職員免許法及び教育公務員特例法の一部を改正する法律

法律第九十八号(平一九・六・二七)

 (教育職員免許法の一部改正)

第一条 教育職員免許法(昭和二十四年法 律第百四十七号)の一部を次のように改正する。

  目次中「第九条の二」を「第九条の 五」に改める。

  第二条中第四項を第五項とし、第三項 を第四項とし、第二項を第三項とし、第一項の次に次の一項を加える。

 2 この法律で「免許管理者」とは、免 許状を有する者が教育職員及び文部科学省令で定める教育の職にある者である場合にあつてはその者の勤務地の都道府県の教育委員会、これらの者以外の者である場合にあつては その者の住所地の都道府県の教育委員会をいう。

  第三条の二第二項中「第五条第六項」 を「第五条第七項」に改める。

  第五条第一項本文中「第二若しくは第 二の二」を「別表第二若しくは別表第二の二」に改め、「又は」の下に「その免許状を授与するため行う」を加え、同項第五号中「第十条第一項第二号」の下に「又は第三号」を 加え、同項第六号中「又は第二項」を「から第三項まで」に改め、同条第六項を同条第七項とし、同条第五項本文中「一に」を「いずれにも」に改め、同項ただし書中「一に」を 「いずれかに」に改め、同項を同条第六項とし、同条第四項中「第六項」を「第七項」に、「第二項」を「第三項」に改め、同項を同条第五項とし、同条第三項を同条第四項と し、同条第二項ただし書中「前項各号の一」を「第一項各号のいずれか」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。

 2 前項本文の規定にかかわらず、別表 第一から別表第二の二までに規定する普通免許状に係る所要資格を得た日の翌日から起算して十年を経過する日の属する年度の末日を経過した者に対する普通免許状の授与は、そ の者が免許状更新講習(第九条の三第一項に規定する免許状更新講習をいう。以下第九条の二までにおいて同じ。)の課程を修了した後文部科学省令で定める二年以上の期間内にある場合に限り、行うものとする。

  第六条第二項中「第五条第二項及び第五項」を「第五条第三項及び第六項」に、「、第五、第六、第六の二、第七又は第八の」を「又は別表第五から別表第八までに」に改め、同条に次の一項を加える。

 4 第一項及び前項の規定にかかわらず、第五条第三項及び第六項、前条第三項並びに第十八条の場合を除くほか、別表第三から別表第八までに規定する普通免許状に係る所要資格を得た日の翌日から起算して十年を経過する日の属する年度の末日を経過した者に普通免許状を授与するため行う教育職員検定は、その者が免許状更新講習の課程を修了した後文部科学省令で定める二年以上の期間内にある場合に限り、行うものとする。

  第七条に次の二項を加える。

 4 免許状更新講習を行う者は、免許状の授与又は免許状の有効期間の更新を受けようとする者から請求があつたときは、その者の免許状更新講習の課程の修了又は免許状更新講習の課程の一部の履修に関する証明書を発行しなければならない。

 5 第一項、第二項及び前項の証明書の様式その他必要な事項は、文部科学省令で定める。

  第八条第一項中「本籍地」の下に「、授与の日、免許状の有効期間の満了の日その他文部科学省令で定める事項」を加える。

  第九条の前の見出しを削り、同条に見出しとして「(効力)」を付し、同条第一項中「普通免許状は」の下に「、その授与の日の翌日から起算して十年を経過する日の属する年度の末日まで」を加え、「以下本条中」を「次項及び第三項において」に改め、同条第二項中「特別免許状は」の下に「、その授与の日の翌日から起算して十年を経過する日の属する年度の末日まで」を加え、同条に次の二項を加える。

 4 第一項の規定にかかわらず、その免許状に係る別表第一から別表第八までに規定する所要資格を得た日、第十六条の二第一項に規定する教員資格認定試験に合格した日又は第十六条の三第二項若しくは第十七条第一項に規定する文部科学省令で定める資格を有することとなつた日の属する年度の翌年度の初日以後、同日から起算して十年を経過する日までの間に授与された普通免許状(免許状更新講習の課程を修了した後文部科学省令で定める二年以上の期間内に授与されたものを除く。)の有効期間は、当該十年を経過する日までとする。

 5 普通免許状又は特別免許状を二以上有する者の当該二以上の免許状の有効期間は、第一項、第二項及び前項並びに次条第四項及び第五項の規定にかかわらず、それぞれの免許状に係るこれらの規定による有効期間の満了の日のうち最も遅い日までとする。

