船舶職員法の一部を改正する法律
法律第三号(昭四九・二・二六)
船舶職員法(昭和二十六年法律第百四十九号)の一部を次のように改正する。
目次中「第三章 船舶職員(第十八条−第二十三条)」を
「 |
第三章 船舶職員(第十八条−第二十三条) |
」 |
第三章の二 小型船舶操縦士試験機関(第二十三条の二−第二十三条の十四) |
に、「第二十九条の二」を「第二十九条の三」に改める。
第二条第一項第一号を削り、同項第二号中「又は主としてろかい」を削り、同号を同項第一号とし、同項第三号を同項第二号とする。
第五条第一項中「小型船舶操縦士」を削り、「丙種機関士」を
「 |
丙種機関士 |
」 |
一級小型船舶操縦士 |
||
二級小型船舶操縦士 |
||
三級小型船舶操縦士 |
||
四級小型船舶操縦士 |
に改め、同条に次の三項を加える。
3 運輸大臣は、一級小型船舶操縦士、二級小型船舶操縦士、三級小型船舶操縦士及び四級小型船舶操縦士(以下「小型船舶操縦士」という。)の資格についての免許につき、運輸省令で定めるところにより、免許を受ける者の身体の障害その他の状態又は操縦の技能に応じ、船長として乗り組む船舶の操舵設備その他の設備又は航行する区域及び推進機関の馬力についての限定をすることができる。
4 前項の規定による身体の障害その他の状態に応ずる限定は、小型船舶操縦士の資格についての免許を与える場合にするほか、その免許を受けている者の申請又は職権により、検査を行なつて、新たに附加し、変更し、又は解除することができる。
5 この法律の規定の適用における第一項の資格の上級及び下級の別は、別表第五に定めるところによる。
第六条第一項第一号を次のように改める。
一 左に掲げる区分に応じ、それぞれ左に掲げる年齢に満たない者
イ 四級小型船舶操縦士 十六歳
ロ 一級小型船舶操縦士、二級小型船舶操縦士及び三級小型船舶操縦士 十八歳
ハ 小型船舶操縦士以外の資格 二十歳
第八条第一項本文中「第五条第二項」の下に「若しくは第三項」を、「機関の種類」の下に「若しくは航行する区域及び推進機関の馬力」を加え、同条第三項を削る。
第十二条中「同条第二項」の下に「又は第三項」を、「免許について船舶の機関の種類」の下に「又は航行する区域及び推進機関の馬力」を加え、「資格別且つ船舶の機関の種類別」を「資格別かつ船舶の機関の種類別又は資格別かつ船舶の航行する区域及び推進機関の馬力の別」に改める。
第十三条第二項中「及び学術試験」を「、学科試験及び実技試験(小型船舶操縦士の資格についての試験に限る。)」に改める。
第十三条の二の見出し中「学術試験」を「試験」に改め、同条第一項中「学術試験」を「学科試験又は実技試験」に改め、同条第二項中「資格に」を「資格(小型船舶操縦士の資格を除く。)に」に、「学術試験」を「学科試験」に改め、同条第三項中「学術試験」を「学科試験」に改め、同項を同条第六項とし、同条第二項の次に次の三項を加える。
3 丙種航海士又は丙種機関士の資格について試験を受ける者が小型船舶操縦士の資格の海技従事者である場合及び小型船舶操縦士の資格について試験を受ける者が丙種航海士若しくは丙種機関士又はこれらの資格より上級の資格の海技従事者である場合には、運輸省令で定めるところにより、学科試験の一部を免除することができる。
4 小型船舶操縦士の資格について試験を受ける者がその受ける試験に係る資格より下級の資格の海技従事者である場合には、運輸省令で定めるところにより、学科試験の一部又は実技試験の全部若しくは一部を免除することができる。
5 小型船舶操縦士の資格について試験を受ける者が運輸省令で定める乗船履歴を有する者である場合には、運輸省令で定めるところにより、実技試験の全部又は一部を免除することができる。
第十四条第一項中「試験」の下に「(小型船舶操縦士の資格についての試験を除く。)」を加え、「学術試験」を「学科試験」に改める。
第十七条を次のように改める。
第十七条 削除
第十八条第二項を次のように改める。
2 船舶所有者は、海技従事者がその免許について第五条第二項の規定による船舶の機関の種類についての限定又は同条第三項の規定による船舶の設備若しくは航行する区域及び推進機関の馬力についての限定をされた者である場合においては、その船舶がその限定をされた種類の機関を有するとき、又はその限定をされた設備を有し、若しくはその限定をされた区域のみを航行し、かつ、その限定をされた馬力の推進機関を有するときでなければ、別表第一の船舶職員の欄に掲げる船舶職員として乗り組ませてはならない。
