衆議院 予算委員会-12号 昭和42年04月05日

昭和四十二年四月五日(水曜日)
    午前十時九分開議
 出席委員
   委員長 植木庚子郎君
   理事 赤澤 正道君 理事 北澤 直吉君
   理事 田中 龍夫君 理事 八木 徹雄君
   理事 加藤 清二君 理事 中澤 茂一君
   理事 小平  忠君 理事 伏木 和雄君
      相川 勝六君    有田 喜一君
      井出一太郎君    池田正之輔君
      仮谷 忠男君    川崎 秀二君
      坂本三十次君    周東 英雄君
      鈴木 善幸君    登坂重次郎君
      灘尾 弘吉君    福田  一君
      船田  中君    古井 喜實君
      保利  茂君    松野 頼三君
     三ツ林弥太郎君    太田 一夫君
      角屋堅次郎君    北山 愛郎君
      阪上安太郎君    田中 武夫君
      高田 富之君    西宮  弘君
      畑   和君    山中 吾郎君
      河村  勝君    鈴切 康雄君
      正木 良明君    谷口善太郎君
 出席国務大臣
        法 務 大 臣 田中伊三次君
        外 務 大 臣 三木 武夫君
        大 蔵 大 臣 水田三喜男君
        文 部 大 臣 剱木 亨弘君
        厚 生 大 臣 坊  秀男君
        通商産業大臣  菅野和太郎君
        建 設 大 臣 西村 英一君
        国 務 大 臣 塚原 俊郎君
        国 務 大 臣 福永 健司君
        国 務 大 臣 藤枝 泉介君
        国 務 大 臣 松平 勇雄君
        国 務 大 臣 宮澤 喜一君
 出席政府委員
        内閣法制次長  吉國 一郎君
        内閣法制局第三
        部長      荒井  勇君
        内閣総理大臣官
        房陸上交通安全
        調査室長    宮崎 清文君
        警察庁保安局長 今竹 義一君
        警察庁交通局長 鈴木 光一君
        行政管理庁行政
        管理局長    大国  彰君
        行政管理庁統計
        基準局長    後藤 正夫君
        経済企画庁調整
        局長      宮沢 鉄蔵君
        法務省民事局長 新谷 正夫君
        外務省北米局長 東郷 文彦君
        大蔵省主計局長 村上孝太郎君
        大蔵省主税局長 塩崎  潤君
        大蔵省理財局長 中尾 博之君
        大蔵省国有財産
        局長      松永  勇君
        大蔵省国際金融
        局長      柏木 雄介君
        文部省管理局長 宮地  茂君
        厚生省薬務局長 坂元貞一郎君
        農林政務次官  草野一郎平君
        農林大臣官房長 桧垣徳太郎君
        農林省農政局長 森本  修君
        食糧庁長官   大口 駿一君
        通商産業省重工
        業局長     高島 節男君
        通商産業省鉱山
        局長      両角 良彦君
        工業技術院長  馬場 有政君
        運輸政務次官  金丸  信君
        運輸省鉄道監督
        局長      増川 遼三君
        運輸省自動車局
        長       原山 亮三君
        運輸省航空局長 澤  雄次君
        海上保安庁長官 亀山 信郎君
        建設省計画局長 志村 清一君
        建設省道路局長 蓑輪健二郎君
        自治省行政局長 長野 士郎君
        自治省選挙局長 降矢 敬義君
        自治省財政局長 細郷 道一君
        自治省税務局長 松島 五郎君
        消防庁長官   佐久間 彊君
 委員外の出席者
        専  門  員 大沢  実君
    ―――――――――――――
四月五日
 委員山崎巖君、猪俣浩三君、石橋政嗣君及び芳賀貢君辞任につき、その補欠として愛知揆一君、西宮弘君、田中武夫君及び太田一夫君が議長の指名で委員に選任された。
同日
 委員太田一夫君、田中武夫君及び西宮弘君辞任につき、その補欠として芳賀貢君、石橋政嗣君及び猪俣浩三君が議長の指名で委員に選任された。
同日
 理事久野忠治君同日理事辞任につき、その補欠として北澤直吉君が理事に当選した。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 理事の辞任及び補欠選任
 昭和四十二年度一般会計予算
 昭和四十二年度特別会計予算
 昭和四十二年度政府関係機関予算
     ――――◇―――――
○植木委員長 これより会議を開きます。
 昭和四十二年度一般会計予算、昭和四十二年度特別会計予算、昭和四十二年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、質疑を続行いたします。田中武夫君。
省略
   午後一時三十四分開議
○植木委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 この際、理事辞任の件についておはかりいたします。
 理事久野忠治君より理事辞任の申し出があります。これを許可するに御異議ありませんか。
  〔「提議なし」と呼ぶ者あり〕
○植木委員長 御異議なしと認めます。
 つきましては、その補欠選任を行ないたいと存じますが、これは委員長において指名することに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○植木委員長 御異議なしと認めます。よって、北澤直吉君を理事に指名いたします。
     ――――◇―――――
○植木委員長 昭和四十二年度総予算に対する質疑を続行いたします。太田一夫君。
○太田委員 私は、主として交通安全対策についてお尋ねをいたしたいと思います。
 最初に、これは総理府総務長官にお尋ねをいたすのでありますが、昨年、地上では全国で一万三千九百四人の死者を出しております。それから空では、四つの大型旅客機の墜落事故がありまして、三百七十一人の死亡がありました。こういうことは、ともに有史以来の非常に激しい大きな悲しむべき事故記録であると存ずるのであります。そこでことしは、この交通の悲劇を少なくするために、少なくとも人間尊重の政治をやろうということから、総理以下、逐次の所信表明においてそれが表明されておるのでありますけれども、私ども見まするに、予算措置の内容から見ますと、はなはだそれが羊頭狗肉ではなかろうか、こんな気がするんわけです。
 そこで、最初にお尋ねいたしますことは、現在、交通安全対策を管掌していらっしゃるところの機関、これはきのうの閣議で、無人踏切を重点に整備促進をきめるというような、これは新聞記事でございますから真偽のほどはわかりませんけれども、きのうも閣議においてこの交通安全対策が練られたのごとき印象を与える記事がありました。しかし、総理府には、交通対策本部ないしは交通関係閣僚協議会、こういう二つの会議がありまして、そこが対策を練る中心であるように私ども思うのでありますが、昭和三十年の五月に交通事故防止対策本部ができまして以来、現在まで対策関係を管掌する中心会議というものが幾多変化をしておりますね。あれがなくなり、これがつくられ、あるいは臨時という名前をつけたり、臨時という名前をとったりということがありますが、現在、交通安全対策を主として管掌しておりますところの、掌握しておりますところのその会議は、一体いかなる名前のものがほんとうに動いておるのか、これについて先にひとつお尋ねをしたいと思うのです。
○塚原国務大臣 交通安全の重要性は、これは言うまでもないのでありまして、各省にまたがっておる事項が非常に多いので、総理府が窓口となって総合調整の役割りを果たしておるわけでございます。
 いまお尋ねの件でありますが、従来からの経緯というものを申し上げるよりも、現在どういうものが動いているかといえば、いま仰せられた交通対策本部、これは幹事会というのは大体局長級をもって成っておりますし、それから交通対策本部の会議は、総務長官が長となりまして、関係各省の次官をもって構成されておる。さらに、交通関係閣僚会議というものがありまして、これが中心となって今日は動いておるわけでございます。昔のこまかいことを言いましょうか。いいですか、それは。
○太田委員 総務長官、交通関係閣僚会議でございますか、協議会というのではないのですね。会議という名前でございますか。
