中小企業信用保険法の一部を改正する法律

法律第百四十六号(平一三・一二・七)

 中小企業信用保険法(昭和二十五年法律第二百六十四号)の一部を次のように改正する。

 第三条第一項中「第三条の八第一項」を「第三条の九第一項」に改め、「又は給付(銀行法(昭和五十六年法律第五十九号)第二条第四項の契約に基づく給付をいう。以下同じ。)」を削り、「ことを含む」の下に「。以下同じ」を加え、「、給付の場合は当該給付に係る契約に基づいて給付後において払い込むべき掛金の額」を削り、同条第三項中「手形の支払、給付の場合は掛金の払込み」を「、手形の支払」に改め、同条第四項中「場合は手形」を「場合は、手形」に改め、「、給付の場合は給付金」を削る。

 第三条の二第一項中「(手形の割引又は給付を受けることを含む。)」を削り、同条第三項中「第三条の四第一項」を「第三条の五第一項」に、「第三条の五第一項」を「第三条の六第一項」に、「第三条の六第一項」を「第三条の七第一項」に、「第三条の七第一項」を「第三条の八第一項」に改める。

 第三条の三第一項中「次条第一項に規定する」の下に「売掛金債権担保保険、第三条の五第一項に規定する」を加え、「第三条の五第一項」を「第三条の六第一項」に、「第三条の六第一項」を「第三条の七第一項」に、「第三条の七第一項」を「第三条の八第一項」に、「第三条の八第一項」を「第三条の九第一項」に改め、「(手形の割引又は給付を受けることを含む。)」を削り、「千万円」を「千二百五十万円」に改め、同条第二項中「次条第一項」を「第三条の五第一項」に、「第三条の五第一項」を「第三条の六第一項」に、「第三条の六第一項」を「第三条の七第一項」に、「第三条の七第一項」を「第三条の八第一項」に、「千万円」を「千二百五十万円」に改め、同条第三項中「又は第三条の八第一項に規定する債務の保証」を「、第三条の八第一項又は第三条の九第一項に規定する債務の保証」に、「次条第一項に」を「第三条の五第一項に」に、「第三条の五第一項に」を「第三条の六第一項に」に、「第三条の六第一項に」を「第三条の七第一項に」に、「第三条の七第一項に」を「第三条の八第一項に」に改め、「普通保険、無担保保険」の下に「、次条第一項に規定する売掛金債権担保保険」を加え、「新事業開拓保険又は第三条の八第一項」を「新事業開拓保険又は第三条の九第一項」に改める。

 第三条の八を第三条の九とする。

 第三条の七第一項中「第三条の四第一項」を「第三条の五第一項」に、「第三条の五第一項」を「第三条の六第一項」に改め、「(手形の割引又は給付を受けることを含む。)」を削り、「手形金額、給付の場合は当該給付に係る契約に基づいて給付後において払い込むべき掛金の額」を「、手形金額」に改め、同条第二項中「又は特別小口保険」を「、特別小口保険又は売掛金債権担保保険」に改め、同条を第三条の八とする。

 第三条の六第一項中「第三条の四第一項」を「第三条の五第一項」に改め、「(手形の割引又は給付を受けることを含む。)」を削り、「手形金額、給付の場合は当該給付に係る契約に基づいて給付後において払い込むべき掛金の額」を「、手形金額」に改め、同条第二項中「又は特別小口保険」を「、特別小口保険又は売掛金債権担保保険」に改め、同条を第三条の七とする。

 第三条の五第一項中「(手形の割引又は給付を受けることを含む。)」を削り、「手形金額、給付の場合は当該給付に係る契約に基づいて給付後において払い込むべき掛金の額」を「、手形金額」に改め、同条第二項中「又は特別小口保険」を「、特別小口保険又は売掛金債権担保保険」に改め、同条を第三条の六とする。