第十八条第三項を削る。
第十九条第一項中「前条第一項及び第二項並びに」を「前条及び」に改める。
第二十一条第二項を次のように改める。
2 海技従事者は、その免許について第五条第二項の規定による船舶の機関の種類についての限定又は同条第三項の規定による船舶の設備若しくは航行する区域及び推進機関の馬力についての限定をされている場合においては、その船舶がその限定をされた種類の機関を有するとき、又はその限定をされた設備を有し、若しくはその限定をされた区域のみを航行し、かつ、その限定をされた馬力の推進機関を有するときでなければ、別表第一の船舶職員の欄に掲げる船舶職員として乗り組んではならない。
第二十一条第四項を削る。
第三章の次に次の一章を加える。
第三章の二 小型船舶操縦士試験機関
(指定)
第二十三条の二 運輸大臣は、申請により指定する者に、小型船舶操縦士の資格についての試験(運輸省令で定めるものを除く。)の実施に関する事務(以下「特定試験事務」という。)を行なわせる。
2 前項の規定による指定(以下単に「指定」という。)を受けた者(以下「指定試験機関」という。)は、特定試験事務の実施に関し第十六条前段に規定する運輸大臣の職権を行なうことができる。
3 運輸大臣は、指定試験機関に特定試験事務を行なわせるときは、特定試験事務を行なわないものとする。
(指定の基準)
第二十三条の三 運輸大臣は、指定をしようとするときは、指定の申請が左の各号に適合するかどうかを審査して、これをしなければならない。
一 職員、設備、特定試験事務の実施の方法その他の事項についての特定試験事務の実施に関する計画が特定試験事務の適正且つ確実な実施に適合したものであること。
二 経理的及び技術的な基礎が特定試験事務の実施に関する計画の適正且つ確実な実施に足るものであること。
2 運輸大臣は、指定の申請が左の各号の一に該当するときは、指定をしてはならない。
一 他に指定した者があること。
二 申請者が民法(明治二十九年法律第八十九号)第三十四条の規定により設立された財団法人以外の者であること。
三 特定試験事務以外の申請者の行なう業務により申請者が特定試験事務を公正に実施することができないおそれがあること。
四 申請者が第二十三条の十三第一項の規定により指定を取り消され、その取消しの日から二年を経過しない者であること。
五 申請者の役員のうちに、左のいずれかに該当する者があること。
イ この法律の規定に違反し、罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から二年を経過しない者
ロ 第二十三条の五第二項の規定による命令により解任され、その解任の日から二年を経過しない者
(指定の公示等)
第二十三条の四 運輸大臣は、指定をしたときは、指定試験機関の名称及び住所、特定試験事務を行なう事務所の所在地並びに特定試験事務の開始の日を官報で公示しなければならない。
2 指定試験機関は、その名称若しくは住所又は特定試験事務を行なう事務所の所在地を変更しようとするときは、あらかじめ、その旨を運輸大臣に届け出なければならない。
3 運輸大臣は、前項の届出があつたときは、その旨を官報で公示しなければならない。
(役員の選任及び解任)
第二十三条の五 指定試験機関の役員の選任及び解任は、運輸大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
2 運輸大臣は、指定試験機関の役員がこの法律、この法律に基づく命令若しくは処分若しくは第二十三条の七第一項に規定する試験事務規程に違反する行為をしたとき、又は特定試験事務に関し著しく不適当な行為をしたときは、その指定試験機関に対し、その役員を解任すべきことを命ずることができる。
(小型船舶操縦士試験員)
第二十三条の六 指定試験機関は、特定試験事務を行なう場合において、小型船舶操縦士として必要な知識及び能力を有するかどうかの判定に関する事務については、小型船舶操縦士試験員に行なわせなければならない。
2 小型船舶操縦士試験員は、船舶職員の養成又はこれに準ずる業務に関する知識及び経験に関する運輸省令で定める要件を備える者のうちから、選任しなければならない。
3 指定試験機関は、小型船舶操縦士試験員を選任したときは、その日から十五日以内に、運輸大臣にその旨を届け出なければならない。これを変更したときも、同様とする。
