日雇労働者健康保険法の一部を改正する法律

法律第百四十九号(昭三三・五・一〇)

 日雇労働者健康保険法(昭和二十八年法律第二百七号)の一部を次のように改正する。

 第一条中「分べんに対して」を「分べんに関して」に改める。

 第九条各号を次のように改める。

 一 療養の給付

 二 傷病手当金の支給

 三 埋葬料の支給

 四 分べん費の支給

 五 出産手当金の支給

 六 家族療養費の支給

 七 家族埋葬料の支給

 八 配偶者分べん費の支給

 第十条第四項を次のように改める。

4 保険者は、被保険者が一箇月間若しくは継続する二箇月間に通算して二十八日分以上又は継続する三箇月ないし六箇月間に通算して七十八日分以上の保険料が納付されていることを被保険者手帳によつて証明して申請したときは、日雇労働者健康保険受給資格者票(以下「受給資格者票」という。)に押印して、その旨を確認しなければならない。

 第十条第五項中「受給資格証明書」を「受給資格者票」に改め、同条に次の二項を加える。

6 前項の受給資格者票は、第四項の規定による確認を受けたものでなければならず、かつ、その確認によつて、当該疾病又は負傷につき第三項に規定する受給要件がみたされていることが証明されるものでなければならない。

7 受給資格者票の様式その他第四項の規定による確認に関して必要な事項は、厚生省令で定める。

 第十五条第二項中「受給資格証明書の交付」を「確認」に、「第十条第五項」を「同条第五項」に改める。

 第十六条の三を第十六条の四とし、同条の次に次の三条を加える。

 (出産手当金)

第十六条の五 被保険者が分べんしたときは、分べんの日以後十四日以内において労務に服さなかつた期間、出産手当金を支給する。

2 出産手当金は、当該被保険者について、当該分べんの日の属する月の前四箇月間に通算して二十八日以上第一級の保険料が納付されている場合は第一級、その他の場合は第二級とし、その額は、一日につき、第一級にあつては二百円、第二級にあつては百四十円とする。ただし、当該被保険者に被扶養者がなく、かつ、その者が病院又は診療所に収容されている場合には、一日につき、第一級にあつては百三十円、第二級にあつては九十円とする。

3 前条第二項の規定は、出産手当金の支給に準用する。

 (出産手当金と傷病手当金との調整)

第十六条の六 出産手当金の支給をする場合においては、その期間、傷病手当金は支給しない。ただし、傷病手当金の額が出産手当金の額をこえるときは、そのこえる部分については、この限りでない。

 (傷病手当金又は出産手当金と賃金との調整)

第十六条の七 傷病手当金又は出産手当金の支給は、賞金を受けることができるときは、その額の限度において行わない。

 第十六条の二を第十六条の三とし、第十六条の次に次の一条を加える。

 (傷病手当金)

第十六条の二 被保険者が療養の給付を受けている場合において、その療養のため労務に服することができないときは、その労務に服することができなくなつた日から起算して第五日から労務に服することができない期間、傷病手当金を支給する。

2 傷病手当金は、当該被保険者について、その者がはじめてその療養の給付を受けた日の属する月の前二箇月間に通算して二十八日分以上又は当該月の前六箇月間に通算して七十八日分以上第一級の保険料が納付されている場合は第一級、その他の場合は第二級とし、その額は、一日につき、第一級にあつては二百円、第二級にあつては百四十円とする。ただし、当該被保険者に被扶養者がなく、かつ、その者が病院又は診療所に収容されている場合には、一日につき、第一級にあつては百三十円、第二級にあつては九十円とする。

3 傷病手当金の支給期間は、同一の疾病又は負傷及びこれにより発した疾病に関しては、その支給をはじめた日から起算して十四日をもつて限度とする。

4 被保険者が、その疾病又は負傷につき、第十八条の規定により、療養の給付の全部を受けることができない場合においては、療養の給付に相当する当該給付又は当該療養若しくは療養費の支給をこの法律による療養の給付とみなして、第一項及び第二項の規定を適用する。

 第十七条第一項中「受給資格証明書」を「受給資格者票」に改め、同条第五項中「第十条」を「第十条第一項から第三項まで、第五項及び第六項」に改める。

 第十七条の四中「埋葬料若しくは分べん費」を「傷病手当金、埋葬料、分べん費若しくは出産手当金」に、「受給資格証明書」を「受給資格者票及びその他の書類」に改める。

 第十八条第一項及び第四項中「埋葬料若しくは分べん費」を「傷病手当金、埋葬料、分べん費若しくは出産手当金」に改める。

 第二十二条の次に次の一条を加える。

第二十二条の二 保険者は、詐欺その他不正の行為により保険給付を受け、又は受けようとした者に対して、六箇月以内の期間を定め、その者に支給すべき傷病手当金又は出産手当金の全部又は一部を支給しない旨の決定をすることができる。ただし、詐欺その他不正の行為があつた日から起算して一年を経過したときは、この限りでない。

