森林法の一部を改正する法律

法律第百九号(平一三・七・一一)

 森林法(昭和二十六年法律第二百四十九号)の一部を次のように改正する。

 第四条第二項第三号の三を次のように改める。

 三の三 公益的機能別森林施業(水源のかん養の機能その他の森林の有する公益的機能の別に応じて、当該森林の伐期の間隔の拡大及び伐採面積の規模の縮小その他の当該森林の有する公益的機能の維持増進を特に図るための森林施業をいう。第十一条第四項第二号ロにおいて同じ。)を推進すべき森林(以下「公益的機能別施業森林」という。)の整備に関する事項

 第五条第二項第四号の三を次のように改める。

 四の三 公益的機能別施業森林の区域(以下「公益的機能別施業森林区域」という。)の基準その他公益的機能別施業森林の整備に関する事項

 第七条の二第二項第二号を次のように改める。

 二 公益的機能別施業森林区域及び当該公益的機能別施業森林区域内における施業の方法その他公益的機能別施業森林の整備に関する事項

 第十条の五第二項第六号を次のように改める。

 六 公益的機能別施業森林区域及び当該公益的機能別施業森林区域内における施業の方法その他公益的機能別施業森林の整備に関する事項

 第十条の八の見出しを「(伐採及び伐採後の造林の届出)」に改め、同条第一項中「伐採齢」の下に「、伐採後の造林の方法、期間及び樹種」を加え、「伐採の届出書」を「伐採及び伐採後の造林の届出書」に改め、同項第三号中「第十一条第五項(第十八条の三第三項及び第十八条の四第五項の規定により適用される場合を含む。)又は第十八条の二第三項」を「第十一条第四項」に、「第十一条第五項の規定その他政令で定める」を「第十一条第四項の」に改める。

 第十条の九の見出しを「(伐採及び伐採後の造林の計画の変更命令等)」に改め、同条第一項中「又は伐採齢」を「若しくは伐採齢又は伐採後の造林の方法、期間若しくは樹種」に、「その伐採」を「その伐採及び伐採後の造林」に改め、同条第三項中「伐採が」を「伐採又は伐採後の造林が」に、「又は伐採齢」を「若しくは伐採齢又は伐採後の造林の方法、期間若しくは樹種」に、「その伐採」を「その伐採及び伐採後の造林」に、「伐採すべき」を「伐採し、又は伐採後の造林をすべき」に改める。

 第十一条第一項中「森林所有者は」を「森林所有者等は、単独で又は共同して、これを一体として整備することを相当とするものとして政令で定める基準に適合する森林につき」に改め、同条第二項を削り、同条第三項中第六号を第七号とし、第一号から第五号までを一号ずつ繰り下げ、同項に第一号として次の一号を加える。

 一 その対象とする森林についての森林施業の実施に関する長期の方針

 第十一条第三項を同条第二項とし、同条第四項中「第二項の森林施業に関する長期の方針を記載した書面その他の」を削り、同項を同条第三項とし、同条第五項第一号を次のように改める。

 一 第二項第一号に掲げる長期の方針が、森林施業計画の対象とする森林の整備を図るために有効かつ適切なものであること。

 第十一条第五項第二号を同項第三号とし、同項第一号の次に次の一号を加える。

 二 第二項第三号から第六号までに掲げる事項が、次に掲げる区分に応じ、それぞれ次に定める基準に適合していること。

  イ 公益的機能別施業森林区域以外の区域内に存する森林 森林生産の保続及び森林生産力の増進を図るために必要なものとして、農林水産省令で定める植栽、間伐その他の森林施業の合理化に関する基準

  ロ 公益的機能別施業森林区域内に存する森林 森林の有する公益的機能の維持増進を特に図るために必要なものとして、農林水産省令で定める公益的機能別森林施業の実施に関する基準

 第十一条第五項を同条第四項とする。

 第十二条第一項中「前条第五項の認定を受けた森林所有者(以下「認定森林所有者」を「前条第四項の認定を受けた森林所有者等(以下「認定森林所有者等」に、「認定森林所有者は」を「認定森林所有者等は」に改め、同項第一号を次のように改める。

