条第二項の規定は当該証明等をした者が虚偽の証明等をした場合について準用する。この場合において、同法第百九十二条ノ二第一項中「第百六十八条第一項第五号又ハ第六号」とあるのは「商品取引所法第百二十九条第一項第四号」と、「会社成立」とあるのは「組織変更」と、「定款」とあるのは「組織変更計画書」と、同条第三項において準用する同法第百八十六条中「発起人」とあるのは「会員商品取引所ノ理事長及理事」と読み替えるものとする。

2 第百二十九条第三項において準用する商法第百七十三条第二項第三号の証明等をした者が当該証明等をするについて注意を怠らなかつたことを証明したときは、当該証明等をした者については、前項の規定は、適用しない。

 (組織変更の認可)

第百三十二条 組織変更は、主務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。

2 前項の認可を受けようとする者は、組織変更後の株式会社商品取引所について第七十九条第一項第一号から第三号まで、第五号及び第六号に掲げる事項を記載した申請書を主務大臣に提出しなければならない。

3 前項の申請書には、組織変更計画書、組織変更後の株式会社商品取引所の定款、業務規程、受託契約準則、紛争処理規程及び市場取引監視委員会規程その他主務省令で定める書類を添付しなければならない。

 (認可基準)

第百三十三条 主務大臣は、前条第一項の認可の申請が次に掲げる基準に適合していると認めるときは、認可をしなければならない。

 一 組織変更後の株式会社商品取引所の資本の額が第八十条第一項第一号の政令で定める金額以上であること。

 二 組織変更後の株式会社商品取引所の定款、業務規程、受託契約準則、紛争処理規程及び市場取引監視委員会規程の規定が法令に違反せず、かつ、定款、業務規程、受託契約準則、紛争処理規程又は市場取引監視委員会規程に規定する取引の方法又は管理、取引参加者の資格、取引参加者の数の最高限度を定めた場合におけるその最高限度、特別担保金の預託義務を定めた場合におけるその預託に関する事項その他の事項が適当であつて、商品市場における取引の公正を確保し、及び委託者を保護するため十分であること。

 三 組織変更後の株式会社商品取引所が商品市場を適切に運営するに足りる人的構成を有するものであること。

 四 組織変更後の株式会社商品取引所が株式会社商品取引所としてこの法律の規定に適合するように組織されるものであること。

2 主務大臣は、前条第一項の認可の申請が次の各号のいずれかに該当する場合には、前項の規定にかかわらず、同条第一項の認可をしてはならない。

 一 組織変更後の株式会社商品取引所の役員のうちに第十五条第二項第一号イからルまでのいずれかに該当する者があるとき。

 二 申請書又はこれに添付すべき書類のうちに重要な事項について虚偽の記載があるとき。

3 第十五条第五項から第九項までの規定は、前条第一項の認可について準用する。

4 前条第一項の認可を受けて組織変更が行われた株式会社は、当該組織変更の時に、第七十八条の許可を受けたものとみなす。

5 組織変更前の会員商品取引所が開設していた商品市場において取引をしていた会員であつて、組織変更後の株式会社商品取引所が開設する当該商品市場と同一の商品市場(同一の上場商品又は上場商品指数について同一の取引の方法により取引を行う商品市場をいう。第百四十九条第三項及び第五項において同じ。)において取引をしようとする者は、組織変更の時に、その商品市場における第八十二条第一項の取引資格を与えられたものとみなす。

 (登記)

第百三十四条 会員商品取引所の組織変更の登記については、第百三十二条第一項の認可があつた日から、主たる事務所及び本店の所在地においては二週間以内に、従たる事務所及び支店の所在地においては三週間以内に、組織変更前の会員商品取引所については解散の登記を、組織変更後の株式会社商品取引所については設立の登記をしなければならない。

2 前項の設立の登記の申請書には、商業登記法第十八条、第十九条及び第七十九条に定める書類のほか、次に掲げる書類を添付しなければならない。

 一 組織変更計画書

 二 定款

 三 組織変更前の会員商品取引所の組織変更会員総会の議事録

 四 第百二十四条において準用する商法第百条の規定による公告及び催告をしたこと並びに異議を述べた債権者があるときは、その者に対し弁済し、若しくは担保を提供し、若しくは信託したこと又は組織変更をしてもその者を害するおそれがないことを証する書面

 五 組織変更時における組織変更前の会員商品取引所に現に存する純資産額を証する書面

 六 組織変更後の株式会社商品取引所の取締役、代表取締役及び監査役(委員会等設置会社にあつては、取締役、商法特例法第二十一条の八第四項に規定する委員会を組織する取締役、執行役及び代表執行役)が就任を承諾したことを証する書面

 七 名義書換代理人又は登録機関を置いたときは、これらの者との契約を証する書面

 八 第百二十九条第一項の規定により組織変更に際して株式を発行したときは、次に掲げる書面

  イ 株式の申込み及び引受けを証する書面

  ロ 取締役及び監査役又は検査役の調査報告書並びに第百二十九条第三項において準用する商法第百七十三条第二項第三号の証明及び鑑定評価を記載した書面並びにこれらの附属書類並びに有価証券の証券取引所の相場を証する書面

  ハ 検査役の報告に関する裁判があつたときは、その謄本

  ニ 払込みを取り扱つた銀行又は信託会社の払込金の保管に関する証明書

3 商業登記法第七十一条及び第七十三条の規定は、第一項の場合について準用する。

 (組織変更の効力発生)

第百三十五条 組織変更は、本店の所在地において前条第一項に規定する登記をすることによつてその効力を生ずる。

 (会社の設立に際して発行する株式とみなされる株式等)

第百三十六条 次に掲げる株式は、商法第百六十六条第一項第六号及び第四項に規定する会社の設立に際して発行する株式とみなす。

 一 第百二十六条第一項の規定により会員に割り当てる株式

 二 第百二十九条第一項の規定により組織変更に際して発行する株式

2 前項の場合においては、同項各号に掲げる株式に係る組織変更の日を商法第二百二十五条第二号に掲げる日と、当該組織変更を同法第二百二十六条に規定する会社の成立とみなして、これらの規定を適用する。

 (組織変更の無効の訴え)

第百三十七条 組織変更の無効は、本店の所在地において組織変更の日から六月以内に、訴えをもつてのみ主張することができる。

2 商法第八十八条、第百五条第二項から第四項まで、第百六条、第百八条から第百十条まで、第二百四十九条及び第四百十五条第二項並びに非訟事件手続法第百三十五条ノ六及び第百四十条の規定は、前項の訴えについて準用する。この場合において、商法第二百四十九条第一項及び第四百十五条第二項中「取締役」とあるのは、「取締役、執行役」と読み替えるものとする。

 (政令への委任)

第百三十八条 この法律に定めるもののほか、商品取引所の組織変更に関し必要な事項は、政令で定める。

    第六節 合併

 (商品取引所の合併)

第百三十九条 会員商品取引所は、他の会員商品取引所又は株式会社商品取引所と合併することができる。

2 前項の場合において、合併後存続する者又は合併により設立される者は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める者でなければならない。

 一 会員商品取引所と会員商品取引所とが合併する場合 会員商品取引所

 二 会員商品取引所と株式会社商品取引所とが合併する場合 株式会社商品取引所

3 株式会社商品取引所が合併する場合には、この法律及び商法の合併に関する規定に従うものとする。

 (会員商品取引所の合併の手続)

第百四十条 会員商品取引所が合併を行うには、合併契約書を作成して、会員総会の決議により、その承認を受けなければならない。

2 前項の会員総会の招集の通知は、合併契約書の要領を示してしなければならない。

3 第百二十二条第六項の規定は、第一項の合併契約書に準用する。

第百四十一条 会員商品取引所が合併を行う場合の合併契約書には、合併を行う時期その他第百三十九条第二項各号に掲げる場合の区分に応じ主務省令で定める事項を記載しなければならない。

2 前項の場合において、合併の一方の当事者が株式会社商品取引所であるときは、当該株式会社商品取引所については、商法第四百九条及び第四百十条の規定は、適用しない。

第百四十二条 合併を行う会員商品取引所の理事長は、第百四十条第一項の会員総会の会議開催日の十日前から合併の日の前日まで、合併契約書、各商品取引所の貸借対照表その他の主務省令で定める書類を主たる事務所に備えて置かなければならない。

