証券取引法等の一部を改正する法律

法律第九十七号(平一六・六・九)

 (証券取引法の一部改正)

第一条 証券取引法(昭和二十三年法律第二十五号)の一部を次のように改正する。

  目次中「発行者である会社」を「発行者」に、「第百二十八条」を「第百三十三条」に、

第四節 取引所有価証券市場における有価証券の売買等の受託(第百二十九条―第百三十三条)

 
 

第五節 証券取引所の解散等

 
 

 第一款 解散(第百三十四条・第百三十五条)

 
 

 第二款 合併(第百三十六条―第百五十条)

 
 

第六節 監督(第百四十八条―第百五十三条)

 
 

第七節 雑則(第百五十三条の二・第百五十四条)

 を

第四節 証券取引所の解散等

 
 

 第一款 解散(第百三十四条・第百三十五条)

 
 

 第二款 合併(第百三十六条―第百四十七条)

 
 

第五節 監督(第百四十八条―第百五十三条)

 
 

第六節 雑則(第百五十三条の二・第百五十四条)

 に、「第六章 有価証券の取引等に関する規制(第百五十七条―第百八十五条)」を

第六章 有価証券の取引等に関する規制(第百五十七条―第百七十一条)

 
 

第六章の二 課徴金

 
 

 第一節 納付命令(第百七十二条―第百七十七条)

 
 

 第二節 審判手続(第百七十八条―第百八十五条の十七)

 
 

 第三節 訴訟(第百八十五条の十八)

 
 

 第四節 雑則(第百八十五条の十九―第百八十五条の二十一)

 に改める。

  第二条第一項第五号の二中「(第百六十六条第六項において「優先出資証券」という。)」を削り、同条第二項第三号中「前二号」を「前各号」に改め、同号を同項第五号とし、同項第二号の次に次の二号を加える。

  三 投資事業有限責任組合契約(投資事業有限責任組合契約に関する法律(平成十年法律第九十号)第三条第一項に規定する投資事業有限責任組合契約をいい、商品投資に係る事業の規制に関する法律(平成三年法律第六十六号)第二条第二項第二号の契約のうち政令で定めるものに該当するものを除く。以下この号及び次号において同じ。)に基づく権利又は組合契約(民法(明治二十九年法律第八十九号)第六百六十七条第一項に規定する組合契約をいう。)若しくは匿名組合契約(商法(明治三十二年法律第四十八号)第五百三十五条に規定する匿名組合契約をいう。)であつて投資事業有限責任組合契約に類するものとして政令で定めるものに基づく権利

  四 外国の法令に基づく契約であつて、投資事業有限責任組合契約に類するものに基づく権利

  第二条第八項第七号ニ中「イからハまで」を「イからニまで」に改め、同号ニを同号ホとし、同号ハを同号ニとし、同号ロ中「有価証券に」を「有価証券(以下「店頭売買有価証券」という。)に」に改め、同号ロを同号ハとし、同号イを同号ロとし、同号に同号イとして次のように加える。

   イ 競売買の方法(有価証券の売買高が政令で定める基準を超えない場合に限る。)

  第二条第十項中「その相手方に提供する」及び「内閣府令で定める」を削り、「記載した文書」を「記載する文書であつて、相手方に交付し、又は相手方からの交付の請求があつた場合に交付するもの」に改める。

  第十三条第一項中「次項及び第十五条第二項」を「以下この章」に改め、同条第二項から第五項までを次のように改める。

   前項の目論見書は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める事項に関する内容を記載しなければならない。ただし、第一号に掲げる場合の目論見書については、第五条第一項ただし書の規定により同項第一号のうち発行価格その他の内閣府令で定める事項(以下この項及び第十五条第五項において「発行価格等」という。)を記載しないで第五条第一項本文の規定による届出書を提出した場合には、当該発行価格等を記載することを要しない。

  一 第十五条第二項本文の規定により交付しなければならない場合 次のイ又はロに掲げる有価証券の区分に応じ、当該イ又はロに定める事項

   イ その募集又は売出しにつき第四条第一項本文又は第二項本文の規定の適用を受ける有価証券 次に掲げる事項

    (1) 第五条第一項各号に掲げる事項のうち、投資者の投資判断に極めて重要な影響を及ぼすものとして内閣府令で定めるもの

    (2) 第五条第一項各号に掲げる事項以外の事項であつて内閣府令で定めるもの

   ロ 既に開示された有価証券 次に掲げる事項

    (1) イ(1)に掲げる事項

    (2) 第五条第一項各号に掲げる事項以外の事項であつて内閣府令で定めるもの

  二 第十五条第三項の規定により交付しなければならない場合 次のイ又はロに掲げる有価証券の区分に応じ、当該イ又はロに定める事項

   イ その募集又は売出しにつき第四条第一項本文又は第二項本文の規定の適用を受ける有価証券 次に掲げる事項

    (1) 第五条第一項各号に掲げる事項のうち、投資者の投資判断に重要な影響を及ぼすものとして内閣府令で定めるもの

    (2) 第五条第一項各号に掲げる事項以外の事項であつて内閣府令で定めるもの

   ロ 既に開示された有価証券 次に掲げる事項

    (1) イ(1)に掲げる事項

    (2) 第五条第一項各号に掲げる事項以外の事項であつて内閣府令で定めるもの

  三 第十五条第四項本文の規定により交付しなければならない場合 第七条の規定による訂正届出書に記載した事項

   前項第一号及び第二号に掲げる場合の目論見書であつて、第五条第四項の規定の適用を受けた届出書を提出した者が作成すべきもの又は同項各号に掲げるすべての要件を満たす者が作成すべき既に開示された有価証券に係るものについては、参照書類を参照すべき旨を記載した場合には、同条第一項第二号に掲げる事項の記載をしたものとみなす。

   何人も、第四条第一項本文若しくは第二項本文の規定の適用を受ける有価証券又は既に開示された有価証券の募集又は売出しのために、虚偽の記載があり、又は記載すべき内容の記載が欠けている第一項の目論見書を使用してはならない。

   何人も、第四条第一項本文若しくは第二項本文の規定の適用を受ける有価証券又は既に開示された有価証券の募集又は売出しのために第一項の目論見書以外の文書、図画、音声その他の資料(電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下同じ。)をもつて作成された場合においては、その電磁的記録に記録された情報の内容を表示したものを含む。第十七条において同じ。)を使用する場合には、虚偽の表示又は誤解を生じさせる表示をしてはならない。

  第十三条第六項を削る。

  第十五条第一項中「引受人」の下に「(適格機関投資家向け証券の一般投資者向け勧誘(開示が行われている場合における有価証券に係るものを除く。)に際し、第二条第六項各号のいずれかを行う者を含む。以下この章において同じ。)」を加え、「又は登録金融機関は」を「、登録金融機関又は証券仲介業者は」に改め、同条第二項中「又は登録金融機関は」を「、登録金融機関又は証券仲介業者は」に、「前項に規定する」を「前項の」に、「又は売り付ける場合には、第十三条第二項及び第四項の規定に適合する目論見書を、」を「、又は売り付ける場合には、第十三条第二項第一号に定める事項に関する内容を記載した目論見書を」に改め、同項ただし書を次のように改める。

   ただし、次に掲げる場合は、この限りでない。

  一 適格機関投資家に取得させ、又は売り付ける場合(当該有価証券を募集又は売出しにより取得させ、又は売り付ける時までに当該適格機関投資家から当該目論見書の交付の請求があつた場合を除く。)

  二 当該目論見書の交付を受けないことについて同意した次に掲げる者に当該有価証券を取得させ、又は売り付ける場合(当該有価証券を募集又は売出しにより取得させ、又は売り付ける時までに当該同意した者から当該目論見書の交付の請求があつた場合を除く。)

   イ 当該有価証券と同一の銘柄を所有する者

   ロ その同居者が既に当該目論見書の交付を受け、又は確実に交付を受けると見込まれる者

  第十五条第三項中「前項」を「第二項から前項まで」に改め、同条第二項の次に次の三項を加える。

   発行者、有価証券の売出しをする者、引受人、証券会社、登録金融機関又は証券仲介業者は、第一項の有価証券(政令で定めるものに限る。以下この項において同じ。)又は既に開示された有価証券を募集又は売出しにより取得させ、又は売り付ける場合において、その取得させ、又は売り付ける時までに、相手方から第十三条第二項第二号に定める事項に関する内容を記載した目論見書の交付の請求があつたときには、直ちに、当該目論見書を交付しなければならない。

   発行者、有価証券の売出しをする者、引受人、証券会社、登録金融機関又は証券仲介業者は、第一項の有価証券を募集又は売出しにより取得させ、又は売り付ける場合において、当該有価証券に係る第五条第一項本文の届出書について第七条の規定による訂正届出書が提出されたときには、第十三条第二項第三号に定める事項に関する内容を記載した目論見書をあらかじめ又は同時に交付しなければならない。ただし、第二項各号に掲げる場合は、この限りでない。

   第十三条第二項ただし書の規定により発行価格等を記載しないで交付した第二項の目論見書に発行価格等を公表する旨及び公表の方法(内閣府令で定めるものに限る。)が記載され、かつ、当該公表の方法により当該発行価格等が公表された場合には、前項本文の規定は、適用しない。

  第十七条を次のように改める。

 第十七条 第四条第一項本文若しくは第二項本文の規定の適用を受ける有価証券又は既に開示された有価証券の募集又は売出しについて、重要な事項について虚偽の記載があり、若しくは記載すべき重要な事項若しくは誤解を生じさせないために必要な事実の記載が欠けている第十三条第一項の目論見書又は重要な事項について虚偽の表示若しくは誤解を生ずるような表示があり、若しくは誤解を生じさせないために必要な事実の表示が欠けている資料を使用して有価証券を取得させた者は、記載が虚偽であり、若しくは欠けていること又は表示が虚偽であり、若しくは誤解を生ずるような表示であり、若しくは表示が欠けていることを知らないで当該有価証券を取得した者が受けた損害を賠償する責めに任ずる。ただし、賠償の責めに任ずべき者が、記載が虚偽であり、若しくは欠けていること又は表示が虚偽であり、若しくは誤解を生ずるような表示であることを知らず、かつ、相当な注意を用いたにもかかわらず知ることができなかつたことを証明したときは、この限りでない。

  第十八条第二項中「規定により作成した」を削る。

  第二十条中「一年間」を「三年間」に、「五年間」を「七年間」に改める。

  第二十一条第三項中「規定により作成した」を削る。

  第二十一条の次に次の二条を加える。

 第二十一条の二 第二十五条第一項各号に掲げる書類(以下この条において「書類」という。)のうちに、重要な事項について虚偽の記載があり、又は記載すべき重要な事項若しくは誤解を生じさせないために必要な重要な事実の記載が欠けているときは、当該書類の提出者は、当該書類が同項の規定により公衆の縦覧に供されている間に当該書類の提出者が発行者である有価証券を募集又は売出しによらないで取得した者に対し、第十九条第一項の規定の例により算出した額を超えない限度において、記載が虚偽であり、又は欠けていること(以下この条において「虚偽記載等」という。)により生じた損害を賠償する責めに任ずる。ただし、当該有価証券を取得した者がその取得の際虚偽記載等を知つていたときは、この限りでない。

   前項本文の場合において、当該書類の虚偽記載等の事実の公表がされたときは、当該虚偽記載等の事実の公表がされた日(以下この項において「公表日」という。)前一年以内に当該有価証券を取得し、当該公表日において引き続き当該有価証券を所有する者は、当該公表日前一月間の当該有価証券の市場価額(市場価額がないときは、処分推定価額。以下この項において同じ。)の平均額から当該公表日後一月間の当該有価証券の市場価額の平均額を控除した額を、当該書類の虚偽記載等により生じた損害の額とすることができる。

   前項の「虚偽記載等の事実の公表」とは、当該書類の提出者又は当該提出者の業務若しくは財産に関し法令に基づく権限を有する者により、当該書類の虚偽記載等に係る記載すべき重要な事項又は誤解を生じさせないために必要な重要な事実について、第二十五条第一項の規定による公衆の縦覧その他の手段により、多数の者の知り得る状態に置く措置がとられたことをいう。

   第二項の場合において、その賠償の責めに任ずべき者は、その請求権者が受けた損害の額の全部又は一部が、当該書類の虚偽記載等によつて生ずべき当該有価証券の値下り以外の事情により生じたことを証明したときは、その全部又は一部については、賠償の責めに任じない。

   前項の場合を除くほか、第二項の場合において、その請求権者が受けた損害の全部又は一部が、当該書類の虚偽記載等によつて生ずべき当該有価証券の値下り以外の事情により生じたことが認められ、かつ、当該事情により生じた損害の性質上その額を証明することが極めて困難であるときは、裁判所は、口頭弁論の全趣旨及び証拠調べの結果に基づき、賠償の責めに任じない損害の額として相当な額の認定をすることができる。

 第二十一条の三 第二十条の規定は、前条の規定による賠償の請求権について準用する。この場合において、第二十条中「第十八条」とあるのは「第二十一条の二」と、「有価証券届出書若しくは目論見書」とあるのは「第二十五条第一項各号に掲げる書類」と、「三年間」とあるのは「二年間」と、「当該有価証券の募集若しくは売出しに係る第四条第一項若しくは第二項の規定による届出がその効力を生じた時又は当該目論見書の交付があつた時から七年間(第十条第一項又は第十一条第一項の規定による停止命令があつた場合には、当該停止命令があつた日からその解除があつた日までの期間は、算入しない。)」とあるのは「当該書類が提出された時から五年間」と読み替えるものとする。

  第二十二条第一項中「前条第一項第一号」を「第二十一条第一項第一号」に、「又は欠けている」を「、又は欠けている」に、「取得した者(募集又は売出しに応じて取得した者を除く。)」を「募集又は売出しによらないで取得した者」に改め、同条第二項中「前条第二項第一号又は第二号」を「第二十一条第二項第一号及び第二号」に改める。

  第二十三条の二中「当該届出書に係る目論見書若しくは第十三条第二項ただし書の内閣府令で定める要件を満たす」を「第十三条第三項の規定の適用を受ける」に、「及び第十七条から前条まで」を「、第十七条から第二十一条まで、第二十二条及び前条」に、「第十七条中「目論見書」とあるのは「目論見書(第十三条第二項ただし書」を「第十七条中「目論見書」とあるのは「目論見書(同条第三項」に、「同条第二項ただし書」を「同条第三項」に、「、「目論見書」とあるのは「目論見書(第十三条第二項ただし書」を「、「目論見書」とあるのは「目論見書(第十三条第三項」に改める。

  第二十三条の十二第二項を次のように改める。

   第十三条第一項の規定は発行登録を行つた有価証券の発行者について、同条第二項本文の規定は発行登録を行つた有価証券の発行者が作成する目論見書について、同条第四項及び第五項の規定は発行登録を行つた有価証券の募集又は売出しについて、それぞれ準用する。この場合において、同条第二項本文中「次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める事項に関する内容」とあるのは、「発行登録書、第二十三条の四の規定による訂正発行登録書又は発行登録追補書類に記載すべき内容及び内閣府令で定める内容」と読み替えるものとする。

  第二十三条の十二第三項中「第十五条(第一項を除く。)」を「第十五条第二項及び第六項」に、「第十三条第二項及び第四項」とあるのは「第二十三条の十二第二項において準用する第十三条第二項及び第四項」と、同条第三項中」を「第十三条第二項第一号に定める事項に関する内容を記載した」とあるのは「第二十三条の十二第二項において準用する第十三条第一項の」と、同条第六項中「第二項から前項まで」とあるのは「第二項」と、」に改め、同条第四項中「第三項」を「第六項」に改め、同条第五項を次のように改める。

   第十七条から第二十一条まで、第二十二条及び第二十三条の規定は、発行登録を行つた有価証券の募集又は売出しについて準用する。この場合において、第十七条中「第十三条第一項の目論見書」とあるのは「第二十三条の十二第二項において準用する第十三条第一項の目論見書(当該目論見書に係る参照書類を含む。)」と、第十八条第一項中「有価証券届出書のうちに」とあるのは「発行登録書類、第二十三条の四、第二十三条の九第一項若しくは第二十三条の十第一項(同条第五項において準用する場合を含む。)の規定による訂正発行登録書(以下「訂正発行登録書」という。)又は発行登録追補書類及びその添付書類並びにこれらの書類に係る参照書類(以下「発行登録書類等」という。)のうちに」と、「当該有価証券届出書」とあるのは「発行登録書類、訂正発行登録書又は発行登録追補書類及びこれらの添付書類」と、同条第二項中「目論見書のうちに」とあるのは「目論見書(当該目論見書に係る参照書類を含む。)のうちに」と、第十九条第二項中「有価証券届出書」とあるのは「発行登録書類等」と、「目論見書」とあるのは「目論見書(当該目論見書に係る参照書類を含む。)」と、第二十条中「有価証券届出書」とあるのは「発行登録書類等」と、「目論見書のうちに」とあるのは「目論見書(当該目論見書に係る参照書類を含む。)のうちに」と、「第四条第一項若しくは第二項の規定による届出がその効力を生じた時」とあるのは「発行登録の効力が生じており、かつ、それに係る発行登録追補書類が提出された時」と、「第十条第一項又は第十一条第一項」とあるのは「第二十三条の十第三項又は第二十三条の十一第一項」と、第二十一条第一項各号列記以外の部分中「有価証券届出書のうちに」とあるのは「発行登録書類等のうちに」と、同項第一号及び第三号中「当該有価証券届出書」とあるのは「発行登録書類、訂正発行登録書又は発行登録追補書類及びこれらの添付書類」と、同条第三項中「目論見書のうちに」とあるのは「目論見書(当該目論見書に係る参照書類を含む。)のうちに」と、第二十二条第一項中「有価証券届出書のうちに」とあるのは「発行登録書類等のうちに」と、「当該有価証券届出書」とあるのは「発行登録書類、訂正発行登録書又は発行登録追補書類及びこれらの添付書類」と、第二十三条中「第四条第一項若しくは第二項の規定による届出があり、かつ、その効力が生じたこと」とあるのは「発行登録の効力が生じており、かつ、それに係る発行登録追補書類が提出されたこと(第二十三条の八第二項の有価証券の募集又は売出しにあつては、発行登録の効力が生じていること。)」と、「第十条第一項若しくは第十一条第一項」とあるのは「第二十三条の十第三項若しくは第二十三条の十一第一項」と、「当該届出」とあるのは「当該発行登録」と、「有価証券届出書」とあるのは「発行登録書類等」と読み替えるものとする。