 一 当該認定森林所有者等が当該森林施業計画の対象とする森林の一部につき森林所有者等でなくなつた場合

 第十二条第一項第二号及び第二項中「認定森林所有者」を「認定森林所有者等」に改め、同条第三項中「前条第二項、第四項及び第五項」を「前条第三項及び第四項」に、「同条第二項中「森林施業計画」とあるのは「当該変更後の森林施業計画」と、「作成し」とあるのは「作成されたものとなるようにし」と、同条第五項」を「同項」に改める。

 第十三条中「第十一条第五項」を「第十一条第四項」に、「認定森林所有者」を「認定森林所有者等」に改める。

 第十四条及び第十五条中「認定森林所有者」を「認定森林所有者等」に改める。

 第十六条中「第十一条第五項」を「第十一条第四項」に改め、同条各号中「認定森林所有者」を「認定森林所有者等」に改める。

 第十七条第一項中「認定森林所有者」を「認定森林所有者等」に改める。

 第十八条を次のように改める。

第十八条 削除

 第十八条の二から第十八条の四までを削る。

 第十九条第一項中「(一般森林施業計画及び特定森林施業計画を含む。以下この条、第三十四条第十項、第三十四条の二第四項及び第百九十一条において同じ。)」を削り、「第十一条(第十八条の三第三項及び前条第五項の規定により適用される場合を含む。第三項及び第四項において同じ。)、第十二条及び第十三条(第十八条の三第三項並びに前条第五項及び第六項の規定により適用される場合を含む。第三項において同じ。)、第十五条から第十七条まで(第十八条の三第三項並びに前条第五項及び第六項の規定により適用される場合を含む。第四項において同じ。)、第十八条、第十八条の二、第十八条の三(前条第五項の規定により適用される場合を含む。第四項において同じ。)並びに前条」を「第十一条から第十三条まで及び第十五条から第十七条までの規定」に改め、同条第三項中「第十一条第五項若しくは第十八条の二第三項」を「第十一条第四項」に、「第十一条第五項の規定その他政令で定める」を「第十一条第四項の」に改め、同条第四項中「第十一条第五項若しくは第十八条の二第三項」を「第十一条第四項」に改め、「若しくは第十八条の三第四項」を削る。

 第三十四条第二項ただし書中「但し」を「ただし」に、「左の」を「次の」に、「一に」を「いずれかに」に改め、同条第三項及び第四項中「こえる」を「超える」に改め、同条第六項中「附する」を「付する」に改め、同条第十項ただし書中「第十一条第五項(第十八条の三第三項及び第十八条の四第五項の規定により適用される場合を含む。)又は第十八条の二第三項」を「第十一条第四項」に、「第十一条第五項の規定その他政令で定める」を「第十一条第四項の」に改める。

 第三十四条の二第四項ただし書中「第十一条第五項(第十八条の三第三項及び第十八条の四第五項の規定により適用される場合を含む。)又は第十八条の二第三項」を「第十一条第四項」に、「第十一条第五項の規定その他政令で定める」を「第十一条第四項の」に改める。

   附 則

 (施行期日)

第一条 この法律は、平成十四年四月一日から施行する。ただし、次条から附則第六条まで及び附則第八条の規定は、公布の日から施行する。

 (全国森林計画に関する経過措置)

第二条 農林水産大臣は、平成十三年十月三十一日までに、この法律による改正後の森林法(以下「新法」という。)第四条の規定の例により、前条ただし書に規定する規定の施行の際現にこの法律による改正前の森林法(以下「旧法」という。)第四条の規定によりたてられている全国森林計画を変更しなければならない。この場合において、当該全国森林計画の変更は、平成十四年四月一日にその効力を生ずるものとする。

2 前項の規定により変更された全国森林計画は、新法第四条の規定により変更された全国森林計画とみなす。

 (地域森林計画に関する経過措置)

第三条 都道府県知事は、平成十三年十二月三十一日までに、新法第五条の規定の例により、附則第一条ただし書に規定する規定の施行の際現に旧法第五条の規定によりたてられている地域森林計画(平成九年四月一日をその計画期間の始期とするものを除く。)を変更しなければならない。この場合において、当該地域森林計画の変更は、平成十四年四月一日にその効力を生ずるものとする。