  第九条の二に見出しとして「(二種免許状を有する者の一種免許状の取得に係る努力義務)」を付し、第二章中同条を第九条の五とする。

  第九条の次に次の三条を加える。

  (有効期間の更新及び延長)

 第九条の二 免許管理者は、普通免許状又は特別免許状の有効期間を、その満了の際、その免許状を有する者の申請により更新することができる。

 2 前項の申請は、申請書に免許管理者が定める書類を添えて、これを免許管理者に提出してしなければならない。

 3 第一項の規定による更新は、その申請をした者が当該普通免許状又は特別免許状の有効期間の満了する日までの文部科学省令で定める二年以上の期間内において免許状更新講習の課程を修了した者である場合又は知識技能その他の事項を勘案して免許状更新講習を受ける必要がないものとして文部科学省令で定めるところにより免許管理者が認めた者である場合に限り、行うものとする。

 4 第一項の規定により更新された普通免許状又は特別免許状の有効期間は、更新前の有効期間の満了の日の翌日から起算して十年を経過する日の属する年度の末日までとする。

 5 免許管理者は、普通免許状又は特別免許状を有する者が、次条第三項第一号に掲げる者である場合において、同条第四項の規定により免許状更新講習を受けることができないことその他文部科学省令で定めるやむを得ない事由により、その免許状の有効期間の満了の日までに免許状更新講習の課程を修了することが困難であると認めるときは、文部科学省令で定めるところにより相当の期間を定めて、その免許状の有効期間を延長するものとする。

 6 免許状の有効期間の更新及び延長に関する手続その他必要な事項は、文部科学省令で定める。

  (免許状更新講習)

 第九条の三 免許状更新講習は、大学その他文部科学省令で定める者が、次に掲げる基準に適合することについての文部科学大臣の認定を受けて行う。

  一 講習の内容が、教員の職務の遂行に必要なものとして文部科学省令で定める事項に関する最新の知識技能を修得させるための課程(その一部として行われるものを含む。)であること。

  二 講習の講師が、次のいずれかに該当する者であること。

   イ 文部科学大臣が第十六条の三第四項の政令で定める審議会等に諮問して免許状の授与の所要資格を得させるために適当と認める課程を有する大学において、当該課程を担当する教授、准教授又は講師の職にある者

   ロ イに掲げる者に準ずるものとして文部科学省令で定める者

  三 講習の課程の修了の認定(課程の一部の履修の認定を含む。)が適切に実施されるものであること。

  四 その他文部科学省令で定める要件に適合するものであること。

 2 前項に規定する免許状更新講習(以下単に「免許状更新講習」という。)の時間は、三十時間以上とする。

 3 免許状更新講習は、次に掲げる者に限り、受けることができる。

  一 教育職員及び文部科学省令で定める教育の職にある者

  二 教育職員に任命され、又は雇用されることとなつている者及びこれに準ずるものとして文部科学省令で定める者

 4 前項の規定にかかわらず、公立学校の教員であつて教育公務員特例法(昭和二十四年法律第一号)第二十五条の二第一項に規定する指導改善研修(以下この項及び次項において単に「指導改善研修」という。)を命ぜられた者は、その指導改善研修が終了するまでの間は、免許状更新講習を受けることができない。

 5 前項に規定する者の任命権者(免許管理者を除く。)は、その者に指導改善研修を命じたとき、又はその者の指導改善研修が終了したときは、速やかにその旨を免許管理者に通知しなければならない。

 6 前各項に規定するもののほか、免許状更新講習に関し必要な事項は、文部科学省令で定める。

  (有効期間の更新又は延長の場合の通知等)

 第九条の四 免許管理者は、普通免許状又は特別免許状の有効期間を更新し、又は延長したときは、その旨をその免許状を有する者、その者の所轄庁(免許管理者を除く。)及びその免許状を授与した授与権者(免許管理者を除く。)に通知しなければならない。

 2 免許状の有効期間を更新し、若しくは延長したとき、又は前項の通知を受けたときは、その免許状を授与した授与権者は、その旨を第八条第一項の原簿に記入しなければならない。

  第十条第一項に次の一号を加える。

  三 公立学校の教員(地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六十一号)第二十九条の二第一項各号に掲げる者に該当する者を除く。)であつて同法第二十八条第一項第一号又は第三号に該当するとして分限免職の処分を受けたとき。