○塚原国務大臣 正式の名前は交通関係閣僚協議会であります。失礼いたしました。
○太田委員 交通対策本部は次官を中心とし、交通関係閣僚協議会は大臣を中心とする機関のように認識するのでありますが、昨日の閣議におきまして、踏切を重点とする、何か無人踏切整備の促進をきめたというのは、これはどちらできめたのでございますか。閣議ですか、それとも閣僚協議会でございますか。
○塚原国務大臣 交通対策に関する問題は、先ほど申しましたように、非常な虚妄問題の一つでありますので、何も南海事件があったからやったわけではございません、これはちょいちょいやっておりますが、特に今度の南海電車の事件は、踏切の問題と交通安全教育の問題について、さらに掘り下げねばならぬ問題ができてまいりましたので、事故が土曜日ですから、翌々日、三日の月曜日にその幹事会、しかも幹事会と申しましても、関係した各省――と申しますと、踏切でありますから建設省、警察、それから運輸省、それから消防も入りますが、そういったものを集めましていろいろと案を練った。その案が、交通安全教育の問題、踏切に対して早急に手を打たねばならぬ問題があるであろう、しかも、踏切に関しては第三極、第四極の問題、こういうものの統廃合、あるいはある一時期における交通制限の問題、さらに立体交差という問題ももちろん含まれておりまするが、そういう協議が行なわれたわけであります。この協議を連日重ねまして、木曜日に結論を出して、金曜日までには閣議でこれを報告し、おきめ願うものがあればおきめ願いたいというスケジュールでやっておるわけです。そこで、きのうの閣議では、その幹事会と申しますか、関係各省で当面急を要することについて御相談したことを私から報告しただけであります。これの決定とか、そういうものはこの次の閣議、つまり金曜日の閣議に移されると考えております。
○太田委員 そうすると、あなたのおっしゃった交通安全対策の一番推進母体であるところの交通関係閣僚協議会は、いまだその問題を審議をしておらない、ただ幹事会という一部の関係者が集まって何か素案をつくったのがきょう発表されたのだ、協議会は活躍しておらない、動いておらない、こういうふうに理解されてくるのですが、そういうことでございますか。
○塚原国務大臣 従来の慣例から申しましても、大体、幹事会あるいは交通対策本部において決定いたしましたものが、これがすぐ協議会に直結するものであることはこれは間違いありませんので、おそらく、きのう、きょう、あすとやりまして、これにプラスアルファのものが出てくるかもしれませんが、ああいったものが中心となって今度の閣僚協議会できめられる、このように御了解願って差しつかえないと思います。
○太田委員 南海の事故というのはたいへん悲惨な事故でありますから、緊急に何か対策を協議されるということは望ましいことであり、適切なことであると思うのです。したがって、それがどういう形で審議されても別に悪いというわけではありませんけれども、交通対策本部であるとか、あるいは交通関係閣僚協議会という推進母体があるのでございますから、それを中心として強力におやりになりませんと、今後その責任の所在はどこにあるのか、推進母体はどこにあるのか、そういう点がはっきりしませんから、十分ひとつ今後その点を明らかにしていただくことが望ましいじゃないかという気がするのです。何か交通関係閣僚協議会というのは下請機関のような感じを、きのう新聞で見て受けるわけです。そういう点をちょっと申し上げておきたいと思うのです。
 さて、そこで、いまおっしゃった閣議等、あるいは関係者において非常に問題になっておりますところの踏切事故、南海電鉄の例の悲惨な転落事故に関連をいたしまして、この際、あらためてまたお尋ねをいたしたいと思うのですが、あのような事故というのはかってない、非常に想像もできない事故でありまして、なくなられた方々、その御遺族の方々には何と申し上げてよろしいか、深く哀悼の意を表する次第です。ほんとうに申しわけないと思う。特に交通安全という問題は三カ年計画を立てる、あるいはまた道路関係では五カ年計画を立てる、少なくとも、相当力を入れてまいりましたのにかかわらず、あのような事故を発生せしめざるを得なかったということは、これは私どもとして責任があるのではないか、行政当局においても深くその責任の所在について反省をしていただきたいものと思うのです。  それで、南海の問題についてあらためてお尋ねをいたします。これは運輸省にお尋ねをいたしたほうがいいと思うのでありますが、昨日でございましたか、やはりこの予算委員会の一般質問におきまして御答弁がありましたのをちょっと新聞等で拝見をいたしますと、どうも大臣にかわっての次官の御答弁は、万全の対策を講ずるとかいうような抽象的な表現に終わっていると思うのですが、南海電鉄のあの事故は、これは踏切の立体化が進んでおらないからああいうことになったのじゃないか、ここにその重点があるわけです。したがって、万全の対策を講ずるということは、ああいうような踏切は立体化するということを約束されたことでありますか。その点をひとつお答えをいただきたいと思うのです。
○金丸政府委員 お答えいたします。  南海電鉄の事故の問題につきましては、その責任は十分考えておるわけであります。運輸省といたしましても、昨日、万全の策を講ずると、こう申し上げたわけでありますが、それは、十分に原因を究明して、その上でということであります。しかし、立体交差という問題につきましても、その事故の起きた、いわゆる四種を三種に引き上げた踏切の問題でありますが、そういう数もたくさん全国にはあるわけでありまして、それのみというわけにはいきませんが、理想としては、立体交差にすることが一番の理想であろうと思うわけであります。しかし、それにはばく大な予算等もかかるわけでありまして、必要緊急なところからその問題は解決しなくちゃならぬ。ただ、仰せのように、南海のあの事故につきましては、今後あれだけで終わるかということになりますと、ああいうような踏切がたくさんあるということにつきましては、われわれも非常に心配をいたしておるわけであります。本省といたしましても――きょうも衆議院の運輸委員会で、久保先生からもあるいは細田吉藏先生からもお話があったわけでありまして、いわゆる自動車があの踏切へ来て――自動車のほうの踏切の心配もこれはしなくちゃならぬけれども、その前に、電車のほうには全然そういう点が通告されておらぬじゃないか、何かわかるようなことを考えなくちゃならぬじゃないかというような問題もいろいろ指摘されたわけでありますが、そういう点等につきましても、今後十分ひとつ検討してまいりたい、こう考えておる次第であります。
○太田委員 これは運輸省当局ないしは総理府総務長官でもよろしいですが、鉄道の踏切の、たとえば遮断機つきの踏切あるいは警報機だけの踏切ないしは何もないという踏切の数字は、現在時点で明らかになっておりますか。これは統計でございますが……。
○塚原国務大臣 昭和三十六年でありましたか、運輸委員会の中に踏切に関する小委員会を設けまして、踏切道改良促進法でありますか、あれができて、これは各党の御協力を得てできたのでありまして、だいぶ予定どおり進んでまいりましたが、まだまだ今日の交通状況から見て延長の必要があるというので、四十一年、昨年五年間の延長というものをおきめ願ったわけであります。これで立体交差その他の問題の解決ができたとはいっても、まだまだ相当のものが残っておりますが、その詳細な数字は私ここで存じておりませんので、政府委員がおりますから、それから答弁させます。
○太田委員 昨日発表されておるようでありますから、それは議事録によって私も承知いたします。  それで、踏切道の改良促進法というのは、三十六年以来、これが鋭意努力されたことになっておるわけでありまして、四十一年からさらに五カ年延長されておるのですが、その踏切の立体化というのはどれほど進んでおるのですか。この数字をひとつ御発表いただきたいのです。
○西村国務大臣 お答えいたします。
 大体、踏切道改良促進法で規定してあるのは、立体化するとかあるいは構造改良をするとか、保安設備をつける個所を指定しなさいといっておるので、個所を指定しまして、それを立体化していくのですが、大体立体交差化を四百二十九カ所指定いたしまして、そのうち、いままで百八十カ所完成です。ただいま工事中は九十九カ所、残っておるところは百五十カ所あります。これはごく最近も追加いたしたために百五十カ所になっておるのでございます。構造改良につきましては、八十六カ所ございまして、ただいままで完成いたしましたのは六十一カ所、未着手のところが二十五カ所あります。そういうことになっておりますが、さらにこれが済みましたら、必要に応じましてまた個所を追加いたしてまいるつもりです。