  第二十三条の十二第九項中「及び第五項」を「並びに前項において準用する第十七条、第十八条第二項及び第二十一条第三項」に改め、同条第六項から第八項までを削る。

  第二十四条の二第二項中「遅滞なく」を「政令で定めるところにより」に改め、「時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙に掲載して」を削る。

  第二十四条の四及び第二十四条の五第五項中「取得した者(募集又は売出しに応じて取得した者を除く。)」を「募集又は売出しによらないで取得した者」に改める。

  第二十四条の六第一項中「(明治三十二年法律第四十八号)」を削り、同条第三項中「前条第一項第一号」を「第二十一条第一項第一号」に、「取得した者(募集又は売出しに応じて取得した者を除く。)」を「募集又は売出しによらないで取得した者」に、「前条第二項第一号又は」を「第二十一条第二項第一号及び」に、「前条第二項第一号」」を「第二十一条第二項第一号」」に改める。

  「第一節 発行者である会社以外の者による株券等の公開買付け」を「第一節 発行者以外の者による株券等の公開買付け」に改める。

  第二十七条の二第一項中「有価証券報告書を提出しなければならない会社が発行者である」を「その」に、「の当該株券等の発行者である会社」を「について有価証券報告書を提出しなければならない発行者の株券等につき、当該発行者」に改め、同条第七項第二号中「株券等の発行者である会社が発行者である」を削り、「会社の株主」を「株券等の発行者の株主」に、「当該会社が発行者である」を「当該」に改め、同条第八項第一号中「会社の総株主の議決権」を「発行者の総議決権の数」に改め、同項第二号中「会社が発行者である」を「株券等の発行者の」に、「会社の総株主の議決権」を「発行者の総議決権の数」に改める。

  第二十七条の三第一項中「、内閣府令」を「、政令」に改め、「、時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙(以下この章及び第四十九条第三項において「日刊新聞紙」という。)に掲載して」を削り、同条第四項中「である会社」を削り、「会社が発行者である」を「発行者の」に改める。

  第二十七条の五中「株券等の発行者である会社が発行者である」を「株券等の発行者の」に改め、同条第一号中「会社が発行者である」を「株券等の発行者の」に改める。

  第二十七条の六第一項中「、内閣府令」を「、政令」に、「日刊新聞紙に掲載して公告を行わなければならない」を「公告しなければならない」に改める。

  第二十七条の八第十一項中「直ちに、内閣府令で定めるところにより」を「政令で定めるところにより、」に改め、「日刊新聞紙に掲載して」を削る。

  第二十七条の十第一項中「である会社」を削り、「対象会社等」を「対象者」に、「当該会社」を「当該発行者」に改め、同条第二項中「対象会社等」を「対象者」に改め、同条第三項中「対象会社等」を「対象者」に、「会社が発行者である」を「対象者である発行者の」に改める。

  第二十七条の十一第一項中「である会社」を削り、同条第二項中「までに、内閣府令」を「までに、政令」に、「、日刊新聞紙に掲載して公告を」を「公告」に改め、同条第四項中「である会社」を削り、「会社が発行者である」を「発行者の」に改める。

  第二十七条の十二中「応募株主」を「応募株主等」に改める。

  第二十七条の十三第一項中「、内閣府令」を「、政令」に改め、「日刊新聞紙に掲載して」を削り、同条第三項中「である会社」を削り、「会社が発行者である」を「発行者の」に改め、同条第五項中「応募株主」を「応募株主等」に改める。

  第二十七条の十五第二項中「対象会社等」を「対象者」に改める。

  「第二節 発行者である会社による上場株券等の公開買付け」を「第二節 発行者による上場株券等の公開買付け」に改める。

  第二十七条の二十二の二第一項中「である会社」を削り、同条第二項中「である会社」を削り、「当該会社が発行者である」を「当該発行者の」に、「対象会社等」を「対象者」に改め、同条第三項中「である会社」を削り、「会社が発行者である」を「発行者の」に改め、同条第十一項中「会社」を「者」に改め、同条第十二項中「会社」を「発行者」に改める。

  第二十七条の三十の九第一項中「第十五条第二項(同条第三項」を「第十五条第二項から第四項まで(同条第六項」に改め、「第十三条第二項及び第四項(これらの規定を第二十三条の十二第二項(第二十七条において準用する場合を含む。)及び第二十七条において準用する場合を含む。)の規定に適合する」を削り、同条第三項中「第一項の」を「前項の」に改め、同条第二項を削る。

  第二十七条の三十の十一第一項中「である会社」を削り、「会社が発行者である」を「発行者の」に改め、同条第三項中「対象会社等」を「対象者」に、「株券等の発行者である会社が発行者である」を「発行者の」に改める。

  第二十八条の二第三項中「(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下同じ。)」を削る。

  第二十八条の四第一項第七号中「(平成三年法律第六十六号)」を削る。

  第三十三条の二第一項中「証券会社の株主は、」を削り、「ときは」を「者は」に改める。

  第三十三条の三中「こととなつたときは」を「場合には」に改める。

  第三十七条を次のように改める。

 第三十七条 削除

  第三十八条に次のただし書を加える。

   ただし、適格機関投資家及び国、地方公共団体その他の政令で定める者からあらかじめ同意を得ている場合については、この限りでない。

  第三十九条を次のように改める。

 第三十九条 削除

  第四十条第一項中第四号を第五号とし、第一号から第三号までを一号ずつ繰り下げ、同項に第一号として次の一号を加える。

  一 取扱有価証券(株券、新株予約権付社債券その他内閣府令で定める有価証券(証券取引所に上場されている有価証券及び店頭売買有価証券を除く。)のうち証券業協会の規則において売買その他の取引の勧誘を行うことが禁じられないものをいう。以下同じ。)の売買その他の取引

  第四十二条第一項中第九号を第十号とし、第八号の次に次の一号を加える。

  九 取引所有価証券市場又は店頭売買有価証券市場(第六十七条第二項に規定する店頭売買有価証券市場をいう。)における上場有価証券等(証券取引所に上場されている有価証券、有価証券指数若しくはオプション又は店頭売買有価証券をいう。)の相場を変動させ、又はくぎ付けし、固定し、若しくは安定させる目的をもつて、当該上場有価証券等に係る買付け若しくは売付け若しくは有価証券指数等先物取引、有価証券オプション取引、外国市場証券先物取引若しくは有価証券店頭デリバティブ取引をする行為又はこれらの委託等をする行為(政令で定める行為を除く。)

  第四十二条第二項中「第九号」を「第十号」に改める。

  第四十三条の次に次の一条を加える。

 第四十三条の二 証券会社は、有価証券の売買等、外国市場証券先物取引及び有価証券店頭デリバティブ取引(政令で定めるものを除く。以下この条において「有価証券取引」という。)に関する顧客の注文について、政令で定めるところにより、最良の取引の条件で執行するための方針及び方法(以下この条において「最良執行方針等」という。)を定めなければならない。

   証券会社は、内閣府令で定めるところにより、最良執行方針等を公表しなければならない。

   証券会社は、最良執行方針等に従い、有価証券取引に関する注文を執行しなければならない。

   証券会社は、証券取引所に上場されている有価証券及び店頭売買有価証券の売買その他の取引で政令で定めるものに関する顧客の注文を受けようとするときは、あらかじめ、顧客に対し、内閣府令で定めるところにより、当該取引に係る最良執行方針等を記載した書面を交付しなければならない。ただし、既に当該書面(当該最良執行方針等を変更した場合にあつては、変更後のものを記載した書面)を交付しているときは、この限りでない。

   証券会社は、有価証券取引に関する顧客の注文を執行した後、内閣府令で定める期間内に当該顧客から求められたときは、当該注文が最良執行方針等に従つて執行された旨を内閣府令で定めるところにより説明した書面を、内閣府令で定めるところにより、当該顧客に交付しなければならない。

   第四十条第二項の規定は、前二項の規定による書面の交付について準用する。

  第四十九条第三項中「内閣総理大臣の指示するところに従い」を「政令で定めるところにより、」に、「を日刊新聞紙に掲載すべき旨を」を「の公告を」に改める。

  第六十四条の二第一項第二号中「第六十四条の五第一項」の下に「(第六十五条の二第五項及び第六十六条の二十三において準用する場合を含む。)」を加える。

  第六十四条の七第五項中「第六十四条の五第一項又は第二項」を「第六十四条の五第一項」に改める。

  第六十五条第二項各号列記以外の部分中「有価証券」の下に「(当該有価証券に係る有価証券指数を含む。以下この項において同じ。)」を加え、同項第一号から第五号までを次のように改める。

  一 第二条第一項第一号及び第二号に掲げる有価証券、同項第三号に掲げる有価証券(政府が元本の償還及び利息の支払について保証しているもの並びに商工組合中央金庫法(昭和十一年法律第十四号)第三十三条ノ二に規定する短期商工債券、信用金庫法(昭和二十六年法律第二百三十八号)第五十四条の三の二第一項に規定する短期債券及び農林中央金庫法(平成十三年法律第九十三号)第六十二条の二第一項に規定する短期農林債券に限る。)、第二条第一項第三号の二に掲げる有価証券、同項第四号に掲げる有価証券(政府が元本の償還及び利息の支払について保証しているもの並びに社債等の振替に関する法律第六十六条第一号に規定する短期社債及びこれに類するものとして政令で定めるものに限る。)、第二条第一項第五号の三、第七号の三及び第七号の四に掲げる有価証券、同項第八号に掲げる有価証券(発行の日から償還の日までの期間が一年未満のものに限る。)、同項第九号に掲げる有価証券のうち政令で定めるもの、同項第十号に掲げる有価証券、同項第十一号に掲げる有価証券のうち政令で定めるもの並びに同条第二項の規定により有価証券とみなされる同項各号に掲げる権利 同条第八項第一号から第三号まで及び第四号から第六号までに掲げる行為

  二 第二条第一項第七号及び第七号の二に掲げる有価証券 同条第八項第一号から第三号までに掲げる行為及び同項第六号に掲げる行為(有価証券の売出しの取扱いを除く。)

  三 第二条第一項第九号に掲げる有価証券のうち同項第一号の性質を有するもの(以下「外国国債証券」という。) 次のイからハまでに掲げる行為

   イ 有価証券先物取引等(有価証券先物取引、有価証券先物取引と類似の取引又はこれらに係る第二条第八項第二号若しくは第三号に掲げる行為をいう。)、有価証券指数等先物取引等、有価証券オプション取引等及び外国市場証券先物取引等

   ロ 私募の取扱い

   ハ 証券会社又は外国証券会社の委託を受けて、当該証券会社又は外国証券会社のために行う第二条第十一項各号に掲げる行為(イ及びロに掲げるものを除く。)

  四 前三号に掲げる有価証券以外の有価証券 次のイ及びロに掲げる行為

   イ 私募の取扱い(政令で定める有価証券に係るものを除く。)

   ロ 証券会社又は外国証券会社の委託を受けて、当該証券会社又は外国証券会社のために行う第二条第十一項各号に掲げる行為(イに掲げるものを除く。)

  五 次に掲げる取引 第二条第八項第三号の二に掲げる行為(次のロに掲げる取引については、均一の条件で、多数の者を相手方として行う場合として政令で定める場合に該当するものを除く。)

   イ 第一号に掲げる有価証券(当該有価証券に係る有価証券店頭指数を含む。)に係る有価証券店頭デリバティブ取引

   ロ 前三号に掲げる有価証券(当該有価証券に係る有価証券店頭指数を含む。)に係る有価証券店頭デリバティブ取引のうち決済方法が差金の授受に限られているもの

  第六十五条第二項第六号及び第七号を削り、同項第八号を同項第六号とする。

  第六十五条の二第三項を次のように改める。

   第一項の登録を受けた銀行、協同組織金融機関その他政令で定める金融機関(以下「登録金融機関」という。)は、前条第二項第一号に掲げる有価証券につき有価証券の元引受け(第二十九条第一項第二号の有価証券の元引受けをいう。)を営業として行おうとするとき、又は前条第二項第五号に掲げる取引につき同号に定める行為を営業として行おうとするときは、内閣総理大臣の認可を受けなければならない。

  第六十五条の二第五項中「第三十七条から第四十一条まで、第四十三条」を「第三十八条、第四十条、第四十一条、第四十三条、第四十三条の二」に、「及び第七号」を「、第七号及び第十二号」に、「及び第四十四条第一号」を「、第四十四条(第二号を除く。)及び第四十五条」に改め、同項に後段として次のように加える。

   この場合において、同条第二号中「当該証券会社」とあるのは「その親法人等又は子法人等」と、「その親法人等又は子法人等」とあるのは「当該登録金融機関」と、「していることを知りながら」とあるのは「しながら」と、「当該契約を締結」とあるのは「第六十五条第二項第四号ロに掲げる行為を」と読み替えるものとする。

  第六十五条の二第七項を次のように改める。

   第五十一条の規定は、登録金融機関が、有価証券先物取引(外国有価証券市場におけるこれと類似の取引を含む。)、有価証券指数等先物取引、有価証券オプション取引若しくは外国市場証券先物取引に係る第二条第八項第二号若しくは第三号に掲げる行為又は前条第二項第五号に掲げる取引に係る同号に定める行為を行う場合について準用する。

  第六十五条の二第八項中「第二項」を「第五項後段に定めるもののほか、第二項」に改め、同条第九項中「前条第二項第七号」を「前条第二項第五号」に改め、同条第十一項中「前条第二項第四号」を「前条第二項第二号」に改める。

  第六十六条の十六中「第二十条第一項」を「第二十一条第一項及び第二項」に改める。

  第六十七条第二項中「以下この項及び」を削り、「有価証券(第七十五条第一項の規定により登録を受けたものに限る。)」を「店頭売買有価証券」に、「に限る。第七十五条第一項」を「に限る。同項」に改める。

  第七十四条第一項中「第十二号」を「第十三号」に改め、同項第十六号を同項第十七号とし、同項第十二号から第十五号までを一号ずつ繰り下げ、同項第十一号の次に次の一号を加える。

  十二 協会員及び証券仲介業者の有価証券の売買その他の取引の勧誘に関する事項

  第七十六条中「当該登録を受けた有価証券(以下「店頭売買有価証券」という。)」を「店頭売買有価証券」に改め、同条第五号を削り、同条第六号を同条第五号とする。

  第七十九条の二中「、遅滞なく」を削り、同条第一号中「及び銘柄並びにその売買価格及び数量」を「、銘柄、価格、数量その他内閣府令で定める事項」に改め、同条第二号中「後、当該売付け又は買付けに係る売買が成立していない場合として内閣府令で定める」を削り、「買付けに係る有価証券の種類及び銘柄並びに当該売付け又は買付けの価格」を「買付けの申込みに係る有価証券の種類、銘柄、価格その他内閣府令で定める事項」に改め、同条第三号中「後、当該受託等に係る売買が成立していない場合として内閣府令で定める」を削り、「及び銘柄並びに当該受託等に係る価格」を「、銘柄、価格、数量その他内閣府令で定める事項」に改め、同条第四号中「において行う上場株券等」の下に「(証券取引所に上場されている株券、新株予約権付社債券その他の有価証券で内閣府令で定めるものをいう。以下第七十九条の四までにおいて同じ。)」を加え、「及び銘柄並びにその売買価格及び数量その他内閣府令で定める事項」を「、銘柄、価格、数量その他内閣府令で定める事項」に改め、同号を同条第七号とし、同条第三号の次に次の三号を加える。

  四 自己の計算において行う取扱有価証券の売買又は媒介、取次ぎ若しくは代理を行う取扱有価証券の売買が成立した場合 当該売買に係る有価証券の種類、銘柄、価格、数量その他内閣府令で定める事項

  五 自己の計算において取扱有価証券の売付け又は買付けの申込みをした場合 当該売付け又は買付けの申込みに係る有価証券の種類、銘柄、価格その他内閣府令で定める事項

  六 取扱有価証券の売買の受託等をした場合 当該受託等に係る有価証券の種類、銘柄、価格、数量その他内閣府令で定める事項

  第七十九条の二に次の一号を加える。

  八 同時に多数の者に対し、取引所有価証券市場外での上場株券等の売付け又は買付けの申込みをした場合その他の内閣府令で定める場合 当該売付け又は買付けの申込みに係る有価証券の種類、銘柄、価格その他内閣府令で定める事項

  第七十九条の三中「店頭売買有価証券の売買」の下に「、その取扱有価証券の売買」を加え、「、速やかに、」を削る。

  第七十九条の四中「店頭売買有価証券の売買」の下に「、その取扱有価証券の売買」を加え、「毎日の相場」を「銘柄別の毎日の売買高、最高、最低及び最終の価格」に改め、「、遅滞なく、」を削る。