2 第百二十二条第六項の規定は、前項の規定により備えて置く書類(合併契約書を除く。)について準用する。

3 第五十七条第四項及び第五項の規定は、第一項の規定により備えて置く書類について準用する。

第百四十三条 合併後存続する会員商品取引所又は合併により設立される会員商品取引所の理事長は、合併の日から六月間、前条第一項の書類並びに第百五十条において準用する商法第四百十二条第一項本文及び第二項の規定による手続の経過、合併の日その他の合併に関する事項として主務省令で定める事項を記載した書類を主たる事務所に備えて置かなければならない。

2 第百二十二条第六項の規定は、前項の規定により備えて置く書類(前条第一項の書類を除く。)について準用する。

3 第五十七条第四項及び第五項の規定は、第一項の規定により備えて置く書類について準用する。

 (会員への株式の割当て)

第百四十四条 会員商品取引所と株式会社商品取引所とが合併する場合において、当該会員商品取引所の会員は、合併契約書で定めるところにより、合併後の株式会社商品取引所の株式の割当てを受けるものとする。

2 商法第二百二十条第一項から第三項まで並びに非訟事件手続法第百二十六条第一項及び第百三十二条ノ三の規定は、前項の場合について準用する。

3 会員商品取引所の会員で第一項の規定により株式を割り当てられた者は、合併により合併後の株式会社商品取引所の株主となる。

 (合併の認可)

第百四十五条 商品取引所を全部又は一部の当事者とする合併(合併後存続する者又は合併により設立される者が商品取引所であるものに限る。)は、主務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。

2 前項の認可を受けようとする者は、合併後存続する商品取引所又は合併により設立される商品取引所(以下「合併後の商品取引所」という。)について次に掲げる事項(合併後の商品取引所が会員商品取引所である場合にあつては、第二号に掲げるものを除く。)を記載した申請書を主務大臣に提出しなければならない。

 一 名称又は商号

 二 資本の額

 三 事務所又は本店、支店その他の営業所の所在地

 四 上場商品又は上場商品指数

 五 役員の氏名及び住所

 六 会員等の氏名又は商号若しくは名称及び会員等が取引をする商品市場における上場商品又は上場商品指数

3 前項の申請書には、合併契約書、合併後の商品取引所の定款、業務規程、受託契約準則、紛争処理規程及び市場取引監視委員会規程その他主務省令で定める書類を添付しなければならない。

 (認可基準)

第百四十六条 主務大臣は、前条第一項の認可の申請が次に掲げる基準(合併後の商品取引所が会員商品取引所である場合にあつては、第一号及び第六号に掲げるものを除く。)に適合していると認めるときは、認可をしなければならない。

 一 合併後の商品取引所の資本の額が第八十条第一項第一号の政令で定める金額以上であること。

 二 申請に係る上場商品又は上場商品指数の先物取引を公正かつ円滑にするために十分な取引量が見込まれることその他上場商品構成物品等の取引の状況に照らし、当該先物取引をする商品取引所が合併により存続すること又は当該先物取引をする商品取引所を合併により設立することが当該上場商品構成物品等の生産及び流通を円滑にするため必要かつ適当であること。

 三 上場商品に係る商品市場を開設しようとする場合にあつては、上場商品構成物品の売買等を業として行つている者の取引の状況その他の当該上場商品構成物品に係る経済活動の状況に照らして、当該上場商品構成物品を一の商品市場で取引することが適当であることとして政令で定める基準に適合すること。

 四 二以上の商品指数を一の上場商品指数として商品市場を開設しようとする場合にあつては、当該二以上の商品指数の対象となる物品の大部分が共通していること。

 五 合併後の商品取引所の定款、業務規程、受託契約準則、紛争処理規程及び市場取引監視委員会規程の規定が法令に違反せず、かつ、定款、業務規程、受託契約準則、紛争処理規程又は市場取引監視委員会規程に規定する取引の方法又は管理、会員等の資格、会員等の数の最高限度を定めた場合におけるその最高限度、特別担保金の預託義務を定めた場合におけるその預託に関する事項その他の事項が適当であつて、商品市場における取引の公正を確保し、及び委託者を保護するため十分であること。

 六 合併後の商品取引所が商品市場を適切に運営するに足りる人的構成を有するものであること。

 七 合併後の商品取引所が商品取引所としてこの法律の規定に適合するように組織されるものであること。

 八 合併後の商品取引所において、合併により消滅する商品取引所の開設している商品市場における取引に関する業務の承継が円滑かつ適切に行われる見込みが確実であること。

2 主務大臣は、前条第一項の認可の申請が次の各号のいずれかに該当する場合には、前項の規定にかかわらず、同条第一項の認可をしてはならない。

 一 合併後の商品取引所の役員のうちに第十五条第二項第一号イからルまでのいずれかに該当する者があるとき。

 二 申請書又はこれに添付すべき書類のうちに重要な事項について虚偽の記載があるとき。

3 主務大臣は、商品取引所の存立期間(株式会社商品取引所にあつては、株式会社商品取引所としての存立期間)又は商品市場の開設期限が定款に記載され、又は記録されている前条第一項の認可の申請があつた場合においては、第一項第二号の基準に代えて、申請に係る上場商品又は上場商品指数の先物取引を公正かつ円滑にするために十分な取引量が見込まれないことその他上場商品構成物品等の取引の状況に照らし、当該先物取引をする商品取引所が合併により存続すること又は当該先物取引をする商品取引所を合併により設立することが当該上場商品構成物品等の生産及び流通に著しい支障を及ぼし、又は及ぼすおそれがあることに該当しないことを同号の基準とし、当該基準並びに同項第三号及び第四号の基準の適用は、当該存立期間又は開設期限までの間について判断して行うものとする。

4 第十五条第五項から第十一項までの規定は、前条第一項の認可について準用する。この場合において、第十五条第十項中「第三号」とあるのは、「第六号」と読み替えるものとする。

 (合併の登記)

第百四十七条 会員商品取引所の合併の登記については、第百四十五条第一項の認可があつた日から、主たる事務所の所在地においては二週間以内に、従たる事務所の所在地においては三週間以内に、合併後存続する会員商品取引所については変更の登記、合併により消滅する会員商品取引所については解散の登記、合併により設立された会員商品取引所については第二十条第二項各号に掲げる事項の登記をしなければならない。

 (合併の時期)

第百四十八条 商品取引所の合併は、合併後存続し、又は合併により設立される者が会員商品取引所である場合には、その主たる事務所の所在地において、前条に規定する登記をすることによつてその効力を生ずる。

 (合併の効果等)

第百四十九条 第百四十五条第一項の認可を受けて設立された者は、当該設立の時に、第九条又は第七十八条の許可を受けたものとみなす。

2 合併後の商品取引所は、合併により消滅した商品取引所の権利及び義務(当該商品取引所がその行う業務に関し、行政官庁の許可、認可その他の処分に基づいて有する権利及び義務を含む。)を承継する。

3 合併後の商品取引所は、合併により消滅した商品取引所の商品市場において成立した取引であつて決済を結了していないものがあるときは、当該取引に係る商品市場と同一の商品市場(政令で定める同種の商品市場を含む。)を開設する場合を除き、当該取引の決済を結了する目的の範囲内において、合併により消滅した商品取引所の商品市場と同一の商品市場を開設しなければならない。

4 第五条第一項の規定は、合併後の商品取引所が前項の規定により商品市場を開設する場合には、適用しない。

5 合併により消滅した商品取引所の商品市場において成立した取引であつて決済を結了していないものは、合併後の商品取引所の当該商品市場と同一の商品市場(政令で定める同種の商品市場を含む。)において同一の条件で成立した取引とみなす。

 (商法等の準用)

第百五十条 商法第五十六条第三項、第四百十二条第一項本文及び第二項並びに第四百十五条並びに非訟事件手続法第百三十五条ノ八の規定は、第百三十九条第二項各号に掲げる場合における会員商品取引所について準用する。この場合において、商法第五十六条第三項中「各会社ヲ代表スベキ社員又ハ取締役」とあるのは「各会員商品取引所ノ代表者」と、同項において準用する同法第三十三条ノ二第二項中「法務省令」とあるのは「主務省令」と、同法第四百十二条第一項本文中「第四百八条第一項」とあるのは「商品取引所法第百四十条第一項」と、「述ブベキ旨及最終ノ貸借対照表ニ関スル事項ニシテ法務省令ニ定ムルモノ」とあるのは「述ブベキ旨」と、「官報ヲ以テ公告」とあるのは「公告」と、同法第四百十五条第二項中「株主、取締役、監査役」とあるのは「会員、理事長及理事、監事」と、同条第三項において準用する同法第八十八条中「本店」とあるのは「主タル事務所」と、同項において準用する同法第百八条中「本店及支店」とあるのは「主タル事務所及従タル事務所」と読み替えるものとする。