○太田委員 第一次五カ年計画におきましては、立体化の予定というのは国鉄四百五十カ所、私鉄百五十カ所、こう聞いておるのですが、合わせて六百カ所、九百億の予算が計上されていたように思うのでありますが、建設大臣どうなんですか。いまの数字というのは少し合わないじゃありませんか。
○西村国務大臣 いまおっしゃった数は、初め、こういうところはこのぐらいな個所があるだろうと言ったんで、実際に指定した個所は、私のいま発表した数字でございまして、初め、これぐらいあるだろうというようなことは言いましたが、これから徐々にそれを必要によって指定いたしていくわけであります。
○太田委員 四百や四百三十そこそこの指定で、その中で百八十ほど完成しておるなんて、それはスズメの涙のようなものですね。それでは、ああいう事故を防ぐために万全の措置を講ずるとおっしゃった運輸省の見解と全然違うですね。これは何年たったら完成するのですか。
○西村国務大臣 もちろん、指定しない個所もやっておるところはあるわけでございます。ここはぜひやらなければならぬというところは、両者で指定してやっておるのでございまして、いままで立体化を全部で幾らしたかということは、いまちょっと数字がありませんが、必要ならば後ほどお知らせしますが、指定いたした個所は絶対にやる。こういう個所で、指定しないところもやっておる個所はあるのでございます。
○太田委員 それは建設大臣、あなたが御存じなければ、どなたかわかる方に御答弁いただいてしかるべきだと思うのですが、実際立体交差をしない限りは、ああいう事故は防げないのです。新幹線にはああいう衝突事故はないのです。ですから、立体化することが当面一番大事な問題だ。それなのに、なぜいまのように指定個所が少なかったり、かつまた未着手が多くて、着手のほうが少なかったりするかといえば、それは最後になればお金の問題だろうと思うのです。これは助成をするとか、お互いにまた鉄道と道路管理者の負担区分の問題であるとか、いろいろあると思うのですが、それは国道の場合、県道の場合、市町村道の場合、それぞれ違いますから、それはたいへんなことだと思いますけれども、しかし、立体化が至上命令であるならば、立体化に対して全力を投入して、少なくとも第一次五カ年計画の中に予定された六百カ所なら六百カ所というのは完成するという意気込みをお示しになるべきだと思うのです。その辺はいかがですか。
○金丸政府委員 立体交差化は八百十カ所手がついておるわけであります。八百十カ所でございます。
○太田委員 八百十カ所というのは、四十一年度当初の第一次五カ年の踏切改良計画の六百十カ所よりは二百カ所多いのですから、それは私としても非常に意気込みとしてもよろしいと思うのですが、最初建設大臣のおっしゃったのとはだいぶ数字の差がある。現実は、ほんとうはどういうのですか。
  〔「政府の統一見解を示せ」と呼ぶ者あり〕
○西村国務大臣 統一見解も何もないのです。結局、この促進法によって指定したものがこれだけある、こう言っておるのです。指定しないものは、簡単にできるものもありますし、そういうものにつきましては、これほどやっておるということを、いま政務次官が言ったんだろうと思います。私の言ったのは、促進法に基づいて指定した個所はそれだけあって、これだけの個所は完成しておる、これだけの個所は未完成だ、こう言っておるので、それ以外のものもやっておる、その数字をいま申し上げたんだろうと思うので、決して間違いありません。
○太田委員 そういうふうに各省ばらばらの御答弁ですと、私どもちょっと困るのでありますが、したがって、そういうために総理府のほうに一つの総合する推進母体ができておると思うのです。総理府総務長官、どうなんですか。あなたのほうはどういうふうに認識していらっしゃるのですか。
○塚原国務大臣 数字については、私どものほうはまだ報告を受けておりませんから、はっきり申し上げられませんが、総合調整という立場から、交通の重要性にかんがみまして、そういう食い違いのないように努力するのが私たちの任務でございますので、これも両者の話を聞いてみれば間違いないのではないかと思いますが、総合調整の実をあげるべく、さらに努力をいたしたいと思います。
○太田委員 実際それが本心なら、私も長官、いいと思うのですが、踏切の立体化というものを中心にしない限り、南海の事故の再発というものは私は防止できないと思うのです。それは人間を番人に置こうが、あるいはまた警報機をつけようが、第四種を第三種に引き上げようが、第三種を一種に引き上げようが、そんなことは、とても安全を確保するなんという道ではありません。したがって、六万一千からの平面交差の踏切があるのですから、その中で四百や五百などという数字が、それはいかに少ないものかということがよくわかる。なぜできないかといえば、これは何ですね。非常に費用がかかるわけですね。予算を見ますと、最初の五カ年間、国鉄の場合は四百五十カ所、四百五十億の予算の計上、私鉄の場合は百五十カ所で四百五十億、そういう当初の計画でございましたけれども、立体交差に非常に金がかかる。先ほど西村さんは、立体交差に金がかからぬところがあるなんて――立体交差に金がかからなかったら、そんな立体交差がいままでのように進まぬはずはないわけなんです。金がかかるからそれはできない。ことに地方自治体などに対して、県市町村道に踏切をつけ、これを立体交差にするから、それに対してあなたのほうでやりなさいなんといったって、できるものではありません。南海の場合は町道でしょう。町道でございますから、あれは構造改良という中に入っておるところだろうと思うのでございますけれども、ああいう町道を立体交差にしろといったところで、よほど国がその助成措置を講じない限りできないことなんです。いま、総理府総務長官は、両者の意見の食い違い等は調整をして、今後完全を期する、完ぺきを期するとおっしゃったと思うのです。それでいいと思うのですけれども、今後、四十二年度から始まるところの第二次五カ年計画においてはどれくらいの踏切を立体交差し、どれくらいを四種から三種、いわゆる警報機をつけ、どれくらいのものに遮断機をつけるという総合計画であるか。国鉄と私鉄と分けて、ひとつ案があったらお示しをいただきたい。
○西村国務大臣 道路五カ年計画では、その内容の作業はただいま検討中でございまして、まだわかっておりません。
○太田委員 運輸省でも何も案ありませんか。
○金丸政府委員 四十一年度以降五カ年間に立体交差が六百カ所、構造改良二百五十カ所、保安設備六千九百五十カ所改良する計画を持っております。
○太田委員 それは四十一年度以降でございますね。
○金丸政府委員 そうでございます。
○太田委員 したがって、この四十一年度以降の新五カ年計画の中においてそれだけのものをやる、それに対して予算の裏づけは、私先ほどちょっと触れたのですけれども、この立体化と構造改良と保安設備、こういう種目別にいたしまして、どれほど予算はついておりますか。
○増川政府委員 お答え申し上げます。
 国鉄、私鉄合わせまして立体交差化が九百億、構造改良九億、保安設備の改善が百二十二億、合わせまして千三十一億、このくらいの計画になっております。
○太田委員 そうですね。そういう御計画のように承ります。しかし、先ほどの第一次五カ年計画の進捗度を承りますと、非常にテンポがおそいわけでありますから、極力これは速度を速めていただきたいと思います。
 それから次に、南海の問題であります。当面の問題でありますが、あの二メートルの道においてトラックを、あるいは砂利トラックを通すということは非常に冒険なんでございます。これは少なくとも、通行の制限をすべきじゃなかろうかという意見が現地にあるんです。それに対しまして、これは警察庁のほうでございましょうが、どういう対策をおとりになるか承りたいと思います。
○藤枝国務大臣 これは御承知のように、鉄道の営業者と道路管理者と協議をいたしまして、地方の公安委員会に申し出られるはずでございますが、今後はそういう消極的――あまり警察が出るのもいかがかとは思うのでございますが、ああいう事故にかんがみまして、今後は鉄道営業者と道路管理者との協議についての仲介の労もとって、万全を期してまいりたいと考えております。
○太田委員 当然、こういう通行制限をするなり、踏切の整理統合をするなりということは、きのうの関係者の打ち合わせにおいても、閣議に報告されたとおりに早急にやらなければならぬことだ、こういうことで私どもも同意見なんです。したがって、そういうことに対しては強力にひとつやっていただきたいと思う。考えておるということでなくて、実行していただきたい。
 先ほどちょっとお尋ねするのを少し省略した部分がありますけれども、皆さんの先ほどの第二次五カ年計画におけるところの踏切道改良の計画につきましては了承いたしましたが、その予算化の問題ですね。これは計上されておりますかどうか、念のために、この際大蔵省、どなたかに承っておきたいと思います。
