国家公務員災害補償法等の一部を改正する法律
法律第九十九号(昭三五・六・二三)
(国家公務員災害補償法の一部改正)
第一条 国家公務員災害補償法(昭和二十六年法律第百九十一号)の一部を次のように改正する。
第九条第三号を次のように改め、同条第六号を削る。
三 障害補償
イ 第一種障害補償
ロ 第二種障害補償
第十三条第一項中「障害補償として、」を「同表に定める第一級から第三級までの等級に該当する身体障害がある場合には、第一種障害補償として、当該障害が存する期間、同表に定める障害の等級に応じ、一年につき平均給与額に同表に定める日数を乗じて得た金額を毎年支給し、同表に定める第四級から第十四級までの等級に該当する身体障害がある場合には、第二種障害補償として、」に改め、同条第四項に次のただし書を加え、同条第五項中「加重した場合には、」の下に「人事院規則で定めるところにより、」を加える。
ただし、同項の規定による等級が第三級以上になる場合は、この限りでない。
第十三条に次の一項を加える。
6 第一種障害補償を受ける者の当該身体障害の程度に変更があつたため、新たに別表第一中の他の等級に該当するに至つた場合は、国は、人事院規則で定めるところにより、新たに該当するに至つた等級に応ずる障害補償を行なうものとし、その後は、従前の障害補償は、行なわない。
第十四条中「国は、」の下に「人事院規則で定めるところにより、」を加える。
第十九条を次のように改める。
第十九条 削除
第二十条第一項中「補償を受けるべき者」を「第二種障害補償又は遺族補償を受けるべき者」に改める。
第二十五条中「労働者災害補償保険審査官」の下に「の決定」を加え、「労働者災害補償保険審査会の決定」を「労働保険審査会の裁決」に改める。
第二十六条第一項中「補償を」の下に「受け若しくは」を、「文書」の下に「その他の物件」を加える。
第二十七条第一項中「補償を」の下に「受け若しくは」を加える。
第二十八条第二項を削る。
第三十四条第一号中「文書」の下に「その他の物件」を加える。
別表第一日数の欄中「一、三四〇」を「二四〇」に、「一、一九〇」を「二一三」に、「一、〇五〇」を「一八八」に改め、同表第十三級の項中「第三の足指を含み」を「第二の足指を含み」に改め、同表備考一中「万国式視力表」を「万国式試視力表」に改める。
別表第二等級の欄中
「 |
第一級 |
」 |
第二級 |
||
第三級 |
を削り、同表日数の欄中
「 |
二四〇 |
」 |
二一三 |
||
一八八 |
を削る
(特別職の職員の給与に関する法律の一部改正)
第二条 特別職の職員の給与に関する法律(昭和二十四年法律第二百五十二号)の一部を次のように改正する。
第一条中「給与」の下に「及び公務による災害補償」を加える。
第十四条の次に次の一条を加える。
(災害補償)
第十五条 特別職の職員(第一条第三十号及び第三十一号に掲げる特別職の職員を除く。以下この条において同じ。)の公務上の災害に対する補償及び公務上の災害を受けた特別職の職員に対する福祉施設については、一般職の職員の例による。
(労働基準法等の施行に伴う政府職員に係る給与の応急措置に関する法律の一部改正)
第三条 労働基準法等の施行に伴う政府職員に係る給与の応急措置に関する法律(昭和二十二年法律第百六十七号)の一部を次のように改正する。
第一項中「及び第六十八条の規定並びに国家公務員災害補償法(昭和二十六年法律第百九十一号)第一条に規定する職員に係る」を「、第六十八条及び」に改め、「当該基準」の下に「(船員法第九十二条に規定する基準による場合において、障害の程度が同法の別表に掲げる第一級から第三級までに該当するときは、国家公務員災害補償法(昭和二十六年法律第百九十一号)第十三条第一項中「平均給与額に同表に定める日数」とあるのは、「船員法第九十二条に規定する標準報酬の月額に同法の別表に定める月数の六分の一の月数」と読み替えて国家公務員災害補償法第十三条第一項(第一種障害補償に関する部分に限る。)及び関係規定を適用した場合における基準とする。)」を加える。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。ただし、第一条中国家公務員災害補償法第二十六条第一項、第二十七条第一項及び第三十四条第一号の改正規定は、公布の日から起算して十日を経過した日から施行する。
(障害補償に関する経過措置)
第二条 この法律(前条ただし書に係る部分を除く。)の施行前に生じた事由に係る障害補償については、なお従前の例による。
(国家公務員共済組合法の一部改正)
第三条 国家公務員共済組合法(昭和三十三年法律第百二十八号)の一部を次のように改正する。
第八十一条第二項中「又は同法第十九条の規定による打切補償若しくはこれに相当する補償を受けた時」を削る。
附則第二十条第三項中「第九十九条中」を「第八十一条第二項中「公務傷病がなおつた時」とあるのは「公務傷病がなおつた時又は労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)第八十一条の規定による打切補償若しくはこれに相当する補償を受けた時」と、第九十九条中」に改める。
(第一種障害補償等の額に関する調整措置)
第四条 改正後の国家公務員災害補償法(以下「新法」という。)の規定による第一種障害補償を受ける者が、同時に、国家公務員共済組合法の規定による公務による廃疾年金を受けることができる場合(同法第八十六条の規定により、当該年金の一部の支給を停止される場合を除く。)には、その者に支給すべき新法の規定による第一種障害補償の年額は、当分の間、新法の規定にかかわらず、次の各号に掲げる者の区分により、その年額から当該廃疾年金の算定の基礎となつた俸給年額に当該各号に掲げる割合を乗じて得た金額に相当する金額を減じた額とする。
一 国家公務員共済組合法別表第三の上欄の一級に該当する者 百分の五十七・五
二 同欄の二級に該当する者 百分の四十二
三 同欄の三級に該当する者 百分の二十六・五
第五条 新法の規定による休業補償又は第一種障害補償を受ける者が、同時に、厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)の規定による障害年金の支給を受けることができる場合には、その者に支給すべき新法の規定によるこれらの補償の金額は、当分の間、新法の規定にかかわらず、次の各号の定めるところによる。
一 休業補償については、その金額からその支給期間に対応する期間に係る当該障害年金の額の百分の五十七・五に相当する金額を減じた額
二 第一種障害補償については、その年額から当該障害年金の額の百分の五十七・五に相当する金額を減じた額
第六条 新法の規定による第一種障害補償又はこれに相当する補償を受ける者についての恩給法(大正十二年法律第四十八号)第五十八条ノ五の規定の適用については、同条中「六年間」とあるのは「当該補償ヲ受クル間」と、「当該補償又ハ給付ノ金額ノ六分ノ一ニ相当スル金額」とあるのは「当該補償ノ年額」と読み替えるものとする。
(内閣総理・大蔵大臣署名)