 (商業登記法の準用)

第百五十一条 商業登記法第六十六条、第六十八条第二項、第六十九条、第七十条、第九十条第一項(第五号、第六号、第八号及び第九号を除く。)及び第九十一条第一項並びに非訟事件手続法第百三十五条ノ七及び第百四十条の規定は、第百三十九条第二項各号の場合における合併による会員商品取引所の登記について準用する。この場合において、商業登記法第六十六条中「商号及び本店」とあるのは「名称及び主たる事務所」と、同法第六十九条第二項から第四項まで及び第七十条中「本店」とあるのは「主たる事務所」と、同法第九十条第一項第二号中「消滅会社の株主総会若しくは社員総会の議事録又は総社員の同意があつたことを証する書面」とあるのは「合併を行う各会員商品取引所の合併会員総会の議事録」と、同項第三号中「商法第百条第一項(同法第百四十七条において準用する場合を含む。)の規定による公告及び催告又は同法第四百十二条第一項(有限会社法第六十三条第一項において準用する場合を含む。)」とあるのは「商品取引所法第百五十条において準用する商法第四百十二条第一項本文」と、「公告及び催告(公告を官報のほか時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙に掲載してした場合における当該会社にあつては、これらの公告)」とあるのは「公告及び催告」と、同項第四号中「第六十七条第三号に掲げる書面」とあるのは「合併により消滅する会員商品取引所(当該登記所の管轄区域内に事務所があるものを除く。)の登記簿の謄本」と、同項第七号中「合併により資本を増加するときは、商法第四百十三条ノ二第一項に規定する限度額を証する書面」とあるのは「合併に際して商品取引所法第二十条第二項第五号に規定する事項に変更あるときは、その変更を証する書面」と、同法第九十一条第一項第一号中「前条第一項第一号から第四号まで及び第六号」とあるのは「商品取引所法第百五十一条において準用する商業登記法第九十条第一項第一号から第四号まで」と、同項第二号中「第八十条第一号、第八号及び第九号に掲げる」とあるのは「第八十条第一号に掲げる書面並びに理事長、理事及び監事が就任を承諾したことを証する」と、同項第三号中「商法第四百十三条ノ二第二項」とあるのは「商品取引所法第二十条第二項第五号」と読み替えるものとする。

 (合併に関する特例)

第百五十二条 第百三十九条第二項第二号に掲げる場合における株式会社商品取引所に対する商法第二百八十八条ノ二第一項第五号及び第五項、第四百八条ノ二第一項、第四百九条ノ二、第四百十三条ノ二、第四百十三条ノ三、第四百十四条第一項、第四百十四条ノ二並びに第四百十五条第三項において準用する同法第百八条の規定の適用については、同法第二百八十八条ノ二第一項第五号中「消滅シタル会社」とあるのは「消滅シタル会員商品取引所」と、「其ノ会社」とあるのは「其ノ会員商品取引所」と、「株主」とあるのは「会員」と、同条第五項中「第一項第五号」とあるのは「商品取引所法第百五十二条ニ依リ読替テ適用サレル商法第二百八十八条ノ二第一項第五号」と、「会社ノ利益準備金其ノ他会社ニ留保シタル利益」とあるのは「会員商品取引所ノ損失填補準備金其ノ他会員商品取引所ニ留保シタル剰余金」と、「其ノ利益準備金」とあるのは「其ノ損失填補準備金」と、同法第四百八条ノ二第一項第二号中「消滅スル会社」とあるのは「消滅スル会員商品取引所」と、「株主」とあるのは「会員」と、同項第三号中「前条第一項ノ株主総会ノ会日」とあるのは「各商品取引所ニ於テ合併契約書ノ承認ヲ決議スル総会ノ会日(会員商品取引所ニ在リテハ商品取引所法第百四十条第一項ノ会員総会ノ会日ヲ謂ヒ株式会社商品取引所ニ在リテハ前条第一項ノ株主総会ノ会日ヲ謂フ)」と、同号及び同項第五号中「各会社」とあるのは「各商品取引所」と、同法第四百九条ノ二、第四百十三条ノ二並びに第四百十三条ノ三第一項ただし書及び第二項中「消滅スル会社」とあるのは「消滅スル会員商品取引所」と、「株主」とあるのは「会員」と、同条第四項中「消滅スル会社ノ商号及本店」とあるのは「消滅スル会員商品取引所ノ名称及主タル事務所」と、同法第四百十四条第一項中「消滅スル会社」とあるのは「消滅スル会員商品取引所」と、同法第四百十四条ノ二第一項及び第四百十五条第三項において準用する同法第百八条中「消滅シタル会社」とあるのは「消滅シタル会員商品取引所」とする。

第百五十三条 第百三十九条第二項第二号の場合における合併による株式会社商品取引所の変更の登記に対する商業登記法第九十条第一項の規定の適用については、同項第二号中「消滅会社の株主総会若しくは社員総会の議事録又は総社員の同意があつたことを証する書面」とあるのは「合併により消滅する会員商品取引所の合併会員総会の議事録」と、同項第四号中「第六十七条第三号に掲げる書面」とあるのは「合併により消滅する会員商品取引所(当該登記所の管轄区域内に事務所があるものを除く。)の登記簿の謄本」とする。

2 第百三十九条第二項第二号の場合における合併による株式会社商品取引所の設立の登記に対する商業登記法第九十一条第一項の規定の適用については、同項第一号中「前条第一項第一号」とあるのは「商品取引所法第百五十三条第一項により読み替えて適用される商業登記法第九十条第一項第一号」と、同項第三号中「商法第四百十三条ノ二第二項に規定する額」とあるのは「商品取引所法第百五十二条により読み替えて適用される商法第四百十三条ノ二第二項に規定する額」とする。

3 第百三十九条第二項第二号の場合における合併による株式会社商品取引所の変更又は設立の登記に対する商業登記法第九十二条の規定の適用については、同条において準用する同法第六十六条中「合併により消滅する会社(以下「消滅会社」という。)の商号及び本店」とあるのは「合併により消滅する会員商品取引所の名称及び主たる事務所」と、同法第九十二条において準用する同法第六十九条第一項中「消滅会社」とあるのは「合併により消滅する会員商品取引所」と、同条第二項から第四項までの規定中「本店の所在地における」とあるのは「主たる事務所の所在地における」と、同法第九十二条において準用する同法第七十条第二項中「消滅会社の本店」とあるのは「合併により消滅する会員商品取引所の主たる事務所」とする。

 (政令への委任)

第百五十四条 この法律に定めるもののほか、商品取引所の合併に関し必要な事項は、政令で定める。

    第七節 監督

 (定款の変更)

第百五十五条 商品取引所の定款の変更は、主務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。

2 商品取引所は、前項の認可を受けようとするときは、申請書に主務省令で定める書類を添付して、主務大臣に提出しなければならない。

3 主務大臣は、会員商品取引所から第一項の認可の申請があつた場合において、当該申請が次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める基準に適合していると認めるときは、認可をしなければならない。

 一 商品市場の開設に係るもの(次号に掲げるものを除く。) 次に掲げる基準

  イ 当該商品市場を開設しようとする会員商品取引所の会員であつて当該商品市場において取引をしようとするもの及び当該会員商品取引所の会員になろうとする者であつて当該商品市場において取引をしようとするもの(その出資の全額の払込みが終了した者に限る。)の合計数が二十人以上であり、かつ、その過半数の者が第十条第二項各号に定める者であること。

  ロ 第十五条第一項第一号から第四号までに掲げる基準

 二 期限付商品市場(定款に存立期間が記載され、若しくは記録されている商品取引所の商品市場又は定款に開設期限が記載され、若しくは記録されている商品市場をいう。以下この条において同じ。)の開設に係るもの 次に掲げる基準

  イ 前号イに掲げる基準

  ロ 申請に係る上場商品又は上場商品指数の先物取引を公正かつ円滑にするために十分な取引量が見込まれないことその他上場商品構成物品等の取引の状況に照らし、当該先物取引をする商品市場を開設することが当該上場商品構成物品等の生産及び流通に著しい支障を及ぼし、又は及ぼすおそれがあることに該当しないこと。