○村上(孝)政府委員 第二次道路五カ年計画につきましては、その詳細な中身及び財源をいかに調達するか、これはガソリン税の伸びなどもございますので、今後その内訳の検討とともにその財源を確保することをやっていきたいと思っております。その他の計画につきましては、これは当該年度の予算を計上いたしておりますけれども、五カ年間にどういうふうにその財源を調達していくかということは、毎年度の歳入をはかりまして、それによって措置いたすつもりでございます。
○太田委員 したがって、五カ年間において初年度幾ら、第二年度幾ら、第三年度は幾ら、このおよその区分はできておりますか。
○村上(孝)政府委員 資料としてはできておると思いますけれども、継続費ではございませんので、その関係の精密な年度区分の経費というものについては、われわれは単年度予算主義で毎年度の予算を計上いたしますときに措置をいたす、こういうことに相なっております。
○太田委員 しからば、四十二年度は幾らになっていますか、四十二年度だけお尋ねいたします。
○村上(孝)政府委員 四十二年度におきましては、立体交差関係では、建設省の踏切除却事業の補助が三十六億円、街路に関する立体交差の補助が八十二億円、国鉄の踏切保安対策が三百四十二億円、運輸省の踏切保安施設整備の補助が三千二百万円、計四百六十一億七千二百万円が予算に関係のある経費でございます。私鉄の関係は開銀等の融資ということになっております。
○太田委員 しからば、開銀の融資は、利率において配慮がされておるのでございましょうか。いわば低利であるべきだと思うのですね。この際、何分の利子になっておりますか、金額並びに利子についてお答えをいただきたいと思います。
○村上(孝)政府委員 開銀の融資としましては、大都市開発及び流通関係の経費としまして四十一年度は百八十億円でございましたが、それがワクとしては本年度二百二十億円となっておりまして、そのうち私鉄分を幾らにするかということは、詳細はまだきまっておらないようでございます。ただ融資条件については、融資率及び金利につきましては改善をされておりまして、金利は昨年の八分二厘から七分ということに相なっております。
○太田委員 現実に七分というのは、昨年に比べればそれは進歩しておりますけれども、さらに六分ぐらいに下げるべきではないかという世論は非常に強いわけであります。開発銀行の融資は措置として非常にりっぱだと思いますけれども、さらに金利の引き下げについては御配慮あるべきものと思うのです。
 それから大蔵省は、最初の四十二年度の予算措置の問題についてはいま御発表があったのですが、非常にパーセントが少ないわけですね。いまの万全の措置を講ずるという点から、本年度は特にもっと力を入れるべきだと思うのですが、言うたことは言うたが、予算化のほうはあとに追い込んでおるような感じを受けますけれども、その点いかがですか。
○村上(孝)政府委員 パーセンテージというのは伸びの関係であろうかと思うのでございますが、先ほど申し上げました建設省の立体交差関係の補助、特に街路につきましては二三%以上の伸びを示しております。国鉄の踏切保安対策につきましては、前年度に比べまして大きな伸びはございませんけれども、これは特にわれわれのほうで査定をしたというのではなくて、大体そういうふうな計画でいくということで認めたものというふうに係は言っております。
○太田委員 運輸省当局にお尋ねしますから――次官でけっこうです。立体交差にする予算計画は総額九百億円、昭和四十二年度踏切除却、いわゆる立体化は三十六億円、この関係ですね。これは十分当面の急にこたえられるものというふうに考えていらっしゃるかどうか、この点いかがですか。
○金丸政府委員 お答えいたします。
 運輸省といたしましては、できることならば、たくさんの予算をほしいのでありますが、例年の例もありますし、ことしは昨年より非常にアップされておる、こういうことでありまして、運輸省としては、あくまでも速急に解決したいという念願は持っておるわけであります。
○太田委員 私は、かけ声はよろしいけれども、内容が伴わないということをこの際申し上げておきたいと思うのです。もっと本腰を入れて、大蔵省当局に対して遠慮することはないと思うのです。計画を立てたら予算化を急ぎまして、少なくとも、四十一年度から始まっておるのだから、四十二年度は、もうそろそろ相当大がかりな、大規模な、そして強力な措置が行なわれ、予算化がされていかなければならぬときだと思うのです。これはひとつがんばっていただきたい。
○村上(孝)政府委員 先ほど私、予算に関係のある予算額だけを申し上げましたけれども、建設省の関係、それから運輸省の関係、これは補助額でございますので、それに対する事業費というのは、その二分の三倍とか、補助率の倍率を還元したもので事業費がきまるわけでございます。
○太田委員 それにしたところで、九百億円にははるかに及ばぬじゃありませんか。
 その点はあとでさらに時間がありましたらお尋ねすることにいたしまして、外務大臣おいでになりましたようでありますから、MACチャーター機の問題について、この際お尋ねをいたします。
 これは、実は四月の四日から五日の朝にかけまして羽田空港に入りましたチャーター機というのは、アメリカン・エアラインズとワールド・エアウエイズの二機が入ったわけですね、ボーイング707ですか。そうしてアメリカン・エアラインズは二十二時、夜中に着陸いたしまして、けさ七時四十分に出発しております。それからワールドのほうは、そのあと二十三時ごろ着陸いたしまして、けさ七時四十五分ごろに離陸をしております。この二機が入ったんでありますが、最近非常にMACのチャーター機が数多く羽田の空港に飛んでまいりまして、ただでさえもスポットは窮屈で困っておるのにかかわらず、割り込んでくるわけです。そこで、空港関係者としては非常な危機に襲われておるという感じを持っておるわけです。しかもなお、着陸について優先権を主張する、離陸について優先権を主張する、こういうような、とんでもない状態に相なっておるように思うのです。したがって、これはもとをたずねれば、あなたのほうの関係でありますから、別にここへ来ることに根拠がないわけじゃありませんけれども、最近になりまして二月に二百機をこえ、三月に二百機をこえ、四月には、さらにこれが大幅に増加するだろうといわれておりますけれども、これについて何か対策をお持ちでございますか、お尋ねしたいと思います。
○三木国務大臣 太田さん根拠はあるということで、もう御存じだから申し上げませんが、御指摘のように、去年の暮れから非常にチャーター機がふえてきたわけです。したがって、地位協定に基づく日米の合同委員会というのが隔週、二週間に一回ある。そこへ持ち出しておるわけです。どういうふうなことを持ち出しておるかというと、できるだけ横田を使ってもらいたいということです。それともう一つは、発着は、羽田を使う場合には、時間の調整をしてもらいたい、民間機がふくそうするような時間は避けてもらいたいということで、これを日米合同委員会に持ち出しておるわけです。羽田の空港が民間機の着陸に非常に支障を来たすということは、われわれとしても非常に困ることでありますので、そういうことで、できる限りそういう支障を来たさないような努力をいたしたいと思っております。現にこの問題を持ち出しておるわけでございます。
○太田委員 その対策としては非常によくわかるお話でありますが、外務大臣のその見通しはありますか。わがほうの希望どおりに実現するという見通しはございますか。
○三木国務大臣 日米間は、御承知のように非常にお互いに相互理解が深いわけでありますから、日本が非常に迷惑をするようなことは、アメリカもできるだけ避けようということが基本的態度でございますので、非常な支障を来たさないような改善はできるものだ、また、そういうことを目途にしてわれわれは根気強く交渉を続けていく考えでございます。
○太田委員 これが羽田におりるということは、実際上、民間航空機に対して非常な脅威を与えておりますから、すみやかにこれを他のジョンソン基地なり軍用飛行場にかえてもらうような措置をしていただくべきだと思います。ですから、日米合同委員会がうまくいっておるものなら、あしたからでもひとつかえていただきたいと思いますが、実は外務大臣、これは御承知でございますか。現在のMACのチャーター機は、やってまいりますというと優先着陸を主張するわけです。離陸するときも優先離陸を主張する。そのために、民間航空機というものは滞空時間がふえる、あるいは待機時間がふえるというので、燃料を余分に積載しておる。これは一たび間違ったらたいへんな事故になる。そういう事実があるのです。これは御存じでございますか。
○三木国務大臣 昨年の暮れから非常にふえて、そのことがだいぶ民間航空機の発着に影響しておるという判断のもとで交渉を始めておるわけでございます。
