土地改良法及び特定土地改良工事特別会計法の一部を改正する法律

法律第八号(昭六一・三・三一)

 (土地改良法の一部改正)

第一条 土地改良法(昭和二十四年法律第百九十五号)の一部を次のように改正する。

  第八十八条の二を次のように改める。

 (国営土地改良事業についての借入金)

 第八十八条の二 国は、土地改良事業の工事を行う場合において、その工事の完了を促進するため必要があるときは、別に法律で定めるところにより、その工事に係る事業費のうち第九十条第一項の規定により都道府県に負担させる費用の全部又は一部につき、借入金をもつてその財源とすることができる。

2 国は、第八十五条第一項、第八十五条の二第一項、第八十五条の三第一項若しくは第六項又は第八十五条の四第一項の規定による申請によつて行う土地改良事業及び第八十七条の二第一項の規定により行う同項第三号の土地改良事業について、その工事に係る事業費のうち第一号又は第二号に掲げる費用につき前項の規定により借入金をもつてその財源とするには、政令の定めるところにより、当該事業の施行を申請した者又は当該事業の施行に係る地域内にある土地につき第三条に規定する資格を有する十五人以上の者の申請に基づいてしなければならない。

 一 都道府県が第九十条第二項、第四項又は第九項の規定による徴収を行う場合におけるその徴収すべき金額に応ずる費用

 二 都道府県が第九十条第五項の規定による負担をさせる場合におけるその負担させるべき金額に応ずる費用


 (特定土地改良工事特別会計法の一部改正)

第二条 特定土地改良工事特別会計法(昭和三十二年法律第七十一号)の一部を次のように改正する。

  題名を次のように改める。

    国営土地改良事業特別会計法

  第一条を次のように改める。

 (設置)

 第一条 土地改良法(昭和二十四年法律第百九十五号。以下「法」という。)により国が行う土地改良事業の工事(土地改良施設の管理を含む。以下「土地改良工事」という。)に関する経理を一般会計と区分して行うため、特別会計を設置する。

 2 この会計においては、前項に定めるもののほか、土地改良工事の施行上密接な関連のある工事で国が委託に基づき施行するもの(以下「受託工事」という。)及び法第二条第二項各号に掲げる事業に関する調査で国が行うもの(以下「直轄調査」という。)に関する経理を行うものとする。

  第三条中「埋立」を「埋立て」に改め、「受託工事に要する費用」の下に「及び直轄調査に要する費用(これらの費用のうち北海道又は沖縄県で行う工事又は調査に係る職員の給与に要する費用その他の事務費を除く。)」を加える。

  第四条中「政令で定める土地改良工事及び受託工事の別」を「土地改良工事、受託工事その他の政令で定める区分の別」に改める。

  第五条の見出し中「繰入」を「繰入れ」に改め、同条第一項中「費用」の下に「(直轄調査に要する費用を含む。)」を、「国庫が負担するものの金額」の下に「(政令で定める金額を除く。)及び当該土地改良工事に要する費用のうち法第九十条の規定により都道府県に負担させる費用の全部又は一部で政令で定めるものに相当する金額」を加え、「、政令で定める金額を除き」を削る。

  第六条の見出し中「繰入」を「繰入れ」に改め、同条第一項を次のように改める。

   土地改良工事に係る法第九十条の規定による負担金及びその利息の額のうち、前条の規定により同条第一項の政令で定める費用に相当する金額として一般会計からこの会計に繰り入れた金額に対応するものは、当該負担金及びその利息の収納後、遅滞なく、政令で定めるところにより、この会計から一般会計に繰り入れるものとする。

  第十四条第一項中「要する費用で当該費用の額から国庫が負担するものの額を控除した額に相当するもの」を「要する費用のうち法第九十条の規定により都道府県に負担させる費用の全部又は一部で政令で定めるもの」に、「埋立」を「埋立て」に改め、同条第三項中「法第九十条」を「土地改良工事に係る法第九十条」に、「利息は」を「利息で」に改め、「借入金」の下に「に対応するものは、当該借入金」を加える。