  ハ 第十五条第一項第二号から第四号までに掲げる基準

 三 商品市場(期限付商品市場を除く。)における上場商品若しくは上場商品指数の範囲の変更(廃止又は範囲の縮小を除く。以下この条において同じ。)又は会員商品取引所の存立期間若しくは商品市場の開設期限の廃止に係るもの 第十五条第一項第一号から第四号までに掲げる基準

 四 期限付商品市場における上場商品若しくは上場商品指数の範囲の変更又は会員商品取引所の存立期間若しくは商品市場の開設期限の変更に係るもの 次に掲げる基準

  イ 申請に係る上場商品又は上場商品指数の先物取引を公正かつ円滑にするために十分な取引量が見込まれないことその他上場商品構成物品等の取引の状況に照らし、当該上場商品若しくは上場商品指数の範囲の変更又は当該先物取引をする会員商品取引所の存立期間若しくは商品市場の開設期限の変更を行うことが当該上場商品構成物品等の生産及び流通に著しい支障を及ぼし、又は及ぼすおそれがあることに該当しないこと。

  ロ 第十五条第一項第二号から第四号までに掲げる基準

 五 前各号に掲げるもの以外のもの 第十五条第一項第四号に掲げる基準

4 主務大臣は、株式会社商品取引所から第一項の認可の申請があつた場合において、当該申請が次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める基準に適合していると認めるときは、認可をしなければならない。

 一 商品市場の開設に係るもの(次号に掲げるものを除く。) 第八十条第一項第二号から第六号までに掲げる基準

 二 期限付商品市場の開設に係るもの 次に掲げる基準

  イ 申請に係る上場商品又は上場商品指数の先物取引を公正かつ円滑にするために十分な取引量が見込まれないことその他上場商品構成物品等の取引の状況に照らし、当該先物取引をする商品市場を開設することが当該上場商品構成物品等の生産及び流通に著しい支障を及ぼし、又は及ぼすおそれがあることに該当しないこと。

  ロ 第八十条第一項第二号及び第四号から第六号までに掲げる基準

 三 商品市場(期限付商品市場を除く。)における上場商品若しくは上場商品指数の範囲の変更又は株式会社商品取引所としての存立期間若しくは商品市場の開設期限の廃止に係るもの 第八十条第一項第三号から第六号までに掲げる基準

 四 期限付商品市場における上場商品若しくは上場商品指数の範囲の変更又は株式会社商品取引所としての存立期間若しくは商品市場の開設期限の変更に係るもの 次に掲げる基準

  イ 申請に係る上場商品又は上場商品指数の先物取引を公正かつ円滑にするために十分な取引量が見込まれないことその他上場商品構成物品等の取引の状況に照らし、当該上場商品若しくは上場商品指数の範囲の変更又は当該先物取引をする株式会社商品取引所としての存立期間若しくは商品市場の開設期限の変更を行うことが当該上場商品構成物品等の生産及び流通に著しい支障を及ぼし、又は及ぼすおそれがあることに該当しないこと。

  ロ 第八十条第一項第四号から第六号までに掲げる基準

 五 前各号に掲げるもの以外のもの 第八十条第一項第六号に掲げる基準

5 主務大臣は、第一項の認可をする場合においては、第三項第二号ロ及びハ(第十五条第一項第四号に係る部分を除く。)、第三項第四号イ及びロ(第十五条第一項第四号に係る部分を除く。)、前項第二号イ及びロ(第八十条第一項第二号及び第六号に係る部分を除く。)並びに前項第四号イ及びロ(第八十条第一項第六号に係る部分を除く。)に掲げる基準の適用については、当該基準を適用すべき申請に係る商品取引所の存立期間又は商品市場の開設期限までの間について判断して行うものとする。

6 第一項の認可であつて次の各号に掲げる事項に係るものについては、当該各号に定める規定を準用する。

 一 商品市場の開設若しくは商品市場に関する第十一条第二項第十三号若しくは第八十一条第一項第三号に掲げる事項の変更(次号に掲げるものを除く。)、商品取引所の存立期間(株式会社商品取引所にあつては、株式会社商品取引所としての存立期間。以下この条において同じ。)若しくは商品市場の開設期限の廃止又は会員の数の最高限度の設定、変更若しくは廃止 第十五条第五項から第九項までの規定

 二 期限付商品市場の開設若しくは期限付商品市場における上場商品若しくは上場商品指数の範囲の変更又は商品取引所の存立期間若しくは商品市場の開設期限の変更 第十五条第五項から第十一項までの規定

7 主務大臣は、商品取引所の存立期間又は商品市場の開設期限の廃止に係る第一項の認可に当たつては、当該認可までの間の当該商品取引所又は当該商品市場における取引の状況について勘案しなければならない。

8 主務大臣は、第一項の認可の申請が上場商品又は上場商品指数の範囲の変更に係るものである場合においては、第三百五十二条(第八号に係る部分に限る。)の規定による公示があつた日から三月を経過した後でなければ、同項の認可をしてはならない。

 (業務規程、受託契約準則、紛争処理規程又は市場取引監視委員会規程の変更)

第百五十六条 商品取引所の業務規程、受託契約準則、紛争処理規程又は市場取引監視委員会規程の変更は、主務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。

2 商品取引所は、前項の認可を受けようとするときは、申請書に主務省令で定める書類を添付して、主務大臣に提出しなければならない。

3 主務大臣は、第一項の認可の申請が次の各号に掲げる区分に応じて当該各号に定める基準に適合していると認めるときは、認可をしなければならない。

 一 会員商品取引所に係るもの 第十五条第一項第四号に掲げる基準

 二 株式会社商品取引所に係るもの 第八十条第一項第六号に掲げる基準

4 第十五条第五項から第九項までの規定は、株式会社商品取引所の取引参加者の数の最高限度の設定、変更又は廃止についての第一項の認可について準用する。

 (報告徴収及び立入検査)

第百五十七条 主務大臣は、この法律の施行のため必要があると認めるときは、商品取引所若しくはその会員等に対し、その業務若しくは財産に関し参考となるべき報告若しくは資料の提出を命じ、又はその職員に、商品取引所若しくはその会員等の事務所若しくは営業所に立ち入り、帳簿、書類その他業務に関係のある物件を検査させることができる。

2 前項の規定により立入検査をした場合において、当該職員は、検査の目的を達成するため、当該会員等が所有し、又は預託を受けた上場商品でその事務所若しくは営業所以外の場所に保管されているものを検査する必要があると認めるときは、当該会員等をして当該上場商品の保管を証する書面をその場所の管理者に提示させてその場所に立ち入り、当該会員等を立ち会わせて当該上場商品を検査することができる。

3 前二項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人にこれを提示しなければならない。

4 第一項及び第二項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

 (業務改善命令)

第百五十八条 主務大臣は、商品取引所の業務の運営に関し、公益若しくは取引の信義則の確保のため又は委託者の保護のため必要かつ適当であると認めるときは、その必要の限度において、当該商品取引所に対し、定款その他の規則の変更、業務の方法の変更その他業務の運営の改善に必要な措置をとるべきことを命ずることができる。

2 主務大臣は、前項の規定による命令を行おうとする場合において必要があると認めるときは、参考人の出頭を求めてその意見を聴取し、若しくは参考人にその意見若しくは報告の提出を求め、又は鑑定人に出頭を求めて鑑定をさせることができる。

 (商品取引所に対する監督上の処分)

第百五十九条 主務大臣は、商品取引所が次の各号のいずれかに該当する場合において、公益若しくは取引の信義則の確保のため又は委託者の保護のため必要かつ適当であると認めるときは、当該商品取引所に対し、当該各号に定める処分をすることができる。

 一 この法律、この法律に基づく命令若しくはこの法律に基づいてする主務大臣の処分(以下この条、次条及び第百六十五条において「この法律等」という。)若しくは定款その他の規則に違反したとき、又は会員等がこの法律等若しくは当該商品取引所の定款その他の規則に違反した場合において、当該会員等に対しこの法律等若しくは定款その他の規則を遵守させるために当該商品取引所がこの法律、この法律に基づく命令若しくは定款その他の規則により認められた権能の行使その他必要な措置をすることを怠つたとき。 第九条若しくは第七十八条の許可を取り消し、又は一年以内の期間を定めてその業務の全部若しくは一部の停止を命ずること。

