電気通信基盤充実臨時措置法及び通信・放送機構法の一部を改正する法律
法律第七十二号(平七・四・二一)
(電気通信基盤充実臨時措置法の一部改正)
第一条 電気通信基盤充実臨時措置法(平成三年法律第二十七号)の一部を次のように改正する。
第一条中「及び信頼性向上施設」を「、信頼性向上施設及び高度有線テレビジョン放送施設」に改める。
第二条第七項中「信頼性向上施設整備事業」の下に「、高度有線テレビジョン放送施設整備事業」を加え、同項を同条第九項とし、同条第六項を同条第八項とし、同条第五項を同条第七項とし、同条第四項の次に次の二項を加える。
5 この法律において「高度有線テレビジョン放送施設」とは、有線テレビジョン放送(有線テレビジョン放送法(昭和四十七年法律第百十四号)第二条第一項に規定する有線テレビジョン放送をいう。以下この項において同じ。)を光伝送の方式を用いてデジタル信号により送信することを可能とする同条第二項に規定する有線テレビジョン放送施設であって、有線テレビジョン放送の利便性を著しく高めるためのもの(これを設置するための建物その他の工作物を含む。)をいう。
6 この法律において「高度有線テレビジョン放送施設整備事業」とは、高度有線テレビジョン放送施設の整備を行う事業をいう。
第三条第一項中「信頼性向上施設整備事業」の下に「、高度有線テレビジョン放送施設整備事業」を加える。
第六条第一号中「又は認定計画に係る信頼性向上施設整備事業」を「、認定計画に係る信頼性向上施設整備事業又は認定計画に係る高度有線テレビジョン放送施設整備事業」に改め、同条第二号中「第二条第六項第一号」を「第二条第八項第一号」に改め、同条第三号中「前二号」を「前三号」に改め、同号を同条第四号とし、同条第二号の次に次の一号を加える。
三 認定計画に係る次に掲げる電気通信基盤充実事業においてそれぞれ次に掲げる施設が整備される場合に、その施設の整備に必要な資金の借入れであって社会資本の整備の促進のために行われる政令で定める資金の貸付けに係るものについての利子の支払いに必要な資金に充てるための助成金を交付すること。
イ 高度通信施設整備事業 端末系光幹線路(光ファイバを用いた線路であって、端末設備に接続されるものの幹線部分をいう。)及び端末系光端局装置(光伝送の方式における電気信号と光信号との変換の機能を有する装置であって、端末系光幹線路に接続されるものをいう。)
ロ 高度有線テレビジョン放送施設整備事業 光幹線路(光ファイバを用いた線路の幹線部分をいう。)及びこれに接続される光伝送装置(光伝送の方式における電気信号を光信号に変換する機能を有する装置をいう。)
第七条の次に次の三条を加える。
(補助金)
第七条の二 政府は、予算の範囲内において、機構に対し、第六条第三号に掲げる業務(これに附帯する業務を含む。)に必要な経費の財源に充てるための費用を補助することができる。
(高度電気通信施設整備促進基金)
第七条の三 機構は、前条の規定により交付を受けた補助金を高度電気通信施設整備促進基金として管理しなければならない。
2 高度電気通信施設整備促進基金の運用によって生じた利子その他当該基金の運用又は使用に伴い生ずる収入は、機構法第三十四条第一項の規定にかかわらず、高度電気通信施設整備促進基金に充てるものとする。
3 高度電気通信施設整備促進基金は、第六条第三号に掲げる業務(これに附帯する業務を含む。)に必要な経費に充てる場合に限り、運用し、又は使用することができる。
(区分経理)
第七条の四 機構は、第六条第三号に掲げる業務(これに附帯する業務を含む。)に係る経理については、その他の経理と区分し、特別の勘定を設けて整理しなければならない。
第八条第一項中「第六条に規定する業務(以下」を「第六条第一号若しくは第二号に掲げる業務(これらに附帯する業務を含む。以下」に、「第四十三条」を「第四十三条第一項」に、「機構法第四十五条第三号」を「同条第二項中「次の場合」とあるのは「次の場合(電気通信基盤金融関連業務に係る第二十九条第一項の規定による認可をしようとするとき及び電気通信基盤法第六条第三号に掲げる業務(これに附帯する業務を含む。)に係る場合を除く。)」と、機構法第四十五条第三号」に改め、同条第二項中「機構の業務」を「機構の同条第一号及び第二号に掲げる業務(これらに附帯する業務を含む。)」に改める。
第九条中「第二条第六項各号」を「第二条第八項各号」に改める。
第十三条第二号中「又は信頼性向上施設整備事業」を「、信頼性向上施設整備事業又は高度有線テレビジョン放送施設整備事業」に改める。
(通信・放送機構法の一部改正)
第二条 通信・放送機構法(昭和五十四年法律第四十六号)の一部を次のように改正する。
附則第七条中第三項を第四項とし、第二項を第三項とし、第一項の次に次の一項を加える。