  第十条第二項中「すみやかに」を「速やかに」に改め、「(当該免許状を有する者が教育職員である場合にあつてはその者の勤務する学校の所在する都道府県の教育委員会、当該者が教育職員以外の者である場合にあつてはその者の住所地の都道府県の教育委員会をいう。以下同じ。)」を削る。

  第十一条中第四項を第五項とし、同条第三項中「前二項」を「前三項」に改め、同項を同条第四項とし、同条第二項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。

 2 免許状を有する者が、次の各号のいずれかに該当する場合には、免許管理者は、その免許状を取り上げなければならない。

  一 国立学校又は私立学校の教員(地方公務員法第二十九条の二第一項各号に掲げる者に相当する者を含む。)であつて、前条第一項第三号に規定する者の場合における同法第二十八条第一項第一号又は第三号に掲げる分限免職の事由に相当する事由により解雇されたと認められるとき。

  二 地方公務員法第二十九条の二第一項各号に掲げる者に該当する公立学校の教員であつて、前条第一項第三号に規定する者の場合における同法第二十八条第一項第一号又は第三号に掲げる分限免職の事由に相当する事由により免職の処分を受けたと認められるとき。

  第十三条第一項中「免許管理者は、」の下に「この章の規定により」を加え、同条第二項中「免許状が」を「この章の規定により免許状が」に、「第八条」を「第八条第一項」に改める。

  第十四条中「すみやかに」を「速やかに」に改め、同条第二号中「第十条第一項第二号」の下に「又は第三号」を、「懲戒免職」の下に「又は分限免職」を加え、同条第三号中「第十一条第一項」の下に「又は第二項」を、「とき」の下に「(同項第二号に規定する免職の処分を行つた者が免許管理者である場合を除く。)」を加える。

  第十四条の二中「第十一条第一項」の下に「若しくは第二項第一号」を加え、「すみやかに」を「速やかに」に改める。

  第十六条の二中第二項を第三項とし、第一項の次に次の一項を加える。

 2 教員資格認定試験に合格した日の翌日から起算して十年を経過する日の属する年度の末日を経過した者については、前項の規定にかかわらず、その者が免許状更新講習の課程を修了した後文部科学省令で定める二年以上の期間内にある場合に限り、普通免許状を授与する。

  第十六条の三第三項中「前二項」を「第一項及び第二項」に改め、同項を同条第四項とし、同条第二項の次に次の一項を加える。

 3 前条第二項の規定は、前項の規定による免許状の授与について準用する。この場合において、同条第二項中「合格した日」とあるのは「合格した日又は次条第二項に規定する文部科学省令で定める資格を有することとなつた日」と、「前項」とあるのは「同項」と読み替えるものとする。

  第十六条の四に次の一項を加える。

 4 第十六条の二第二項の規定は、前項の規定による免許状の授与について準用する。この場合において、同条第二項中「前項」とあるのは、「第十六条の四第三項」と読み替えるものとする。

  第十七条中「第五項」を「第六項」に改め、同条に次の一項を加える。

 2 第十六条の二第二項の規定は、前項の規定による普通免許状の授与について準用する。この場合において、同条第二項中「合格した日」とあるのは「合格した日又は第十七条第一項に規定する文部科学省令で定める資格を有することとなつた日」と、「前項」とあるのは「同項」と読み替えるものとする。

  第二十一条第一項第一号中「第二項若しくは第五項」を「第三項若しくは第六項」に、「第六条」を「第六条第一項から第三項まで」に改める。

  第二十三条第二号中「第十一条第四項」を「第十一条第五項」に改める。

  附則第三項中「第五項ただし書」を「第六項ただし書」に改める。

  附則第五項に後段として次のように加える。

   この場合において、第六条第四項及 び第九条第四項の規定の適用については、これらの規定中「別表第八まで」とあるのは、「別表第八まで(別表第三については、附則第五項の規定の適用がある場合を含む。)」とする。

  附則第五項の表備考第一号中「附則第九項」の下に「及び第十八項」を加える。

  附則第七項中「第五条第五項本文」を「第五条第六項本文」に改める。

  附則第八項に次のただし書を加える。

   ただし、免許状更新講習の課程を修了した後文部科学省令で定める二年以上の期間内にない者については、この限りでない。

  附則第九項に後段として次のように加 える。

   この場合において、第六条第四項及 び第九条第四項の規定の適用については、第六条第四項中「別表第八まで」とあるのは「別表第八まで又は附則第九項の表」と、第九条第四項中「別表第八まで」とあるのは「別 表第八まで若しくは附則第九項の表」とする。