 二 正当な理由がないのに商品市場を開設することができることとなつた日から三月以内に全部若しくは一部の商品市場を開設しないとき、引き続き三月以上全部若しくは一部の商品市場における先物取引(上場商品に係る商品市場にあつては第二条第八項第一号又は第二号に掲げる取引、上場商品指数に係る商品市場にあつては同項第三号に掲げる取引に係るものに限る。以下この号において同じ。)を停止したとき、又は全部若しくは一部の商品市場における先物取引が第十五条第一項第一号若しくは第八十条第一項第三号に掲げる基準に適合しなくなつたとき。 第九条若しくは第七十八条の許可又は定款の変更の認可を取り消すこと。

 三 商品取引所の行為又はその開設する商品市場における取引の状況が公益上有害であると認めるとき。 三月以内の期間を定めてその業務の全部又は一部の停止を命ずること。

2 主務大臣は、第九条若しくは第七十八条の許可若しくは第百五十五条第一項若しくは第百五十六条第一項の認可の申請書又はこれらの書面の添付書類の記載事項のうちに、重要な事項について虚偽の記載があり、又は重要な事実の記載が欠けていることを発見したときは、当該許可若しくは認可を取り消し、又は定款、業務規程、受託契約準則、紛争処理規程若しくは市場取引監視委員会規程について当該重要事項に係る部分の変更を命ずることができる。

3 主務大臣は、不正の手段により商品取引所の役員になつた者のあつたことを発見したとき、又は商品取引所の役員がこの法律等に違反したときは、当該商品取引所に対し、当該役員の解任を命ずることができる。

4 前三項の規定による許可若しくは認可の取消し又は役員の解任の命令に係る聴聞の期日における審理は、公開により行わなければならない。ただし、主務大臣が当該処分の名あて人となるべき者の業務に関する秘密を保つため必要があると認めるとき、又は公益上必要があると認めるときは、この限りでない。

5 前条第二項の規定は、第一項から第三項までの規定による処分について準用する。

6 第一項第三号の規定による処分については、行政不服審査法(昭和三十七年法律第百六十号)による不服申立てをすることができない。

 (会員等に対する監督上の処分)

第百六十条 主務大臣は、会員又は取引参加者がこの法律等に違反したときは、商品取引所に対し当該会員の除名若しくは当該取引参加者の取引資格の取消しをすべき旨若しくは六月以内の期間を定めて当該会員若しくは取引参加者の商品市場における取引若しくはその商品清算取引の委託を停止すべき旨を命じ、又は、当該違反行為が法人たる会員若しくは取引参加者の役員に係るものであるときは、当該会員若しくは取引参加者に対し当該違反行為をした役員を解任すべき旨を命ずることができる。

2 第百五十八条第二項の規定は前項の規定による処分について、前条第四項の規定は前項の規定による会員の除名若しくは取引参加者の取引資格の取消し又は役員の解任の命令に係る聴聞について準用する。

    第八節 雑則

 (商品取引所の役員及び使用人等の秘密保持義務)

第百六十一条 商品取引所の役員若しくは使用人又はこれらの職にあつた者は、その職務に関して知り得た秘密を他に漏らし、又は盗用してはならない。

 (登記期間の計算)

第百六十二条 登記すべき事項であつて、主務大臣の許可又は認可を要するものは、その許可書又は認可書が到達した時から登記の期間を起算する。

 (登記事項の公告)

第百六十三条 会員商品取引所が登記した事項は、登記所において、遅滞なく、公告しなければならない。

 (登記の効力)

第百六十四条 この法律の規定により登記すべき事項は、登記をした後でなければ、これをもつて第三者に対抗することができない。

 (制裁規程)

第百六十五条 商品取引所は、その定款において、会員又は取引参加者が、この法律等若しくは当該商品取引所の定款、業務規程、受託契約準則、紛争処理規程その他の規則に違反し、又は取引の信義則に背反する行為をしたときは、当該会員又は取引参加者に対し、過怠金を科し、若しくは当該商品取引所の全部若しくは一部の商品市場における取引若しくはその商品清算取引の委託を停止し、若しくは制限し、又は当該会員の除名若しくは当該取引参加者の取引資格の取消しを行う旨を定めなければならない。

 (市場取引監視委員会)

第百六十六条 商品取引所は、市場取引監視委員会規程において、商品市場における取引の公正の確保を図るため、商品市場における取引について学識経験を有することその他主務省令で定める要件に該当する委員により組織される市場取引監視委員会(以下この条において「委員会」という。)を置く旨を定めなければならない。

2 委員会は、商品市場における取引の方法、管理その他商品取引所の業務の運営について、理事長又は代表取締役(委員会等設置会社にあつては、代表執行役)に対して意見を述べることができる。

3 商品取引所は、その市場取引監視委員会規程において、委員会の組織及び権限に関する事項その他主務省令で定める事項を定めなければならない。

 本則に次の一条を加える。

第三百七十五条 第十五条第九項(第八十条第四項、第百三十三条第三項、第百四十六条第四項、第百五十五条第六項、第百五十六条第四項、第百六十九条第三項(第百七十三条第四項において準用する場合を含む。)、第百九十四条、第二百一条第二項、第二百二十九条、第二百四十八条第二項、第二百九十五条第二項、第三百三十三条第三項(第三百三十五条第四項において準用する場合を含む。)及び第三百四十三条第三項(第三百四十五条において読み替えて準用する第三百三十五条第四項において準用する場合を含む。)において準用する場合を含む。)又は第百五十八条第二項(第百五十九条第五項、第百六十条第二項、第百八十七条、第二百四条第三項、第二百六条第六項、第二百三十七条、第二百六十六条、第三百二十四条第二項、第三百三十九条第二項、第三百四十条第二項(第三百四十五条において準用する場合を含む。)及び第三百四十四条第二項において準用する場合を含む。)の規定による参考人に対する処分に違反して、陳述せず、若しくは虚偽の陳述をし、若しくは報告せず、若しくは虚偽の報告をした者又は鑑定人に対する処分に違反して、鑑定せず、若しくは虚偽の鑑定をした者は、十万円以下の過料に処する。

   附 則

 (施行期日)

第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

 一 第六章を第七章とし、同章の前に一章を加える改正規定(第二百九十九条及び第三百十四条に係る部分に限る。) この法律による改正後の商品取引所法(以下「新法」という。)第二百九十三条の登録のうち最初のものの効力が生じた日

 二 附則第五条、第七条第一項、第十四条第一項及び第二項、第十八条、第十九条第一項から第四項まで及び第七項並びに第二十三条の規定 この法律の公布の日

 三 附則第三十条及び第三十三条の規定 公布の日から九月を超えない範囲内において政令で定める日

 四 附則第三十一条の規定 電子公告制度の導入のための商法等の一部を改正する法律(平成十六年法律第八十七号)の公布の日又はこの法律の公布の日のいずれか遅い日

 (商品取引所の許可に関する経過措置)

第二条 この法律の施行の際現にこの法律による改正前の商品取引所法(以下「旧法」という。)第八条の二の許可を受けている商品取引所は、新法第九条の許可を受けて設立された会員商品取引所とみなす。

 (商品取引所の登記に関する経過措置)

第三条 新法の施行前に商品取引所について旧法第百二条から第百八条までの規定により旧法第百九条第二項の商品取引所登記簿に登記された事項は、この法律の施行の日(以下「施行日」という。)において新法第二十条から第二十四条まで、第七十二条、第七十三条又は第百四十七条の規定により新法第二十五条第二項の会員商品取引所登記簿に登記されたものとみなす。

 (会員信認金に関する経過措置)

第四条 この法律の施行の際現に旧法第三十八条第一項の規定により預託されている会員信認金(附則第九条の規定によりなお従前の例によることとされる損害の賠償に充てるべきものを除く。)は、新法第百一条第一項の規定により預託されている信認金とみなす。

 (商品取引所の定款等の変更に関する経過措置)

第五条 商品取引所は、施行日までに、新法第百五十五条及び第百五十六条の規定の例により、この法律の施行に伴い必要となる定款、業務規程、受託契約準則、紛争処理規程及び市場取引監視委員会規程の変更をし、主務大臣の認可を受けなければならない。この場合において、これらの認可の効力は、施行日から生ずるものとする。

 (取引証拠金に関する経過措置)