  第七十九条の五中「(明治二十九年法律第八十九号)」を削る。

  第七十九条の十三第一項中「店頭売買有価証券」の下に「若しくは取扱有価証券」を加える。

  第七十九条の十四中「若しくは店頭売買有価証券」を「又は店頭売買有価証券若しくは取扱有価証券」に改める。

  第七十九条の五十七第一項に次の一号を加える。

  三 補償対象債権に係る顧客資産のうちに社債等の振替に関する法律第六十条第一項に規定する補償対象債権を有する場合 同項の補償対象債権に相当する顧客資産を内閣府令・財務省令で定めるところにより評価した金額(当該顧客資産について同条第五項の適用がある場合には、当該金額から同項の規定により減額された支払額を控除した金額)

  第八十条第一項中「有価証券市場は」の下に「、証券業協会を除き」を加え、同条第二項を次のように改める。

   前項の規定は、証券会社、外国証券会社、登録金融機関又は証券仲介業者が、この法律又は外国証券業者に関する法律の定めるところに従つて有価証券の売買、有価証券指数等先物取引若しくは有価証券オプション取引(有価証券先物取引、有価証券指数等先物取引又は有価証券オプション取引にあつては、取引所有価証券市場によらないで行われるものを除く。)又はこれらの取引の媒介、取次ぎ若しくは代理を行う場合には、適用しない。

  第百三条の二第一項中「株主は、当該株式会社証券取引所の」を削り、「ときは」を「者は」に改める。

  第百六条の十五中「株主は、当該証券取引所持株会社の」を削り、「ときは」を「者は」に改める。

  第百六条の二十九第一項第一号中「とき」の下に「(当該株式会社証券取引所の議決権の保有の態様その他の事情を勘案して内閣府令で定める場合を除く。)」を加える。

  第百七条の二第一項第二号中「に係る有価証券先物取引並びに第六十五条第二項第六号イ、ハ及びニに掲げる取引」を「(国債証券、地方債証券、政府が元本の償還及び利息の支払について保証している社債券その他の債券並びに外国国債証券並びにこれらに係る有価証券指数をいう。次条第一項及び第百五十五条第一項において同じ。)に係るもの」に改める。

  第百七条の三第一項第二号中「に係る有価証券先物取引並びに第六十五条第二項第六号イ、ハ及びニに掲げる取引」を「に係るもの」に改める。

  第百七条の四第一項中「第百二十四条」を「第百十八条」に改める。

  第百十二条第二項及び第三項中「第百十九条第一項」を「第百十五条第一項」に改める。

  第百十四条から第百十九条までを次のように改める。

 第百十四条 証券取引所は、その開設する取引所有価証券市場ごとに、その上場する有価証券等について、当該取引所有価証券市場における有価証券の売買等を停止し、又は停止を解除したときは、遅滞なく、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。

 第百十五条 内閣総理大臣は、証券取引所が上場する有価証券の発行者がこの法律、この法律に基づく命令又は当該有価証券を上場する証券取引所の規則に違反した場合において、公益又は投資者保護のため必要かつ適当であると認めるときは、当該証券取引所に対し、取引所有価証券市場における当該有価証券の売買を停止し、又は上場を廃止することを命ずることができる。この場合においては、行政手続法第十三条第一項の規定による意見陳述のための手続の区分にかかわらず、聴聞を行わなければならない。

   前項の規定による処分に係る聴聞において行政手続法第十五条第一項の通知があつた場合における同法第三章第二節の規定の適用については、当該発行者は、同項の通知を受けた者とみなす。

 第百十六条 証券取引所は、内閣府令で定めるところにより、その開設する取引所有価証券市場における毎日の総取引高、その上場する有価証券等の銘柄別の毎日の最高、最低及び最終の価格、約定指数、約定数値及び対価の額その他の事項をその会員等に通知し、公表しなければならない。

 第百十七条 証券取引所は、内閣府令で定めるところにより、その開設する取引所有価証券市場における毎日の総取引高、その上場する有価証券等の銘柄別の毎日の最高、最低及び最終の価格、約定指数、約定数値及び対価の額その他の事項を内閣総理大臣に報告しなければならない。

 第百十八条 第百七条の六の規定は、会員等の取引所有価証券市場における有価証券の売買等がこの法律又は証券取引所の定款の定めるところにより停止された場合に準用する。

 第百十九条 会員等は、取引所有価証券市場における有価証券の売買等(有価証券等清算取次ぎを除く。)の受託については、その所属する証券取引所の定める受託契約準則によらなければならない。

   証券取引所は、その受託契約準則において、その開設する取引所有価証券市場ごとに、当該取引所有価証券市場における次に掲げる事項に関する細則を定めなければならない。

  一 有価証券の売買等の受託の条件

  二 有価証券の売買等の受渡しその他の決済方法

  三 有価証券の売買の受託についての信用の供与に関する事項

  四 前三号に掲げる事項のほか、有価証券の売買等の受託に関し必要な事項

  第五章第四節の節名を削る。

  第百二十条から第百三十三条までを次のように改める。

 第百二十条から第百三十三条まで 削除

  第百四十四条中「第九十条第一号」を「第九十条第一項第一号」に改める。

  第五章第五節を同章第四節とし、同章第六節を同章第五節とし、同章第七節を同章第六節とする。

  第百五十五条第一項第二号中「類似の取引」の下に「及び外国市場証券先物取引」を加え、「並びに第六十五条第二項第六号ロ、ホ及びヘに掲げる取引」を削る。

  第百五十六条の六第一項中「対象取引をいう。」の下に「以下この章において同じ。」を加える。

  第百五十六条の十一の次に次の一条を加える。

 第百五十六条の十一の二 証券取引清算機関が業務方法書で未決済債務等(清算参加者が行つた対象取引の相手方から有価証券債務引受業として引き受けた当該対象取引に基づく債務、当該清算参加者から当該対象取引に基づく債務を引き受けた対価として当該清算参加者に対して取得した債権(当該債務と同一の内容を有するものに限る。)及び担保をいう。以下この項において同じ。)について差引計算の方法、担保の充当の方法その他の決済の方法を定めている場合において、清算参加者に特別清算手続、破産手続、再生手続、整理手続又は更生手続が開始されたときは、これらの手続の関係において、未決済債務等に関する証券取引清算機関又は当該清算参加者が有する請求権の額の算定その他の決済の方法は、当該業務方法書の定めに従うものとする。

   破産手続、再生手続又は更生手続において、証券取引清算機関が有する前項に規定する請求権は破産債権、再生債権又は更生債権とし、清算参加者が有する同項に規定する請求権は破産財団、再生債務者財産又は更生会社財産若しくは更生協同組織金融機関財産に属する財産とする。

  第百五十六条の二十一第一項中「(第二条第三十項に規定する対象取引をいう。)」を削り、「第百二十四条」を「第百十八条」に改める。

  第百五十九条に次の一項を加える。

   第一項(第六号を除く。)及び第二項(第二号を除く。)の規定は、取扱有価証券の売買及び取扱有価証券又は取扱有価証券の価格に基づき算出される有価証券店頭指数に係る有価証券店頭デリバティブ取引について準用する。この場合において、第一項中「証券取引所が上場する有価証券(以下この条において「上場有価証券」という。)、有価証券指数又はオプション(以下この条において「上場有価証券等」という。)について、上場有価証券の売買、有価証券指数等先物取引、有価証券オプション取引又は上場有価証券若しくは上場有価証券の価格に基づき算出される有価証券店頭指数(以下この条において「上場有価証券店頭指数等」という。)に係る有価証券店頭デリバティブ取引のうちいずれかの取引」とあるのは「取扱有価証券の売買又は取扱有価証券若しくは取扱有価証券の価格に基づき算出される有価証券店頭指数(以下この条において「取扱有価証券店頭指数等」という。)に係る有価証券店頭デリバティブ取引のうちいずれかの取引」と、同項第一号中「上場有価証券の売買」とあるのは「取扱有価証券の売買」と、同項第二号中「有価証券指数等先物取引又は上場有価証券店頭指数等に係る有価証券店頭指数等先渡取引若しくは有価証券店頭指数等スワップ取引」とあるのは「取扱有価証券店頭指数等に係る有価証券店頭指数等先渡取引又は有価証券店頭指数等スワップ取引」と、同項第三号中「有価証券オプション取引又は上場有価証券店頭指数等に係る有価証券店頭オプション取引」とあるのは「取扱有価証券店頭指数等に係る有価証券店頭オプション取引」と、同項第七号中「上場有価証券店頭指数等」とあるのは「取扱有価証券店頭指数等」と、同項第八号中「有価証券オプション取引又は上場有価証券店頭指数等に係る有価証券店頭オプション取引」とあるのは「取扱有価証券店頭指数等に係る有価証券店頭オプション取引」と、同項第九号中「上場有価証券店頭指数等」とあるのは「取扱有価証券店頭指数等」と、第二項中「上場有価証券の売買、有価証券指数等先物取引、有価証券オプション取引又は上場有価証券店頭指数等に係る有価証券店頭デリバティブ取引(以下この条において「上場有価証券売買等」という。)のうちいずれかの取引」とあるのは「取扱有価証券の売買又は取扱有価証券店頭指数等に係る有価証券店頭デリバティブ取引(以下この条において「取扱有価証券売買等」という。)のうちいずれかの取引」と、同項第一号中「上場有価証券売買等が繁盛であると誤解させ、又は取引所有価証券市場における上場有価証券等の相場を変動させるべき」とあるのは「取扱有価証券売買等が繁盛であると誤解させるべき」と、「上場有価証券売買等又は」とあるのは「取扱有価証券売買等又は」と、同項第三号中「上場有価証券売買等」とあるのは「取扱有価証券売買等」と読み替えるものとする。

  第百六十条第一項中「前条第一項から第三項まで(同条第四項において準用する場合を含む。以下この条」を「前条第一項若しくは第二項(これらの規定を同条第四項及び第五項において準用する場合を含む。次項において同じ。)又は同条第三項(同条第四項において準用する場合を含む。次項」に、「若しくは店頭売買有価証券市場における有価証券」を「、店頭売買有価証券市場における有価証券の売買若しくは取扱有価証券」に改める。

  第百六十三条第一項中「又は店頭売買有価証券」を「、店頭売買有価証券又は取扱有価証券」に改め、同条第二項中「証券会社又は」を「証券会社、許可外国証券業者又は」に改める。

  第百六十六条第六項中「株券(」の下に「優先出資法に規定する」を加える。

  第百六十七条第一項中「若しくは店頭売買有価証券」を「、店頭売買有価証券若しくは取扱有価証券」に改める。

  第百七十一条の次に次の章名及び節名を付する。

    第六章の二 課徴金

     第一節 納付命令

  第百七十二条から第百八十五条までを次のように改める。

 第百七十二条 重要な事項につき虚偽の記載がある開示書類を提出した発行者が、当該開示書類に基づく募集又は売出し(第四条第三項に規定する有価証券の売出しをいう。以下この章において同じ。)(当該発行者が所有する有価証券の売出しに限る。)により有価証券を取得させ、又は売り付けたときは、内閣総理大臣は、次節に定める手続に従い、当該発行者に対し、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める額(次の各号のいずれにも該当する場合は、当該各号に定める額の合計額)に相当する額の課徴金を国庫に納付することを命じなければならない。

  一 当該開示書類に基づく募集により有価証券を取得させた場合 当該取得させた有価証券の発行価額の総額の百分の一(当該有価証券が株券等(株券、優先出資法に規定する優先出資証券その他これらに準ずるものとして政令で定める有価証券をいう。次号及び次項において同じ。)である場合にあつては、百分の二)

  二 当該開示書類に基づく売出しにより当該発行者が所有する有価証券を売り付けた場合 当該売り付けた有価証券の売出価額の総額の百分の一(当該有価証券が株券等である場合にあつては、百分の二)

   重要な事項につき虚偽の記載がある開示書類を提出した発行者の役員等(当該発行者の役員、代理人、使用人その他の従業者をいう。第五項において同じ。)であつて、当該開示書類に虚偽の記載があることを知りながら当該開示書類の提出に関与した者が、当該開示書類に基づく売出しにより当該役員等が所有する有価証券を売り付けたときは、内閣総理大臣は、次節に定める手続に従い、当該役員等に対し、当該売り付けた有価証券の売出価額の総額の百分の一(当該有価証券が株券等である場合にあつては、百分の二)に相当する額の課徴金を国庫に納付することを命じなければならない。

   前二項の「開示書類」とは、第五条(第二十七条において準用する場合を含む。)の規定による届出書類(第五条第四項の規定の適用を受ける届出書の場合には、当該届出書に係る参照書類を含む。)、第七条、第九条第一項若しくは第十条第一項(これらの規定を第二十七条において準用する場合を含む。)の規定による訂正届出書(当該訂正届出書に係る参照書類を含む。)、第二十三条の三第一項及び第二項(これらの規定を第二十七条において準用する場合を含む。)の規定による発行登録書(当該発行登録書に係る参照書類を含む。)及びその添付書類、第二十三条の四、第二十三条の九第一項若しくは第二十三条の十第一項の規定若しくは同条第五項において準用する同条第一項(これらの規定を第二十七条において準用する場合を含む。)の規定による訂正発行登録書(当該訂正発行登録書に係る参照書類を含む。)又は第二十三条の八第一項及び第五項(これらの規定を第二十七条において準用する場合を含む。)の規定による発行登録追補書類(当該発行登録追補書類に係る参照書類を含む。)及びその添付書類をいう。

   第一項(第一号を除く。)の規定は、重要な事項(第五条第一項各号(第二十七条において準用する場合を含む。)に掲げる事項に係るものに限る。次項において同じ。)につき虚偽の記載がある目論見書(第十三条第一項に規定する既に開示された有価証券の売出しに係る目論見書に限る。次項において同じ。)を使用した発行者が、当該目論見書に係る売出しにより当該発行者が所有する有価証券を売り付けた場合について準用する。

   第二項の規定は、重要な事項につき虚偽の記載がある目論見書を使用した発行者の役員等であつて、当該目論見書に虚偽の記載があることを知りながら当該目論見書の作成に関与した者が、当該目論見書に係る売出しにより当該役員等が所有する有価証券を売り付けた場合について準用する。

 第百七十三条 第百五十八条の規定に違反して、風説を流布し、又は偽計を用い、当該風説の流布又は偽計(以下この項において「違反行為」という。)により有価証券等の相場を変動させ、当該変動させた相場により、自己の計算において、当該違反行為が行われた日から一月以内に当該有価証券等に係る有価証券の募集により当該有価証券を取得させ、又は当該有価証券等に係る有価証券の売買その他の取引、有価証券指数等先物取引、有価証券オプション取引、外国市場証券先物取引若しくは有価証券店頭デリバティブ取引をした者があるときは、内閣総理大臣は、次節に定める手続に従い、その者に対し、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める額(次の各号のいずれにも該当する場合は、当該各号に定める額の合計額)に相当する額の課徴金を国庫に納付することを命じなければならない。

  一 違反行為により有価証券等(当該有価証券等に係る有価証券店頭指数を含む。次号において同じ。)の相場を騰貴させ、又は上昇させ、当該騰貴させ、又は上昇させた相場により当該有価証券等に係る有価証券の売付け等(当該違反行為が行われた日から一月以内に行われたものに限る。以下この号において同じ。)をした場合 次のイに掲げる額から次のロに掲げる額を控除した額

   イ 当該有価証券の売付け等についてそれぞれの有価証券の売付け等をした価格にその数量を乗じて得た額の総額

   ロ 当該有価証券の売付け等について違反行為の直前の価格として政令で定めるもの(次号イにおいて「違反行為の開始前の価格」という。)に当該有価証券の売付け等の数量を乗じて得た額

  二 違反行為により有価証券等の相場を下落させ、又は低下させ、当該下落させ、又は低下させた相場により当該有価証券等に係る有価証券の買付け等(当該違反行為が行われた日から一月以内に行われたものに限る。以下この号において同じ。)をした場合 次のイに掲げる額から次のロに掲げる額を控除した額

   イ 当該有価証券の買付け等について違反行為の開始前の価格に当該有価証券の買付け等の数量を乗じて得た額

   ロ 当該有価証券の買付け等についてそれぞれの有価証券の買付け等をした価格にその数量を乗じて得た額の総額

   前項の「有価証券の売付け等」とは、自己の計算において行う有価証券の発行、有価証券の売付け、有価証券指数等先物取引(現実指数又は現実数値が約定指数又は約定数値を上回つた場合に金銭を支払う立場の当事者となるものに限る。)、有価証券オプション取引(オプションを付与する立場の当事者となるものに限る。)その他の政令で定める取引をいう。

   第一項の「有価証券の買付け等」とは、自己の計算において行う有価証券の買付け、有価証券指数等先物取引(現実指数又は現実数値が約定指数又は約定数値を上回つた場合に金銭を受領する立場の当事者となるものに限る。)、有価証券オプション取引(オプションを取得する立場の当事者となるものに限る。)その他の政令で定める取引をいう。

   前二項に規定するもののほか、第一項に規定する有価証券の売付け等又は有価証券の買付け等が有価証券指数等先物取引である場合の価格及び数量その他同項の課徴金の計算に関し必要な事項は、政令で定める。

 第百七十四条 自己の計算において違反行為(第百五十九条第二項第一号(同条第四項において準用する場合を含む。)の規定に違反する取引所有価証券市場における上場有価証券等(同条第一項に規定する上場有価証券等をいう。以下この条において同じ。)の相場を変動させるべき一連の上場有価証券売買等(第百五十九条第二項に規定する上場有価証券売買等をいう。)又は店頭売買有価証券市場における店頭売買有価証券の相場を変動させるべき一連の店頭売買有価証券売買等(同条第四項において準用する同条第二項に規定する店頭売買有価証券売買等をいう。)をいう。以下この条において同じ。)をした者(以下この条において「違反者」という。)があるときは、内閣総理大臣は、次節に定める手続に従い、当該違反者に対し、次の各号に掲げる額の合計額に相当する額の課徴金を国庫に納付することを命じなければならない。

