高年齢者等の雇用の安定等に関する法律の一部を改正する法律

法律第六十号(平一二・五・一二)

 高年齢者等の雇用の安定等に関する法律(昭和四十六年法律第六十八号)の一部を次のように改正する。

 目次中「継続雇用制度」を「定年の引上げ、継続雇用制度の導入」に、

第三章 高年齢者等の雇用の促進等

 

 

 第一節 国による高年齢者の雇用の促進(第六条―第八条の二)

 

 

 第二節 事業主による高年齢退職者の再就職の援助等(第九条―第十一条の二)

第三章 高年齢者等の再就職の促進等

 

 

 第一節 国による高年齢者等の再就職の促進等(第六条―第八条の二)

 

 

 第二節 事業主による高年齢者等の再就職の援助等(第九条―第十一条の三)

に、

第四章 高年齢者雇用安定センター

 

 

 第一節 中央高年齢者雇用安定センター(第二十四条―第三十九条)

 

 

 第二節 都道府県高年齢者雇用安定センター(第四十条―第四十四条)

第四章 高年齢者等雇用安定センター

 

 

 第一節 中央高年齢者等雇用安定センター(第二十四条―第三十九条)

 

 

 第二節 都道府県高年齢者等雇用安定センター(第四十条―第四十四条)

に改める。

 第一条中「継続雇用制度」を「定年の引上げ、継続雇用制度の導入」に、「雇用の促進」を「再就職の促進」に改める。

 第二条第二項を次のように改める。

2 この法律において「高年齢者等」とは、高年齢者及び次に掲げる者で高年齢者に該当しないものをいう。

 一 中高年齢者(労働省令で定める年齢以上の者をいう。次項において同じ。)である求職者(次号に掲げる者を除く。)

 二 中高年齢失業者等(労働省令で定める範囲の年齢の失業者その他就職が特に困難な労働省令で定める失業者をいう。第三章第三節において同じ。)

 第二条第三項を削り、同条第四項中「(労働省令で定める年齢以上の者をいう。)」を削り、同項を同条第三項とする。

 第二条の二第一項中「職業生活の各段階ごとに」を「その職業生活の全期間を通じて」に改める。

 第二条の三第一項中「ついて、」を「ついて」に、「向上、」を「向上並びに」に、「整備、」を「整備を行い、並びにその雇用する高年齢者等について」に改め、同条第二項中「できるよう」の下に「にするため」を加え、「を行う機会の確保について配慮する」を「について必要な援助を行うよう努める」に改める。

 第二条の四中「雇用の促進」を「再就職の促進」に、「雇用の機会」を「意欲及び能力に応じた雇用の機会」に改める。

 第二条の五第二項第三号中「第二条の三」を「第二条の三第一項」に、「並びに作業施設の改善その他の諸条件の整備」を「、作業施設の改善その他の諸条件の整備、再就職の援助等、同条第二項の事業主が行うべき高齢期における職業生活の設計の援助並びに第四条の二の事業主が講ずべき同条に規定する高年齢者雇用確保措置」に改め、同項第四号中「前三号」を「前各号」に改め、同号を同項第六号とし、同項第三号の次に次の二号を加える。

 四 第四条の二に規定する高年齢者雇用確保措置の円滑な実施を図るため講じようとする施策の基本となるべき事項

 五 高年齢者等の再就職の促進のために講じようとする施策の基本となるべき事項

 第二章の章名中「継続雇用制度」を「定年の引上げ、継続雇用制度の導入」に改める。

 第四条の二を次のように改める。

 (定年の引上げ、継続雇用制度の導入等の措置)

第四条の二 定年(六十五歳未満のものに限る。以下この条において同じ。)の定めをしている事業主は、当該定年の引上げ、継続雇用制度(現に雇用している高年齢者が希望するときは、当該高年齢者をその定年後も引き続いて雇用する制度をいう。以下同じ。)の導入又は改善その他の当該高年齢者の六十五歳までの安定した雇用の確保を図るために必要な措置(以下「高年齢者雇用確保措置」という。)を講ずるように努めなければならない。