 第二十三条中「診断を拒んだとき」を「命令に従わず、又は答弁若しくは受診を拒んだとき」に改める。

 第二十四条中「及び前二条」を「、第二十二条及び前条」に改める。

 第二十五条の二第一項中「保険給付に要した費用」の下に「(その保険給付が療養の給付であるときは、一部負担金に相当する額を控除するものとする。)」を加え、同条第二項中「事業主が」の下に「虚偽の証明をし、若しくは」を加える。

 第二十八条を次のように改める。

 (国庫の負担)

第二十八条 国庫は、毎年度予算の範囲内において、日雇労働者健康保険事業の事務の執行に要する費用を負担する。

2 国庫は、前項に規定する費用のほか、療養の給付及び家族療養費の支給に要する費用(療養の給付に要する費用については、一部負担金に相当する額を控除するものとする。)の四分の一を負担する。

 第二十八条の次に次の一条を加える。

第二十八条の二 国庫は、前条に規定する費用のほか、毎年度予算の範囲内において、傷病手当金及び出産手当金の支給に要する費用の三分の一以内を補助する。

 第三十条第一項中「百六十円」を「二百八十円」に、「十六円」を「二十二円」に、「十三円」を「十八円」に改め、同条第二項中「第一級にあつては八円、第二級にあつては五円」を「第一級にあつては十一円、第二級にあつては八円」に、「第一級及び第二級のいずれにあつても、八円」を「第一級にあつては十一円、第二級にあつては十円」に改める。

 第三十五条第四項及び第五項中「十円」を「百円」に改める。

 第四十六条を次のように改める。

 (強制診断等)

第四十六条 保険者は、保険給付を行うにつき、必要があると認めるときは、当該被保険者若しくは被保険者であつた者又は被扶養者に対し、文書その他の物件の提出若しくは提示を命じ、又は当該職員に質問若しくは診断をさせることができる。


   附 則


 (施行期日)

1 この法律中第十条、第十五条第二項、第十七条第一項、第十七条の四、第三十条及び第三十五条の改正規定(第十七条の四の改正規定のうち、傷病手当金及び出産手当金に関する部分を除く。)並びに附則第二項、第三項及び第六項から第九項までの規定は昭和三十三年七月一日から、その他の規定は同年十月一日から施行し、改正後の第二十八条及び第二十八条の二の規定は、昭和三十三年度以降の費用について適用する。


 (療養の給付及び家族療養費の受給手続に関する経過措置)

2 被保険者又は被保険者であつた者は、第十条の改正規定の施行前に交付を受けた受給資格証明書に係る疾病又は負傷については、同条の改正規定の施行後も、従前の例による手続により、療養の給付又は家族療養費の支給を受けることができる。


 (療養費の支給に関する経過措置)

3 第十条の改正規定の施行前に行われた診療又は薬剤の支給に係る療養費の支給については、同条の改正規定の施行後も、なお従前の例による。


 (傷病手当金等の日額の算定に関する経過措置)

4 傷病手当金又は出産手当金の日額の算定に関しては、改正前の第三十条第一項の規定による第一級の保険料は、改正後の同条同項の規定による第二級の保険料とみなす。


 (傷病手当金の待期に関する経過措置)

5 昭和三十三年十月一日において現に療養の給付を受け、かつ、その療養のため労務に服することができない者は、同日前から引き続き労務に服することができなかつたものである場合においても、同日をはじめて労務に服することができなくなつた日とみなして、改正後の第十六条の二の規定を適用する。


 (保険料額の読替)

6 保険料については、当分の間、改正後の第三十条第一項中「二十二円」とあるのは「二十円」と、同条第二項中「十一円」とあるのは「十円」と読み替えるものとする。


 (健康保険法の一部改正)

7 健康保険法(大正十一年法律第七十号)の一部を次のように改正する。

  第十一条第七項中「十円」を「百円」に改める。


 (船員保険法の一部改正)

8 船員保険法(昭和十四年法律第七十三号)の一部を次のように改正する。

  第十二条第七項中「十円」を「百円」に改める。


 (厚生年金保険法の一部改正)

9 厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)の一部を次のように改正する。

  第八十七条第四項及び第五項中「十円」を「百円」に改める。

(大蔵・厚生・内閣総理大臣署名) 

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