  附則第十二項に次のただし書を加え る。

   ただし、免許状更新講習の課程を修 了した後文部科学省令で定める二年以上の期間内にない者については、この限りでない。

  附則第十八項の表以外の部分中「規定 する職員」の下に「その他の学校給食の栄養に関する専門的事項をつかさどる職員」を、「以外の者」の下に「及び教育委員会の事務局において学校給食の適切な実施に係る指導 を担当する者」を加え、同項に後段として次のように加える。

   この場合において、第六条第四項及 び第九条第四項の規定の適用については、第六条第四項中「別表第八まで」とあるのは「別表第八まで又は附則第十八項の表」と、第九条第四項中「別表第八まで」とあるのは 「別表第八まで若しくは附則第十八項の表」とする。

  附則第十八項の表第三欄中「職員」の 下に「その他の学校給食の栄養に関する専門的事項をつかさどる職員」を加える。

  別表第一備考第五号イ中「第十六条の 三第三項」を「第十六条の三第四項」に改める。

 (教育公務員特例法の一部改正)

第二条 教育公務員特例法(昭和二十四年法律第一号)の一部を次のように改正する。

  目次中「第二十五条」を「第二十五条の三」に改める。

  第十七条第一項中「含む」の下に「。以下同じ」を加える。

  第四章中第二十五条の次に次の二条を加える。

  (指導改善研修)

 第二十五条の二 公立の小学校等の教諭等の任命権者は、児童、生徒又は幼児(以下「児童等」という。)に対する指導が不適切であると認定した教諭等に対して、その能力、適性等に応じて、当該指導の改善を図るた めに必要な事項に関する研修(以下「指導改善研修」という。)を実施しなければならない。

 2 指導改善研修の期間は、一年を超えてはならない。ただし、特に必要があると認めるときは、任命権者は、指導改善研修を開始した日から引き続き二年を超えない範囲内で、これを延長することができる。

 3 任命権者は、指導改善研修を実施するに当たり、指導改善研修を受ける者の能力、適性等に応じて、その者ごとに指導改善研修に関する計画書を作成しなければならない。

 4 任命権者は、指導改善研修の終了時において、指導改善研修を受けた者の児童等に対する指導の改善の程度に関する認定を行わなければならない。

 5 任命権者は、第一項及び前項の認定に当たつては、教育委員会規則で定めるところにより、教育学、医学、心理学その他の児童等に対する指導に関する専門的知識を有する者及び当該任命権者の属する都道府県又は 市町村の区域内に居住する保護者(親権を行う者及び未成年後見人をいう。)である者の意見を聴かなければならない。

 6 前項に定めるもののほか、事実の確認の方法その他第一項及び第四項の認定の手続に関し必要な事項は、教育委員会規則で定めるものとする。

 7 前各項に規定するもののほか、指導改善研修の実施に関し必要な事項は、政令で定める。

  (指導改善研修後の措置)

 第二十五条の三 任命権者は、前条第四項の認定において指導の改善が不十分でなお児童等に対する指導を適切に行うことができないと認める教諭等に対して、免職その他の必要な措置を講ずるものとする。

  附則第四条の見出し中「研修等」を「初任者研修等」に改め、同条第一項中「教諭、助教諭及び講師(以下この条において「教諭等」という。)」を「教諭等」に、「次項において」を「以下」に改める。

  附則に次の二条を加える。

  (幼稚園の教諭等に対する十年経験者研修の特例)

 第五条 指定都市以外の市町村の設置する幼稚園の教諭等に対する十年経験者研修は、当分の間、第二十四条第一項の規定にかかわらず、当該市町村を包括する都道府県の教育委員会が実施しなければならな い。

 2 指定都市以外の市町村の教育委員会は、その所管に属する幼稚園の教諭等に対して都道府県の教育委員会が行う十年経験者研修に協力しなければならない。

  (指定都市以外の市町村の教育委員会に係る指導改善研修の特例)

 第六条 指定都市以外の市町村の教育委員会については、当分の間、第二十五条の二及び第二十五条の三の規定は、適用しない。この場合において、当該教育委員会は、その所管に属する小学校等の教諭等(その任命権が当該教育委員会に属する者に限る。)のうち、児童等に対する指導が不適切であると認める教諭等(政令で定める者を除く。)に対して、指導改善研修に準ずる研修その他必要な措置を講じなければならない。