 第四条の三を削る。

 第四条の四中「前条第一項の高年齢者の定年後の安定した雇用の確保」を「高年齢者雇用確保措置の円滑な実施」に改め、「当該」を削り、同条を第四条の三とする。

 第五条を次のように改める。

 (高年齢者雇用推進者)

第五条 事業主は、労働省令で定めるところにより、高年齢者雇用確保措置を推進するため、作業施設の改善その他の諸条件の整備を図るための業務を担当する者を選任するように努めなければならない。

 第三章の章名中「雇用」を「再就職」に改める。

 「第一節 国による高年齢者の雇用の促進」を「第一節 国による高年齢者等の再就職の促進等」に改める。

 第六条の見出し中「雇用促進」を「再就職の促進等」に改め、同条中「高年齢者」を「高年齢者等」に、「雇用を促進する」を「再就職の促進等を図る」に改める。

 第七条中「高年齢者」を「高年齢者等」に、「雇用を促進する」を「再就職の促進等を図る」に改める。

 第八条中「高年齢者」を「高年齢者等」に改める。

 第三章第二節の節名中「高年齢退職者」を「高年齢者等」に改める。

 第九条第一項中「高年齢者」を「高年齢者等」に、「第十一条まで」を「この節」に、「努めるものとする」を「努めなければならない」に改め、同条第二項中「高年齢者」を「高年齢者等」に改める。

 第十条第一項中「高年齢者」を「高年齢者等」に改める。

 第十一条第一項中「離職する高年齢者」を「離職することとなつている高年齢者等」に、「高年齢者を雇用する」を「高年齢者等を雇用している」に、「高年齢者の再就職」を「高年齢者等の再就職」に、「この条」を「この条及び次条第三項」に改め、同条第二項中「作成し、公共職業安定所長に提出する」を「作成するとともに、その内容を記載した書面(次条第一項及び第二項において「再就職援助計画書」という。)を当該再就職援助計画に係る労働者に交付する」に改め、同条第三項中「当該計画」を「当該再就職援助計画」に、「高年齢者」を「高年齢者等」に改め、同条第四項を削る。

 第十一条の二中「努めるものとする」を「努めなければならない」に改め、第三章第二節中同条を第十一条の三とする。

 第十一条の次に次の一条を加える。

 (再就職援助計画に係る労働者に対する助言その他の援助)

第十一条の二 再就職援助計画書の交付を受けた労働者は、公共職業安定所に求職の申込みを行うときは、公共職業安定所に、当該再就職援助計画書を提示することができる。

2 公共職業安定所は、前項の規定により再就職援助計画書の提示を受けたときは、当該再就職援助計画書の記載内容を参酌し、当該求職者に対し必要な助言その他の援助を行うものとする。

3 公共職業安定所長は、前項の助言その他の援助を行うに当たり、必要と認めるときは、当該再就職援助計画を作成した事業主に対し、情報の提供その他必要な協力を求めることができる。

 「第四章 高年齢者雇用安定センター」を「第四章 高年齢者等雇用安定センター」に改める。

 「第一節 中央高年齢者雇用安定センター」を「第一節 中央高年齢者等雇用安定センター」に改める。

 第二十四条第一項中「高年齢者継続雇用措置」を「高年齢者雇用確保措置」に、「により高年齢者」を「により高年齢者等(労働省令で定める者を除く。以下この章において同じ。)」に、「都道府県高年齢者雇用安定センター」を「都道府県高年齢者等雇用安定センター」に改め、同項第二号中「高年齢者」を「高年齢者等」に改め、同条第二項及び第三項中「中央高年齢者雇用安定センター」を「中央高年齢者等雇用安定センター」に改める。

 第二十五条中「中央高年齢者雇用安定センター」を「中央高年齢者等雇用安定センター」に改め、同条第一号中「高年齢者」を「高年齢者等」に改め、同条第二号及び第三号中「高年齢者継続雇用措置その他高年齢者」を「高年齢者雇用確保措置その他高年齢者等」に改め、同条第四号中「都道府県高年齢者雇用安定センター」を「都道府県高年齢者等雇用安定センター」に改め、同条第六号中「高年齢者の」を「高年齢者等の」に、「都道府県高年齢者雇用安定センター」を「都道府県高年齢者等雇用安定センター」に改める。