2 都道府県知事は、平成十四年四月一日をその計画期間の始期とする地域森林計画をたてる場合には、旧法第五条の規定にかかわらず、新法第五条の規定の例によるものとする。

3 前二項の規定により変更され、又はたてられた地域森林計画は、新法第五条の規定により変更され、又はたてられた地域森林計画とみなす。

 (国有林の森林計画に関する経過措置)

第四条 森林管理局長は、平成十三年十二月三十一日までに、新法第七条の二の規定の例により、附則第一条ただし書に規定する規定の施行の際現に旧法第七条の二の規定によりたてられている森林計画(平成九年四月一日をその計画期間の始期とするものを除く。)を変更しなければならない。この場合において、当該森林計画の変更は、平成十四年四月一日にその効力を生ずるものとする。

2 森林管理局長は、平成十四年四月一日をその計画期間の始期とする森林計画をたてる場合には、旧法第七条の二の規定にかかわらず、新法第七条の二の規定の例によるものとする。

3 前二項の規定により変更され、又はたてられた森林計画は、新法第七条の二の規定により変更され、又はたてられた森林計画とみなす。

 (市町村森林整備計画に関する経過措置)

第五条 市町村は、平成十四年三月三十一日までに、新法第十条の五の規定の例により、附則第一条ただし書に規定する規定の施行の際現に旧法第十条の五の規定によりたてられている市町村森林整備計画(平成十九年三月三十一日をその計画期間の終期とするものを除く。)を変更しなければならない。この場合において、当該市町村森林整備計画の変更は、平成十四年四月一日にその効力を生ずるものとする。

2 市町村は、平成十四年四月一日をその計画期間の始期とする市町村森林整備計画をたてる場合には、旧法第十条の五の規定にかかわらず、新法第十条の五の規定の例によるものとする。

3 前二項の規定により変更され、又はたてられた市町村森林整備計画は、新法第十条の五の規定により変更され、又はたてられた市町村森林整備計画とみなす。

 (伐採及び伐採後の造林の届出書に関する経過措置)

第六条 森林所有者等は、この法律の施行の日(以下この条において「施行日」という。)以後に新法第十条の八第一項に規定する民有林の立木を伐採しようとするときは、農林水産省令で定めるところにより、施行日前においても、同項の規定の例により、市町村の長に伐採及び伐採後の造林の届出書を提出することができる。

2 前項の規定により施行日前に提出された伐採及び伐採後の造林の届出書は、施行日において新法第十条の八第一項の規定により提出された同項の伐採及び伐採後の造林の届出書とみなす。

 (森林施業計画に関する経過措置)

第七条 この法律の施行前に旧法第十一条第五項(旧法第十八条の三第三項及び第十八条の四第五項の規定により適用される場合を含む。)又は第十八条の二第三項の規定により認定を受けた森林施業計画(その変更につき旧法第十二条第三項において準用する旧法第十一条第五項の規定その他政令で定める規定による認定があったときは、その変更後のもの)については、新法第十一条第四項の規定により認定を受けた森林施業計画とみなす。

 (政令への委任)

第八条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

 (保安林整備臨時措置法の一部改正)

第九条 保安林整備臨時措置法(昭和二十九年法律第八十四号)の一部を次のように改正する。

  第十二条第一項中「第十一条第五項(同法第十八条の三第三項及び第十八条の四第五項の規定により適用される場合を含む。)又は第十八条の二第三項」を「第十一条第四項」に、「第十一条第五項の規定その他政令で定める」を「第十一条第四項の」に、「同法第十一条第五項各号」を「同項各号」に改め、「(当該森林施業計画が同法第十八条の二第一項に規定する特定森林施業計画である場合には、同条第三項各号に掲げる要件)」を削り、同条第二項中「(同法第十八条の三第三項並びに第十八条の四第五項及び第六項の規定により適用される場合を含む。)」を削り、「同法第十三条」を「同条」に改める。

 (森林組合法の一部改正)

第十条 森林組合法(昭和五十三年法律第三十六号)の一部を次のように改正する。

  第九条第二項第十号中「(森林法第十八条の二第一項に規定する特定森林施業計画を含む。第百一条第一項第十二号において同じ。)」を削る。

 (森林組合法の一部改正に伴う罰則に関する経過措置)