   附 則

 (施行期日)

第一条 この法律は、平成二十年四月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

 一 第一条の規定(教育職員免許法附則第五項の表備考第一号の改正規定及び同法附則第十八項の改正規定(後段を加える部分を除く。)に限る。) 公布の日

 二 第一条の規定(教育職員免許法第五条第一項第五号及び第六号の改正規定、同法第十条第一項に一号を加える改正規定、同法第十一条、第十四条、第十四条の二及び第二十三条第二号の改正規定、同法附則第五項の表備考第一号の改正規定並びに同法附則第十八項の改正規定(後段を加える部分を除く。)を除く。)、次条から附則第四条までの規定並びに附則第七条、第八条第二項、第十条、第十一条、第十三条から第十五条まで及び第十七条から第十九条までの規定 平成二十一年四月一日

 (教育職員免許法の一部改正に伴う経過措置)

第二条 前条第二号に掲げる規定の施行の際現に第一条の規定による改正前の教育職員免許法の規定、附則第十条の規定による改正前の教育職員免許法施行法(昭和二十四年法律第百四十八号)の規定、附則第十一条の規定による改正前の教育職員免許法の一部を改正する法律(昭和二十九年法律第百五十八号。以下この項において「昭和二十九年改正法」という。)の規定、附則第十三条の規定による改正前の教育職員免許法等の一部を改正する法律(昭和三十六年法律第百二十二号)の規定及び附則第十五条の規定による改正前の教育職員免許法等の一部を改正する法律(平成十二年法律第二十九号)の規定により授与された普通免許状又は特別免許状を有する者(当該普通免許状及び特別免許状が失効した者を除く。以下この条において「旧免許状所持者」という。)については、第一条の規定による改正後の教育職員免許法(以下「新法」という。)第九条第一項及び第二項の規定にかかわらず、その者の有する普通免許状及び特別免許状(前条第二号に掲げる規定の施行の日以後に新たに授与されたものを含む。)には、有効期間の定めがないものとする。この場合において、新法第五条第二項、第六条第四項、第七条第四項、第九条第四項及び第五項、第九条の二、第九条の四、第十六条の二第二項、第十六条の三第三項、第十六条の四第四項、第十七条第二項、附則第五項後段、附則第八項ただし書、附則第九項後段、附則第十二項ただし書並びに附則第十八項後段の規定、附則第十条の規定による改正後の教育職員免許法施行法第二条第一項後段の規定並びに附則第十一条の規定による改正後の昭和二十九年改正法附則第十項ただし書の規定は、旧免許状所持者には適用しない。

2 旧免許状所持者であって、新法第二条第一項に規定する教育職員(第七項において単に「教育職員」という。)その他文部科学省令で定める教育の職にある者(以下「旧免許状所持現職教員」という。)は、次項に規定する修了確認期限までに、当該修了確認期限までの文部科学省令で定める二年以上の期間内において免許状更新講習(新法第九条の三第一項に規定する免許状更新講習をいう。 以下同じ。)の課程を修了したことについての免許管理者(新法第二条第二項に規定する免許管理者をいう。以下この条において同じ。)による確認(以下「更新講習修了確認」という。)を受けなければならない。

3 修了確認期限は、次の各号に掲げる者の区分に応じ、当該各号に定める日とする。

 一 前条第二号に掲げる規定の施行の日から起算して十一年を経過する日までの期間内でその者の生年月日及びその者の有する免許状の授与の日に応じて文部科学省令で定める年度の末日を経過していない旧免許状所持者(次号に掲げる者を除く。) 当該末日

 二 その修了確認期限までに更新講習修了確認を受けた旧免許状所持者 当該修了確認期限の翌日から起算して十年を経過する日の属する年度の末日

 三 更新講習修了確認を受けずにその修了確認期限を経過した旧免許状所持者 その後に免許管理者による免許状更新講習の課程を修了した後文部科学省令で定める二年以上の期間内にあることについての確認を受けた日の翌日から起算して十年を経過する日の属する年度の末日