 第二十六条の見出し中「中央高年齢者雇用安定センター」を「中央高年齢者等雇用安定センター」に改め、同条第一項中「中央高年齢者雇用安定センター」を「中央高年齢者等雇用安定センター」に改め、同項第一号中「高年齢者を雇用する事業主」を「高年齢者等を雇用する事業主又はその事業主の団体」に改め、同項第二号及び第三号中「高年齢者」を「高年齢者等」に改め、同条第三項及び第四項中「中央高年齢者雇用安定センター」を「中央高年齢者等雇用安定センター」に改め、同条第五項中「中央高年齢者雇用安定センター」を「中央高年齢者等雇用安定センター」に、「都道府県高年齢者雇用安定センター」を「都道府県高年齢者等雇用安定センター」に改める。

 第二十七条第一項、第二十八条から第三十五条まで、第三十六条第一項、第三十七条、第三十八条第一項及び第三十九条第一項中「中央高年齢者雇用安定センター」を「中央高年齢者等雇用安定センター」に改める。

 「第二節 都道府県高年齢者雇用安定センター」を「第二節 都道府県高年齢者等雇用安定センター」に改める。

 第四十条中「高年齢者継続雇用措置」を「高年齢者雇用確保措置」に、「高年齢者の」を「高年齢者等の」に改める。

 第四十一条中「都道府県高年齢者雇用安定センター」を「都道府県高年齢者等雇用安定センター」に改め、同条第一号及び第二号中「高年齢者継続雇用措置その他高年齢者」を「高年齢者雇用確保措置その他高年齢者等」に改め、同条第三号中「中央高年齢者雇用安定センター」を「中央高年齢者等雇用安定センター」に改め、同条第四号中「高年齢者」を「高年齢者等」に改める。

 第四十二条、第四十三条第一項及び第四十四条中「都道府県高年齢者雇用安定センター」を「都道府県高年齢者等雇用安定センター」に改める。

 第四十五条中「就業を」「就業又は次条第一項の軽易な業務に係る就業を」に改める。

 第四十六条第一項中「応じた」の下に「就業で、」を加え、「就業の機会を」を「もの又はその他の軽易な業務(当該業務に係る労働力の需給の状況、当該業務の処理の実情等を考慮して労働大臣が定めるものに限る。次条において同じ。)に係るものの機会を」に改める。

 第四十七条第一号中「除く。)」の下に「又はその他の軽易な業務に係る就業(雇用によるものを除く。)」を加え、「当該」を「これらの」に改め、同条第二号中「就業」の下に「又はその他の軽易な業務に係る就業(雇用によるものに限る。)」を加え、同条第三号及び第四号中「就業」の下に「及びその他の軽易な業務に係る就業」を加える。

 第五十二条中「、高年齢者の」を「、高年齢者等の」に、「高年齢者の雇用の機会の増大に資する措置を講ずる事業主であつて、その雇用する労働者のうちに高年齢者(労働省令で定める年齢以上六十五歳未満の者に限る。)が占める割合が労働省令で定める割合を超えるもの」を「、定年の引上げ、継続雇用制度の導入、再就職の援助等高年齢者等の雇用の機会の増大に資する措置を講ずる事業主」に改める。

 第五十三条の見出し中「職域の拡大」を「雇用管理の改善」に改め、同条中「職域の拡大、高年齢者の労働能力の開発方法等高年齢者の雇用の安定その他福祉の増進」を「雇用の安定その他福祉の増進に資するため、高年齢者の職域の拡大その他の雇用管理の改善、職業能力の開発及び向上等の事項」に改め、「事項について、」を削る。

 第五十五条第一項中「により、」の下に「定年及び」を加える。

 第五十九条中「二十万円」を「五十万円」に改める。

 第六十一条第二項中「中央高年齢者雇用安定センター」を「中央高年齢者等雇用安定センター」に改める。

 附則第三条中「第二条第四項」を「第二条第二項第一号」に改める。

   附 則

 (施行期日)