4 運輸大臣は、小型船舶操縦士試験員が、この法律、この法律に基づく命令若しくは処分若しくは試験事務規程に違反する行為をしたとき、又は特定試験事務に関し著しく不適当な行為をしたときは、指定試験機関に対し、小型船舶操縦士試験員の解任を命ずることができる。
5 前項の規定による命令により小型船舶操縦士試験員の職を解任され、解任の日から二年を経過しない者は、小型船舶操縦士試験員となることができない。
6 指定試験機関は、運輸省令で定めるところにより、小型船舶操縦士試験員に対し、その職務の遂行に必要な研修を実施しなければならない。
(試験事務規程)
第二十三条の七 指定試験機関は、特定試験事務の開始前に、特定試験事務の実施に関する規程(以下「試験事務規程」という。)を定め、運輸大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2 運輸大臣は、前項の認可をした試験事務規程が特定試験事務の適正且つ確実な実施上不適当となつたと認めるときは、その試験事務規程を変更すべきことを命ずることができる。
3 試験事務規程で定めるべき事項は、運輸省令で定める。
(予算等の認可等)
第二十三条の八 指定試験機関は、毎事業年度、予算及び事業計画を作成し、当該事業年度の開始前に(指定を受けた日の属する事業年度にあつては、その指定を受けた後遅滞なく)、運輸大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2 指定試験機関は、毎事業年度、決算報告書及び事業報告書を作成し、当該事業年度の終了後三箇月以内に運輸大臣に提出しなければならない。
(秘密保持義務等)
第二十三条の九 特定試験事務に従事する指定試験機関の役員若しくは職員又はこれらの職にあつた者は、特定試験事務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。
2 前項に規定する指定試験機関の役員及び職員は、刑法(明治四十年法律第四十五号) その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。
(監督命令)
第二十三条の十 運輸大臣は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、指定試験機関に対し、特定試験事務に関し監督上必要な命令をすることができる。
(報告等)
第二十三条の十一 運輸大臣は、第一条の目的を達成するため必要な限度において、指定試験機関に対し、特定試験事務に関し報告させ、又はその職員に、指定試験機関の事務所に立ち入り、特定試験事務の状況若しくは帳簿書類その他の物件を検査し、若しくは関係者に質問させることができる。
2 前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証票を携帯し、関係者にこれを提示しなければならない。
3 第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
(特定試験事務の休廃止)
第二十三条の十二 指定試験機関は、運輸大臣の許可を受けなければ、特定試験事務に関する業務の全部又は一部を休止し、又は廃止してはならない。
2 運輸大臣は、前項の許可をしたときは、その旨を官報で公示しなければならない。
(指定の取消し等)
第二十三条の十三 運輸大臣は、指定試験機関が左の各号の一に該当するときは、その指定を取り消し、又は期間を定めて特定試験事務に関する業務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。
一 この章の規定に違反したとき。
二 第二十三条の三第二項第五号に該当するに至つたとき。
三 第二十三条の五第二項、第二十三条の六第四項、第二十三条の七第二項又は第二十三条の十の規定による命令に違反したとき。
四 第二十三条の七第一項の規定により認可を受けた試験事務規程によらないで特定試験事務を行なつたとき。
五 不正の手段により指定を受けたとき。
2 運輸大臣は、前項の規定により指定を取り消し、又は特定試験事務に関する業務の全部若しくは一部の停止を命じたときは、その旨を官報で公示しなければならない。
(運輸大臣による特定試験事務の実施)