4 免許管理者は、旧免許状所持現職教員が、新法第九条の三第四項の規定により免許状更新講習を受けることができないことその他文部科学省令で定めるやむを得ない事由により当該旧免許状所持現職教員に係る前項に規定する修了確認期限(以下この条において単に「修了確認期限」という。)までに免許状更新講習の課程を修了することが困難であると認めるときは、文部科学省令で定めるところにより相当の期間を定めて、当該修了確認期限を延期するものとする。旧免許状所持現職教員が、新たに普通免許状又は特別免許状の授与を受けたことその他の当該旧免許状所持現職教員に係る修了確認期限を延期することが相当であるものとして文部科学省令で定める事由に該当すると認めるときも、同様とする。

5 旧免許状所持現職教員(知識技能その他の事項を勘案して免許状更新講習を受ける必要がないものとして文部科学省令で定めるところにより免許管理者が認めた者を除く。)が修了確認期限までに更新講習修了確認を受けなかった場合には、その者の有する普通免許状及び特別免許状は、その効力を失う。

6 前項の規定により免許状が失効した者は、速やかに、その免許状を免許管理者に返納しなければならない。

7 旧免許状所持者(旧免許状所持現職教員を除く。)が更新講習修了確認を受けずに修了確認期限を経過した場合には、その者は、その後に、第三項第三号に規定する免許管理者による確認を受けなければ、教育職員になることができない。

8 免許管理者は、更新講習修了確認若しくは修了確認期限の延期を行ったとき、又は第五項の規定により免許状が失効したときは、その旨をその免許状を有する者、その者の所轄庁(新法第二条第三項に規定する所轄庁をいい、免許管理者を除く。)及びその免許状を授与した授与権者(新法第五条第七項に規定する授与権者をいい、免許管理者を除く。)に通知しなければならない。

9 更新講習修了確認若しくは修了確認期限の延期を行い、若しくは第五項の規定により免許状が失効したとき、又は前項の通知を受けたときは、その免許状を授与した授与権者(新法第五条第七項に規定する授与権者をいう。)は、その旨を新法第八条第一項の原簿に記入しなければならない。

10 更新講習修了確認及び第三項第三号に規定する免許管理者による確認並びに修了確認期限の延期に関する手続その他必要な事項は、文部科学省令で定める。

第三条 免許状更新講習を行う者は、更新講習修了確認又は前条第三項第三号に規定する免許管理者による確認を受けようとする者から請求があったときは、その者の免許状更新講習の課程の修了又は免許状更新講習の課程の一部の履修に関する証明書を発行しなければならない。

2 前項の証明書の様式その他必要な事項は、文部科学省令で定める。

第四条 附則第二条第六項の規定に違反して免許状を返納しなかった者は、十万円以下の過料に処する。

第五条 新法第十条第一項第三号の規定は、この法律の施行の日以後に同号に規定する処分を受けた者について適用する。

第六条 新法第十一条第二項の規定は、この法律の施行の日以後に同項第一号に規定する事由により解雇され、又は同項第二号に規定する事由により免職の処分を受けた者について適用する。

第七条 教育職員免許法の一部を改正する法律(平成十四年法律第五十五号)附則第三条の規定によりその有効期間についてなお従前の例によることとされる特別免許状については、新法第七条第四項、第九条第二項(有効期間に係る部分に限る。)及び第五項並びに第九条の二から第九条の四までの規定並びに附則第二条から第四条までの規定は、適用しない。

 (検討)

第八条 政府は、この法律の施行後五年を経過した場合において、この法律の施行の状況等を勘案し、新法第十条及び第十一条に規定する免許状の失効及び取上げに係る制度について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

2 政府は、附則第一条第二号に掲げる規定の施行後五年を経過した場合において、この法律の施行の状況等を勘案し、附則第二条に規定する旧免許状所持現職教員の免許状更新講習に係る制度について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

 (学校教育法の一部改正)

第九条 学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)の一部を次のように改正する。

  第九条第三号中「第十条第一項第二号」の下に「又は第三号」を加え、同条第四号中「又は第二項」を「から第三項まで」に改める。

 (教育職員免許法施行法の一部改正)

第十条 教育職員免許法施行法の一部を次のように改正する。

  第二条第一項に後段として次のように加える。

   この場合において、免許法第六条第四項及び第九条第四項の規定の適用については、免許法第六条第四項中「得た日」とあるのは「得た日又は教育職員免許法施行法(昭和二十四年法律第百四十八号)第二条第一項の表上欄各号に掲げる者となつた日」と、免許法第九条第四項中「得た日」とあるのは「得た日若しくは教育職員免許法施行法第二条第一項の表上欄各号に掲げる者となつた日」とする。