  一 次のイに掲げる額から次のロに掲げる額を控除した額

   イ 有価証券の売付け等(当該違反行為に係る売買対当数量に係るものに限る。)の価額

   ロ 有価証券の買付け等(当該違反行為に係る売買対当数量に係るものに限る。)の価額

  二 次のイ又はロに掲げる場合の区分に応じ、当該イ又はロに定める額

   イ 当該違反行為に係る有価証券の売付け等の数量が当該違反行為に係る有価証券の買付け等の数量を超える場合 次の(1)に掲げる額から次の(2)に掲げる額を控除した額

    (1) 当該超える数量に係る有価証券の売付け等(当該違反行為に係る売付け等対当数量に係るものに限る。)の価額

    (2) 当該違反行為が終了した日から一月以内に行われた当該違反行為に係る上場有価証券等又は店頭売買有価証券に係る有価証券の買付け等(当該違反行為に係る売付け等対当数量に係るものに限る。)の価額

   ロ 当該違反行為に係る有価証券の買付け等の数量が当該違反行為に係る有価証券の売付け等の数量を超える場合 次の(1)に掲げる額から次の(2)に掲げる額を控除した額

    (1) 当該違反行為が終了した日から一月以内に行われた当該違反行為に係る上場有価証券等又は店頭売買有価証券に係る有価証券の売付け等(当該違反行為に係る買付け等対当数量に係るものに限る。)の価額

    (2) 当該超える数量に係る有価証券の買付け等(当該違反行為に係る買付け等対当数量に係るものに限る。)の価額

   前項の「有価証券の売付け等」とは、自己の計算において行う有価証券の売付け、有価証券指数等先物取引(現実指数又は現実数値が約定指数又は約定数値を上回つた場合に金銭を支払う立場の当事者となるものに限る。)、有価証券オプション取引(オプションを付与する立場の当事者となるものに限る。)その他の政令で定める取引をいう。

   第一項の「有価証券の買付け等」とは、自己の計算において行う有価証券の買付け、有価証券指数等先物取引(現実指数又は現実数値が約定指数又は約定数値を上回つた場合に金銭を受領する立場の当事者となるものに限る。)、有価証券オプション取引(オプションを取得する立場の当事者となるものに限る。)その他の政令で定める取引をいう。

   第一項第一号の「売買対当数量」とは、違反行為に係る有価証券の売付け等(同項に規定する有価証券の売付け等をいう。以下この条において同じ。)の数量と当該違反行為に係る有価証券の買付け等(同項に規定する有価証券の買付け等をいう。以下この条において同じ。)の数量のうちいずれか少ない数量をいう。

   第一項第二号イの「売付け等対当数量」とは、違反行為に係る有価証券の売付け等の数量が当該違反行為に係る有価証券の買付け等の数量を超える場合における当該超える数量と、当該違反行為が終了した日から一月以内に行われた当該違反行為に係る上場有価証券等又は店頭売買有価証券に係る有価証券の買付け等の数量のうち、いずれか少ない数量をいう。

   第一項第二号ロの「買付け等対当数量」とは、違反行為に係る有価証券の買付け等の数量が当該違反行為に係る有価証券の売付け等の数量を超える場合における当該超える数量と、当該違反行為が終了した日から一月以内に行われた当該違反行為に係る上場有価証券等又は店頭売買有価証券に係る有価証券の売付け等の数量のうち、いずれか少ない数量をいう。

   第一項の「価額」とは、有価証券の売付け等又は有価証券の買付け等の価格にそれぞれその数量を乗じて得た額をいう。

   違反者が、違反行為の開始時に当該違反行為に係る有価証券を有しないで自己の計算において当該有価証券の売付けをしている場合、現実指数又は現実数値が約定指数又は約定数値を上回つた場合に金銭を支払う有価証券指数等先物取引(当該違反行為に係る有価証券に係るものに限る。)を自己の計算において約定している場合その他の政令で定める場合には、第一項各号に掲げる額の計算において、当該違反者が、当該違反行為の開始時にその時における価格で当該違反行為に係る有価証券の売付け等を自己の計算においてしたものとみなす。

   違反者が、違反行為の開始時に当該違反行為に係る有価証券を所有している場合、現実指数又は現実数値が約定指数又は約定数値を上回つた場合に金銭を受領する有価証券指数等先物取引(当該違反行為に係る有価証券に係るものに限る。)を自己の計算において約定している場合その他の政令で定める場合には、第一項各号に掲げる額の計算において、当該違反者が、当該違反行為の開始時にその時における価格で当該違反行為に係る有価証券の買付け等を自己の計算においてしたものとみなす。

   第一項各号に掲げる額は、銘柄ごとに計算する。

   一の銘柄に係る第一項各号に掲げる額のいずれかにつき控除しきれない額がある場合における同項に規定する合計額は、当該控除しきれない額を当該銘柄に係る他の号に掲げる額から控除した額とする。

   違反行為に係る二以上の銘柄がある場合において、そのいずれかの銘柄につき前項の規定により控除してもなお控除しきれない額があるときは、当該控除しきれない額は、他の銘柄に係る第一項に規定する合計額から控除する。

   有価証券指数等先物取引が現実指数又は現実数値に基づき金銭の授受により決済された場合、有価証券オプション取引に係るオプションが行使されずに消滅した場合その他これらに類するものとして政令で定める場合における第一項の課徴金の計算に関し必要な事項は、政令で定める。

   第二項から前項までに規定するもののほか、第一項に規定する有価証券の売付け等の価額及び有価証券の買付け等の価額の計算に関し必要な事項その他同項の課徴金の計算に関し必要な事項は、政令で定める。

 第百七十五条 第百六十六条第一項又は第三項の規定に違反して、自己の計算において同条第一項に規定する売買等をした者があるときは、内閣総理大臣は、次節に定める手続に従い、その者に対し、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める額に相当する額の課徴金を国庫に納付することを命じなければならない。

  一 第百六十六条第一項又は第三項の規定に違反して、自己の計算において有価証券の売付け等(同条第一項に規定する業務等に関する重要事実の公表がされた日前六月以内に行われたものに限る。以下この号において同じ。)をした場合 次のイに掲げる額から次のロに掲げる額を控除した額

   イ 当該有価証券の売付け等について当該有価証券の売付け等をした価格にその数量を乗じて得た額

   ロ 当該有価証券の売付け等について業務等に関する重要事実の公表がされた後における価格に当該有価証券の売付け等の数量を乗じて得た額

  二 第百六十六条第一項又は第三項の規定に違反して、自己の計算において有価証券の買付け等(同条第一項に規定する業務等に関する重要事実の公表がされた日前六月以内に行われたものに限る。以下この号において同じ。)をした場合 次のイに掲げる額から次のロに掲げる額を控除した額

   イ 当該有価証券の買付け等について業務等に関する重要事実の公表がされた後における価格に当該有価証券の買付け等の数量を乗じて得た額

   ロ 当該有価証券の買付け等について当該有価証券の買付け等をした価格にその数量を乗じて得た額

   第百六十七条第一項又は第三項の規定に違反して、自己の計算において同条第一項に規定する特定株券等若しくは関連株券等に係る買付け等又は同項に規定する株券等に係る売付け等をした者があるときは、内閣総理大臣は、次節に定める手続に従い、その者に対し、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める額に相当する額の課徴金を国庫に納付することを命じなければならない。

  一 第百六十七条第一項又は第三項の規定に違反して、自己の計算において有価証券の売付け等(同条第一項に規定する公開買付け等の実施に関する事実又は公開買付け等の中止に関する事実の公表がされた日前六月以内に行われたものに限る。以下この号において同じ。)をした場合 次のイに掲げる額から次のロに掲げる額を控除した額

   イ 当該有価証券の売付け等について当該有価証券の売付け等をした価格にその数量を乗じて得た額

   ロ 当該有価証券の売付け等について公開買付け等の実施に関する事実又は公開買付け等の中止に関する事実の公表がされた後における価格に当該有価証券の売付け等の数量を乗じて得た額

  二 第百六十七条第一項又は第三項の規定に違反して、自己の計算において有価証券の買付け等(同条第一項に規定する公開買付け等の実施に関する事実又は公開買付け等の中止に関する事実の公表がされた日前六月以内に行われたものに限る。以下この号において同じ。)をした場合 次のイに掲げる額から次のロに掲げる額を控除した額

   イ 当該有価証券の買付け等について公開買付け等の実施に関する事実又は公開買付け等の中止に関する事実の公表がされた後における価格に当該有価証券の買付け等の数量を乗じて得た額

   ロ 当該有価証券の買付け等について当該有価証券の買付け等をした価格にその数量を乗じて得た額

   前二項の「有価証券の売付け等」とは、有価証券の売付け、有価証券指数等先物取引(現実指数又は現実数値が約定指数又は約定数値を上回つた場合に金銭を支払う立場の当事者となるものに限る。)、有価証券オプション取引(オプションを付与する立場の当事者となるものに限る。)その他の政令で定める取引をいう。

   第一項及び第二項の「有価証券の買付け等」とは、有価証券の買付け、有価証券指数等先物取引(現実指数又は現実数値が約定指数又は約定数値を上回つた場合に金銭を受領する立場の当事者となるものに限る。)、有価証券オプション取引(オプションを取得する立場の当事者となるものに限る。)その他の政令で定める取引をいう。

   第一項の「業務等に関する重要事実の公表がされた後における価格」とは、第百六十六条第一項に規定する業務等に関する重要事実の公表がされた日の翌日における第七十九条の三又は第百十六条に規定する最終の価格(当該価格がない場合は、これに相当するものとして内閣府令で定めるもの)をいう。

   第二項の「公開買付け等の実施に関する事実又は公開買付け等の中止に関する事実の公表がされた後における価格」とは、第百六十七条第一項に規定する公開買付け等の実施に関する事実又は公開買付け等の中止に関する事実の公表がされた日の翌日における第七十九条の三又は第百十六条に規定する最終の価格(当該価格がない場合は、これに相当するものとして内閣府令で定めるもの)をいう。

   第一項の規定は、第百六十六条第一項又は第三項の規定に違反して、上場会社等(第百六十三条第一項に規定する上場会社等又は第百六十六条第一項第一号に規定する親会社若しくは子会社をいう。)の計算において同条第一項に規定する売買等をした当該上場会社等の同号に規定する役員等がある場合について準用する。この場合において、第一項中「その者」とあるのは「当該上場会社等」と、同項各号中「自己の計算において」とあるのは「上場会社等の計算において」と読み替えるものとする。

   第三項から第六項までに規定するもののほか、第一項(前項において準用する場合を含む。以下この項において同じ。)及び第二項に規定する有価証券の売付け等又は有価証券の買付け等が有価証券指数等先物取引である場合の価格及び数量その他第一項及び第二項の課徴金の計算に関し必要な事項は、政令で定める。

 第百七十六条 第百七十二条から前条までの規定により計算した課徴金の額が一万円未満であるときは、課徴金の納付を命ずることができない。

   第百七十二条から前条までの規定により計算した課徴金の額に一万円未満の端数があるときは、その端数は、切り捨てる。

   第百七十二条から前条までの規定による命令を受けた者は、これらの規定による課徴金を納付しなければならない。

   第百七十二条第一項若しくは第四項に規定する発行者、第百七十三条第一項に規定する者、第百七十四条第一項に規定する違反者、前条第一項に規定する者、同条第二項に規定する者又は同条第七項に規定する上場会社等が法人である場合において、当該法人が合併により消滅したときは、これらの者がした行為は、合併後存続し、又は合併により設立された法人がした行為とみなして、第百七十二条から前条まで及び前三項の規定を適用する。

 第百七十七条 内閣総理大臣は、第百七十三条第一項、第百七十四条第一項又は第百七十五条第一項(同条第七項において準用する場合を含む。)若しくは第二項の規定による課徴金に係る事件について必要な調査をするため、当該職員に、次に掲げる処分をさせることができる。

  一 事件関係人若しくは参考人に質問し、又はこれらの者から意見若しくは報告を徴すること。

  二 事件関係人の営業所その他必要な場所に立ち入り、帳簿書類その他の物件を検査すること。

 第百七十八条 内閣総理大臣は、次に掲げる事実のいずれかがあると認めるときは、当該事実に係る事件について審判手続開始の決定をしなければならない。

  一 第百七十二条第一項(同条第四項において準用する場合を含む。)又は第二項(同条第五項において準用する場合を含む。)に該当する事実

  二 第百七十三条第一項に該当する事実

  三 第百七十四条第一項に該当する事実

  四 第百七十五条第一項(同条第七項において準用する場合を含む。)又は第二項に該当する事実

   内閣総理大臣は、審判手続開始の決定をした場合においては、当該決定に係る同項各号に掲げる事実が当該各号のうち他の号に掲げる事実にも該当することを理由として、審判手続開始の決定をすることができない。

   重要な事項につき虚偽の記載がある第百七十二条第三項に規定する開示書類を提出した日から三年を経過したときは、内閣総理大臣は、当該開示書類に係る第一項第一号に掲げる事実について、審判手続開始の決定をすることができない。

   第百七十二条第四項に規定する重要な事項につき虚偽の記載がある同項に規定する目論見書に係る売出しを開始した日から三年を経過したときは、内閣総理大臣は、当該目論見書に係る第一項第一号に掲げる事実について、審判手続開始の決定をすることができない。

   第百七十三条第一項に規定する違反行為が行われた日から三年を経過したときは、内閣総理大臣は、当該違反行為に係る第一項第二号に掲げる事実について、審判手続開始の決定をすることができない。

   第百七十四条第一項に規定する違反行為が終了した日から三年を経過したときは、内閣総理大臣は、当該違反行為に係る第一項第三号に掲げる事実について、審判手続開始の決定をすることができない。

   第百六十六条第一項に規定する売買等が行われた日から三年を経過したときは、内閣総理大臣は、当該売買等に係る第一項第四号に掲げる事実について、審判手続開始の決定をすることができない。

   第百六十七条第一項に規定する特定株券等若しくは関連株券等に係る買付け等又は同項に規定する株券等に係る売付け等が行われた日から三年を経過したときは、内閣総理大臣は、当該特定株券等若しくは関連株券等に係る買付け等又は株券等に係る売付け等に係る第一項第四号に掲げる事実について、審判手続開始の決定をすることができない。

 第百七十九条 審判手続開始の決定は、文書によつて行わなければならない。

   審判手続開始の決定に係る決定書(次項及び第百八十三条において「審判手続開始決定書」という。)には、審判の期日及び場所、課徴金に係る前条第一項各号に掲げる事実並びに納付すべき課徴金の額及びその計算の基礎を記載しなければならない。

   審判手続は、課徴金の納付を命じようとする者(以下この節において「被審人」という。)に審判手続開始決定書の謄本を送達することにより、開始する。

   被審人には、審判の期日に出頭すべき旨を命じなければならない。

 第百八十条 審判手続(審判手続開始の決定及び第百八十五条の七第四項に規定する決定を除く。)は、三人の審判官をもつて構成する合議体が行う。ただし、簡易な事件については、一人の審判官が行う。

   内閣総理大臣は、各審判事件について、前項本文の合議体を構成する審判官又は同項ただし書の一人の審判官を指定しなければならない。

   内閣総理大臣は、合議体に審判手続を行わせることとしたときは、前項の規定により指定した審判官のうち一人を審判長として指定しなければならない。

   内閣総理大臣は、当該事件について調査に関与したことのある者を審判官として指定することはできない。

 第百八十一条 被審人は、弁護士、弁護士法人又は内閣総理大臣の承認を得た適当な者を代理人とすることができる。

   内閣総理大臣は、当該職員でその指定するもの(次項において「指定職員」という。)を審判手続に参加させることができる。

   指定職員は、審判に立ち会い、証拠の申出その他必要な行為をすることができる。

 第百八十二条 審判は、公開して行う。ただし、公益上必要があると認めるときは、この限りでない。

 第百八十三条 被審人は、審判手続開始決定書の謄本の送達を受けたときは、これに対する答弁書を、遅滞なく、審判官に提出しなければならない。

   被審人が、審判手続開始決定書に記載された審判の期日前に、課徴金に係る第百七十八条第一項各号に掲げる事実及び納付すべき課徴金の額を認める旨の答弁書を提出したときは、審判の期日を開くことを要しない。

 第百八十四条 被審人は、審判の期日に出頭して、意見を述べることができる。

   審判官は、必要があると認めるときは、被審人に対して、意見の陳述を求めることができる。

 第百八十五条 審判官は、被審人の申立てにより又は職権で、参考人に出頭を求めて審問することができる。この場合においては、被審人も、その参考人に質問することができる。

   民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第百九十条、第百九十一条、第百九十六条、第百九十七条及び第二百一条第一項から第四項までの規定は、前項の規定により参考人を審問する手続について準用する。

  第百七十七条の次に次の節名を付する。

     第二節 審判手続

  第百八十五条の次に次の十六条及び二節を加える。

 第百八十五条の二 審判官は、被審人の申立てにより又は職権で、被審人を審問することができる。

 第百八十五条の三 被審人は、審判に際し、証拠書類又は証拠物を提出することができる。ただし、審判官が証拠書類又は証拠物を提出すべき相当の期間を定めたときは、その期間内に提出しなければならない。