○太田委員 いまのお話、いわゆる羽田空港の危機、民間航空機のいわゆる恐怖というものに対して私はちょっとお尋ねしておるわけですけれども、規定以上の燃料を積んでおるわけですね、民間航空機は。そしてまた、空港関係者に対しては箝口令がしかれておる。いろいろなことを尋ねてみても、なるべくそういうことは話すな、話して相ならない、こういうふうに言われておるそうです。これはだれが言ったんでしょう。たいへんなことです。それほどあなたがうまく円満に話をして、近く他の飛行場におりていただくなり、時間を制限するなりという対策が講ぜられているとするならば、何もいま箝口令をしいて実情について話させないようにしなくてもいいと思うのですが、これは運輸大臣の指令でしょうか、外務大臣の指令でしょうか。どういうことでしょうね。何かそういう実情について御存じの向きがありましたらお答えをいただきたい。
○金丸政府委員 お答えいたします。そのような事実はありません。
 なお、MACチャーター機で、いわゆる無理な着陸をするとか、無理な離陸をするようなお話もありましたが、一般民間機と同じように、優先的というようなことを認めておりません。
○太田委員 それは次官御存じないかもしれません。次官はそれでいいかもしれませんけれども、大体羽田の飛行場へいらっしゃれば――じゃ、ジャーナリストならジャーナリストが行きましたときに、だれが行っても完全に一切のことを答えていただけますか。管制官にいたしましても、答えていただけますか。よろしいですか。それは。
○金丸政府委員 全然秘密はございませんから、いかようにも質問をお願いいたしたいと思います。
○太田委員 じゃ、よろしゅうございます。自由にひとつ尋ねさしていただきますから、自由にひとつ答弁ができますように、これは期待をいたします。
 しかし、規定以上の燃料を積載して、ほとんどの民間機が飛ばなければならないという、そういう状態に追い込んだ。これは昨年からことしにかけて、自衛上、民間機がそういうことになってしまったのでありますが、それについては運輸省としては御存じでございますか。
○金丸政府委員 お答えいたします。
 現在、飛行機が月に二百十機とか、一日に六回なり七回離着陸しておるという現状でありまして、実はスポットが少ないものですから、これ以上チャーター機が入ってこられるということになりますと、民間飛行にも影響がある、こう考えておるわけでありまして、外務省とも鋭意連絡をとりまして、今後そういう飛行機が二百台以上入ってこられては困りますから、そういうように外務省に指導していただきたい、こう考えております。
○太田委員 運輸省当局も二百機以上入るようなことじゃ困るから、他の横田等にかわってもらいたい、こういう御意向でありますが、それじゃ、外務大臣、あなたの御意見をもう一度確認いたしたいと思いますが、そういう意見でありますので、この際、航空の安全を確保するために、旅客機の安全を確保するために、MACチャーター機は横田等の軍用基地の飛行場を使うということにお話をしていただけることは、われわれは期待をしてよろしゅうございましょうね。
○三木国務大臣 これは誤解があってはいけませんから――羽田の使用は、民間機の航空の安全を確保し、また、非常な支障を来たすような、限界を越えない程度に羽田を使用してもらうような交渉をいたすということを申し上げておるのでございます。全然羽田は使うな、横田だけを使えという交渉をいたすというわけではない。民間機に対して、非常に航空の安全あるいはまた支障を来たすようなことのないように、できる限り横田を使ってもらいたいと思いますが、全然羽田を使うなというわけにもいくまい。したがって、民間の航空に支障のない程度に羽田の使用をしてもらうような交渉は、われわれとしても今後続けていくつもりでございます。
○太田委員 そうすると、さらに具体的にお尋ねをいたしますが、けさ二機のチャーター機の離陸に際しましても、あいていたスポットというのが、三十二ある中で二つだとか三つだとか、そんな話を聞いておるのであります。したがって、民間航空機に支障のない程度に羽田を使わせるとしたところで、これは限界がありまして、ちょっとそういうことは実際上いかがですか。まず一機か二機か、いまの半分以下になってしまうだろうと思うのですが、あまりゆとりはないじゃありませんか。実際あるのですか。どれくらいまでのところは羽田でよろしい、どれ以上はいけない、外務大臣としては、そんな何かお考えがございますか。
○金丸政府委員 お答えいたします。
 先ほどお話ししましたように、二百機以上こられては困る、こういう現状であります。
○太田委員 二百機というのは月でしょう。月に二百機なら一日当たりならどれだけですか。そんなに入れますか。外務大臣、これは特にもう少し実情が明らかでありませんと、合同委員会におけるところのお話に支障があろうと思いますので、いまのように二百機まではよろしいということでは、私は羽田の空港の実態というものと非常に離れておると思うのです。羽田に二百機来たから、二百機になったからたいへんだと言っておるのは、二百機あたりになりますと、もう何ともならない。そうなんですよ。そんな、民間航空機の離着陸に支障のない程度の機数なんていうものは、まずゼロにひとしいじゃありませんか。羽田が狭いからよそに行こうといっているときに、それを二百機までよろしいなんていう政務次官のお話というのは、いささか民間航空の安全を無視した暴論だと思うのですがね。どうですか。
○澤政府委員 お答え申し上げます。
 これは先生の御承知のように、羽田のランウエー利用の離着陸に関しましては、羽田はまだ余裕がございますが、先ほど来おっしゃいますように、スポットが、飛行機がとまるところは非常に制限されておるわけでございます。ところが、この利用状況が午前の十一時ごろまでは非常に込んでおりまして、それから夕方六時ごろからがまた非常に込むわけでございます。それで、先ほど外務大臣もおっしゃいましたように、なるべく他の軍用飛行場に行ってもらいたいが、どうしても来なければならないものは、昼間の、このスポットのわりあいあいている時間に来ていただきたい、そういうことでございますので、これは何機というめどはないのでございまして、なるべく昼間のあいているところに来ていただきたい。それで一月、二月、先ほど先生のおっしゃいましたように二百機ぐらいずつ参りましたが、これでもうスポットはほんとうに一ぱいになっております。それで、これはなるべく昼間のあいている時期に来ていただきたいということによりまして、どれだけの機数を羽田に収容できるかという数字も変わってくるかと思います。
○太田委員 それでは航空局長さんにもう一回お尋ねをいたしてみたいと思うのですが、いまのお話によりますと、朝の時間帯にひまな時間がある、それから深夜にすいているときがある、その間はだめだという。ところが、アメリカの基地を立ちましたマックは、アメリカの時間の関係ですが、アメリカと日本との時間の関係からいいまして、そんな時間に来るには、向こうを深夜に飛び立たなければならぬというようなことになって、おそらく、朝乗り込んではこちらに夕方に着いて、たいへん混雑するところに混雑を倍加しておるというようなことになるじゃありませんか。あなたにはその確信がありますか。かりに、あなたが考えていらっしゃるとおり、考えていらっしゃる時間に来てほしいということになれば、そのとおりに向こうが飛行計画を変えてくる、こういうことになれば、その辺は考えられないこともないと思いますが、その辺の見通しはいかがですか。
○澤政府委員 先ほどお話し申し上げましたように、午前の十一時ごろから夕方の六時ごろまでがあいておるわけでございます。この時間には羽田はまだ余裕がございますが、先生のおっしゃいましたように、この時間帯に羽田に着陸いたしますためには、アメリカを真夜中に出なければならないのでございまして、非常に向こうとしては不便を感ずるだろうと思います。しかし、一般の定期旅客の飛行機ならば、それは向こうをいい時間に出まして、そうして午前、あるいは夕方から羽田に着くということがぜひ必要でございますが、このMACの飛行機は軍のチャーター機でございますから、どうしても羽田を使わなければならないということであるならば、向こうの不便をがまんしても、やはり羽田のあいておるときにぜひ来てもらうように、外務省を通じて強力に交渉をいたしたい、このように思っておる次第でございます。
○太田委員 そこで外務大臣にお尋ねいたしますが、そういう空港使用上の事情が日本側にあるとするならば、MACが都合のいいときに飛んで来てもらっては困るわけでございますから、当方の事情に即応して、向こうも飛行計画を変えて、そうしてすいているときに少数の飛行機が羽田におりるだけだというようなことにしてもらいたいものと思うのですが、そういう交渉はできるでございましょうね。
○三木国務大臣 私は可能だと思います。そうでないと、一般の羽田空港の民間機が支障を来たすようなことは、アメリカもまた本意ではあるまい。夜中に出るぐらいの、それぐらいの不便は当然に忍んでしかるべきだと思いますので、その点は強く交渉をいたします。