第二十三条の十四 運輸大臣は、指定試験機関が第二十三条の十二第一項の規定により特定試験事務に関する業務の全部若しくは一部を休止したとき、前条第一項の規定により指定試験機関に対し特定試験事務に関する業務の全部若しくは一部の停止を命じたとき、又は指定試験機関が天災その他の事由により特定試験事務を実施することが困難となつた場合において必要があると認めるときは、特定試験事務を自ら行なうものとする。
2 運輸大臣は、前項の規定により特定試験事務を行なうものとし、又は同項の規定により行なつている特定試験事務を行なわないものとするときは、あらかじめ、その旨を官報で公示しなければならない。
3 運輸大臣が、第一項の規定により特定試験事務を行なうものとし、第二十三条の十二第一項の規定により特定試験事務に関する業務の廃止を許可し、又は前条第一項の規定により指定を取り消した場合における特定試験事務の引継ぎその他の所要の事項は、運輸省令で定める。
第二十六条中「免許」の下に「若しくは海技従事者免許原簿に登録された事項の変更」を、「手数料を」の下に「国(指定試験機関の行なう試験を受ける者にあつては、指定試験機関)に」を加え、同条に次の一項を加える。
2 前項の規定により指定試験機関に納められた手数料は、指定試験機関の収入とする。
第二十七条第一項中「もの」の下に「(特定試験事務を除く。)」を加える。
第二十八条の次に次の二条を加える。
(運輸省令への委任)
第二十八条の二 この法律に定めるもののほか、この法律の実施のため必要な手続その他の事項は、運輸省令で定める。
(指定試験機関がした処分等に係る審査請求)
第二十八条の三 指定試験機関が行なう特定試験事務に係る処分又はその不作為については、運輸大臣に対し行政不服審査法による審査請求をすることができる。
第二十九条の二第二項を次のように改める。
2 第二十三条の十一第二項及び第三項の規定は、前項の場合について準用する。
第二十九条の二第三項を削り、同条第四項を同条第三項とし、第四章中同条の次に次の一条を加える。
(経過措置)
第二十九条の三 この法律の規定に基づき政令又は運輸省令を制定し、又は改廃する場合においては、それぞれ政令又は運輸省令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。
第三十条の前の見出しを削り、同条中「二十万円」を「三十万円」に改め、同条を第三十条の三とし、第五章中同条の前に次の二条を加える。
第三十条 第二十三条の十三第一項の規定による業務の停止の命令に違反したときは、その違反行為をした指定試験機関の役員又は職員は、一年以下の懲役又は二十万円以下の罰金に処する。
第三十条の二 第二十三条の九第一項の規定に違反して、その職務に関して知り得た秘密を漏らした者は、一年以下の懲役又は五万円以下の罰金に処する。
第三十一条中「三万円」を「五万円」に改め、同条の次に次の一条を加える。
第三十一条の二 左の各号の一に掲げる違反があつた場合には、その違反行為をした指定試験機関の役員又は職員は、五万円以下の罰金に処する。
一 第二十三条の十一第一項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による質問に対し虚偽の陳述をしたとき。
二 第二十三条の十二第一項の許可を受けないで特定試験事務に関する業務の全部を廃止したとき。
2 第二十三条の十一第一項の規定による検査を拒み、妨げ、又は忌避した者は、五万円以下の罰金に処する。
第三十二条中「五千円」を「一万円」に改め、同条第二号中「第二十九条の二第四項」を「第二十九条の二第三項」に改める。
第三十三条の見出しを削り、同条中「第三十条」を「第三十条の三」に改める。
附則に次の一項を加える。
15 推進機関を有しない総トン数五トン未満の帆船は、当分の間、第二条第一項の船舶に含まれないものとする。
別表第一中
「 |
総トン数五トン未満の船舶で旅客運送の用に供するもの |
船長 |
小型船舶操縦士 |
」 |
||
総トン数二十トン未満の帆船及び漁船並びに平水区域のみを航行する帆船 |
総トン数百トン未満のもの |
四十馬力以上の推進機関を有しないもの |
船長 |
小型船舶操縦士 |
||
四十馬力以上の推進機関を有するもの |
船長 |
小型船舶操縦士 |
||||
機関長 |
丙種機関士 |
|||||
総トン数百トン以上のもの |
船長 |
丙種航海士 |
||||
機関長 |
丙種機関士 |
を
