大豆なたね交付金暫定措置法及び農産物価格安定法の一部を改正する法律

法律第三十五号(平一二・四・五)

 (大豆なたね交付金暫定措置法の一部改正)

第一条 大豆なたね交付金暫定措置法(昭和三十六年法律第二百一号)の一部を次のように改正する。

  題名を次のように改める。

    大豆交付金暫定措置法

  第一条中「及びなたね」及び「又はなたね」を削り、「行なう」を「行う」に改める。

  第二条第一項中「次の各号に」を「次に」に改め、「又はなたね」を削り、「第四条」を「第四条第一項又は第二項」に、「調整販売計画等」を「同条第一項の調整販売計画等」に改め、同条第二項及び第三項を次のように改める。

 2 前項の交付金の金額は、生産者団体等ごとに、次項の規定により定められる交付金の単価に、大豆の生産者からその生産に係る大豆の売渡しの委託(当該委託を受けた大豆の集荷の業務を行う者からの当該委託に係る大豆の売渡しの委託及び当該大豆につき順次行われる売渡しの委託を含む。)を受けて農林水産省令で定める期間内に当該生産者団体等が販売した大豆(大豆の販売価格の低落がその生産者の経営に及ぼす影響を緩和するための積立金であつて農林水産省令で定める基準に適合するものの積立てに要する費用を大豆の生産者が生産者団体等に支払う旨の定めがある契約に係るものに限る。)の数量に相当する数を乗じて得た金額とする。

 3 交付金の単価は、農林水産大臣が、販売することを主たる目的として大豆の生産を行つていると認められる生産者の生産費その他の生産条件、大豆の需要及び供給の動向並びに物価その他の経済事情を参酌し、大豆の再生産を確保することを旨として定めるものとする。

  第二条第四項中「基準価格及び第二項の農林水産大臣の定める数量」を「交付金の単価」に改め、「又はなたね生産」を削り、「大豆又はなたね」を「大豆」に改め、同条第五項中「基準価格、標準販売価格、第二項の最低標準額及び同項の農林水産大臣の定める数量」を「交付金の単価」に改め、同条第六項中「基準価格及び第二項の最低標準額」を「交付金の単価」に、「おおむね収穫期前の期間内で」を「翌年産の大豆につき、」に改め、同条に次の二項を加える。

 7 農林水産大臣は、物価その他の経済事情に著しい変動が生じ、又は生ずるおそれがある場合において、特に必要があると認めるときは、交付金の単価を改定することができる。

 8 第五項及び第六項の規定は、前項の規定による交付金の単価の改定について準用する。この場合において、第六項中「毎年、翌年産の大豆につき、政令で定める期日までに定めて」とあるのは、「遅滞なく」と読み替えるものとする。

  第三条を次のように改める。

 第三条 次条第一項又は第二項の規定により同条第一項の調整販売計画等の承認を受けた生産者団体等が前条第二項の農林水産省令で定める期間内に販売した大豆の銘柄別の販売価格の平均額が、大豆の標準的な生産費として農林水産大臣が定める金額を超えるときは、同条第三項の規定にかかわらず、当該生産者団体等が販売した当該銘柄の大豆については、農林水産大臣の定めるところにより、その交付金の単価(同条第七項の規定により交付金の単価が改定された場合にあつては、その改定後の交付金の単価)を減額するものとする。この場合において、同条第二項中「次項の規定により定められる」とあるのは「次項及び次条第一項の規定により定められる銘柄別の」と、「販売した大豆」とあるのは「販売した当該銘柄別の大豆」と、「数量に相当する数を乗じて得た」とあるのは「数量に相当する数をそれぞれ乗じて得た金額を合算した」とする。

 2 前条第五項及び第六項の規定は、前項の農林水産大臣が定める金額について準用する。

  第四条の見出し中「承認」の下に「及び変更の勧告」を加え、同条第一項中「又はなたね」を削り、「第六条第一項」を「次条第一項」に改め、同条第二項中「第六条第一項」を「次条第一項」に改め、同条に次の一項を加える。

 3 農林水産大臣は、前二項の規定による承認をした調整販売計画等が大豆の販売事業の適正かつ確実な実施上不適当となつたと認めるときは、その調整販売計画等を変更すべきことを勧告することができる。

  第五条を削る。

  第六条第一項中「種類等別の基準価格」を「銘柄別の交付金の単価」に、「各種類等別」を「各銘柄別」に改め、「又はなたね」を削り、同条第二項中「又はなたね」を削り、「種類等別の基準価格」を「銘柄別の交付金の単価」に、「各種類等別」を「各銘柄別」に改め、同条を第五条とする。