   審判官は、被審人の申立てにより又は職権で、書類その他の物件の所持人に対し、その物件の提出を求め、かつ、その提出された物件を留め置くことができる。

 第百八十五条の四 審判官は、被審人の申立てにより又は職権で、学識経験を有する者に鑑定を命ずることができる。

   審判官が鑑定人に出頭を求めて審問する場合においては、被審人も、その鑑定人に質問することができる。

   民事訴訟法第百九十一条、第百九十七条、第二百一条第一項及び第二百十二条の規定は、第一項の規定により鑑定人に鑑定を命ずる手続について準用する。

 第百八十五条の五 審判官は、被審人の申立てにより又は職権で、事件関係人の営業所その他必要な場所に立ち入り、帳簿書類その他の物件を検査することができる。

 第百八十五条の六 審判官は、審判手続を経た後、審判事件についての決定案を作成し、内閣総理大臣に提出しなければならない。

 第百八十五条の七 内閣総理大臣は、審判手続を経た後、第百七十八条第一項各号に掲げる事実のいずれかがあると認めるときは、被審人に対し、第百七十二条第一項(同条第四項において準用する場合を含む。)若しくは第二項(同条第五項において準用する場合を含む。)、第百七十三条第一項、第百七十四条第一項又は第百七十五条第一項(同条第七項において準用する場合を含む。次項において同じ。)若しくは第二項の規定による課徴金を国庫に納付することを命ずる旨の決定をしなければならない。

   内閣総理大臣は、前項の場合(第百七十八条第一項第二号から第四号までに掲げる事実のいずれかがあると認める場合に限る。)において、同一事件について、被審人に対し、第百九十八条の二第一項各号に掲げる財産の没収又は同項各号に掲げる財産の価額の追徴の確定裁判があるときは、第百七十三条第一項、第百七十四条第一項又は第百七十五条第一項若しくは第二項の規定による額に代えて、当該額から当該裁判において没収を命じられた第百九十八条の二第一項各号に掲げる財産に相当する額又は当該裁判において追徴を命じられた同項各号に掲げる財産の価額に相当する額(当該裁判において同項各号に掲げる財産の没収及び同項各号に掲げる財産の価額の追徴が命じられたときは、当該裁判において没収を命じられた同項各号に掲げる財産に相当する額及び当該裁判において追徴を命じられた同項各号に掲げる財産の価額に相当する額の合計額。以下この項において「没収等相当額」という。)を控除した額の課徴金を国庫に納付することを命ずる旨の決定をしなければならない。ただし、第百七十三条第一項、第百七十四条第一項又は第百七十五条第一項若しくは第二項の規定による額が、没収等相当額を超えないときは、これらの規定による課徴金の納付を命ずることができない。

   内閣総理大臣は、審判手続を経た後、第百七十八条第一項各号に掲げる事実がないと認めるとき、又は前項ただし書に該当するときは、その旨を明らかにする決定をしなければならない。

   前三項の決定は、文書によつて、前条の規定により審判官が提出した決定案に基づいて行わなければならない。

   前項に規定する決定に係る決定書には、内閣総理大臣が認定した事実及びこれに対する法令の適用(第一項又は第二項の決定にあつては、課徴金の計算の基礎及び納付期限を含む。)を記載しなければならない。

   前項の納付期限は、同項に規定する決定書(第一項又は第二項の決定に係るものに限る。)の謄本を発した日から二月を経過した日とする。

   第四項に規定する決定は、被審人に当該決定に係る決定書の謄本を送達することによつて、その効力を生ずる。

   第一項の決定(第百七十八条第一項第二号から第四号までに係るものに限る。以下この条において同じ。)は、当該決定の時において、同一事件について公訴が提起されている場合であつて、当該事件が裁判所に係属するときは、前項の規定にかかわらず、当該事件についての裁判が確定した時から、その効力を生ずる。ただし、当該事件について、当該決定を受けた者に対し、第百九十八条の二第一項各号に掲げる財産の没収又は同項各号に掲げる財産の価額の追徴の確定裁判があつたときは、次条第五項の規定による変更の処分に係る文書の謄本が送達された時から、その効力を生ずる。

   前項本文の規定は、当該事件についての裁判が確定した時において、第一項の決定に係る決定書の謄本が送達されていない場合には、適用しない。

   第八項ただし書の規定は、次条第五項の規定による変更の処分に係る文書の謄本が送達された時において、第一項の決定に係る決定書の謄本が送達されていない場合には、適用しない。

   第八項本文の場合において、課徴金の納付期限は、第六項の規定にかかわらず、当該事件についての裁判が確定した日から二月を経過した日とする。

   第八項ただし書の場合において、課徴金の納付期限は、第六項の規定にかかわらず、次条第五項の規定による変更の処分に係る文書の謄本を発した日から二月を経過した日とする。

 第百八十五条の八 前条第一項の決定(第百七十八条第一項第二号から第四号までに係るものに限る。以下この条において同じ。)の後、当該決定に係る納付期限前に同一事件について当該決定を受けた者に対し公訴の提起があつたときは、内閣総理大臣は、当該事件についての裁判が確定するまでの間、当該決定の効力を停止しなければならない。ただし、当該決定に係る課徴金の全部が納付されているときは、この限りでない。

   前項本文の規定により前条第一項の決定の効力が停止された場合において、当該事件について、当該決定を受けた者に対し、第百九十八条の二第一項各号に掲げる財産の没収又は同項各号に掲げる財産の価額の追徴の確定裁判があつたときは、内閣総理大臣は、第五項の規定による変更の処分に係る文書の謄本が送達されるまでの間、当該決定の効力を停止しなければならない。

   第一項の規定により前条第一項の決定の効力が停止された場合においては、課徴金の納付期限は、同条第六項の規定にかかわらず、当該事件についての裁判が確定した日から二月を経過した日とする。

   第二項の規定により前条第一項の決定の効力が停止された場合においては、課徴金の納付期限は、同条第六項及び前項の規定にかかわらず、次項の規定による変更の処分に係る文書の謄本を発した日から二月を経過した日とする。

   内閣総理大臣は、前条第一項の決定の後、同一事件について、当該決定を受けた者に対し、第百九十八条の二第一項各号に掲げる財産の没収又は同項各号に掲げる財産の価額の追徴の確定裁判があつたときは、前条第一項の決定に係る課徴金の額を、第一号に掲げる額から第二号に掲げる額を控除した額に変更しなければならない。ただし、第一号に掲げる額が、第二号に掲げる額を超えないときは、この限りでない。

  一 第百七十三条第一項、第百七十四条第一項又は第百七十五条第一項(同条第七項において準用する場合を含む。)若しくは第二項の規定による額

  二 当該裁判において没収を命じられた第百九十八条の二第一項各号に掲げる財産に相当する額又は当該裁判において追徴を命じられた同項各号に掲げる財産の価額に相当する額(当該裁判において同項各号に掲げる財産の没収及び同項各号に掲げる財産の価額の追徴が命じられたときは、当該裁判において没収を命じられた同項各号に掲げる財産に相当する額及び当該裁判において追徴を命じられた同項各号に掲げる財産の価額に相当する額の合計額)

   前項ただし書の場合においては、内閣総理大臣は、前条第一項の決定を取り消さなければならない。

   第五項の規定による変更の処分は、文書をもつて行わなければならない。

   第五項の規定による変更の処分は、当該処分に係る文書の謄本を送達することによつて、その効力を生ずる。

   課徴金に係る請求権の時効は、第一項又は第二項の規定により前条第一項の決定の効力が停止されている間は、進行しない。

 第百八十五条の九 送達すべき書類は、この節に規定するもののほか、内閣府令で定める。

 第百八十五条の十 書類の送達については、民事訴訟法第九十九条、第百一条から第百三条まで、第百五条、第百六条、第百七条第一項(第二号及び第三号を除く。)及び第三項、第百八条並びに第百九条の規定を準用する。この場合において、同法第九十九条第一項中「執行官」とあり、及び同法第百七条第一項中「裁判所書記官」とあるのは「金融庁の職員」と、同法第百八条中「裁判長」とあるのは「内閣総理大臣又は審判長(証券取引法第百八十条第一項ただし書の場合にあっては、審判官)」と、同法第百九条中「裁判所」とあるのは「内閣総理大臣又は審判官」と読み替えるものとする。

 第百八十五条の十一 内閣総理大臣又は審判官は、次に掲げる場合には、公示送達をすることができる。

  一 送達を受けるべき者の住所、居所その他送達をすべき場所が知れない場合

  二 前条において準用する民事訴訟法第百七条第一項(第二号及び第三号を除く。)の規定により送達をすることができない場合

  三 外国においてすべき送達について、前条において準用する民事訴訟法第百八条の規定によることができず、又はこれによつても送達をすることができないと認めるべき場合

  四 前条において準用する民事訴訟法第百八条の規定により外国の管轄官庁に嘱託を発した後六月を経過してもその送達を証する書面の送付がない場合

   公示送達は、送達すべき書類を送達を受けるべき者にいつでも交付すべき旨を金融庁の掲示場に掲示することにより行う。

   公示送達は、前項の規定による掲示を始めた日から二週間を経過することによつて、その効力を生ずる。

   外国においてすべき送達についてした公示送達にあつては、前項の期間は、六週間とする。

 第百八十五条の十二 行政手続等における情報通信の技術の利用に関する法律第二条第七号に規定する処分通知等であつて、この節又は内閣府令の規定により書類の送達により行うこととしているものについては、同法第四条第一項の規定にかかわらず、当該処分通知等の相手方が送達を受ける旨の内閣府令で定める方式による表示をしないときは、電子情報処理組織を使用して行うことができない。

   金融庁の職員が前項に規定する処分通知等に関する事務を電子情報処理組織を使用して行つたときは、第百八十五条の十において準用する民事訴訟法第百九条の規定による送達に関する事項を記載した書面の作成及び提出に代えて、当該事項を電子情報処理組織を使用して金融庁の使用に係る電子計算機(入出力装置を含む。)に備えられたファイルに記録しなければならない。

 第百八十五条の十三 利害関係人は、内閣総理大臣に対し、審判手続開始の決定後、事件記録の閲覧若しくは謄写又は第百八十五条の七第四項に規定する決定に係る決定書の謄本若しくは抄本の交付を求めることができる。

 第百八十五条の十四 内閣総理大臣は、課徴金をその納付期限までに納付しない者があるときは、督促状により期限を指定してその納付を督促しなければならない。

   内閣総理大臣は、前項の規定による督促をしたときは、同項の課徴金の額につき年十四・五パーセントの割合で、納付期限の翌日からその納付の日までの日数により計算した延滞金を徴収することができる。ただし、延滞金の額が千円未満であるときは、この限りでない。

   前項の規定により計算した延滞金の額に百円未満の端数があるときは、その端数は、切り捨てる。

 第百八十五条の十五 前条第一項の規定により督促を受けた者がその指定する期限までにその納付すべき金額を納付しないときは、内閣総理大臣の命令で、第百八十五条の七第一項又は第二項の決定(第百八十五条の八第五項の規定による変更後のものを含む。以下この条及び次条において「課徴金納付命令」という。)を執行する。この命令は、執行力のある債務名義と同一の効力を有する。

   課徴金納付命令の執行は、民事執行法(昭和五十四年法律第四号)その他強制執行の手続に関する法令の規定に従つてする。

   内閣総理大臣は、課徴金納付命令の執行に関して必要があると認めるときは、公務所又は公私の団体に照会して必要な事項の報告を求めることができる。

 第百八十五条の十六 破産法、民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)、会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)及び金融機関等の更生手続の特例等に関する法律の規定の適用については、課徴金納付命令に係る課徴金の請求権及び第百八十五条の十四第二項の規定による延滞金の請求権は、過料の請求権とみなす。

 第百八十五条の十七 この節に定めるもののほか、審判手続に関し必要な事項は、内閣府令で定める。

     第三節 訴訟

 第百八十五条の十八 第百八十五条の七第一項又は第二項の決定の取消しの訴えは、決定がその効力を生じた日から三十日以内に提起しなければならない。

   前項の期間は、不変期間とする。

     第四節 雑則

 第百八十五条の十九 第百八十五条第一項又は第百八十五条の四第一項の規定により出頭又は鑑定を命ぜられた参考人又は鑑定人は、政令で定めるところにより、旅費及び手当を請求することができる。

 第百八十五条の二十 内閣総理大臣が第一節又は第二節の規定によつてする決定その他の処分(同節の規定によつて審判官がする処分を含む。)については、行政手続法第二章及び第三章の規定は、適用しない。

 第百八十五条の二十一 内閣総理大臣が第一節又は第二節の規定によつてした決定その他の処分(同節の規定によつて審判官がした処分を含む。)については、行政不服審査法による不服申立てをすることができない。

  第百九十条第一項中「第百五十六条の三十四」の下に「、第百七十七条第二号、第百八十五条の五」を、「検査をする」の下に「審判官又は」を加える。

  第百九十四条の四第一項第八号中「同条第一項第十二号」を「同条第一項第十三号」に改め、同条第二項第六号中「第百十七条」を「第百十四条」に改める。

  第百九十四条の六第二項第二号中「第六十五条第二項第六号に掲げる取引に係る第二条第八項第一号から第三号までに掲げる行為若しくは第六十五条第二項第七号に掲げる取引に係る同号に定める行為」を「有価証券指数等先物取引等、有価証券オプション取引等、外国市場証券先物取引等若しくは有価証券店頭デリバティブ取引等」に改め、同項第七号を同項第八号とし、同項第六号の次に次の一号を加える。

  七 第百七十七条の規定による権限

  第百九十四条の六第三項中「前項」を「第二項及び第三項」に改め、同条第四項中「第二項」の下に「及び第三項」を加え、同条第二項の次に次の二項を加える。

   金融庁長官は、政令で定めるところにより、第一項の規定により委任された権限(前項の規定により委員会に委任されたものを除く。)のうち、第二十六条(第二十七条において準用する場合を含む。)、第二十七条の二十二第一項(第二十七条の二十二の二第二項において準用する場合を含む。)及び第二項、第二十七条の三十、第五十九条第一項(第六十四条の十第三項において準用する場合を含む。)から第三項まで、第六十五条の二第十項、第六十六条の二十、第七十九条の十四、第七十九条の七十七、第百三条の三、第百六条の六、第百六条の十六、第百六条の二十、第百六条の二十七、第百五十一条、第百五十五条の九、第百五十六条の十五並びに第百五十六条の三十四の規定によるものを委員会に委任することができる。

   委員会は、前項の規定により委任された権限を行使したときは、速やかに、その結果について金融庁長官に報告するものとする。

  第百九十四条の七中「前条第二項」の下に「又は第三項」を加え、「同条第四項」を「同条第六項」に改める。

  第百九十七条第一項第七号中「又は第百五十九条第一項から第三項まで」を「、第百五十九条第一項若しくは第二項(これらの規定を同条第四項及び第五項において準用する場合を含む。)又は同条第三項」に改める。

  第百九十八条第九号中「旨を第二十七条の三第一項(第二十七条の二十二の二第二項において準用する場合を含む。)に規定する日刊新聞紙に掲載して」を「旨の」に改める。

  第百九十八条の五第八号中「第百五十六条の三十四」の下に「、第百八十五条の五」を加える。

  第二百条第三号中「第二十七条の五」を「第十五条第三項若しくは第四項(これらの規定を第二十七条において準用する場合を含む。)、第二十七条の五」に改める。

  第二百条の二の次に次の一条を加える。

 第二百条の二の二 第百八十五条第二項又は第百八十五条の四第三項において準用する民事訴訟法第二百一条第一項の規定により宣誓した参考人又は鑑定人が虚偽の陳述又は鑑定をしたときは、三月以上十年以下の懲役に処する。

   前項の罪を犯した者が、審判手続終了前であつて、かつ、犯罪の発覚する前に自白したときは、その刑を減軽又は免除することができる。

  第二百五条第一号中「第十三条第五項(第二十三条の十二第二項において準用し、及びこれらの規定を」を「第十三条第四項若しくは第五項(これらの規定を第二十三条の十二第二項(第二十七条において準用する場合を含む。)及び」に、「第十五条第三項」を「第十五条第六項」に、「第十五条第二項」を「第十五条第二項から第四項まで」に、「第二十三条の十二第六項」を「第二十三条の十二第五項」に改め、同条第六号中「又は第二十七条の三十第一項」を「、第二十七条の三十第一項又は第百七十七条第二号」に改める。

  第二百五条の二の次に次の一条を加える。

 第二百五条の三 次の各号のいずれかに該当する者は、二十万円以下の罰金に処する。

  一 第百七十七条第一号の規定による事件関係人又は参考人に対する処分に違反して、陳述をせず、虚偽の陳述をし、又は報告をせず、若しくは虚偽の報告をした者

  二 第百八十五条第一項の規定による参考人に対する処分に違反して出頭せず、陳述をせず、又は虚偽の陳述をした者

  三 第百八十五条第二項又は第百八十五条の四第三項において準用する民事訴訟法第二百一条第一項の規定による参考人又は鑑定人に対する命令に違反して宣誓をしない者

  四 第百八十五条の三第二項の規定による物件の所持人に対する処分に違反して物件を提出しない者

  五 第百八十五条の四第一項の規定による鑑定人に対する処分に違反して鑑定をせず、又は虚偽の鑑定をした者

  第二百六条第四号中「第百十九条第一項」を「第百十五条第一項」に改める。

  第二百七条第一項第一号及び第二項中「第五号」を「第一項第五号」に改める。

  第二百八条第一号中「、第百二十九条第一項(同条第二項において準用する場合を含む。)」を削り、同条第二号中「第百十七条」を「第百十四条」に改め、同条第二十三号を同条第二十四号とし、同条第九号から第二十二号までを一号ずつ繰り下げ、同条第八号中「第百二十三条」を「第百十七条」に改め、同号を同条第九号とし、同条第七号中「第百二十二条」を「第百十六条」に改め、同号を同条第八号とし、同条第六号を同条第七号とし、同条第三号から第五号までを一号ずつ繰り下げ、同条第二号の次に次の一号を加える。

  三 第四十三条の二第四項又は第五項の規定に違反して、書面の交付をしなかつたとき。

 (外国証券業者に関する法律の一部改正)