「 |
総トン数二十トン未満の船舶 |
沿岸小型船 |
総トン数五トン未満のもの |
船長 |
四級小型船舶操縦士 |
」 |
総トン数五トン以上二十トン未満のもの |
船長 |
三級小型船舶操縦士 |
||||
沿海小型船 |
船長 |
二級小型船舶操縦士 |
||||
外洋小型船 |
船長 |
一級小型船舶操縦士 |
||||
機関長(運輸省令で定める区域を航行する外洋小型船に限る。) |
丙種機関士 |
|||||
に、「平水区域を航行区域とする船舶」を「総トン数二十トン以上の平水区域を航行区域とする船舶及び航行区域を有しない漁船以外の船舶で平水区域のみを航行するもの」に、「総トン数二百トン未満のもの」を「総トン数二十トン以上二百トン未満のもの」に、「沿海区域」を「総トン数二十トン以上の沿海区域」に、「総トン数五十トン未満のもの」を「総トン数二十トン以上五十トン未満のもの」に、「近海区域を」を「総トン数二十トン以上の近海区域を」に、「遠洋区域」を「総トン数二十トン以上の遠洋区域」に改め、同表備考を次のように改める。
備考
一 沿岸小型船とは、総トン数二十トン未満の船舶であつて、丙区域(沿海区域のうち運輸省令で定める区域をいう。以下同じ。)内の区域を航行区域とするもの及び航行区域を有しないもので丙区域のみを航行するものをいう。
二 沿海小型船とは、総トン数二十トン未満の船舶であつて、沿岸小型船及び外洋小型船以外のものをいう。
三 外洋小型船とは、総トン数二十トン未満の船舶であつて、近海区域又は遠洋区域を航行区域とするもの及び航行区域を有しないもので沿海区域のみを航行するものでないものをいう。
四 乙区域とは、東経百八十度、南緯十三度、東経九十四度及び北緯六十三度の線により囲まれた区域をいう。
五 甲区域とは、乙区域以外の区域をいう。
別表第五中
「 |
丙種船長 |
丙種航海士 |
」 |
丙種航海士 |
小型船舶操縦士 |
を
「 |
丙種船長 |
丙種航海士 |
」 |
に、
「 |
丙種機関長 |
丙種機関士 |
」 |
を
「 |
丙種機関長 |
丙種機関士 |
」 |
一級小型船舶操縦士 |
二級小型船舶操縦士 |
||
二級小型船舶操縦士 |
三級小型船舶操縦士 |
||
三級小型船舶操縦士 |
四級小型船舶操縦士 |
に改める。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して三月を経過した日から施行する。ただし、第三章の次に一章を加える改正規定、第二十八条の次に二条を加える改正規定(第二十八条の二を加える部分に限る。)、第二十九条の二の次に一条を加える改正規定、第三十条の改正規定、同条を第三十条の三とし、同条の前に二条を加える改正規定、第三十一条の改正規定、同条の次に一条を加える改正規定、第三十二条及び第三十三条の改正規定、附則第九条の規定並びに附則第十条の規定は、公布の日から起算して一月を経過した日から施行する。
(経過措置)
第二条 改正前の船舶職員法(以下「旧法」という。)により旧法第五条第一項の小型船舶操縦士(以下「旧小型船舶操縦士」という。)の資格についてされた免許は、改正後の船舶職員法(以下「新法」という。)(第十八条及び第二十一条を除く。)及び海難審判法(昭和二十二年法律第百三十五号)の規定の適用については、この法律の施行の日から十年を経過する日までの間、新法第五条第一項の規定にかかわらず、旧小型船舶操縦士の資格について新法によりされた免許とみなす。この場合において、新法第八条第一項及び新法第十三条の二第二項の規定の適用における資格の上級及び下級の別は、旧法別表第五の例による。
第三条 運輸大臣は、この法律の施行の際旧法により旧小型船舶操縦士の資格又は旧法別表第五によりこれより上級の資格とされていた資格について免許を受け、又は試験に合格している者であつて、運輸大臣が指定する船舶職員養成施設において運輸大臣が定める課程の講習を修了し、又は新法による一級小型船舶操縦士の資格に必要な知識及び能力を有していることについて運輸省令で定めるところにより海運局長の認定を受けた者については、この法律の施行の日から十年を経過する日まで、新法による一級小型船舶操縦士の資格についての免許を与えることができる。ただし、この法律の施行後その免許を受けようとする時までに、この法律の施行の際受けていた免許(前条の規定により新法によりされたとみなされる旧小型船舶操縦士の資格についての免許を含む。)が取り消され、又はその試験の合格が無効とされた者については、この限りでない。