  第七条中「及びなたね」を削り、同条を第六条とし、同条の次に次の一条を加える。

  (報告及び検査)

 第七条 農林水産大臣は、この法律の施行に必要な限度において、国内産の大豆の生産者若しくは生産者団体等に対して必要な事項の報告を求め、又はその職員に、これらの者の事務所その他の事業場に立ち入り、その帳簿、書類その他の物件を検査させることができる。

 2 前項の規定により職員が立入検査をする場合には、その身分を示す証明書を携帯し、関係人に提示しなければならない。

 3 第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。

  第八条を次のように改める。

  (罰則)

 第八条 前条第一項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者は、二十万円以下の罰金に処する。

 2 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前項の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して、同項の刑を科する。

 (農産物価格安定法の一部改正)

第二条 農産物価格安定法(昭和二十八年法律第二百二十五号)の一部を次のように改正する。

  第二条の見出しを「(買入れ)」に改め、同条第一項中「甘しよ生切干、甘しよでん粉、馬鈴しよでん粉、なたね」を「かんしよ生切干、かんしよでん粉、ばれいしよでん粉」に、「売渡の申込」を「売渡しの申込み」に改める。

  第四条の見出し中「甘しよ及び馬鈴しよ」を「かんしよ及びばれいしよ」に改め、同条中「売渡の申込」を「売渡しの申込み」に、「甘しよでん粉又は馬鈴しよでん粉」を「かんしよでん粉又はばれいしよでん粉」に、「甘しよ又は馬鈴しよ」を「かんしよ又はばれいしよ」に、「売渡の対価」を「売渡しの対価」に、「基く」を「基づく」に改める。

  第五条第一項中「買入の」を「買入れの」に、「左の各号に」を「次に」に、「はかり」を「諮り」に改め、同項第一号中「甘しよ生切干、甘しよでん粉又は馬鈴しよでん粉」を「かんしよ生切干、かんしよでん粉又はばれいしよでん粉」に、「甘しよ又は馬鈴しよ」を「かんしよ又はばれいしよ」に改め、同項第二号中「なたね又は」を削り、「農業パリテイ指数に基き」を「農業パリティ指数に基づき」に、「参しやくして」を「参酌して」に改める。

  第八条第二項中「あつ旋」を「あつせん」に改める。

  第八条の二の見出し中「甘しよ又は馬鈴しよ」を「かんしよ又はばれいしよ」に改め、同条第一項中「甘しよ生切干、甘しよでん粉又は馬鈴しよでん粉」を「かんしよ生切干、かんしよでん粉又はばれいしよでん粉」に、「甘しよ又は馬鈴しよ」を「かんしよ又はばれいしよ」に改める。

  第九条第一項中「甘しよ及び馬鈴しよ」を「かんしよ及びばれいしよ」に、「本項」を「この項」に改める。

   附 則

 (施行期日)

第一条 この法律は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

 (経過措置)

第二条 第一条の規定による改正後の大豆交付金暫定措置法(以下「新法」という。)の規定は、平成十二年産の大豆から適用する。

2 平成十一年以前の生産に係る大豆及び平成十二年以前の生産に係るなたねに係る交付金の交付については、なお従前の例による。

第三条 平成十二年産の大豆に係る新法第二条第六項(新法第三条第二項において準用する場合を含む。以下この条において同じ。)の規定の適用については、新法第二条第六項中「毎年、翌年産の大豆につき、政令で定める期日までに」とあるのは、「平成十二年産の大豆につき、大豆なたね交付金暫定措置法及び農産物価格安定法の一部を改正する法律(平成十二年法律第三十五号)の施行後遅滞なく」とする。

 (地方自治法の一部改正)

第四条 地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)の一部を次のように改正する。

  別表第一大豆なたね交付金暫定措置法(昭和三十六年法律第二百一号)の項を削る。

 (農林水産省設置法の一部改正)

第五条 農林水産省設置法(昭和二十四年法律第百五十三号)の一部を次のように改正する。

  第四条第六十三号、第五条第五十一号及び第二十六条第二項中「大豆なたね交付金暫定措置法」を「大豆交付金暫定措置法」に改める。

第六条 農林水産省設置法(平成十一年法律第九十八号)の一部を次のように改正する。

  第二十七条第三項第三号中「大豆なたね交付金暫定措置法」を「大豆交付金暫定措置法」に改める。

(大蔵・農林水産・自治・内閣総理大臣臨時代理署名) 

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