第二条 外国証券業者に関する法律(昭和四十六年法律第五号)の一部を次のように改正する。

  第二条第三号中「第六十五条第二項第六号ハ」を「第六十五条第二項第三号」に改める。

  第十四条第一項中「から第四十二条まで」を「から第三十六条まで」に、「、社債管理会社等となることの禁止、顧客の指示によらない取引所有価証券市場外での売買執行の禁止、取引の態様の明示、向かい呑みの禁止、」を「及び社債管理会社等となることの禁止)、第三十八条(取引の態様の明示)、第四十条から第四十二条まで(」に改め、「規制」の下に「、最良執行方針等の書面交付」を加え、同条第二項中「第九号」を「第十号」に改め、同条第四項中「及び第九号」を「、第九号及び第十号」に改める。

  第二十三条第五項中「第四十二条第一項第九号」を「第四十二条第一項第十号」に改める。

  第三十六条第二項中「第三十一条の規定」の下に「、第三十三条第三項において準用する第三十一条第一項若しくは第三項の規定」を加える。

  第四十二条の見出しを「(権限の委任等)」に改め、同条第二項中「第四十二条第一項第九号」を「第四十二条第一項第十号」に改め、「この条及び次条において」を削り、同条第五項を同条第七項とし、同条第四項中「第二項」の下に「及び第三項」を加え、同項を同条第六項とし、同条第三項中「第二項」の下に「及び第三項」を加え、同項を同条第五項とし、同条第二項の次に次の二項を加える。

 3 金融庁長官は、政令で定めるところにより、第一項の規定により委任された権限(前項の規定により委員会に委任されたものを除く。)のうち、第三十一条並びに第三十三条第三項において準用する第三十一条第一項及び第三項の規定によるものを委員会に委任することができる。

 4 委員会は、前項の規定により委任された権限を行使したときは、速やかに、その結果について金融庁長官に報告するものとする。

  第四十三条の見出しを「(委員会の命令に対する不服申立て)」に改め、同条中「前条第二項」の下に「又は第三項」を加え、「同条第四項」を「同条第六項」に改める。

  第五十三条中「第四十二条第一項第九号」を「第四十二条第一項第十号」に改める。

  第五十四条第二項中第三号を第四号とし、第二号を第三号とし、第一号の次に次の一号を加える。

  二 第十四条第一項において準用する証券取引法第四十三条の二第四項又は第五項の規定に違反して、書面の交付をしなかつた者

 (社債等登録法の一部改正)

第三条 社債等登録法(昭和十七年法律第十一号)の一部を次のように改正する。

  第九条に次の二項を加える。

  金融庁長官ハ政令ノ定ムル所ニ依リ前項ノ規定ニ依リ委任セラレタル職権ノ内第十条ノ規定ニ依ルモノヲ証券取引等監視委員会ニ委任スルコトヲ得

  証券取引等監視委員会ハ前項ノ規定ニ依リ委任セラレタル職権ヲ行使シタルトキハ速ニ其ノ結果ニ付金融庁長官ニ報告スルモノトス

  第九条の次に次の一条を加える。

 第九条ノ二 前条第三項ノ規定ニ依リ証券取引等監視委員会ガ行フ報告又ハ資料ノ提出ノ命令ニ付テノ行政不服審査法(昭和三十七年法律第百六十号)ニ依ル不服申立ハ証券取引等監視委員会ニ対シテノミ之ヲ行フコトヲ得

 (投資信託及び投資法人に関する法律の一部改正)

第四条 投資信託及び投資法人に関する法律(昭和二十六年法律第百九十八号)の一部を次のように改正する。

  第二条第五項中「第六十五条第二項第六号ハ」を「第六十五条第二項第三号」に改める。

  第十条の四第一項中「投資信託委託業者の株主又は出資者は、」を削り、「ときは」を「者は」に改める。

  第十条の五中「こととなつたときは」を「場合には」に改める。

  第二十七条中「第九号」を「第十号」に改める。

  第三十三条第一項中「期日」の下に「。第二号において「作成期日」という。」を加え、同項ただし書を次のように改める。

   ただし、次に掲げる場合は、この限りでない。

  一 受益証券の取得の申込みの勧誘が適格機関投資家私募の方法により行われたものであつて、投資信託約款において運用報告書を交付しない旨を定めている場合

  二 受益者の同居者が確実に当該運用報告書の交付を受けると見込まれる場合であつて、かつ、当該受益者が当該運用報告書の交付を受けないことについてその作成期日までに同意している場合(当該作成期日までに当該受益者から当該運用報告書の交付の請求があつた場合を除く。)

  第百九十七条中「第九号」を「第十号」に改める。

  第二百二十五条の見出しを「(権限の委任等)」に改め、同条第二項を次のように改める。

 2 金融庁長官は、前項の規定により委任された権限のうち、次に掲げるものを証券取引等監視委員会(以下「委員会」という。)に委任する。ただし、報告又は資料の提出を命ずる権限は、金融庁長官が自ら行うことを妨げない。

  一 第三十九条第一項の規定による権限(受益証券の募集等に係る取引又は投資証券等の募集の取扱い等に係る取引の公正の確保に係る規定として政令で定める規定に関するものに限る。)

  二 第五十五条第一項の規定による権限(受益証券等の売買その他の取引の公正の確保に係る投資信託協会の業務として政令で定める業務に関するものに限る。)

  三 第二百十三条第一項の規定による権限(投資証券の募集等に係る取引の公正の確保に係る規定として政令で定める規定に関するものに限る。)

  第二百二十五条に次の五項を加える。

 3 金融庁長官は、政令で定めるところにより、第一項の規定により委任された権限(前項の規定により委員会に委任されたものを除く。)のうち、第三十九条第一項及び第二項、第五十五条第一項並びに第二百十三条第一項から第五項までの規定によるものを委員会に委任することができる。

 4 委員会は、前項の規定により委任された権限を行使したときは、速やかに、その結果について金融庁長官に報告するものとする。

 5 金融庁長官は、政令で定めるところにより、第一項の規定により委任された権限(第二項及び第三項の規定により委員会に委任されたものを除く。)の一部を財務局長又は財務支局長に委任することができる。

 6 委員会は、政令で定めるところにより、第二項及び第三項の規定により委任された権限の一部を財務局長又は財務支局長に委任することができる。

 7 前項の規定により財務局長又は財務支局長に委任された権限に係る事務に関しては、委員会が財務局長又は財務支局長を指揮監督する。

  第二百二十五条の次に次の一条を加える。

  (委員会の命令に対する不服申立て)

 第二百二十五条の二 委員会が前条第二項又は第三項の規定により行う報告又は資料の提出の命令(同条第六項の規定により財務局長又は財務支局長が行う場合を含む。)についての行政不服審査法(昭和三十七年法律第百六十号)による不服申立ては、委員会に対してのみ行うことができる。

 (株券等の保管及び振替に関する法律の一部改正)

第五条 株券等の保管及び振替に関する法律(昭和五十九年法律第三十号)の一部を次のように改正する。

  目次中「第四十一条の二」を「第四十一条の三」に改める。

  第四十一条の二の見出しを「(権限の委任等)」に改め、同条に次の二項を加える。

 2 金融庁長官は、政令で定めるところにより、前項の規定により委任された権限のうち、第八条第一項(第十三条の四第三項において準用する場合を含む。)の規定によるものを証券取引等監視委員会(以下「委員会」という。)に委任することができる。

 3 委員会は、前項の規定により委任された権限を行使したときは、速やかに、その結果について金融庁長官に報告するものとする。

  第五章中第四十一条の二の次に次の一条を加える。

  (委員会の命令に対する不服申立て)

 第四十一条の三 委員会が前条第二項の規定により行う報告又は資料の提出の命令についての行政不服審査法(昭和三十七年法律第百六十号)による不服申立ては、委員会に対してのみ行うことができる。

 (有価証券に係る投資顧問業の規制等に関する法律の一部改正)

第六条 有価証券に係る投資顧問業の規制等に関する法律(昭和六十一年法律第七十四号)の一部を次のように改正する。

  第二条第五項中「第六十五条第二項第六号ハ」を「第六十五条第二項第三号」に改める。

  第二十九条の二第一項中「認可投資顧問業者の株主又は出資者は、」を削り、「ときは」を「者は」に改める。

  第二十九条の三中「こととなつたときは」を「場合には」に改める。

  第五十一条の二の見出しを「(権限の委任等)」に改め、同条第二項を次のように改める。

 2 金融庁長官は、前項の規定により委任された権限のうち、第三十六条第一項の規定によるもの(有価証券の売買、有価証券指数等先物取引等、有価証券オプション取引等、有価証券店頭指数等先渡取引、有価証券店頭オプション取引又は有価証券店頭指数等スワップ取引の公正の確保に係る規定として政令で定める規定に関するものに限る。)を証券取引等監視委員会(以下「委員会」という。)に委任する。ただし、報告又は資料の提出を命ずる権限は、金融庁長官が自ら行うことを妨げない。

  第五十一条の二に次の五項を加える。

 3 金融庁長官は、政令で定めるところにより、第一項の規定により委任された権限(前項の規定により委員会に委任されたものを除く。)のうち、第三十六条第一項及び第二項並びに第四十六条第一項(第四十八条第四項において準用する場合を含む。)の規定によるものを委員会に委任することができる。

 4 委員会は、前項の規定により委任された権限を行使したときは、速やかに、その結果について金融庁長官に報告するものとする。

 5 金融庁長官は、政令で定めるところにより、第一項の規定により委任された権限(第二項及び第三項の規定により委員会に委任されたものを除く。)の一部を財務局長又は財務支局長に委任することができる。

 6 委員会は、政令で定めるところにより、第二項及び第三項の規定により委任された権限の一部を財務局長又は財務支局長に委任することができる。

 7 前項の規定により財務局長又は財務支局長に委任された権限に係る事務に関しては、委員会が財務局長又は財務支局長を指揮監督する。

  第五十一条の二の次に次の一条を加える。

  (委員会の命令に対する不服申立て)

 第五十一条の三 委員会が前条第二項又は第三項の規定により行う報告又は資料の提出の命令(同条第六項の規定により財務局長又は財務支局長が行う場合を含む。)についての行政不服審査法(昭和三十七年法律第百六十号)による不服申立ては、委員会に対してのみ行うことができる。

 (金融先物取引法の一部改正)

第七条 金融先物取引法(昭和六十三年法律第七十七号)の一部を次のように改正する。

  第二条第十四項中「金融先物取引業者が行う」の下に「対象取引(」を、「定める取引」の下に「をいう。)」を加える。

  第三十四条の二十の二第一項中「株主は、当該株式会社金融先物取引所の」を削り、「ときは」を「者は」に改める。

  第三十四条の三十八中「株主は、当該金融先物取引所持株会社の」を削り、「ときは」を「者は」に改める。

  第三十四条の五十第一項第一号中「なくなつたとき」の下に「(当該株式会社金融先物取引所の議決権の保有の態様その他の事情を勘案して内閣府令で定める場合を除く。)」を加える。

  第九十条の六第一項中「金融先物取引等、店頭金融先物取引その他政令で定める取引」を「対象取引(第二条第十四項に規定する対象取引をいう。第九十条の十一の二第一項において同じ。)」に改める。

  第九十条の十一の次に次の一条を加える。

 第九十条の十一の二 金融先物清算機関が業務方法書で未決済債務等(清算参加者が行つた対象取引の相手方から金融先物債務引受業として引き受けた当該対象取引に基づく債務、当該清算参加者から当該対象取引に基づく債務を引き受けた対価として当該清算参加者に対して取得した債権(当該債務と同一の内容を有するものに限る。)及び担保をいう。以下この項において同じ。)について差引計算の方法、担保の充当の方法その他の決済の方法を定めている場合において、清算参加者に特別清算手続、破産手続、再生手続、整理手続又は更生手続が開始されたときは、これらの手続の関係において、未決済債務等に関する金融先物清算機関又は当該清算参加者が有する請求権の額の算定その他の決済の方法は、当該業務方法書の定めに従うものとする。

 2 破産手続、再生手続又は更生手続において、金融先物清算機関が有する前項に規定する請求権は破産債権、再生債権又は更生債権とし、清算参加者が有する同項に規定する請求権は破産財団、再生債務者財産又は更生会社財産若しくは更生協同組織金融機関財産に属する財産とする。

  第九十二条の見出しを「(権限の委任等)」に改め、同条第五項を同条第七項とし、同条第四項中「第二項」の下に「及び第三項」を加え、同項を同条第六項とし、同条第三項中「第二項」の下に「及び第三項」を加え、同項を同条第五項とし、同条第二項の次に次の二項を加える。

 3 金融庁長官は、政令で定めるところにより、第一項の規定により委任された権限(前項の規定により委員会に委任されたものを除く。)のうち、第三十四条の二十の三第一項、第三十四条の三十第一項、第三十四条の三十九第一項、第三十四条の四十二第一項、第三十四条の四十八第一項、第五十二条第一項、第五十五条の十第一項、第七十七条第一項及び第二項、第九十条第一項並びに第九十条の十七第一項の規定によるものを委員会に委任することができる。

 4 委員会は、前項の規定により委任された権限を行使したときは、速やかに、その結果について金融庁長官に報告するものとする。

  第九十二条の二の見出しを「(委員会の命令に対する不服申立て)」に改め、同条中「前条第二項」の下に「又は第三項」を加え、「同条第五項」を「同条第六項」に改める。

 (資産の流動化に関する法律の一部改正)

第八条 資産の流動化に関する法律(平成十年法律第百五号)の一部を次のように改正する。

  第百五十条の四中「第九号」を「第十号」に改める。

  第二百二十九条の見出しを「(権限の委任等)」に改め、同条第二項を次のように改める。

 2 金融庁長官は、前項の規定により委任された権限のうち、次に掲げるものを証券取引等監視委員会(以下「委員会」という。)に委任する。ただし、報告又は資料の提出を命ずる権限は、金融庁長官が自ら行うことを妨げない。

  一 第百五十条の四において準用する第百五十六条第一項の規定による権限(資産対応証券の募集等の取扱いに係る取引の公正の確保に係る規定として政令で定める規定に関するものに限る。)

  二 第二百二十五条第一項において準用する第百五十条の四において準用する第百五十六条第一項の規定による権限(受益証券の募集等に係る取引の公正の確保に係る規定として政令で定める規定に関するものに限る。)

  第二百二十九条に次の五項を加える。

 3 金融庁長官は、政令で定めるところにより、第一項の規定により委任された権限(前項の規定により委員会に委任されたものを除く。)のうち、第百五十六条第一項(第百五十条の四(第二百二十五条第一項において準用する場合を含む。)において準用する場合を含む。)の規定によるものを委員会に委任することができる。

 4 委員会は、前項の規定により委任された権限を行使したときは、速やかに、その結果について金融庁長官に報告するものとする。

 5 金融庁長官は、政令で定めるところにより、第一項の規定により委任された権限(第二項及び第三項の規定により委員会に委任されたものを除く。)の一部を財務局長又は財務支局長に委任することができる。

 6 委員会は、政令で定めるところにより、第二項及び第三項の規定により委任された権限の一部を財務局長又は財務支局長に委任することができる。

 7 前項の規定により財務局長又は財務支局長に委任された権限に係る事務に関しては、委員会が財務局長又は財務支局長を指揮監督する。

  第二百二十九条の次に次の一条を加える。

  (委員会の命令に対する不服申立て)

 第二百二十九条の二 委員会が前条第二項又は第三項の規定により行う報告又は資料の提出の命令(同条第六項の規定により財務局長又は財務支局長が行う場合を含む。)についての行政不服審査法(昭和三十七年法律第百六十号)による不服申立ては、委員会に対してのみ行うことができる。

 (社債等の振替に関する法律の一部改正)

第九条 社債等の振替に関する法律(平成十三年法律第七十五号)の一部を次のように改正する。

  目次中「第百三十六条」を「第百三十六条の二」に改める。

  第百三十六条の見出しを「(権限の委任等)」に改め、同条に次の二項を加える。

 2 金融庁長官は、政令で定めるところにより、前項の規定により委任された権限のうち、第二十条第一項(第四十三条第三項において準用する場合及び第四十八条の規定により読み替えて適用する場合を含む。)の規定によるものを証券取引等監視委員会(以下「委員会」という。)に委任することができる。

 3 委員会は、前項の規定により委任された権限を行使したときは、速やかに、その結果について金融庁長官に報告するものとする。

  第七章中第百三十六条の次に次の一条を加える。

  (委員会の命令に対する不服申立て)

 第百三十六条の二 委員会が前条第二項の規定により行う報告又は資料の提出の命令についての行政不服審査法(昭和三十七年法律第百六十号)による不服申立ては、委員会に対してのみ行うことができる。

 (金融機関等による顧客等の本人確認等に関する法律の一部改正)

第十条 金融機関等による顧客等の本人確認等に関する法律(平成十四年法律第三十二号)の一部を次のように改正する。

  第十三条第四項中「証券取引等監視委員会」の下に「(以下この条において「委員会」という。)」を加え、同項第一号中「第十九号」の下に「、第二十一号」を加える。

  第十三条第八項を同条第十一項とし、同条第五項から同条第七項までを三項ずつ繰り下げ、同条第四項の次に次の三項を加える。

 5 金融庁長官は、政令で定めるところにより、第三項の規定により委任された権限(第九条に関するもの及び前項の規定により委員会に委任されたものを除く。)のうち、第二条第二十号及び第三十四号から第三十七号までに掲げる金融機関等による行為に係るものを委員会に委任することができる。

