昭和三十五年五月のチリ地震津波による災害を受けた地方公共団体の起債の特例に関する法律
法律第百十四号(昭三五・六・三〇)
(起債の特例)
第一条 昭和三十五年五月のチリ地震津波による災害を受けた地方公共団体のうち政令で定めるものは、次の各号に掲げる場合においては、昭和三十五年度に限り、地方財政法(昭和二十三年法律第百九号)第五条の規定にかかわらず、地方債をもつてその財源とすることができる。
一 地方税、使用料、手数料その他の徴収金で命令で定めるものの当該災害のための減免であつて、その程度及び範囲が被害の状況に照らし相当と認められるものによつて生ずる財政収入の不足を補う場合
二 当該災害に係る災害救助対策、伝染病予防対策その他これらに類する命令で定める災害対策に通常要する費用で当該地方公共団体の負担に属するものの財源とする場合
(地方債の引受け)
第二条 前条の地方債は、国が資金運用部資金又は簡易生命保険及郵便年金特別会計の積立金をもつてその全額を引き受けるものとする。
2 前項の場合における利息の定率及び償還の方法は、政令で定める。
(起債許可についての協議)
第三条 自治大臣は、第一条の規定による地方債について地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百五十条の規定による許可をしようとするときは、あらかじめ大蔵大臣と協議しなければならない。この場合において、当該地方債が簡易生命保険及郵便年金特別会計の積立金をもつて引き受けるものであるときは、あわせて郵政大臣と協議しなければならない。
附 則
1 この法律は、公布の日から施行する。
2 自治庁設置法の一部を改正する法律(昭和三十五年法律第百十三号)が施行されるまでの間は、第三条中「自治大臣」とあるのは、「自治庁長官」と読み替えるものとする。
(内閣総理・大蔵・郵政大臣署名)