第十一条 この法律の施行前にした前条の規定による改正前の森林組合法の規定に違反する行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

 (林業経営基盤の強化等の促進のための資金の融通等に関する暫定措置法の一部改正)

第十二条 林業経営基盤の強化等の促進のための資金の融通等に関する暫定措置法(昭和五十四年法律第五十一号)の一部を次のように改正する。

  第五条第二項中「第十八条の二第三項」を「第十一条第四項」に、「特定森林施業計画(政令で定めるものを除く」を「森林施業計画(公益的機能別施業森林区域(同法第五条第二項第四号の三に規定する公益的機能別施業森林区域をいう。)内に存する森林(政令で定めるものを除く。)に係る部分に限る」に改める。

  第六条第一項第一号中「第十八条の二第三項」を「第十一条第四項」に、「特定森林施業計画」を「森林施業計画」に改める。

 (森林の保健機能の増進に関する特別措置法の一部改正)

第十三条 森林の保健機能の増進に関する特別措置法(平成元年法律第七十一号)の一部を次のように改正する。

  第六条第一項中「第十一条第五項(同法第十八条の三第三項の規定により適用される場合を含む。)又は第十八条の二第三項」を「第十一条第四項」に改め、「(同法第十八条又は第十八条の四の規定に基づき、数人共同して、同法第十一条第五項又は第十八条の二第三項の認定を受けたものを含む。)」を削り、「同法第十八条の二第一項に規定する特定森林施業計画(政令で定めるものを除く。以下同じ。)及び同法第十八条の三第一項に規定する一般森林施業計画を含む」を「公益的機能別施業森林区域(同法第五条第二項第四号の三に規定する公益的機能別施業森林区域をいう。)内に存する森林であって政令で定めるものに係る部分を除く」に改め、「(同法第十八条の三第三項並びに第十八条の四第五項及び第六項の規定により適用される場合を含む。)」を削り、「第十一条第五項(同法第十八条の三第三項及び第十八条の四第五項の規定により適用される場合を含む。第四項において同じ。)又は第十八条の二第三項」を「第十一条第四項」に改め、同条第二項中「第十一条第三項各号」を「第十一条第二項各号」に改め、「(当該森林保健機能増進計画が特定森林施業計画の全部又は一部として定められる場合には、同法第十八条の二第二項各号に掲げる事項)」を削り、同条第三項中「第十一条第五項各号」を「第十一条第四項各号」に改め、「(当該請求に係る森林施業計画が特定森林施業計画である場合には、同法第十八条の二第三項各号に掲げるもの)」を削り、同条第四項中「第十一条第五項又は第十八条の二第三項」を「第十一条第四項」に、「第十一条第五項の規定その他政令で定める」を「第十一条第四項の」に改め、同条第五項中「(これらの規定が同法第十八条の三第三項並びに第十八条の四第五項及び第六項の規定により適用される場合を含む。)」を削る。

 (木材の安定供給の確保に関する特別措置法の一部改正)

第十四条 木材の安定供給の確保に関する特別措置法(平成八年法律第四十七号)の一部を次のように改正する。

  第四条第八項中「森林所有者」を「森林所有者等」に改める。

  第十条第一項中「第十一条第五項(同法第十八条の三第三項の規定により適用される場合を含む。)又は同法第十八条の二第三項の認定を受けた森林所有者(同法第十八条又は第十八条の四の規定に基づき、数人共同して、同法第十一条第五項又は第十八条の二第三項の認定を受けたものを含む。以下」を「第十一条第四項の認定を受けた森林所有者等(以下」に、「認定森林所有者」を「認定森林所有者等」に、「第十一条第五項の規定その他政令で定める」を「第十一条第四項の」に改め、同条第二項中「(同法第十八条の三第三項並びに第十八条の四第五項及び第六項の規定により適用される場合を含む。)」を削り、同条第三項中「認定森林所有者」を「認定森林所有者等」に、「第十一条第五項(同法第十八条の三第三項及び第十八条の四第五項の規定により適用される場合を含む。)又は第十八条の二第三項」を「第十一条第四項」に改める。

(財務・農林水産臨時代理・内閣総理大臣署名)

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