○加藤(清)委員 関連。いまアメリカ軍のチャーター機が羽田に飛来する。その数が非常に多い。特に月に二百機以上も来る。これは羽田の航空関係者はもちろんでございまするが、国民の中にも不安感を抱かせている。これが現状なんですね。しかも、国民はベトナムの戦争、交通戦争、交通地獄、これに対して非常に不安を抱いている。こういうやさきに、羽田に軍関係の、戦争関係の飛行機が飛来して、世界じゅうの民間機に不安を与える。これは容易ならざる状態でございます。したがって、これが秘密であるかと尋ねたら秘密ではないとおっしゃる、運輸大臣は。したがって、こうなれば、安全の機数、安全の時期等々についてここで論議するよりは、現地に行って現地を視察する、このことのほうがより妥当であり、より早く問題を解決することと存じます。したがって委員長、この際私は、調査団を派遣することを要請したいと思います。その調査団は、必ずしも予算委員会のメンバーでなければならぬことはございません。交通、運輸委員会でもけっこうでございまするが、ものがここで発生したことでございまするので、当委員会において、だれかれは別として、調査団を派遣すること、それを決議願いたい。
○植木委員長 加藤君に申し上げます。
 ただいまのお申し出の件につきましては、理事会を開催いたしまして、よく御相談したいと思います。御了承願います。
○加藤(清)委員 それはいつの理事会ですか、いま直ちにですか。
○植木委員長 きょうの散会後にお願いします。
○加藤(清)委員 もうこうやっている間にも飛行機の発着が行なわれておる。
○植木委員長 きょうの散会後で御了承願います。きょうの散会後に開くことで御了承願います。
○加藤(清)委員 散会後直ちに、あくまでそれを実行されんことを固く決議していただきたい。
○植木委員長 了承いたしました。
  〔「実行の可否を相談しよう」と呼ぶ者あり〕
○加藤(清)委員 いやいや、実行の可否ではない。委員長に答弁をお願いする。この問題についておろそかに済ましてもいい問題であるか、それとも、重要問題であるか、委員長の認識をまず答えてもらいたい。
○植木委員長 きわめて重要な、大切な問題だと思います。
○加藤(清)委員 聞くにあたって、本件についてせっかく総理のかわりに官房長官が来ておられまするから、これに対する認識の度合いを御発表願いたい。
○福永国務大臣 先刻来いろいろお話を伺っております。政府全体といたしましても大切な問題でございまするから、皆さまのお気持ちも体しまして、できるだけ納得のいく処置を講じたい、かように存じます。
○加藤(清)委員 外務大臣の御所見を承りたい。
○三木国務大臣 それは加藤さんもわれわれも同じ立場です。われわれも事故が起こることを希望するわけでもございませんし、ごもっともなお話が多いので、そういう御意向を体して、今後合同委員会などにおいてわれわれの考えを述べて、そして心配のないように努力をいたしたいと思います。
○加藤(清)委員 じゃ、関連はこれで終わります。
○太田委員 それから、もう一つお尋ねしたいのは、このボーイング707というのは非常に騒音が大きいわけですね。これが深夜に離着陸いたしますると、これはもう騒音防止のたてまえからいいまして非常な問題だと思うのです。その点は、これは運輸省でございますか、運輸省どうですか、どうお考えでございますか、どう規制されますか。
○澤政府委員 お答え申し上げます。
 先生のおっしゃいますとおりに、夜間にジェット機が羽田のような人口の稠密した飛行場から飛び立ちますことは非常に騒音の弊害がございますので、これは先般来、閣議決定によりまして、陸地のほうに飛び立ちますときには、午後の十一時から翌朝の午前六時までは、特別の場合を除きましてジェット機は飛ばさない。海のほうへ飛び立ちますときは別でございます。そのように決定いたしまして、関係エアラインの了承も得て、現在実施をいたしております。
○太田委員 MACの問題につきましては以上において質問を終わりけすけれども、きょうは特に外務大臣がおっしゃっていただきましたように、合同委員会において早急に一日もすみやかなる結論を出すべきだと思うのです。そうして、先ほど来の現地の要望にこたえ、不安を解消するために、ひとつ大いに努力してほしい。官房長官はそのためにきょうは来ていただいたわけですから、特に御尽力いただきたいと思います。MACの問題は以上で終わります。
 続きまして、あと陸上交通の問題につきましてお尋ねをいたします。これは先ほどちょっと南海の事故の問題についてお尋ねをしたのでありますけれども、さらに最近の道路交通におけるところの死者一万三千九百四人というのは非常な数字でありまして、何とか人命尊重の立場から安全施設を整備強化しなければならない、こういうことでありますが、交通安全施設緊急整備事業三カ年計画というのができておるわけですね。いままでどのようなことをやり、これから先どのような計画であるのか、その内容について、この際お答えをいただきたいと思います。
○西村国務大臣 自動車事故が非常にふえますので、昨四十一年の七月でしたか、緊急の措置をとるようになったのでございます。それには、第一日本の自動車事故と申しますのは、自動車対人間、自動車対自動車、自動車それ自身と、こう分けてみますと、車両対人間関係の事故が非常に多いのでございます。したがいまして、歩行者に対して優先の施設をしなければならない、こう思いまして三カ年計画を立てたのでございまするが、昨年は初年度でございまして、ことしは二年度でございます。大体その規模は六百五億円、そのうちで建設省所管のものといたしましては五百六十億。その残額は警視庁、警察のほうの関係その他でございます。
 去年は、大体のおもな施設は、架道橋とそれから歩道でございます。それからあと、また照明をするとかガードレールをやるとかいうことでございまするが、四十二年度はこれを非常に飛躍いたしまして、架道橋にいたしましても、昨年は四百カ所ぐらいでございましたが、ことしは千カ所ぐらいやろう、それから歩道にいたしましても約一千キロ程度の歩道をつけようということで、第二年目にかかるわけでございます。この問題は、政府といたしましても非常に力を入れたい、かように考えておる次第でございます。
○藤枝国務大臣 警察関係のものを申し上げます。
 事業量約四十三億でございます。定周期信号機三千五百基、歩行者用の信号機千二百九十基、自動感応系統式の信号機が七セット、地点感応式の信号機が七十五基、横断歩道灯火式道路標識が三千四百二十基、道路標識が二十三万二千百十六本、横断歩道が二万七千カ所でございます。
 それで四十一年度は補助金として四億でございますから、事業費として八億、四十二年度は六億七千八百万円が補助金でございますから約十三億をやりまして、四十三年度に残りの二十二億、事業費として二十二億を完成するつもりでございますが、さらにこれは引き続き増加をしてまいりたいと考えております。
○太田委員 まあずいぶん、なんですね、道路計画は第一次五カ年計画、第二次五カ年計画、何年計画をやりましても交通の混雑というのは緩和されない。そこで、何をしたならば交通が緩和されて安全に円滑にいくだろうか、こういう問題だと思うのです。そこで、いまおっしゃった対策というのは、たとえば、建設省においては歩道を少しつくるとか、横断橋をつくるとかいうようなことであるし、それから警察庁のほうでは、信号機もありますけれども、標識とか、まあいわば付帯的な問題であって、根本の問題ではないわけですね。根本というのは、道路と自動車の関係というものだと思うのです。今度四十二年度から新たに第五次五カ年計画に入るわけですね。この四十二年度以降の道路計画というのは、一体どれぐらい交通難緩和の役割りを果たすものであるか、内容について、できるだけひとつ詳細にこの際発表していただきたいと思います。
○西村国務大臣 実は、道路五カ年計画は、第一次から今日まで五回ほどやはり改定になっていますが、それも途中で改定をいたしておるのです。そこで、われわれの見込みの自動車の台数というものが、初めの道路の計画よりは上回っておるということで、やはり改定改定ときたのでございますが、今回第五次五カ年計画をつくりましたのも、まず長期的な見通しに立ちまして、今後二十年くらいの間にはどれくらい自動車がふえるものであろうかというようなことの計画を立てまして、それに基づいて大体五カ年計画として進めていきたい、かように考えておるのでございます。今後二十年後にふえる自動車の台数は、おおむね三千五百万台ぐらいじゃなかろうかというようなことをいま踏んでやっておるのでございます。
 しこうして、それぐらいな時期になりますれば、自動車といたしましても、ただいまの幹線自動車道七千六百キロほど予定されておるものをやって、また都市につきましては八百キロぐらいな高速道路をやっていますが、それは完成いたしたい。しこうして、それを大体の骨格といたしまして、いまの一級国道、旧二級国道、それから主要県道等はその幹線から地域を結ぶ連絡線にするというような、ある一つの夢を描きまして、それで進んでおるわけでございまして、その時代になりますれば、相当に交通緩和になるのじゃないか、かように考えてやっておる次第でございます。