第六条 この法律の施行の際現に旧法第七十九条第一項の規定により預託されている取引証拠金(商品取引所の会員の自己の計算による取引についてのものに限り、附則第九条の規定によりなお従前の例によることとされる損害の賠償に充てるべきものを除く。)は、当該取引証拠金が新法第百五条第一号に掲げる方法による決済が行われる取引についてのものである場合にあっては新法第百三条第一項の規定により預託されている取引証拠金(同項第一号に掲げる場合において同号の会員等が自己の計算において行う商品市場における取引について預託すべきものに限る。)と、当該取引証拠金が新法第百五条第二号に掲げる方法による決済が行われる取引についてのものである場合にあっては新法第百七十九条第一項の規定により預託されている取引証拠金(同項第一号に掲げる場合にあっては同号イに掲げる場合において同号イの会員等が自己の計算において行う商品市場における取引について預託すべきものに、同項第二号に掲げる場合にあっては同号イに掲げる場合において同号イの会員等が自己の計算において清算参加者に委託した商品清算取引について預託すべきものに限る。)とみなす。

2 商品取引所は、この法律の施行の際現に旧法第七十九条第一項の規定により預託されている取引証拠金(商品取引所の会員に対し取引を委託した者の計算による取引についてのものに限り、附則第九条の規定によりなお従前の例によることとされる損害の賠償に充てるべきものを除く。)を、この法律の施行後遅滞なく、当該取引証拠金を預託した会員に返還しなければならない。

 (商品取引債務引受業に関する経過措置)

第七条 この法律の施行前から旧法第八十一条第二項の規定により商品取引債務引受業(新法第二条第十二項に規定する商品取引債務引受業をいう。以下同じ。)に相当する業務を営んでいた商品取引所は、継続して当該業務を行う場合には、施行日までに、新法第百七十三条の規定の例により、主務大臣の承認を受けなければならない。この場合において、その承認の効力は、施行日から生ずるものとする。

2 商品取引所が前項の規定による承認を受けたときは、この法律の施行の際現に旧法第八十一条第三項の規定により当該商品取引所に預託されている特別清算負担金(施行日において商品取引清算機関としての当該商品取引所の清算参加者となった会員が預託しているものに限り、附則第九条の規定によりなお従前の例によることとされる損害の賠償に充てるべきものを除く。)は、新法第百八十条第一項の規定により商品取引清算機関としての当該商品取引所に預託されている清算預託金とみなす。

3 商品取引所は、この法律の施行の際現に旧法第八十一条第三項の規定により預託されている特別清算負担金(附則第九条の規定によりなお従前の例によることとされる損害の賠償に充てるべきものを除く。)のうち、前項の規定により清算預託金とみなされたもの以外のものを、この法律の施行後遅滞なく、当該特別清算負担金を預託した会員に返還しなければならない。

 (特別担保金に関する経過措置)

第八条 この法律の施行の際現に旧法第八十四条の二第一項の規定により預託されている特別担保金(次条の規定によりなお従前の例によることとされる損害の賠償に充てるべきものを除く。)は、新法第百九条第一項の規定により預託されている特別担保金とみなす。

 (債務不履行による損害賠償に関する経過措置)

第九条 商品取引所の会員が施行日前において商品市場における取引に基づく債務の不履行により他の会員又は商品取引所に与えた損害の賠償については、なお従前の例による。

 (受託業務保証金に関する経過措置)

第十条 商品取引所は、この法律の施行の際現に旧法第九十七条の二第一項の規定により預託されている受託業務保証金(次項又は第三項の規定によりなお従前の例によることとされる払渡し又は取戻しに係るものを除く。)を、この法律の施行後遅滞なく、当該受託業務保証金を預託した会員に返還しなければならない。

2 商品取引所の会員に対し商品市場における取引を委託した者が施行日前において旧法第九十七条の三第一項の規定により行った請求に対する受託業務保証金の払渡しについては、なお従前の例による。

3 施行日前において、旧法第百二十六条第一項の許可が効力を失ったとき、又は同項の許可が取り消されたときは、商品取引員であった者が預託した受託業務保証金の払渡し及び取戻しについては、なお従前の例による。

 (取引の決済の結了に関する経過措置)

第十一条 施行日前において、旧法第百二十六条第一項の許可を取り消された場合、同項の許可が効力を失った場合若しくは商品市場における取引の受託が旧法若しくは商品取引所の定款で定めるところにより停止された場合又は施行日において同項の許可が効力を失った場合(附則第十四条第四項の規定により旧法第百二十六条第一項の許可が効力を失った場合を除く。)であって、商品取引員であった者が施行日までにその受託に係る商品市場における取引の決済を結了していないときは、当該取引については、なお従前の例による。

 (商品取引所に対する監督上の処分及び罰則)

第十二条 主務大臣は、商品取引所が附則第五条、第六条第二項、第七条第三項又は第十条第一項の規定に違反した場合には、その設立の許可を取り消し、又は一年以内の期間を定めてその業務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。

2 前項の規定による処分に違反したときは、その行為をした商品取引所の代表者、代理人、使用人その他の従業者は、二年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

3 商品取引所の代表者、代理人、使用人その他の従業者が、その商品取引所の業務又は財産に関し、前項の違反行為をしたときは、その行為者を罰するほか、その商品取引所に対して三億円以下の罰金刑を科する。

 (委託証拠金に関する経過措置)

第十三条 商品取引員は、この法律の施行の際現に旧法第九十七条第一項の規定により委託証拠金として預託を受けている金銭及び有価証券(主務省令で定めるものを除く。)を、この法律の施行後遅滞なく、当該取引の決済が新法第百五条第一号に掲げる方法により行われる場合にあっては当該取引に係る商品市場を開設する商品取引所に、当該取引の決済が同条第二号に掲げる方法により行われる場合にあっては当該取引について商品取引債務引受業を行う商品取引所に預託しなければならない。

2 前項の規定により商品取引所に預託された金銭及び有価証券は、新法第百五条第一号に掲げる方法により決済が行われる取引についてのものにあっては新法第百三条第一項の規定により預託されている取引証拠金(同項第二号に掲げる場合において同号の委託者が預託すべきものに限る。)と、新法第百五条第二号に掲げる方法により決済が行われる取引についてのものにあっては新法第百七十九条第一項の規定により預託されている取引証拠金(同項第一号に掲げる場合にあっては同号ロに掲げる場合において同号ロの委託者が預託すべきものに、同項第二号に掲げる場合にあっては同号ロに掲げる場合において同号ロの清算取次委託者が預託すべきものに限る。)とみなす。

3 主務大臣は、商品取引員が第一項の規定に違反した場合には、当該商品取引員の新法第百九十条の許可を取り消し、六月以内の期間を定めて商品市場における取引若しくは商品取引受託業務(新法第二条第十七項に規定する商品取引受託業務をいう。以下同じ。)の停止を命じ、商品取引受託業務の方法の変更を命じ、その他監督上必要な事項を命ずることができる。

4 前項の規定による命令に違反した者は、二年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

5 商品取引員の代表者、代理人、使用人その他の従業者が、その商品取引員の業務又は財産に関し、前項の違反行為をしたときは、その行為者を罰するほか、その商品取引員に対して三億円以下の罰金刑を科する。

 (商品取引員の許可に関する経過措置)

第十四条 新法第百九十条第一項の許可を受けようとする者は、施行日前においても、新法第百九十二条の規定の例により、その許可の申請をすることができる。

2 主務大臣は、前項の規定により許可の申請があった場合には、施行日前においても、新法第百九十条から第百九十四条までの規定の例により、その許可をすることができる。この場合において、その許可を受けた者は、施行日において新法第百九十条第一項の許可を受けたものとみなす。

3 この法律の施行の際第一項の許可の申請について処分が行われていない場合においては、その処分が行われるまでの間は、当該申請を行った者(この法律の施行の際現に旧法第百二十六条第一項の許可を受けている者に限る。)は、新法第百九十条第一項の許可を受けたものとみなす。

4 前二項の規定により新法第百九十条第一項の許可を受けたものとみなされた者については、旧法第百二十六条第一項の許可は、施行日に、その効力を失う。

 (廃業等の公告等に関する経過措置)

第十五条 新法第百九十七条第三項の規定は、施行日から起算して三十日を経過した日以後の商品取引受託業務の廃止、合併(合併後存続する法人又は合併により設立される法人が商品取引受託業務を営まない場合の当該合併に限る。)又は合併及び破産以外の理由による解散について適用する。

 (受託契約の締結前の書面の交付及び説明に関する経過措置)

第十六条 新法第二百十七条及び第二百十八条の規定は、この法律の施行後に商品取引員が締結した受託契約(新法第二百十七条第一項に規定する受託契約をいう。)について適用する。

 (外務員の登録に関する経過措置)