 第三条の四第一項中「(手形の割引又は給付を受けることを含む。)」を削り、「手形金額、給付の場合は当該給付に係る契約に基づいて給付後において払い込むべき掛金の額」を「、手形金額」に改め、同条第二項中「又は特別小口保険」を「、特別小口保険又は売掛金債権担保保険」に、「すでに」を「既に」に改め、同条を第三条の五とする。

 第三条の三の次に次の一条を加える。

 (売掛金債権担保保険)

第三条の四 事業団は、事業年度の半期ごとに、信用保証協会を相手方として、当該信用保証協会が中小企業者の金融機関からの借入れによる債務の保証(特殊保証を含む。)であつてその保証について当該中小企業者の取引の相手方である事業者に対する売掛金債権のみ(当該中小企業者が法人である場合にあつては、売掛金債権(必要に応じその法人の代表者である保証人の保証を含む。)のみ)を担保として提供させるものをすることにより、中小企業者一人についての保険価額の合計額が一億円を超えることができない保険(以下「売掛金債権担保保険」という。)について、借入金の額のうち保証をした額(手形の割引の場合は手形金額のうち保証をした額、特殊保証の場合は限度額。次項において同じ。)の総額が一定の金額に達するまで、その保証につき、事業団と当該信用保証協会との間に保険関係が成立する旨を定める契約を締結することができる。

2 事業団と売掛金債権担保保険の契約を締結し、かつ、普通保険、次条第一項に規定する公害防止保険、第三条の六第一項に規定するエネルギー対策保険、第三条の七第一項に規定する海外投資関係保険又は第三条の八第一項に規定する新事業開拓保険の契約を締結している信用保証協会が前項に規定する債務の保証をした場合において、当該借入金の額のうち保証をした額が一億円(当該債務者たる中小企業者について既に売掛金債権担保保険の保険関係が成立している場合にあつては、一億円から当該保険関係における保険価額の合計額を控除した残額)を超えないときは、当該保証については、売掛金債権担保保険の保険関係が成立するものとする。

3 第三条第三項から第五項まで及び第三条の二第二項の規定は、第一項の保険関係に準用する。この場合において、第三条第三項中「保証をした借入金の額」とあるのは、「借入金の額のうち保証をした額(手形の割引の場合は手形金額のうち保証をした額、特殊保証の場合は限度額)」と読み替えるものとする。

 第五条中「特別小口保険」の下に「、売掛金債権担保保険」を加え、「支払、給付の場合は払込み」を「、支払」に、「手形債務、給付の場合は掛金」を「、手形債務」に改め、同条第一号中「(給付の場合は、総払込額。以下同じ。)」を削る。

 第七条、第九条から第十一条までの規定及び第十三条中「特別小口保険」の下に「、売掛金債権担保保険」を加える。

 附則第五項の表第五条の項中「特別小口保険」の下に「、売掛金債権担保保険」を加え、「百分の九十(」を「百分の九十(売掛金債権担保保険、」に改める。

   附 則

 (施行期日)

第一条 この法律は、公布の日から起算して二月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

 (経過措置)

第二条 この法律の施行前に成立している保険関係であって改正前の中小企業信用保険法第三条第一項に規定する給付を受けたことによる債務の保証に係るものについては、なお従前の例による。

 (政令への委任)

第三条 前条に定めるもののほか、この法律の施行に関して必要な経過措置は、政令で定める。

 (検討)

第四条 政府は、この法律の施行後平成十七年三月三十一日までの間に、中小企業をめぐる金融の状況等を勘案しつつ、この法律による改正後の中小企業信用保険法の規定について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

 (激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律等の一部改正)