  第二条第一項の表備考中「免許法第二条第二項」を「免許法第二条第三項」に改める。

 (教育職員免許法の一部を改正する法律の一部改正)

第十一条 教育職員免許法の一部を改正する法律(昭和二十九年法律第百五十八号)の一部を次のように改正する。

  附則第七項中「新法第五条第五項ただし書」を「教育職員免許法第五条第六項ただし書」に改める。

  附則第十項に次のただし書を加える。

   ただし、教育職員免許法第九条の三第一項に規定する免許状更新講習の課程を修了した後文部科学省令で定める二年以上の期間内にない者については、この限りでない。

  附則第二十項中「新法第五条第五項本文」を「教育職員免許法第五条第六項本文」に改める。

  附則第二十一項中「新法第五条第五項」を「教育職員免許法第五条第六項」に、「同条第五項ただし書」を「同条第六項ただし書」に改める。

 (地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部改正)

第十二条 地方教育行政の組織及び運営に関する法律(昭和三十一年法律第百六十二号)の一部を次のように改正する。

  第五十八条第二項及び第五十九条中「及び第二十五条」を「、第二十五条及び第二十五条の二」に改める。

  附則第二十六条の見出し中「研修」を「十年経験者研修」に改め、同条中「新法」を削る。

  附則第二十七条を附則第二十八条とし、附則第二十六条の次に次の一条を加える。

  (中核市の県費負担教職員に対する指導改善研修の特例)

 第二十七条 中核市の県費負担教職員に対する教育公務員特例法第二十五条の二第一項の指導改善研修は、当分の間、第五十九条の規定にかかわらず、当該中核市を包括する都道府県の教育委員会が実施しなければならない。

 (教育職員免許法等の一部を改正する法律の一部改正)

第十三条 教育職員免許法等の一部を改正する法律(昭和三十六年法律第百二十二号)の一部を次のように改正する。

  附則第六項中「ものには」の下に「、当該中学校教諭免許状が失効した場合を除き」を加える。

 (学校教育法等の一部を改正する法律の一部改正)

第十四条 学校教育法等の一部を改正する法律(平成三年法律第二十五号)の一部を次のように改正する。

  附則第三項中「第二条の規定による改正後の」及び「(以下「新免許法」という。)」を削り、「第五条第五項ただし書」を「第五条第六項ただし書」に改める。

  附則第四項中「新免許法」を「第二条の規定による改正後の教育職員免許法」に改める。

 (教育職員免許法等の一部を改正する法律の一部改正)

第十五条 教育職員免許法等の一部を改正する法律(平成十二年法律第二十九号)の一部を次のように改正する。

  附則第二項中「ものには」の下に「、当該各号に規定する普通免許状が失効した場合を除き」を加える。

  附則第三項中「ものには」の下に「、当該普通免許状が失効した場合を除き」を加える。

 (教育公務員特例法の一部を改正する法律の一部改正)

第十六条 教育公務員特例法の一部を改正する法律(平成十四年法律第六十三号)の一部を次のように改正する。

  附則第二条から第四条までを削り、附則第一条の見出し及び条名を削る。

 (構造改革特別区域法の一部改正)