2 機構は、受信対策基金に係る経理については、特定通信・放送開発事業実施円滑化法(平成二年法律第三十五号。以下「通信・放送開発法」という。)第十条の規定にかかわらず、同条の規定による通信・放送開発法第六条第一項第一号、第三号及び第四号に掲げる業務(これらに附帯する業務を含む。)に係る勘定において、他の経理と区分して整理しなければならない。
附則第八条を次のように改める。
第八条 附則第五条第一項の規定により機構の業務が行われる場合には、第四十五条第三号中「第二十八条第一項」とあるのは「第二十八条第一項及び附則第五条第一項」とする。
2 前条第二項の規定により受信対策基金に係る経理を行う勘定について通信・放送開発法の規定を適用する場合には、通信・放送開発法第十一条中次の表の上欄に掲げる字句は、同表の下欄に掲げる字句にそれぞれ読み替えるものとする。
通信・放送開発法第十条に規定する特別の勘定に係るそれぞれの出資 |
通信・放送開発法第十条に規定する特別の勘定に係るそれぞれの出資(附則第七条第二項の規定により受信対策基金に係る経理を行う勘定にあつては、受信対策基金に充てるべき金額を示して行われている出資及び当該勘定におけるその他の出資) |
機構法第四十二条第一項中 |
機構法第四十二条第一項中「に相当する額については国庫に納付し」とあるのは「並びに附則第七条第二項の規定により受信対策基金に係わる経理として整理された額に相当する額については国庫に納付し」と、 |
以下「債務保証等業務」という。)に係る勘定並びに一般勘定 |
以下「債務保証等業務」という。)に係る勘定(附則第七条第二項の規定により受信対策基金に係る経理として整理された部分を除く。)並びに一般勘定」と、「各出資者」とあるのは「各出資者(債務保証等業務に係る勘定においては受信対策基金に係る出資者を除く。) |
附則第九条中「第七条第二項」を「第七条第三項」に改める。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
(信用基金の持分の払戻しの禁止の特例)
第二条 日本開発銀行以外の出資者は、通信・放送機構(次項において「機構」という。)に対し、この法律の施行の日から起算して一月を経過した日までの間に限り、特定通信・放送開発事業実施円滑化法(平成二年法律第三十五号)第九条第一項に規定する信用基金に係るその持分の払戻しを請求することができる。
2 機構は、前項の規定による請求があったときは、通信・放送機構法第六条第一項の規定にかかわらず、当該持分に係る出資額に該当する金額により払戻しをしなければならない。この場合において、機構は、その払戻しをした金額により資本金を減少するものとする。
(罰則に関する経過措置)
第三条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(特定通信・放送開発事業実施円滑化法の一部改正)
第四条 特定通信・放送開発事業実施円滑化法の一部を次のように改正する。
附則第四条中「機構の業務」を「機構の同条第一号及び第二号に掲げる業務(これらに附帯する業務を含む。)」に改め、同条の表第十一条の項の下欄中「電気通信基盤法第六条の規定」を「電気通信基盤法第六条(同条第一号及び第二号に掲げる業務並びにこれらに附帯する業務に係る部分に限る。)の規定」に、「及び電気通信基盤充実臨時措置法」を「並びに電気通信基盤充実臨時措置法」に、「第六条に規定する業務を」を「第六条第一号及び第二号に掲げる業務(これらに附帯する業務を含む。)を」に、「及び電気通信基盤法第六条に規定する業務」を「並びに電気通信基盤法第六条第一号及び第二号に掲げる業務(これらに附帯する業務を含む。)」に改める。
(地方税法の一部改正)
第五条 地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)の一部を次のように改正する。
附則第十五条中第三十五項を第三十六項とし、第三十一項から第三十四項までを一項ずつ繰り下げ、第三十項の次に次の一項を加える。
31 有線テレビジョン放送法(昭和四十七年法律第百十四号)第二条第四項に規定する有線テレビジョン放送事業者が、電気通信基盤充実臨時措置法第五条第三項に規定する認定計画に従つて実施する同法第二条第六項に規定する高度有線テレビジョン放送施設整備事業により電気通信基盤充実臨時措置法及び通信・放送機構法の一部を改正する法律(平成七年法律第七十二号)の施行の日から平成九年三月三十一日までの間に新設した電気通信基盤充実臨時措置法第二条第五項に規定する高度有線テレビジョン放送施設(有線テレビジョン放送法第二条第二項に規定する有線テレビジョン放送施設であるものに限る。)で政令で定めるものに対して課する固定資産税の課税標準は、第三百四十九条の二の規定にかかわらず、当該施設に対して新たに固定資産税が課されることとなつた年度から五年度分の固定資産税に限り、当該施設に係る固定資産税の課税標準となるべき価格の四分の三の額とする。
(大蔵・郵政・自治・内閣総理大臣署名)