国立国会図書館から引用

政府職員の欠員不補充等に関する件

昭和28年2月27日 閣議決定

 昭和28年2月24日附閣議決定「行政制度の改革に関する件」第2中第4項等の趣旨に基き、左記の通り措置すること。
           記
1 昭和27年8月5日附閣議決定「昭和27年度予算の節約について」第1項の趣旨による欠員不補充の措置は、昭和28年度においても、閣議決定「行政制度の改革に関する件」の措置を終了する迄の間継続実施すること。但し、昭和28年4月1日以降において、
(イ)各省(総理府を含む。以下同じ)は、原則として昭和28年4月1日現在の欠員(註)の内、昭和28年度において新たに認められる差引増員の分に相当する員数とその他の分の5割に相当する員数との合計の範囲内で、新規採用により補充を行うことができること。
 (註)昭和28年度において新たに認められる差引増員の分を含む。
(ロ)各省は、新規採用により欠員を補充しなければ公務の運営に重大な支障があると認めるときは、大蔵大臣及び行政管理庁長官と協議の上(イ)の範囲をこえて欠員を補充することができること。
(ハ)各省は、公共職業安定所に登録した身体障害者を新規採用するときは(イ)の範囲をこえて欠員を補充することができること。
2 各省は、欠員不補充の措置により行政事務の運営に支障を生ずることがないように、協力して職員の配置転換に努力するものとすること。
3 各省間の配置転換の実施機関として、各省人事担当課長等の会議を活用すること。
4 各省は、各省間の配置転換による移動数を毎月行政管理庁に報告すること。
5 各行政機関は、頭書の「行政制度の改革に関する件」による定員の縮減の一部を繰上実施するため、別紙に掲げるものを除き、昭和28年1月1日現在における欠員数の3割に相当する数の定員を定員法の定員から削減すること。
6 各行政機関は、前項の措置と同様の趣旨により、将来定員に関する法律を改正して削減すべき定員を逐次確定し、大蔵大臣及び行政管理庁長官と協議の上、これを使用しないものとすることができる。
(備考)国会・裁判所・会計検査院についても本措置に準ずる措置を要請するものとする。

別紙
   2月27日閣議決定「政府職員の欠員不補充等に関する件」5項の措置による除外
 1. 保安庁関係営繕工事に従事する特殊技術職員
 2. 保安庁第1又は第2幕僚長の監督を受ける職員
 3. 検察官
 4. 刑務官
 5. 公安調査官
 6. 教官

昭和28年閣議決定等資料

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