○太田委員 二十年後に三千五百万台ふえる。それが登録台数において東京都はどういうことになるか、現在の何倍ぐらいになるかという、この問題があります。これは運輸省当局にお尋ねをいたしますけれども、現在、東京都の中に登録されて走っておる自動車はどれくらいあるか。いま二十年後という話ですが、ちょっと長い話じゃありませんか。どういう趨勢をたどってふえていくというふうに観測をされておるか。
○金丸政府委員 お答えいたします。  現在、東京都は百万台でありますが、東京は二十万台は毎年ふえていくというようなことになるのじゃないかと思います。
○太田委員 大体四年たちますと倍になるというのが、自動車の趨勢というものに対する一般学者の見解でありますが、二千万として五年でいまの倍になるというわけでございます。したがって、東京都で自動車がいまの倍になるとするならば、五年後には道路はどうなるのですか。これは建設大臣、東京都の道路の面積は五年後にはどうなるか。
○西村国務大臣 道路の面積ですね。道路の面積の数字はちょっと覚えておりませんから、ひとつ政府委員に答弁させます。――いまその数字を持ち合わしていないようですから、後ほど御報告させます。
○太田委員 これは総理府総務長官に所見を承りたいのでありますが、交通関係閣僚協議会をあなたが統轄をしていらっしゃるわけでありますけれども、自動車が現在どれだけあって、何年先にはどういうふうになって、道路はどうなるのだ、この関係を明らかにされない限り、安全対策なんて生まれる道理はないでしょう。この辺はどうですか。
○塚原国務大臣 交通安全の重要性は先ほどから強調しておるところでございますが、われわれといたしましては、いま、いわゆる道路等安全施設の整備の問題を第一とし、それから取り締まりの問題を第二とし、それから道路交通教育の問題を三つとして、この三つの柱を中心として安全対策というものを練っておるわけでございますが、歩行者に非常に犠牲者が多いという日本の特殊事情から、傷を受けた方々に対する補償の問題という一つの柱、この四本の柱を中心として、いま当面の対策を立てておるわけでございます。  いま御指摘のように、激増する自動車の問題、またこれに伴って道路の整備状況がどの程度に落ちついていくかというような問題は、重要な問題でありまするので、その四本の柱とあわせまして関係各省等から資料をいただいて、将来に備えた対策もやっておる次第でございます。
○太田委員 今日に至って、なお資料を備えてそれから考えるというのは、あまりにうかつ千万な話じゃありませんか。もうすでに道路はこうする、自動車はこうする、したがって道交法はこうする、設備はこうする、すべてのものが相関関係をなして前進するのでなければ、先ほど申しましたが、この一年間に一万三千何がしというような多数の方がなくなる、死者が出るというような事故を防ぐわけにいかないじゃありませんか。人命の尊重ということは事故を起こさないようにすることだ。その事故を起こさないことは、あなたの言うように教育でやれるのですか。教育などで無事故ということが保障されますか。
○塚原国務大臣 先ほど申しましたように、四つの柱を中心として対策を練っておりますが、将来の問題については、もちろん長期計画というものをいまつくりつつあります。これは作業中であります。そして各省から資料を集め、各省との連携をとりながらやっておるという意味でごございまして、もっぱらいま勉強中でございますので、そのように御了解願いたいと思います。
○太田委員 現在、百万台の自動車が東京都にある。その百万台の自動車によって、今日この渋滞がある。そして一年に二十万台からの増加が見込まれる。そうすれば、四年先にはいまの倍の自動車になる。そうすると、自動車は現在どれくらいのスピードで走っておるか知りませんけれども、いまの倍の自動車をこの東京都に持ってきたときには、まず自動車は走らないじゃありませんか。自動車陳列場というのができるだけですね。そのときになって、建設省は、こういう道をつくる、これだけの道をいまの倍にするとか二・五倍にするとか三倍にする、この確信があるからこの自動車二十万台の増加に対応できるとおっしゃるなら差しつかえない。けれども、第五次の道路整備五カ年計画では、東海道一号線の改良整備、少なくとも倍くらいの拡幅はしなければならぬと思うのであります。場合によってはバイパスでもよろしいが、そういう問題もこれには盛り込まれておらないでしょう。いま現在着手さ別ておるのは東名高速道路だ。東海道ベルト地帯に、東京から大阪まで行く間に何を考えているかといえば、東名高速自動車道、名神高速自動車道、それから有料ハイウエー、高速自動車道路は盛んに力を入れられておりますけれども、東海道一号線というのはそのままになっている。そこで金谷あたりにおきましては、交通ラッシュができてしまいまして、一たび先頭車がパンクすれば、半日間はもう全然動かない。東海道一号線などをすみやかに拡幅するために、二千億や三千億の金を出すことは何でもないじゃありませんか。そういう計画を持って着手されておってもしかるべきであったと思うのでありますが、そういうことをおやりにならない理由はどういうことでありましょう。
○西村国務大臣 やらないのじゃないのです。やるのです。したがって、第五次五カ年計画をつくったのです。四十二年度を初年度といたしまして、これからやるわけなんです。その内容、たとえば東京都に対してどれだけの金をつぎ込むか、また、東京都の高速にどれだけをつぎ込むか、あるいは一般の街路にどれだけの金をつぎ込むか、また東海道にどれだけの金をつぎ込むか、こういうことの内容が、四十五年まで全部の年度についてまだ終局的にできていないということを申し上げたのでありまして、いま一般の自動車の増加の傾向は、全国的には一六%ぐらいでございましょう。しかし、東京都はそれよりもよけいふえると思います。したがいまして、今度の五カ年計画の予算も、一六%自動車がふえる以上、一六%以上年々歳々ふえるような予算でやっていきたいというのでございます。  また、東海道について、東名高速だけを考えておって、いまの国道を少しも考えていないじゃないか、こういうお話でございまするが、これは最近――最近からではないかもしれません、太田さんはよく御存じでしょうが、東海道一級国道はずいぶん込んできました。しかし、これにはや凍り五年、後の先を考えるわけにはいかぬでしょうから、その交通の込んできたところに対しては、それ自身に薄して対策を立てなければならぬ。バイパスもつくる必要があるだろう、こういうふうに考えて、この五カ年に相当大きい予算をもってこういう混雑には対処したいというのが私たちの気持ちでございます。
○太田委員 まあ、そういうぐあいに、自動車の伸びに即応して道路がつくられるということのあなたの確言であるとするならば、了承するにやぶさかではありませんけれども、いままでの実績を見ますると、自動車の増加のほうが道路事情をはるかに上回っておる。そこに死傷者が増加する原因があると思うのです。  そこで、ちょっとこの際通産大臣にお伺いいたしますが、あなたは自動車産業の関係から、担当者といたしまして、東京なりあるいは大阪なり、各大都市並びにその周辺が過密地帯となっているという実情の上に立ちまして、何とか自動車の台数というものをコントロールする方法をとる必要があるということ、これは市民、国民が非常に痛感をしておるところでありますけれども、あなたは、こういう実情に即応して、自動車の台数、走行する台数をコントロールするということが行なわれるとするならば、何か困るというような事情が通産省の立場からしておありでございましょうか。この所見をちょっと承っておきたい。
○菅野国務大臣 自動車をコントロールするという意味は、自動車の運行をコントロールする意味か、あるいは自動車の製造をコントロールする意味か、その点私ははっきりいたしませんが、自動車の運行をコントロールするのは運輸省なりの仕事だと思います。あるいは警察のほうの仕事だと思います。しかし、自動車の製造をコントロールするということは、自動車産業をますます奨励しなければならぬ、こう考えておりますから、製造をコントロールする考えは全然ありません。 ○太田委員 通産大臣、製造のコントロールではありませんよ。交通が過密でありまして、円滑と安全が期しがたくなっているところにおきましては、登録等においてコントロール作用があってもしかるべきだと私は思います。そのコントロールされた場合に、いまの道路の事情ならば、登録は何万台をもって限度とする、道路がふえたならばこれだけにする、幾らでも車が走っていいところがありますが、そちらのところは幾ら走ってもいい、無制限であります。東京都の例をとりましても明らかなように、東京都に無制限に車が持ち込まれるということについては何らかのコントロールが必要ではないかと思う。だから、コントロールゾーンというものを大都市を中心にしてつくったらどうだ、こういうことについてお困りの点があるなら――生産を制限するという命令でなければ、そういう措置でなければよろしいというお考えでございますね。