 6 委員会は、前項の規定により委任された権限を行使したときは、速やかに、その結果について金融庁長官に報告するものとする。

 7 委員会が第四項又は第五項の規定により行う報告又は資料の提出の命令についての行政不服審査法(昭和三十七年法律第百六十号)による不服申立ては、委員会に対してのみ行うことができる。

 (商工組合中央金庫法の一部改正)

第十一条 商工組合中央金庫法(昭和十一年法律第十四号)の一部を次のように改正する。

  第二十八条第七項に次の一号を加える。

  七 其ノ権利ノ帰属ガ社債等の振替に関する法律ノ規定ニ依リ振替口座簿ノ記載又ハ記録ニ依リ定マルモノトサレル外国法人ノ発行スル債券(新株予約権付社債券ノ性質ヲ有スルモノヲ除ク)ニ表示サレルベキ権利ノ内次ニ掲グル要件ノ何レニモ該当スルモノ

   イ 契約ニ依リ権利ノ総額ガ引受ケラルルモノタルコト

   ロ 各権利ノ金額ガ一億円ヲ下ラザルコト

   ハ 元本ノ償還ニ付権利ノ総額ノ払込アリタル日ヨリ一年未満ノ日トスル確定期限ノ定アリ且分割払ノ定ナキコト

   ニ 利息支払ノ期限ニ付ハノ元本ノ償還ノ期限ト同一ノ日トスル旨ノ定アルコト

 (農業協同組合法の一部改正)

第十二条 農業協同組合法(昭和二十二年法律第百三十二号)の一部を次のように改正する。

  第十条第十項に次の一号を加える。

  七 その権利の帰属が社債等の振替に関する法律の規定により振替口座簿の記載又は記録により定まるものとされる外国法人の発行する債券(新株予約権付社債券の性質を有するものを除く。)に表示されるべき権利のうち、次に掲げる要件のすべてに該当するもの

   イ 契約により権利の総額が引き受けられるものであること。

   ロ 各権利の金額が一億円を下回らないこと。

   ハ 元本の償還について、権利の総額の払込みのあつた日から一年未満の日とする確定期限の定めがあり、かつ、分割払の定めがないこと。

   ニ 利息の支払期限を、ハの元本の償還期限と同じ日とする旨の定めがあること。

 (中小企業等協同組合法の一部改正)

第十三条 中小企業等協同組合法(昭和二十四年法律第百八十一号)の一部を次のように改正する。

  第八条第六項第三号中「(同法第六条の二第一項に規定する特定組合を除く。)」を「であつて中小企業者(中小企業基本法(昭和三十八年法律第百五十四号)第二条第一項各号に掲げるものをいう。)の自己資本の充実に寄与するものとして政令で定めるもの」に改める。

  第九条の八第六項第一号に次のように加える。

   ト その権利の帰属が社債等の振替に関する法律の規定により振替口座簿の記載又は記録により定まるものとされる外国法人の発行する債券(新株予約権付社債券の性質を有するものを除く。)に表示されるべき権利のうち、次に掲げる要件のすべてに該当するもの

    (1) 契約により権利の総額が引き受けられるものであること。

    (2) 各権利の金額が一億円を下回らないこと。

    (3) 元本の償還について、権利の総額の払込みのあつた日から一年未満の日とする確定期限の定めがあり、かつ、分割払の定めがないこと。

    (4) 利息の支払期限を、(3)の元本の償還期限と同じ日とする旨の定めがあること。

 (信用金庫法の一部改正)

第十四条 信用金庫法(昭和二十六年法律第二百三十八号)の一部を次のように改正する。

  第五十三条第五項第一号に次のように加える。

   ト その権利の帰属が社債等の振替に関する法律の規定により振替口座簿の記載又は記録により定まるものとされる外国法人の発行する債券(新株予約権付社債券の性質を有するものを除く。)に表示されるべき権利のうち、次に掲げる要件のすべてに該当するもの

    (1) 契約により権利の総額が引き受けられるものであること。

    (2) 各権利の金額が一億円を下回らないこと。

    (3) 元本の償還について、権利の総額の払込みのあつた日から一年未満の日とする確定期限の定めがあり、かつ、分割払の定めがないこと。

    (4) 利息の支払期限を、(3)の元本の償還期限と同じ日とする旨の定めがあること。

 (長期信用銀行法の一部改正)

第十五条 長期信用銀行法(昭和二十七年法律第百八十七号)の一部を次のように改正する。

  第六条第四項に次の一号を加える。

  七 その権利の帰属が社債等の振替に関する法律の規定により振替口座簿の記載又は記録により定まるものとされる外国法人の発行する債券(新株予約権付社債券の性質を有するものを除く。)に表示されるべき権利のうち、次に掲げる要件のすべてに該当するもの

   イ 契約により権利の総額が引き受けられるものであること。

   ロ 各権利の金額が一億円を下回らないこと。

   ハ 元本の償還について、権利の総額の払込みのあつた日から一年未満の日とする確定期限の定めがあり、かつ、分割払の定めがないこと。

   ニ 利息の支払期限を、ハの元本の償還期限と同じ日とする旨の定めがあること。

 (労働金庫法の一部改正)

第十六条 労働金庫法(昭和二十八年法律第二百二十七号)の一部を次のように改正する。

  第五十八条第六項第一号に次のように加える。

   ト その権利の帰属が社債等の振替に関する法律の規定により振替口座簿の記載又は記録により定まるものとされる外国法人の発行する債券(新株予約権付社債券の性質を有するものを除く。)に表示されるべき権利のうち、次に掲げる要件のすべてに該当するもの

    (1) 契約により権利の総額が引き受けられるものであること。

    (2) 各権利の金額が一億円を下回らないこと。

    (3) 元本の償還について、権利の総額の払込みのあつた日から一年未満の日とする確定期限の定めがあり、かつ、分割払の定めがないこと。

    (4) 利息の支払期限を、(3)の元本の償還期限と同じ日とする旨の定めがあること。

  第五十八条の五第一項第二号の二中「主務省令」を「内閣府令・厚生労働省令」に改める。

 (銀行法の一部改正)

第十七条 銀行法(昭和五十六年法律第五十九号)の一部を次のように改正する。

  第十条第三項に次の一号を加える。

  七 その権利の帰属が社債等の振替に関する法律の規定により振替口座簿の記載又は記録により定まるものとされる外国法人の発行する債券(新株予約権付社債券の性質を有するものを除く。)に表示されるべき権利のうち、次に掲げる要件のすべてに該当するもの

   イ 契約により権利の総額が引き受けられるものであること。

   ロ 各権利の金額が一億円を下回らないこと。

   ハ 元本の償還について、権利の総額の払込みのあつた日から一年未満の日とする確定期限の定めがあり、かつ、分割払の定めがないこと。

   ニ 利息の支払期限を、ハの元本の償還期限と同じ日とする旨の定めがあること。

 (保険業法の一部改正)

第十八条 保険業法(平成七年法律第百五号)の一部を次のように改正する。

  第九十八条第六項に次の一号を加える。

  七 その権利の帰属が社債等の振替に関する法律の規定により振替口座簿の記載又は記録により定まるものとされる外国法人の発行する債券(新株予約権付社債券の性質を有するものを除く。)に表示されるべき権利のうち、次に掲げる要件のすべてに該当するもの

   イ 契約により権利の総額が引き受けられるものであること。

   ロ 各権利の金額が一億円を下回らないこと。

   ハ 元本の償還について、権利の総額の払込みのあつた日から一年未満の日とする確定期限の定めがあり、かつ、分割払の定めがないこと。

   ニ 利息の支払期限を、ハの元本の償還期限と同じ日とする旨の定めがあること。

 (農林中央金庫法の一部改正)

第十九条 農林中央金庫法(平成十三年法律第九十三号)の一部を次のように改正する。

  第五十四条第六項第一号に次のように加える。

該当するもの

    (1) 契約により権利の総額が引き受けられるものであること。

    (2) 各権利の金額が一億円を下回らないこと。

    (3) 元本の償還について、権利の総額の払込みのあつた日から一年未満の日とする確定期限の定めがあり、かつ、分割払の定めがないこと。

    (4) 利息の支払期限を、(3)の元本の償還期限と同じ日とする旨の定めがあること。

 (特定目的会社による特定資産の流動化に関する法律等の一部を改正する法律附則第二条第一項の規定によりなおその効力を有するものとされる同法第一条の規定による改正前の特定目的会社による特定資産の流動化に関する法律の一部改正)

第二十条 特定目的会社による特定資産の流動化に関する法律等の一部を改正する法律(平成十二年法律第九十七号)附則第二条第一項の規定によりなおその効力を有するものとされる同法第一条の規定による改正前の特定目的会社による特定資産の流動化に関する法律(平成十年法律第百五号)の一部を次のように改正する。

  第百六十二条を次のように改める。

  (権限の委任等)

 第百六十二条 内閣総理大臣は、この法律による権限(政令で定めるものを除く。)を金融庁長官に委任する。

 2 金融庁長官は、政令で定めるところにより、前項の規定により委任された権限のうち、第百五十六条第一項の規定によるものを証券取引等監視委員会(以下「委員会」という。)に委任することができる。

 3 委員会は、前項の規定により委任された権限を行使したときは、速やかに、その結果について金融庁長官に報告するものとする。

 4 金融庁長官は、政令で定めるところにより、第一項の規定により委任された権限(第二項の規定により委員会に委任されたものを除く。)の一部を財務局長又は財務支局長に委任することができる。

 5 委員会は、政令で定めるところにより、第二項の規定により委任された権限の一部を財務局長又は財務支局長に委任することができる。

 6 前項の規定により財務局長又は財務支局長に委任された権限に係る事務に関しては、委員会が財務局長又は財務支局長を指揮監督する。

  第百六十二条の次に次の一条を加える。

  (委員会の命令に対する不服申立て)

 第百六十二条の二 委員会が前条第二項の規定により行う報告又は資料の提出の命令(同条第五項の規定により財務局長又は財務支局長が行う場合を含む。)についての行政不服審査法(昭和三十七年法律第百六十号)による不服申立ては、委員会に対してのみ行うことができる。

 (金融庁設置法の一部改正)

第二十一条 金融庁設置法(平成十年法律第百三十号)の一部を次のように改正する。

  目次中「第二十四条」を「第二十四条・第二十五条」に改める。

  第四条第二十二号の次に次の一号を加える。

  二十二の二 証券取引法の規定による課徴金に関すること。

  第八条中「証券取引法、外国証券業者に関する法律(昭和四十六年法律第五号)、金融先物取引法(昭和六十三年法律第七十七号)」を「社債等登録法(昭和十七年法律第十一号)、証券取引法、投資信託及び投資法人に関する法律(昭和二十六年法律第百九十八号)、外国証券業者に関する法律(昭和四十六年法律第五号)、株券等の保管及び振替に関する法律(昭和五十九年法律第三十号)、有価証券に係る投資顧問業の規制等に関する法律、金融先物取引法(昭和六十三年法律第七十七号)、資産の流動化に関する法律、特定目的会社による特定資産の流動化に関する法律等の一部を改正する法律(平成十二年法律第九十七号)附則第二条第一項の規定によりなおその効力を有するものとされる同法第一条の規定による改正前の特定目的会社による特定資産の流動化に関する法律(平成十年法律第百五号。第二十条において「旧資産流動化法」という。)、社債等の振替に関する法律(平成十三年法律第七十五号)」に改める。

  第二十条第一項中「証券取引法、外国証券業者に関する法律、金融先物取引法」を「社債等登録法、証券取引法、投資信託及び投資法人に関する法律、外国証券業者に関する法律、株券等の保管及び振替に関する法律、有価証券に係る投資顧問業の規制等に関する法律、金融先物取引法、資産の流動化に関する法律、旧資産流動化法、社債等の振替に関する法律」に、「又は金融先物取引」を「若しくは金融先物取引」に改め、「確保するため」の下に「、又は投資者の保護その他の公益を確保するため」を加える。

  第二十一条中「又は金融先物取引」を「若しくは金融先物取引」に改め、「確保するため」の下に「、又は投資者の保護その他の公益を確保するため」を加える。

  本則に次の一条を加える。

  (審判官)

 第二十五条 証券取引法第六章の二第二節の規定による審判手続の一部を行わせるため、金融庁に審判官五人以内を置く。

 2 審判官は、金融庁の職員のうちから、審判手続を行うについて必要な法律及び金融に関する知識経験を有し、かつ、公正な判断をすることができると認められる者について、長官が命ずる。

   附 則

 (施行期日)

第一条 この法律は、平成十七年四月一日(以下「施行日」という。)から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

 一 第一条中証券取引法第三十三条の三、第六十四条の二第一項第二号及び第六十四条の七第五項の改正規定、同法第六十五条の二第五項の改正規定(「及び第七号」を「、第七号及び第十二号」に改める部分に限る。)並びに同法第百四十四条、第百六十三条第二項並びに第二百七条第一項第一号及び第二項の改正規定、第二条中外国証券業者に関する法律(以下この条において「外国証券業者法」という。)第三十六条第二項の改正規定、第四条中投資信託及び投資法人に関する法律(以下この条において「投資信託法」という。)第十条の五の改正規定、第六条中有価証券に係る投資顧問業の規制等に関する法律(以下この条において「投資顧問業法」という。)第二十九条の三の改正規定、第十一条及び第十二条の規定、第十三条中中小企業等協同組合法第九条の八第六項第一号に次のように加える改正規定並びに第十四条から第十九条までの規定 この法律の公布の日

 二 第一条中証券取引法第十五条第一項及び第二項の改正規定(「又は登録金融機関は」を「、登録金融機関又は証券仲介業者は」に改める部分に限る。)並びに同法第三十三条の二第一項、第六十六条の十六、第百三条の二第一項及び第百六条の十五の改正規定、第四条中投資信託法第十条の四第一項の改正規定、第六条中投資顧問業法第二十九条の二第一項の改正規定並びに第七条中金融先物取引法第三十四条の二十の二第一項及び第三十四条の三十八の改正規定 公布の日から起算して一月を経過した日

 三 第一条中証券取引法目次の改正規定(「発行者である会社」を「発行者」に改める部分に限る。)、同法第二条第二項第三号の改正規定、同号を同項第五号とし、同項第二号の次に二号を加える改正規定、同条第十項及び同法第十三条第一項から第五項までの改正規定、同条第六項を削る改正規定、同法第十五条第一項及び第二項の改正規定(「又は登録金融機関は」を「、登録金融機関又は証券仲介業者は」に改める部分を除く。)、同条第三項の改正規定、同条第二項の次に三項を加える改正規定、同法第十七条、第十八条第二項、第二十条及び第二十一条第三項の改正規定、同条の次に二条を加える改正規定、同法第二十二条、第二十三条の二並びに第二十三条の十二第二項から第五項まで及び第九項の改正規定、同条第六項から第八項までを削る改正規定、同法第二十四条の四、第二十四条の五第五項並びに第二十四条の六第一項及び第三項の改正規定、同法第二章の二第一節の節名の改正規定、同法第二十七条の二第一項、第七項第二号及び第八項、第二十七条の三第四項、第二十七条の五、第二十七条の十第一項から第三項まで、第二十七条の十一第一項及び第四項、第二十七条の十二、第二十七条の十三第三項及び第五項並びに第二十七条の十五第二項の改正規定、同法第二章の二第二節の節名の改正規定、同法第二十七条の二十二の二第一項から第三項まで、第十一項及び第十二項並びに第二十七条の三十の九第一項及び第三項の改正規定、同条第二項を削る改正規定、同法第二十七条の三十の十一第一項及び第三項、第二十八条の二第三項、第二十八条の四第一項第七号並びに第六十五条第二項の改正規定、同項第六号及び第七号を削り、同項第八号を同項第六号とする改正規定、同法第六十五条の二第三項の改正規定、同条第五項の改正規定(「及び第四十四条第一号」を「、第四十四条(第二号を除く。)及び第四十五条」に改める部分及び後段を加える部分に限る。)、同法第六十五条の二第七項から第九項まで及び第十一項並びに第七十九条の五の改正規定、同法第七十九条の五十七第一項に一号を加える改正規定並びに同法第百七条の二第一項第二号、第百七条の三第一項第二号、第百五十五条第一項第二号、第百九十四条の六第二項第二号、第二百条第三号及び第二百五条第一号の改正規定、第二条中外国証券業者法第二条第三号の改正規定、第四条中投資信託法第二条第五項及び第三十三条第一項の改正規定、第六条中投資顧問業法第二条第五項の改正規定、第十三条中中小企業等協同組合法第八条第六項第三号の改正規定並びに次条から附則第七条まで並びに附則第十三条、第十四条及び第十七条から第十九条までの規定 平成十六年十二月一日

 四 第一条中証券取引法第百九十四条の六第三項及び第四項の改正規定、同条第二項の次に二項を加える改正規定並びに同法第百九十四条の七の改正規定、第二条中外国証券業者法第四十二条の見出しの改正規定、同条第五項を同条第七項とする改正規定、同条第四項の改正規定、同項を同条第六項とする改正規定、同条第三項の改正規定、同項を同条第五項とする改正規定、同条第二項の次に二項を加える改正規定及び外国証券業者法第四十三条の改正規定、第三条の規定、第四条中投資信託法第二百二十五条の見出し及び同条第二項の改正規定、同条に五項を加える改正規定並びに同条の次に一条を加える改正規定、第五条の規定、第六条中投資顧問業法第五十一条の二の見出し及び同条第二項の改正規定、同条に五項を加える改正規定並びに同条の次に一条を加える改正規定、第七条中金融先物取引法第九十二条の見出しの改正規定、同条第五項を同条第七項とする改正規定、同条第四項の改正規定、同項を同条第六項とする改正規定、同条第三項の改正規定、同項を同条第五項とする改正規定、同条第二項の次に二項を加える改正規定及び同法第九十二条の二の改正規定、第八条中資産の流動化に関する法律第二百二十九条の見出し及び同条第二項の改正規定、同条に五項を加える改正規定並びに同条の次に一条を加える改正規定、第九条、第十条及び第二十条の規定、第二十一条の規定(同条中金融庁設置法目次の改正規定、同法第四条第二十二号の次に一号を加える改正規定及び同法本則に一条を加える改正規定を除く。)並びに附則第二十条の規定 平成十七年七月一日