第十七条 この法律の施行の際現に旧法第百三十六条の四第一項の規定による登録を受けている外務員(附則第十四条第二項又は第三項の規定により新法第百九十条第一項の許可を受けたものとみなされた者に係るものに限る。)は、施行日において新法第二百条第一項の規定により登録を受けたものとみなす。この場合において、同条第六項の規定は、適用しない。

2 前項の場合において、新法第二百条第七項に規定する期間は、旧法による登録又は登録の更新の日から起算するものとする。

 (委託者保護会員制法人の設立等に関する経過措置)

第十八条 委託者保護会員制法人(新法第二百六十九条第四項に規定する委託者保護会員制法人をいう。以下同じ。)の発起人又は会員になろうとする者(附則第十四条第二項の規定により新法第百九十条から第百九十四条までの規定の例による許可を受けた者に限る。)は、施行日前においても、新法第六章第二節の規定の例により、定款の作成、創立総会の開催その他委託者保護会員制法人の設立に必要な行為及び委託者保護会員制法人への加入に必要な行為をすることができる。

2 前項の規定により施行日前において設立された委託者保護会員制法人は、施行日前においても、新法第六章第三節の規定の例により、新法第二百九十三条の登録の申請及び新法第三百二条第一項の業務規程の認可の申請並びにこれらに必要な準備行為をすることができる。

3 主務大臣は、前項の規定により新法第二百九十三条の登録の申請又は新法第三百二条第一項の業務規程の認可の申請があった場合には、新法第二百九十三条から第二百九十五条まで又は第三百二条の規定の例により、施行日前においても、その登録又は認可をすることができる。この場合において、その登録又は認可の効力は、施行日から生ずるものとする。

 (委託者保護基金への業務等の承継に関する経過措置)

第十九条 昭和五十年十月三十一日に設立された社団法人商品取引受託債務補償基金協会(以下この条において「補償基金協会」という。)は、政令で定める日までの間、委託者保護会員制法人に対し、当該補償基金協会が行う一切の業務並びにその有する一切の資産及び負債を当該委託者保護会員制法人において承継すべき旨を申し出ることができる。

2 委託者保護会員制法人は、前項の規定による申出があった場合において、当該申出を承諾しようとするときは、当該委託者保護会員制法人の総会(新法第二百八十五条第一項に規定する総会をいう。次項及び第四項において同じ。)でその承認を得なければならない。

3 委託者保護会員制法人は、新法第二百九十三条の登録(前条第三項の規定により施行日前において行う新法第二百九十三条の規定の例による登録を含む。以下この条において同じ。)の申請を行う場合において、既に前項の規定による総会の承認の決議を得ているときは、その登録の申請と併せて補償基金協会からの承継についての認可を主務大臣に申請しなければならない。

4 委託者保護会員制法人は、新法第二百九十三条の登録の申請の後に第二項の規定による総会の承認の決議を得たときは、遅滞なく、主務大臣の認可を申請しなければならない。

5 第三項又は前項の認可があったときは、補償基金協会の行う業務並びにその有する資産及び負債は、当該認可を受けた日(その日が当該認可に係る委託者保護会員制法人が新法第二百九十三条の登録を受けた日(前条第三項の規定により施行日前において新法第二百九十三条の規定の例による登録を受けた場合にあっては施行日)前であるときは、同日)において、委託者保護基金(新法第二百九十六条に規定する委託者保護基金をいう。以下同じ。)としての当該委託者保護会員制法人(第八項及び第九項において「委託者保護基金」という。)に承継されるものとし、補償基金協会は、その時において解散するものとする。この場合においては、他の法令中法人の解散及び清算に関する規定は、適用しない。

6 前項の規定により補償基金協会が解散した場合における解散の登記については、政令で定める。

7 委託者保護会員制法人が第三項の規定により新法第二百九十三条の登録の申請及び補償基金協会からの承継の認可の申請を同時に行った場合における新法第二百九十五条第一項(第一号に係る部分に限る。)の規定の適用については、同号中「であること」とあるのは、「であること(商品取引所法の一部を改正する法律(平成十六年法律第四十三号)附則第十九条第三項の規定により認可の申請が併せてされた登録の申請にあつては、主務大臣が当該認可をしようとする場合には、当該認可の申請に係る補償基金協会の資産及び負債を含めて算定するものとする。)」とする。

8 第五項の規定により補償基金協会の業務の承継を受けた委託者保護基金は、新法第三百一条の規定にかかわらず、当該承継に係る補償基金協会の業務(次項において「承継業務」という。)を行うことができる。

9 前項の委託者保護基金が承継業務のうち新法第二百六十九条第三項第一号に掲げる業務に類似する業務として主務省令で定める業務を行う場合には、当該業務は同号に掲げる業務とみなす。

 (委託者保護基金等の名称の使用制限に関する経過措置)

第二十条 この法律の施行の際現にその名称のうちに「委託者保護会員制法人」という文字を用いている者については、新法第二百七十一条第二項の規定は、施行日から起算して六月を経過する日までの間は、適用しない。

2 この法律の施行の際現にその名称のうちに「委託者保護基金」という文字を用いている者については、新法第二百九十七条第二項の規定は、施行日から起算して六月を経過する日までの間は、適用しない。

 (処分等の効力)

第二十一条 施行日前に旧法の規定によってした処分、手続その他の行為であって、新法に相当の規定があるものは、この附則に別段の定めがあるものを除き、新法の相当の規定によってしたものとみなす。

 (罰則の適用に関する経過措置)

第二十二条 施行日前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

 (その他の経過措置の政令への委任)

第二十三条 附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

 (検討)

第二十四条 政府は、この法律の施行後五年以内に、この法律による改正後の規定の実施状況、商品先物市場を取り巻く社会経済状況の変化等を勘案し、この法律による改正後の商品取引所制度について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

 (証券取引法の一部改正)

第二十五条 証券取引法(昭和二十三年法律第二十五号)の一部を次のように改正する。

  第三十四条第二項第四号中「第二条第八項」を「第二条第十項」に改める。

 (住民基本台帳法の一部改正)

第二十六条 住民基本台帳法(昭和四十二年法律第八十一号)の一部を次のように改正する。

  別表第一の七十九の項中「第八条の二」を「第九条」に、「第九十七条の二第三項の指定、同法九十九条の二第二項の認可」を「第七十八条の許可、同法第八十五条第一項の届出、同法第百三十二条第一項若しくは第百四十五条第一項の認可、同法第百六十七条の許可、同法第百七十一条の届出」に、「第百二十六条第一項」を「第百九十条第一項」に、「第百三十二条第一項」を「第百九十五条第一項」に、「第百三十六条の四第一項」を「第二百条第一項」に、「又は同法第百三十六条の四十の認可」を「、同法第二百二十五条第一項、第二百二十六条第一項、第二百二十七条第一項、第二百二十八条第一項若しくは第二百四十五条の認可、同法第二百九十三条の登録、同法第二百九十六条の届出、同法第三百三十二条第一項の許可、同法第三百三十五条第二項(同法第三百四十五条において準用する場合を含む。)の届出又は同法第三百四十二条第一項の許可」に改める。

 (商品投資に係る事業の規制に関する法律の一部改正)

第二十七条 商品投資に係る事業の規制に関する法律(平成三年法律第六十六号)の一部を次のように改正する。

  第二条第一項第一号中「第二条第二項」を「第二条第四項」に、「同条第三項」を「同条第五項」に、「同条第六項」を「同条第八項」に、「同条第七項」を「同条第九項」に改め、同条第六項中「第二条第六項第一号」を「第二条第八項第一号」に改める。

  第三十八条第二号中「第二条第六項第一号」を「第二条第八項第一号」に改める。

 (暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律の一部改正)

第二十八条 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成三年法律第七十七号)の一部を次のように改正する。

  第九条第十四号中「第二条第三項」を「第二条第五項」に改める。

 (金融機関等による顧客等の本人確認等に関する法律の一部改正)

第二十九条 金融機関等による顧客等の本人確認等に関する法律(平成十四年法律第三十二号)の一部を次のように改正する。

  第二条第三十二号中「第百二十六条第三項」を「第二条第十八項」に改める。

  第十三条第一項第九号中「第百四十八条第一項」を「第三百五十四条第一項」に改める。

 (破産法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律の一部改正)

第三十条 破産法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(平成十六年法律第七十六号)の一部を次のように改正する。

  目次中「第百三十八条」を「第百三十九条」に改める。

  第百三十八条を第百三十九条とし、第百三十七条の次に次の一条を加える。

  (商品取引所法の一部を改正する法律の一部改正)