第五条 次に掲げる法律の規定中「特別小口保険」の下に「、売掛金債権担保保険」を加える。

 一 激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律(昭和三十七年法律第百五十号)第十二条第二項

 二 産炭地域における中小企業者についての中小企業信用保険に関する特別措置等に関する法律(昭和三十八年法律第百六十六号)第四条

 三 中小小売商業振興法(昭和四十八年法律第百一号)第五条の三第二項

 四 中小企業における労働力の確保及び良好な雇用の機会の創出のための雇用管理の改善の促進に関する法律(平成三年法律第五十七号)第十条第二項

 五 特定商業集積の整備の促進に関する特別措置法(平成三年法律第八十二号)第八条第二項

 六 輸入の促進及び対内投資事業の円滑化に関する臨時措置法(平成四年法律第二十二号)第十三条第二項

 七 中小企業流通業務効率化促進法(平成四年法律第六十五号)第七条第二項

 八 地域伝統芸能等を活用した行事の実施による観光及び特定地域商工業の振興に関する法律(平成四年法律第八十八号)第六条第二項

 九 特定産業集積の活性化に関する臨時措置法(平成九年法律第二十八号)第十六条第二項

 十 中心市街地における市街地の整備改善及び商業等の活性化の一体的推進に関する法律(平成十年法律第九十二号)第二十六条第四項

 (エネルギー等の使用の合理化及び再生資源の利用に関する事業活動の促進に関する臨時措置法の一部改正)

第六条 エネルギー等の使用の合理化及び再生資源の利用に関する事業活動の促進に関する臨時措置法(平成五年法律第十八号)の一部を次のように改正する。

  第二十一条第二項中「特別小口保険」の下に「、売掛金債権担保保険」を加え、同条第三項中「第三条の五第一項」を「第三条の六第一項」に改める。

 (阪神・淡路大震災に対処するための特別の財政援助及び助成に関する法律の一部改正)

第七条 阪神・淡路大震災に対処するための特別の財政援助及び助成に関する法律(平成七年法律第十六号)の一部を次のように改正する。

  第六十七条第四項中「合計額が千万円」を「合計額が千二百五十万円」に、「それぞれ千万円」を「それぞれ千万円及び千二百五十万円」に、「借入金の額が千万円」を「借入金の額が千二百五十万円」に、「「千万円」を「「千二百五十万円」に改める。

 (中小企業の創造的事業活動の促進に関する臨時措置法の一部改正)

第八条 中小企業の創造的事業活動の促進に関する臨時措置法(平成七年法律第四十七号)の一部を次のように改正する。

  第八条第一項中「第三条の七第一項」を「第三条の八第一項」に改める。

  第十四条の十一第四項中「特別小口保険」の下に「、売掛金債権担保保険」を加える。

 (新事業創出促進法の一部改正)

第九条 新事業創出促進法(平成十年法律第百五十二号)の一部を次のように改正する。

  第十一条の七第二項中「第三条の七第一項」を「第三条の八第一項」に改め、同条第三項中「特別小口保険」の下に「、売掛金債権担保保険」を加える。

  第十七条第一項中「第三条の七第一項」を「第三条の八第一項」に改める。

  第二十八条第二項中「特別小口保険」の下に「、売掛金債権担保保険」を加える。

 (中小企業経営革新支援法の一部改正)

第十条 中小企業経営革新支援法(平成十一年法律第十八号)の一部を次のように改正する。

  第六条第二項中「第三条の七第一項」を「第三条の八第一項」に改め、同条第三項中「特別小口保険」の下に「、売掛金債権担保保険」を加える。

 (産業活力再生特別措置法の一部改正)

第十一条 産業活力再生特別措置法(平成十一年法律第百三十一号)の一部を次のように改正する。

  第十六条第二項中「第三条の七第一項」を「第三条の八第一項」に改め、同条第三項中「特別小口保険」の下に「、売掛金債権担保保険」を加える。

  第二十四条第六項中「第三条の七第一項」を「第三条の八第一項」に改め、同条第七項中「特別小口保険」の下に「、売掛金債権担保保険」を加える。

(財務・厚生労働・経済産業・国土交通・内閣総理大臣署名)

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