第四条 運輸大臣は、この法律の施行の際業として又はその営む事業のため総トン数五トン未満の船舶(旅客運送の用に供するものを除く。)において、船長の職務を行なつている者であつて、その要件を備えることについてこの法律の施行の日から一年を経過する日までに運輸省令で定めるところにより海運局長の認定を受けた者については、この法律の施行の日から三年を経過する日までにその者の申請があつたときは、試験を行なわないで、この法律の施行の際船長として乗り組んでいた船舶の航行している区域に応じ、一級小型船舶操縦士、二級小型船舶操縦士又は四級小型船舶操縦士の資格についての免許を与えることができる。
2 運輸大臣は、前項の規定により免許を与える場合において、当該免許を受ける者がこの法律の施行の際船長として乗り組んでいた船舶の総トン数に応じ、その免許につき船舶の総トン数についての限定をすることができる。
3 新法第十八条第二項及び新法第二十一条第二項の規定は、前項の規定により免許について船舶の総トン数についての限定をされた者を船舶職員として船舶に乗り組ませる場合及びその者が船舶職員として船舶に乗り組む場合について準用する。
4 新法第十九条の規定は、前項において準用する新法第十八条第二項の規定の適用について準用する。
5 新法第二十二条の二の規定は、第三項において準用する新法第十八条第二項の規定又は前項において準用する新法第十九条第三項の規定による命令に違反する事実があると認める場合について準用する。
6 第三項において準用する新法第二十一条第二項、第四項において準用する新法第十九条及び前項において準用する新法第二十二条の二の規定は、新法第十条第一項の規定の適用については船舶職員法の規定とみなす。
7 第三項において準用する新法第十八条第二項の規定に違反した者は、三十万円以下の罰金に処する。
8 第四項において準用する新法第十九条第三項の規定による命令又は第五項において準用する新法第二十二条の二第一項の規定による処分に違反した者は、三十万円以下の罰金に処する。
9 第三項において準用する新法第二十一条第二項の規定に違反した者は、五万円以下の罰金に処する。
10 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、第七項又は第八項の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても各本項の刑を科する。
11 第四項において準用する新法第十九条第二項の規定に違反した者は、一万円以下の過料に処する。
第五条 船舶所有者は、この法律の施行の日から十年を経過する日までの間、新法第十八条第一項の規定にかかわらず、旧法別表第一の船舶の欄に掲げる船舶には、同表の船舶職員の欄に掲げる船舶職員として、同表の資格の欄に掲げる資格又は旧法別表第五によりこれより上級の資格とされていた資格の海技従事者(附則第二条の規定により旧小型船舶操縦士の資格について免許を受けたとみなされる者を含む。次条において同じ。)を乗り組ませることをもつて足りる。
第六条 この法律の施行の際旧法別表第一の資格の欄に掲げる資格又は旧法別表第五によりこれより上級の資格とされていた資格についての免許を受けていた海技従事者は、この法律の施行の日から十年を経過する日までの間、新法第二十一条第一項の規定にかかわらず、旧法別表第一の船舶の欄に掲げる船舶の同表の船舶職員の欄に掲げる船舶職員として乗り組むことができる。
第七条 総トン数五トン未満の船舶(旅客運送の用に供する船舶を除く。)については、新法第十八条及び新法第二十一条の規定は、この法律の施行の日から一年六月を経過する日までの間、適用しない。
第八条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、この法律の施行後も、なお従前の例による。
第九条 新法第二十三条の二第一項の規定により運輸大臣が指定試験機関に行なわせる特定試験事務は、新法による小型船舶操縦士に係るものとし、新法第二十三条の四第一項に規定する特定試験事務の開始の日は、この法律の施行の日以後の日とするものとする。
第十条 附則第二条から前条までに規定するもののほか、この法律の施行に関して必要となる経過措置は、政令で定めることができる。
(運輸・内閣総理大臣署名)