 第百三十八条 商品取引所法の一部を改正する法律(平成十六年法律第四十三号)の一部を次のように改正する。

   第六章を第七章とし、同章の前に一章を加える改正規定のうち、第三百三条第一項第三号に係る部分中「破産」を「破産手続開始」に改め、第三百五条に係る部分を次のように改める。

    (認定の公告)

   第三百五条 委託者保護基金は、通知商品取引員につき、前条の規定により一般委託者債務の円滑な弁済が困難であるとの認定を行つた場合には、速やかに、次条第一項の請求の届出期間、届出場所その他政令で定める事項を定め、これを公告しなければならない。

   2 委託者保護基金は、前項の規定により公告した後に、同項の認定に係る商品取引員(以下「認定商品取引員」という。)について破産法(平成十六年法律第七十五号)第百九十七条第一項(同法第二百九条第三項において準用する場合を含む。)の規定による公告、第五項の規定による通知その他の政令で定める事由が生じたときは、前項の規定により公告した届出期間を変更することができる。

   3 委託者保護基金は、前項の規定により届出期間を変更したときは、遅滞なく、その変更に係る事項を公告しなければならない。

   4 委託者保護基金は、第一項に規定する事項を定めた場合又は第二項の規定により届出期間を変更した場合には、直ちに、その旨を主務大臣に報告しなければならない。

   5 認定商品取引員の破産手続において、破産法第百九十七条第一項(同法第二百九条第三項において準用する場合を含む。)若しくは第二百四条第二項の規定による通知をしたとき、又は同法第二百八条第一項の規定による許可を受けたときは、破産管財人は、その旨を委託者保護基金に通知しなければならない。

   第百三十三条に見出しを付し、同条第一項を改め、第三章第一節中同条を第百九十六条とし、同条の次に一条を加える改正規定のうち、第百九十七条第一項第三号に係る部分中「破産により」を「破産手続開始の決定により」に改め、同項第四号及び同条第三項に係る部分中「破産」を「破産手続開始の決定」に改める。

   第百三十二条第一項第二号を削り、同項第三号を改め、同号を同項第二号とし、同号の次に一号を加える改正規定中「破産」を「破産手続開始」に改める。

   第二章の改正規定中第六十九条第四号に係る部分を次のように改める。

    四 破産手続開始の決定

   第二章の改正規定のうち、第七十一条及び第七十二条に係る部分中「破産」を「破産手続開始の決定」に改め、第七十六条第二項第三号に係る部分を次のように改める。

    三 破産手続開始の決定

 (電子公告制度の導入のための商法等の一部を改正する法律の一部改正)

第三十一条 電子公告制度の導入のための商法等の一部を改正する法律の一部を次のように改正する。

  附則第十五条の次に次の一条を加える。

  (商品取引所法の一部を改正する法律の一部改正)

 第十六条 商品取引所法の一部を改正する法律(平成十六年法律第四十三号)の一部を次のように改正する。

   第百六十五条第七号を削り、同条第六号を改め、同号を同条第十号とし、同号の前に五号を加える改正規定中「第百条」を「第百条第一項から第三項まで」に改める。

   第二章の改正規定のうち、第六十八条及び第七十七条第二項に係る部分中「及び第四項本文」を「及び第四項」に改め、「、同条第四項本文中「貸借対照表又ハ其ノ要旨」とあるのは「貸借対照表」と」を削り、第百二十四条、第百二十五条第一項及び第百三十四条第二項第四号に係る部分中「第百条」を「第百条第一項から第三項まで」に改め、第百三十七条第二項に係る部分中「から第四項まで」を「及び第三項」に、「第二百四十九条及び第四百十五条第二項」を「第二百四十九条並びに第四百十五条第二項」に改め、第百五十一条に係る部分中「同法第四百十二条第一項」を「同法第四百十二条第一項本文」に改め、「公告及び催告(」の下に「商法第四百十二条第一項ただし書(有限会社法第六十三条第一項において準用する場合を含む。)の規定により」を加え、「に掲載してした場合における当該会社」を「又は電子公告によつてした会社」に改める。

 (株式等の取引に係る決済の合理化を図るための社債等の振替に関する法律等の一部を改正する法律の一部改正)

第三十二条 株式等の取引に係る決済の合理化を図るための社債等の振替に関する法律等の一部を改正する法律(平成十六年法律第八十八号)の一部を次のように改正する。

  附則第六十七条のうち商品取引所法第百三十三条第二項の改正規定中「第百三十三条第二項」を「第百九十六条第二項」に改め、「(平成十三年法律第七十五号)」を削り、同改正規定の前に次のように加える。

   第八十六条第一項中「超える議決権(」の下に「社債、株式等の振替に関する法律(平成十三年法律第七十五号)第百五十五条第一項又は第百五十六条第一項の規定により発行者に対抗することができない株式に係る議決権を含み、」を加える。

 (不動産登記法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律の一部改正)

第三十三条 不動産登記法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(平成十六年法律第百二十四号)の一部を次のように改正する。

  第九十条を第九十一条とし、第八十九条を第九十条とし、第八十八条の次に次の一条を加える。

  (商品取引所法の一部を改正する法律の一部改正)

 第八十九条 商品取引所法の一部を改正する法律(平成十六年法律第四十三号)の一部を次のように改正する。

   第百二十八条第二項中「には、」の下に「定款、会社登記簿の謄本、貸借対照表、損益計算書その他の」を加え、同条に一項を加える改正規定中「会社登記簿の謄本」を「会社の登記事項証明書」に改める。

   第二章の改正規定のうち、第二十九条に係る部分中「第二十三条まで」を「第十五条まで、第十七条から第二十三条の二まで」に、「第五十六条第三項」を「第五十六条第二項」に改め、第百五十一条及び第百五十三条第一項に係る部分中「登記簿の謄本」を「登記事項証明書」に改める。

 (租税特別措置法の一部改正)

第三十四条 租税特別措置法(昭和三十二年法律第二十六号)の一部を次のように改正する。

  第四十一条の十四第一項第一号中「第二条第六項」を「第二条第八項」に、「同条第七項」を「同条第九項」に、「同条第八項第一号ホ」を「同条第十項第一号ホ」に改め、同条第三項第一号中「第百二十六条第三項」を「第二条第十八項」に改め、同項第三号中「第二条第七項」を「第二条第九項」に改め、同条第四項中「第百三十六条の二十一」を「第二百二十条第一項」に改める。

 (登録免許税法の一部改正)

第三十五条 登録免許税法(昭和四十二年法律第三十五号)の一部を次のように改正する。

  別表第一第三十一号を次のように改める。

三十一 株式会社商品取引所の許可、組織変更の認可又は第一種特定商品市場類似施設若しくは第二種特定商品市場類似施設の開設の許可

 (一) 商品取引所法第七十八条(株式会社商品取引所の許可)の株式会社商品取引所の許可

許可件数

一件につき十五万円

 (二) 商品取引所法第百三十二条第一項(組織変更の認可)の組織変更の認可

認可件数

一件につき十五万円

 (三) 商品取引所法第三百三十二条第一項(第一種特定商品市場類似施設の開設の許可)の第一種特定商品市場類似施設の開設の許可

許可件数

一件につき十五万円

 (四) 商品取引所法第三百四十二条第一項(第二種特定商品市場類似施設の開設の許可)の第二種特定商品市場類似施設の開設の許可

許可件数

一件につき十五万円

  別表第一第三十一号の次に次のように加える。

三十一の二 商品取引受託業務の許可又は商品取引債務引受業の許可

 (一) 商品取引所法第百九十条第一項(商品取引受託業務の許可)の商品取引受託業務の許可(許可の更新を除く。)

許可件数

一件につき十五万円

 (二) 商品取引所法第百六十七条(許可)の商品取引債務引受業の許可

許可件数

一件につき十五万円

 (地価税法の一部改正)

第三十六条 地価税法(平成三年法律第六十九号)の一部を次のように改正する。

  別表第一第十八号中「第二条第七項(定義)に規定する商品市場」を「第二条第九項(定義)に規定する商品市場(同条第二項に規定する会員商品取引所が開設するものに限る。)」に改める。

 (経済産業省設置法の一部改正)

第三十七条 経済産業省設置法(平成十一年法律第九十九号)の一部を次のように改正する。

  第七条第三号中「第二条第二項」を「第二条第四項」に、「同条第三項」を「同条第五項」に改める。

(内閣総理・総務・法務・財務・農林水産・経済産業大臣署名) 

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