第十七条 構造改革特別区域法(平成十四年法律第百八十九号)の一部を次のように改正する。

  第十二条第十一項の表教育職員免許法(昭和二十四年法律第百四十七号)の項及び第十三条第四項の表教育職員免許法の項中「第二条第二項」を「第二条第三項」に改める。

  第十九条第一項中「当該認定の日以後は」の下に「、同法第二条第二項中「免許状」とあるのは「免許状(構造改革特別区域法(平成十四年法律第百八十九号)第十九条第一項の規定による認定を受けた市町村の教育委員会が同項各号に掲げる者に授与する特別免許状(以下「特例特別免許状」という。)を除く。)」と、「教育委員会をいう」とあるのは「教育委員会をいい、当該免許状が特例特別免許状である場合にあつてはその免許状を授与した市町村の教育委員会をいう」と」を加え、「第五条第六項」を「第五条第七項」に、「教育委員会(構造改革特別区域法(平成十四年法律第百八十九号)第十九条第一項の規定による認定を受けた市町村の教育委員会が同項各号に掲げる者に授与する特別免許状(以下「特例特別免許状」という。)にあつては、当該」を「教育委員会(特例特別免許状にあつては、構造改革特別区域法第十九条第一項の規定による認定を受けた」に改め、「「特別免許状」とあるのは「特別免許状(特例特別免許状を除く。)」と、」を削り、「同法第十条第二項中「当該免許状」とあるのは「当該免許状(特例特別免許状を除く。)」と、「教育委員会をいう」とあるのは「教育委員会をいい、当該免許状が特例特別免許状である場合にあつてはその免許状を授与した市町村の教育委員会をいう」を「同条第五項中「特別免許状」とあるのは「特 別免許状(特例特別免許状を除く。)」と、「までとする」とあるのは「までとし、特例特別免許状(同一の授与権者により授与されたものに限る。)を二以上有する者の当該二以上の免許状の有効期間は、第二項並びに次条第四項及び第五項の規定にかかわらず、それぞれの免許状に係るこれらの規定による有効期間の満了の日のうち最も遅い日までとする」に改め、同条第二項中「第五条第六項」を「第五条第七項」に改め、同条第三項中「第五条第六項」を「第五条第七項」に、「第十条第二項」を「第二条第二項」に改める。

 (構造改革特別区域法の一部改正に伴う経過措置)

第十八条 附則第一条第二号に掲げる規定の施行の際現に前条の規定による改正前の構造改革特別区域法第十九条第一項の規定により読み替えて適用される第一条の規定による改正前の教育職員免許法の規定により授与された特例特別免許状を有する者についての附則第二条第一項、第二項、第三項各号、第五項及び第七項から第九項までの規定の適用については、同条第一項中「改正前の教育職員免許法の規定」とあるのは「改正前の教育職員免許法(以下この項において「旧法」という。)の規定」と、「特別免許状を有する者」とあるのは「特別免許状(構造改革特別区域法(平成十四年法律第百八十九号)第十九条第一項の規定による認定を受けた市町村の教育委員会が同項各号に掲げる者に授与する特別免許状(以下この条において「特例特別免許状」という。)を除く。以下この項及び第五項において同じ。)を有する者」と、「ものとする」とあるのは「ものとし、前条第二号に掲げる規定の施行の際現に附則第十七条の規定による改正前の構造改革特別区域法第十九条第一項の規定により読み替えて適用される旧法の規定により授与された特例特別免許状を有する者(当該免許状が失効した者を除く。以下この条において「旧特例特別免許状所持者」という。)については、新法第九条第二項の規定にかかわらず、その者の有する特例特別免許状(同号に掲げる規定の施行の日以後に新たに授与されるものにあっては、同日前に授与された特例特別免許状と同一の授与権者(附則第十七条の規定による改正後の構造改革特別区域法第十九条第一項の規定により読み替えて適用される新法第五条第七項に規定する授与権者をいう。第八項及び第九項において同じ。)により授与されたものに限る。)には、有効期間の定めがないものとする」と、同条第二項中「旧免許状所持者」とあるのは「旧免許状所持者又は旧特例特別免許状所持者」と、「新法第二条第二項に規定する免許管理者」とあるのは「附則第十七条の規定による改正後の構造改革特別区域法第十九条第一項の規定により読み替えて適用される新法第二条第二項に規定する免許管理者」と、同条第三項各号中「旧免許状所持者」とあるのは「旧免許状所持者又は旧特例特別免許状所持者」と、同条第五項中「修了確認期限」とあるのは「修了確認期限(特例特別免許状に係るものを除く。)」と、「効力を失う」とあるのは「効力を失い、特例特別免許状に係る修了確認期限までに更新講習修了確認を受けなかった場合には、その特例特別免許状は、その効力を失う」と、同条第七項中「旧免許状所持者」とあるのは「旧免許状所持者又は旧特例特別免許状所持者」と、「教育職員」とあるのは「更新講習修了確認を受けなかった免許状によっては教育職員」と、同条第八項中「授与権者(新法第五条第七項に規定する授与権者をいい、」とあるのは「授与権者(」と、同条第九項中「授与権者(新法第五条第七項に規定する授与権者をいう。)」とあるのは「授与権者」とする。

 (学校教育法等の一部を改正する法律の一部改正)

第十九条 学校教育法等の一部を改正する法律(平成十八年法律第八十号)の一部を次のように改正する。

  附則第六条第二項中「新免許法第五条第二項」を「教育職員免許法第五条第三項」に改める。

(内閣総理・文部科学大臣署名)  

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