  第十九条第一項中「区分によるほか、工事別に区分して」を「区分により」に改める。

  附則第二項及び第三項を削り、附則第一項の項番号を削る。


   附 則


 (施行期日)

第一条 この法律は、昭和六十一年四月一日から施行する。


 (土地改良法の一部改正に伴う経過措置)

第二条 この法律の施行の際現に国が行つている土地改良事業の工事で第一条の規定による改正前の土地改良法(以下「旧土地改良法」という。)第八十八条の二の規定によりその工事に係る事業費の一部につき借入金をもつてその財源とするものは、第一条の規定による改正後の土地改良法(以下「新土地改良法」という。)第八十八条の二第一項(旧土地改良法第八十八条の二第一号から第四号までに掲げる事業の工事にあつては、新土地改良法第八十八条の二第二項の規定による申請に基づき同条第一項)の規定によりその工事に係る事業費の一部につき借入金をもつて財源とする工事とみなす。


 (特定土地改良工事特別会計法の一部改正に伴う経過措置)

第三条 第二条の規定による改正後の国営土地改良事業特別会計法(以下この条において「新特別会計法」という。)の規定は、昭和六十一年度の予算から適用し、特定土地改良工事特別会計の昭和六十年度の収入及び支出並びに同年度以前の年度の決算に関しては、なお従前の例による。

2 この法律の施行の際一般会計に所属する権利義務で新特別会計法第一条に規定する土地改良工事、受託工事及び直轄調査に係るものは、政令で定めるところにより、新特別会計法に基づく国営土地改良事業特別会計(以下この条において「新特別会計」という。)に帰属するものとする。

3 昭和六十年度の一般会計の歳出予算のうち、新特別会計法第一条に規定する土地改良工事(以下この条において「土地改良工事」という。)、受託工事及び直轄調査に係る経費で財政法(昭和二十二年法律第三十四号)第十四条の三第一項又は第四十二条ただし書の規定による繰越しを必要とするものは、政令で定めるところにより、新特別会計に繰り越して使用することができる。

4 前項の規定により新特別会計に繰り越されたものがあるときは、財政法第四十一条の規定により昭和六十一年度の一般会計の歳入に繰り入れるべき昭和六十年度の同会計の歳入歳出の決算上の剰余金のうち同項の繰越しの額に相当する金額は、新特別会計の昭和六十一年度の歳入に繰り入れるものとする。

5 この法律の施行前に一般会計において行つていた土地改良工事(この法律の施行前に旧土地改良法第八十八条の二の規定の適用を受けることとなつたものを含む。)に係る土地改良法第九十条の規定による負担金及びその利息の額のうち政令で定めるものに相当する金額は、当該負担金及びその利息の収納後、遅滞なく、新特別会計から一般会計に繰り入れるものとする。

6 前項の規定による一般会計への繰入金は、新特別会計の歳出とする。


 (退職職員に支給する退職手当支給の財源に充てるための特別会計等からする一般会計への繰入及び納付に関する法律の一部改正)

第四条 退職職員に支給する退職手当支給の財源に充てるための特別会計等からする一般会計への繰入及び納付に関する法律(昭和二十五年法律第六十二号)の一部を次のように改正する。

  第一条中「特定土地改良工事特別会計」を「国営土地改良事業特別会計」に改める。


 (水資源開発公団法の一部改正)

第五条 水資源開発公団法(昭和三十六年法律第二百十八号)の一部を次のように改正する。

  第二十条の二第三項中「行なう」を「行う」に、「特定土地改良工事特別会計」を「国営土地改良事業特別会計」に改める。


 (政令への委任)

第六条 附則第二条及び第三条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

(内閣総理・大蔵・農林水産大臣署名)

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