 五 第一条中証券取引法第百五十六条の六第一項の改正規定、同法第百五十六条の十一の次に一条を加える改正規定及び同法第百五十六条の二十一第一項の改正規定(「(第二条第三十項に規定する対象取引をいう。)」を削る部分に限る。)、第七条中金融先物取引法第二条第十四項及び第九十条の六第一項の改正規定並びに同法第九十条の十一の次に一条を加える改正規定並びに附則第九条及び第十二条の規定 破産法(平成十六年法律第七十五号)の施行の日

 (新たにみなし有価証券とされたものに関する経過措置)

第二条 平成十六年十二月一日前に取得の申込みの勧誘又は売付けの申込み若しくは買付けの申込みの勧誘を開始したみなし有価証券(第一条の規定による改正後の証券取引法(以下「新証券取引法」という。)第二条第二項第三号及び第四号に掲げる権利をいう。次項において同じ。)に係るこれらの勧誘については、新証券取引法第二章の規定は、適用しない。

2 前項のみなし有価証券で、平成十八年六月一日における所有者の数が五百以上であるものは、同日に新証券取引法第二十四条第一項第三号に該当したものとみなして、新証券取引法第二十一条の二、第二十一条の三、第二十四条から第二十四条の五まで、第二十五条及び第二十六条(これらの規定を新証券取引法第二十七条において準用する場合を含む。)の規定(これらの規定に係る罰則を含む。)を適用する。

 (目論見書に関する経過措置)

第三条 新証券取引法第二条第十項、第十三条、第十五条、第十七条、第十八条第二項、第二十一条第三項、第二十三条の二、第二十三条の十二第二項から第六項まで、第二十七条の三十の九、第二百条第三号及び第二百五条第一号の規定は、これらの規定の施行の日以後に開始する有価証券の募集又は売出し(新証券取引法第四条第三項に規定する有価証券の売出しをいう。)について適用し、同日前に開始した有価証券の募集又は売出し(第一条の規定による改正前の証券取引法(以下「旧証券取引法」という。)第四条第三項に規定する有価証券の売出しをいう。)については、なお従前の例による。

 (不実の届出書等の届出者等に対する賠償請求権に関する経過措置)

第四条 新証券取引法第二十条の規定は、当該規定の施行の日以後に開始する有価証券の募集又は売出し(新証券取引法第四条第三項に規定する有価証券の売出しをいう。)について適用し、同日前に開始した有価証券の募集又は売出し(旧証券取引法第四条第三項に規定する有価証券の売出しをいう。)については、なお従前の例による。

第五条 新証券取引法第二十一条の二及び第二十一条の三の規定は、これらの規定の施行の日以後に提出される新証券取引法第二十五条第一項各号に掲げる書類について適用し、同日前に提出された旧証券取引法第二十五条第一項各号に掲げる書類については、なお従前の例による。

 (公開買付けに関する経過措置)

第六条 新証券取引法第二十七条の二第一項の規定は、当該規定の施行の日以後に開始する同項に規定する株券等の買付け等について適用し、同日前に開始した旧証券取引法第二十七条の二第一項に規定する株券等の買付け等については、なお従前の例による。

第七条 新証券取引法第二十七条の三第一項、第二十七条の六第一項、第二十七条の八第十一項、第二十七条の十一第二項及び第二十七条の十三第一項(これらの規定を新証券取引法第二十七条の二十二の二第二項において準用する場合を含む。)並びに第百九十八条第九号の規定は、これらの規定の施行の日以後に行う新証券取引法第二十七条の三第二項(新証券取引法第二十七条の二十二の二第二項において準用する場合を含む。)に規定する公開買付開始公告について適用し、同日前に行う旧証券取引法第二十七条の三第二項(旧証券取引法第二十七条の二十二の二第二項において準用する場合を含む。)に規定する公開買付開始公告については、なお従前の例による。

 (証券会社の禁止行為に関する経過措置)

第八条 新証券取引法第四十二条第一項第九号(第二条の規定による改正後の外国証券業者に関する法律第十四条第一項及び第四項において準用する場合を含む。)の規定は、施行日以後の行為について適用する。

 (証券取引清算機関に関する経過措置)

第九条 新証券取引法第百五十六条の十一の二の規定は、当該規定の施行の日以後の特別清算開始の申立て又は職権による特別清算開始の命令に係る特別清算に関する事件、同日以後の破産手続開始の申立て又は職権による破産手続開始の決定に係る破産事件、同日以後の再生手続開始の申立てに係る再生事件、同日以後の整理開始の申立て又は職権による整理開始の命令に係る会社の整理に関する事件及び同日以後の更生手続開始の申立てに係る更生事件について適用し、同日前の特別清算開始の申立て又は職権による特別清算開始の命令に係る特別清算に関する事件、同日前の破産の申立て又は職権による破産の宣告に係る破産事件、同日前の再生手続開始の申立てに係る再生事件、同日前の整理開始の申立て又は職権による整理開始の命令に係る会社の整理に関する事件及び同日前の更生手続開始の申立てに係る更生事件については、なお従前の例による。

 (特定有価証券等に係る買付け等又は売付け等に関する経過措置)

第十条 新証券取引法第百六十三条の規定は、施行日以後に行われる同条の特定有価証券等に係る同条の買付け等又は売付け等について適用し、施行日前に行われた旧証券取引法第百六十三条の規定による同条の特定有価証券等の同条の買付け等又は売付け等については、なお従前の例による。

2 新証券取引法第百六十四条の規定は、施行日以後に行われる同条の特定有価証券等に係る同条の買付け等又は売付け等に係る利益について適用し、施行日前に行われた旧証券取引法第百六十四条の規定による同条の特定有価証券等の同条の買付け等又は売付け等に係る利益については、なお従前の例による。

 (課徴金に関する経過措置)

第十一条 新証券取引法第百七十二条第一項及び第二項の規定は施行日以後に提出される同条第一項又は第二項に規定する開示書類に基づく募集又は売出し(新証券取引法第四条第三項に規定する有価証券の売出しをいう。以下この項において同じ。)により有価証券を取得させ、又は売り付ける行為について、新証券取引法第百七十二条第四項及び第五項の規定は施行日以後に開始する売出しにより有価証券を売り付ける行為について、それぞれ適用する。

2 新証券取引法第百七十三条の規定は、施行日以後に行われる同条第一項に規定する違反行為について適用する。

3 新証券取引法第百七十四条の規定は、施行日以後に開始される同条第一項に規定する違反行為について適用する。

4 新証券取引法第百七十五条の規定は、施行日以後に行われる新証券取引法第百六十六条第一項に規定する売買等又は新証券取引法第百六十七条第一項に規定する特定株券等若しくは関連株券等に係る買付け等若しくは同項に規定する株券等に係る売付け等について適用する。

 (金融先物清算機関に関する経過措置)

第十二条 第七条の規定による改正後の金融先物取引法第九十条の十一の二の規定は、当該規定の施行の日以後の特別清算開始の申立て又は職権による特別清算開始の命令に係る特別清算に関する事件、同日以後の破産手続開始の申立て又は職権による破産手続開始の決定に係る破産事件、同日以後の再生手続開始の申立てに係る再生事件、同日以後の整理開始の申立て又は職権による整理開始の命令に係る会社の整理に関する事件及び同日以後の再生手続開始の申立てに係る更生事件について適用し、同日前の特別清算開始の申立て又は職権による特別清算開始の命令に係る特別清算に関する事件、同日前の破産の申立て又は職権による破産の宣告に係る破産事件、同日前の再生手続開始の申立てに係る再生事件、同日前の整理開始の申立て又は職権による整理開始の命令に係る会社の整理に関する事件及び同日前の更生手続開始の申立てに係る更生事件については、なお従前の例による。

 (中小企業等協同組合法の一部改正に伴う経過措置)

第十三条 附則第一条第三号に掲げる規定の施行の際現に企業組合の組合員である投資事業有限責任組合契約に関する法律(平成十年法律第九十号)第二条第二項に規定する投資事業有限責任組合についての第十三条の規定による改正後の中小企業等協同組合法第八条の規定の適用については、なお従前の例による。

 (水産業協同組合法の一部改正)

第十四条 水産業協同組合法(昭和二十三年法律第二百四十二号)の一部を次のように改正する。

  第十一条第四項中「証券取引法第六十五条第二項第一号及び第四号」を「次の各号」に、「同項第一号及び第四号」を「当該各号」に改め、同項に次の各号を加える。

  一 証券取引法第六十五条第二項第一号に掲げる有価証券(同法第二条第一項第一号及び第二号に掲げる有価証券並びに政府が元本の償還及び利息の支払について保証している同項第四号に掲げる有価証券その他の債券に限る。) 同法第六十五条第二項第一号に定める行為(同法第二条第八項第一号から第三号までに掲げる行為については、有価証券の売買及び有価証券の売買に係るものに限る。)

  二 証券取引法第六十五条第二項第一号、第三号及び第四号に掲げる有価証券(前号に掲げる有価証券を除く。) 証券会社又は外国証券会社(外国証券業者に関する法律(昭和四十六年法律第五号)第二条第二号に規定する外国証券会社をいう。以下同じ。)の委託を受けて、当該証券会社又は当該外国証券会社のために行う証券取引法第二条第十一項各号に掲げる行為

  三 証券取引法第六十五条第二項第二号に掲げる有価証券 同号に定める行為

  第八十七条第五項中「証券取引法第六十五条第二項第一号及び第四号」を「次の各号」に、「同項第一号及び第四号」を「当該各号」に改め、同項に次の各号を加える。

  一 証券取引法第六十五条第二項第一号に掲げる有価証券(同法第二条第一項第一号及び第二号に掲げる有価証券並びに政府が元本の償還及び利息の支払について保証している同項第四号に掲げる有価証券その他の債券に限る。) 同法第六十五条第二項第一号に定める行為(同法第二条第八項第一号から第三号までに掲げる行為については、有価証券の売買及び有価証券の売買に係るものに限る。)

  二 証券取引法第六十五条第二項第一号、第三号及び第四号に掲げる有価証券(前号に掲げる有価証券を除く。) 証券会社又は外国証券会社の委託を受けて、当該証券会社又は当該外国証券会社のために行う同法第二条第十一項各号に掲げる行為

  三 証券取引法第六十五条第二項第二号に掲げる有価証券 同号に定める行為

  第九十三条第三項中「証券取引法第六十五条第二項第一号及び第四号」を「次の各号」に、「同項第一号及び第四号」を「当該各号」に改め、同項に次の各号を加える。

  一 証券取引法第六十五条第二項第一号に掲げる有価証券(同法第二条第一項第一号及び第二号に掲げる有価証券並びに政府が元本の償還及び利息の支払について保証している同項第四号に掲げる有価証券その他の債券に限る。) 同法第六十五条第二項第一号に定める行為(同法第二条第八項第一号から第三号までに掲げる行為については、有価証券の売買及び有価証券の売買に係るものに限る。)

  二 証券取引法第六十五条第二項第一号、第三号及び第四号に掲げる有価証券(前号に掲げる有価証券を除く。) 証券会社又は外国証券会社の委託を受けて、当該証券会社又は当該外国証券会社のために行う同法第二条第十一項各号に掲げる行為

  三 証券取引法第六十五条第二項第二号に掲げる有価証券 同号に定める行為

  第九十七条第四項中「証券取引法第六十五条第二項第一号及び第四号」を「次の各号」に、「同項第一号及び第四号」を「当該各号」に改め、同項に次の各号を加える。

  一 証券取引法第六十五条第二項第一号に掲げる有価証券(同法第二条第一項第一号及び第二号に掲げる有価証券並びに政府が元本の償還及び利息の支払について保証している同項第四号に掲げる有価証券その他の債券に限る。) 同法第六十五条第二項第一号に定める行為(同法第二条第八項第一号から第三号までに掲げる行為については、有価証券の売買及び有価証券の売買に係るものに限る。)

  二 証券取引法第六十五条第二項第一号、第三号及び第四号に掲げる有価証券(前号に掲げる有価証券を除く。) 証券会社又は外国証券会社の委託を受けて、当該証券会社又は当該外国証券会社のために行う同法第二条第十一項各号に掲げる行為

  三 証券取引法第六十五条第二項第二号に掲げる有価証券 同号に定める行為

 (所得税法の一部改正)

第十五条 所得税法(昭和四十年法律第三十三号)の一部を次のように改正する。

  第四十五条第一項に次の一号を加える。

  十 証券取引法第六章の二(課徴金)の規定による課徴金及び延滞金

 (法人税法の一部改正)

第十六条 法人税法(昭和四十年法律第三十四号)の一部を次のように改正する。

  第三十八条第二項に次の一号を加える。

  八 証券取引法第六章の二(課徴金)の規定による課徴金及び延滞金

 (投資事業有限責任組合契約に関する法律の一部改正)

第十七条 投資事業有限責任組合契約に関する法律の一部を次のように改正する。

  第三条第一項第二号から第四号までを次のように改める。

  二 株式会社の発行する株式若しくは新株予約権(商法(明治三十二年法律第四十八号)第二百八十条ノ十九第一項に規定する新株予約権をいう。以下この項において同じ。)又は有限会社若しくは企業組合の持分の取得及び保有

  三 証券取引法(昭和二十三年法律第二十五号)第二条第一項に規定する有価証券(株式及び新株予約権を除き、同項第一号から第十号までに掲げる有価証券(株式及び新株予約権を除く。)に表示されるべき権利であって同条第二項の規定により有価証券とみなされるものを含む。)のうち社債その他の事業者の資金調達に資するものとして政令で定めるもの(以下「指定有価証券」という。)の取得及び保有

  四 事業者に対する金銭債権の取得及び保有並びに事業者の所有する金銭債権の取得及び保有

  第三条第一項中第七号を削り、第六号を第七号とし、第五号の次に次の一号を加える。

  六 事業者を相手方とする匿名組合契約(商法第五百三十五条の匿名組合契約をいう。)の出資の持分又は信託の受益権の取得及び保有

  第三条第一項第八号中「組合」を「投資事業有限責任組合(次号を除き、以下「組合」という。)」に改め、「、新株予約権付社債等」を削り、同項第九号を次のように改める。

  九 投資事業有限責任組合若しくは民法(明治二十九年法律第八十九号)第六百六十七条第一項に規定する組合契約で投資事業を営むことを約するものによって成立する組合又は外国に所在するこれらの組合に類似する団体に対する出資

  第三条第一項第十一号を次のように改める。

  十一 外国法人の発行する株式、新株予約権若しくは指定有価証券若しくは外国法人の持分又はこれらに類似するものの取得及び保有であって、政令で定めるところにより、前各号に掲げる事業の遂行を妨げない限度において行うもの

  第三条第四項を削る。

  第六条の二を削る。

  第七条第五項を削る。

  第十二条中第一号を削り、第二号を第一号とし、第三号から第五号までを一号ずつ繰り上げる。

  第十七条中第三号を削り、第四号を第三号とし、第五号を第四号とする。

 (産業活力再生特別措置法の一部改正)

第十八条 産業活力再生特別措置法(平成十一年法律第百三十一号)の一部を次のように改正する。

  第十六条の二を削る。

  第二十六条第一項第二号中「新株、新株予約権」の下に「(商法第二百八十条ノ十九第一項に規定する新株予約権をいう。以下この条において同じ。)」を加える。

  第二十九条の八中「第十六条の二第四項各号に掲げる業務の全部又は一部を営むことを約した組合」を「投資事業有限責任組合契約に関する法律(平成十年法律第九十号)第二条第二項に定める投資事業有限責任組合(事業再構築、共同事業再編及び経営資源再活用を行う事業者に対する資金供給を行うものとして政令で定めるものに限る。以下「組合」という。)」に改める。

  第三十四条第二項中「認定事業再構築事業者等」を「事業再構築、共同事業再編又は経営資源再活用を行う事業者」に改める。

 (破産法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律の一部改正)

第十九条 破産法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(平成十六年法律第七十六号)の一部を次のように改正する。

  第百十六条中投資事業有限責任組合契約に関する法律の改正規定を次のように改める。

  第十二条第二号を次のように改める。

  二 破産手続開始の決定

 (特定目的会社による特定資産の流動化に関する法律等の一部を改正する法律の一部改正)

第二十条 特定目的会社による特定資産の流動化に関する法律等の一部を改正する法律の一部を次のように改正する。

  附則第二条中第四項を第五項とし、第三項を第四項とし、第二項の次に次の一項を加える。

 3 第一項の場合において、旧資産流動化法第八条第一項第三号ニ、第百五十六条第一項、第百五十七条、第百五十八条第一項第三号及び第百六十二条第一項中「この法律」とあるのは、「この法律又は特定目的会社による特定資産の流動化に関する法律等の一部を改正する法律(平成十二年法律第九十七号)附則第二条第一項ただし書」とする。

 (罰則の適用に関する経過措置)

第二十一条 この法律(附則第一条各号に掲げる規定については、当該規定。以下この条において同じ。)の施行前にした行為及び附則第三条の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

 (その他の経過措置の政令への委任)

第二十二条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

 (検討)

第二十三条 政府は、この法律の施行後五年を経過した場合において、この法律による改正後の規定の実施状況、社会経済情勢の変化等を勘案し、この法律による改正後の金融諸制度について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

(内閣総理臨時代理・法務・財務・厚生労働・農林水産・経済産業大臣署名) 

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