第一条 この法律は、平成十二年十月一日から施行する。

 (高年齢者等雇用安定センターに関する経過措置)

第二条 この法律の施行の際、現に改正前の高年齢者等の雇用の安定等に関する法律(以下「旧法」という。)第二十四条第一項の規定による指定を受けている者(以下「旧中央センター」という。)は改正後の高年齢者等の雇用の安定等に関する法律(以下「新法」という。)第二十四条第一項の指定を受けた者と、現に旧法第四十条の規定による指定を受けている者(以下「旧都道府県センター」という。)は新法第四十条の規定による指定を受けた者とみなす。

2 この法律の施行の日(以下「施行日」という。)前に旧法第二十四条第二項若しくは第四項(これらの規定を旧法第四十四条において準用する場合を含む。)の規定又は旧法第二十六条第四項の規定によりされた公示で、この法律の施行の際現に効力を有するものは、新法第二十四条第二項若しくは第四項(これらの規定を新法第四十四条において準用する場合を含む。)の規定又は新法第二十六条第四項の規定によりされた公示とみなす。

3 この法律の施行前に、旧法又はこれに基づく命令により旧中央センター若しくは旧都道府県センターに対して行い、又はこれらの者が行った処分、手続その他の行為は、新法又はこれに基づく命令中の相当する規定によって、新法第二十四条第二項に規定する中央高年齢者等雇用安定センター(以下「新中央センター」という。)若しくは新法第四十一条に規定する都道府県高年齢者等雇用安定センター(以下「新都道府県センター」という。)に対して行い、又はこれらの者が行った処分、手続その他の行為とみなす。

4 この法律の施行の際現に旧法第二十六条第五項の規定に基づき旧中央センターが同項の認可を受けて旧都道府県センターに対して行っている雇用安定事業関係業務の一部の委託については、新中央センターが新法第二十六条第五項の規定に基づき新都道府県センターに対して行っている委託とみなす。

5 この法律の施行の際現に旧中央センターの役員である者が施行日前にした旧法第三十四条第二項に該当する行為は、新法第三十四条第二項に該当する行為とみなして、同項の規定を適用する。

 (政令への委任)

第三条 この附則に定めるもののほか、この法律の施行に関して必要な経過措置は、政令で定める。

 (罰則に関する経過措置)

第四条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

 (検討)

第五条 政府は、この法律の施行後適当な時期において、新法の施行の状況を勘案し、必要があると認めるときは、新法の規定について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

 (雇用対策法の一部改正)

第六条 雇用対策法(昭和四十一年法律第百三十二号)の一部を次のように改正する。

  第三条第一項第四号の二及び第二十条の二中「定年後の」を「定年の引上げ並びに」に改める。

 (地域雇用開発等促進法の一部改正)

第七条 地域雇用開発等促進法(昭和六十二年法律第二十三号)の一部を次のように改正する。

  第二十条第二項中「第二条第四項」を「第二条第三項」に、「第二条第二項」を「第二条第二項第二号」に改める。

 (労働省設置法の一部改正)

第八条 労働省設置法(昭和二十四年法律第百六十二号)の一部を次のように改正する。

  第四条第四十号中「継続雇用制度の導入及び改善」を「定年の引上げ、継続雇用制度の導入」に改め、同条第四十一号を削り、同条第四十一号の二中「中央高年齢者雇用安定センター、都道府県高年齢者雇用安定センター」を「中央高年齢者等雇用安定センター、都道府県高年齢者等雇用安定センター」に改め、同号を同条第四十一号とする。

  第五条第五十号の二中「中央高年齢者雇用安定センター、都道府県高年齢者雇用安定センター」を「中央高年齢者等雇用安定センター、都道府県高年齢者等雇用安定センター」に改める。

 (厚生労働省設置法の一部改正)

第九条 厚生労働省設置法(平成十一年法律第九十七号)の一部を次のように改正する。

  第四条第一項第五十六号中「及び」の下に「再就職の」を加える。

(大蔵・労働・内閣総理大臣) 

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