○金丸政府委員 そういうことであれば、警察が道路交通法によってやりますことでありますから、その規則に従ってわれわれのほうが運行さすということになっております。
○太田委員 そうであろうと思うのです。別に生産制限ということではありませんが、安全と円滑ということが一番大事な点でありますから、その点に中心を置いてコントロールゾーンというものを大都市を中心としてつくるべきだ、このような考え方というのが国民の間に非常に強いということを私は申し上げておるわけです。  そこで、運輸省にお尋ねしますが、自動車登録令というのは、これは自動車というものは自由に登録ができる。条件がありますけれども、早く言うならば、道路が狭かろうが広かろうが、死傷者がどうであろうが、こうであろうが、自由にできる。これに対して運輸省当局としては、登録令を改正して、何か時代に即応するように、登録にコントロールを加えるということについてはお考えを持っていらっしゃるかどうか。この点をお伺いしたいと思います。
○金丸政府委員 お答えいたします。
 自動車が増加するということは、社会経済の上で登録を抑制するというようなことはできぬのじゃないか。いわゆる道路の問題が一番交通事情を繁雑にし、あるいは事故を起こすということでありますから、自動車の増加に伴って道路のバランスをとる、こういうことが必要じゃないかと考えております。
○太田委員 それは、逆に言うならば、道路が自動車の登録台数に比してアンバランスで非常に少ないということであるならば、登録はストップされるわけですね。
○金丸政府委員 自動車の登録をストップするということでなくて、私の申し上げるのは、いわゆる道路を整備していただきたい、こういうことであります。
○太田委員 それは登録は自由にやれるから自由に登録する、幾らでも自由に車は走らせるようにするから道路を建設省はつくってくれ、こういう御意見ですね。建設大臣、それにあなたは確信を持たれますか。念のためですよ。
○金丸政府委員 登録の問題につきまして、社会経済上の関係もあることで、自動車がふえるということについて登録をとめるわけにはいかない。しかし、交通事故その他の問題等につきましては、いわゆる交通規制とかいうようなことをいたしまして、できるだけ潤滑な運行ができる方法を考えなければならぬであろう、こう考えておるわけであります。
○太田委員 では警察と自治省自体にお尋ねをいたしますが、いまの話ならば、運輸省は、自動車の登録の申し込みがあれば、それの所有権が明らかであり、いろいろな条件が確立しておれば幾らでも登録する、いわゆるナンバーを交付されるということになれば、道路のほうは西村建設大臣の五カ年計画によって何とかつくろう、つくろうとおっしゃるけれども、これはいまの実績でいうと保障の限りではない。そこで最後の安全弁は、運輸大臣は交通の規制だとおっしゃるわけです。あなたのほうは道路事情に見合ったように、自家用車であろうが営業車であろうが、ここは通ってはいけない、海台以上通ってはいけないということを、ほんとうに科学的に規制する御用意はおありでございますか。
○藤枝国務大臣 道路にもよりますが、全面的に自動車の通行を禁止するというようなことはなかなかむずかしいと思います。しかし、現在行なっておるように、たとえば通学、通園路について大型の通行を規制するとか、あるいは住宅街の非常に混雑しているところの規制をやるとかいうことは、やり得ると思うわけでございます。
 さらに、太田さんは一種のコントロールゾーン的なものを警察のほうの関係でやれないかというような御意見やに伺ったわけでございますが、何ぶん、たとえば東京をとりましても、地方から相当入ってきますので、東京管区だけで規制をいたしましても、なかなかむずかしい問題があるんじゃないか。したがいまして、いまわれわれ各省にお願いをいたしております、たとえばトラックターミナルをつくる、あるいは問屋街を市街地から郊外にほうり出すというようなことで、市街地に大型車が入らなくても済むような、そういうようなことを考えていったらいかがかと考えておるわけです。
○太田委員 市街地に大型車が入らないことを考えるということだけでも一つの進歩であり、規制でありますけれども、そういう交通量の規制をする、あるいは通行車両の規制をするということは、これは消極的な立場でございますね。ですから、道路というのがどんどんできればいいのですが、そうはいかない。五カ年計画を何回繰り返しても、自動車の交通というものはますますふくそうしていることは、これは事実が証明しておるわけです。そこで、あなたのほうも大型車の規制くらいでお茶を潤される。運輸省も、登録は自由にやる、いわゆるナンバー交付は自由だ。そしてまた、運転免許証も自由に出される。学校さえ出れば、試験に受かれば幾らでも出す。これは別に差しつかえないと思うのでありますけれども、いわゆる政策なき野方図な交通政策だと私は思うのです。そこに何かしんがなければならぬと思うのです。しんが一つなければならぬ。だから、教育だとか安全週間だとか、けがした人たちに対して救急車をどうするとか、そんなことばかりに重点がいってしまうわけです。
 長官、時間がないのであまりお尋ねすることができなくなりましたが、そういう中で、各省ばらばらのことをいっている、お互いにいままでの秩序そのままから一歩も出ようとしていらっしゃらないわけです。これを引っぱり出して、現代の状態に即応する交通体制、秩序というものをつくる。この秩序というのは、取り締まりじゃありません。政府は、交通秩序というとすぐ取り締まりですけれども、取り締まりじゃない。交通の秩序をつくるということは、これは非常に大事なことだと思うのですが、この際に強権を発揮すると申しますか、大きななたを振って、運輸行政について、道路行政について、あるいは警察庁の取り締まり行政について、それぞれあなたのほうは時代に即応するような対策を、交通基本法なり何かつくってやってみようというお気持ちはおありですか。 ○塚原国務大臣 私のほうの役所に交通対策本部が設けられましたのも、いままで議論されておったような各省ばらばらの行政をそのままにほっておけないという意味でできたものと私は考えております。また、私が就任いたしましてからも、例の愛知県の忌まわしい事件以来、各省の関係者の間でほんとうに交通安全対策というものについての御協議を願っておりまするが、その間には、みじんもなわ張り争いというようなものは見られませんで、私はまことにこの傾向を助長していくことが望ましいと考えている次第でございます。ですから、いまの自動車の登録あるいは道路の整備状況等も、総合調整の立場から、今後の長期計画の中において万全を期し得られると私は考えておりまするし、また期さなければならないと思っております。
 いまお申し越しの交通基本法の問題でありますが、昭和三十九年三月、交通基本問題調査会というのがございまして、その答申も出ております。その答申によりますると、やはり交通基本法を策定すべきである、つくるべきであるという御議論のように拝聴いたしておりまするので、自来、これを中心として、関係各省との間に、その方向に向かっていま進んでおるところでございますが、この国会でこれを提出するかどうかというような段階までには至っておりません。しかし、その方向に向かって検討しておることだけを申し上げておきます。
○太田委員 抜本的な対策を講ぜられるときが来ておると思うのです。各省それぞれその行政は旧套を脱することができないということは残念だと思います。
 そこで最後に、一つだけ運輸省にお尋ねをいたしますが、こういう非常にたくさん被害者の出ておるときに困るのは、掛官賠償の限度額が、死者の場合百五十万円だということです。この賠償額というのは、平均しますと、六百万円ぐらいは、一人死にますと要るように、大体世間の相場というものができておるようですが、この際思い切って、そういう六百万円に引き上げるということについて努力をされると言うことが必要じゃないかと思うのです。何か対策なり御意見をお持ちでございましょうか、最後にお伺いをいたしておきたいと思います。
○金丸政府委員 お答えいたします。
 お説のとおりでありまして、百五十万円ではいかにも少ない。鋭意これを上げるべく、いま検討中であります。
○太田委員 目標はどれくらい……。
○金丸政府委員 その金額は、いまいろいろ検討しておりますが、できるだけ上げるようにと考えておるわけです。御了承な願いたいと思います。
○太田委員 時間がありませんから、要望をしておきますけれども、きょうは運輸大臣がいらっしゃらないので、次官がお答えになりますが、ほんとうに次官のお答えは運輸省の考え方を率直に反映しておるでしょうか。私は、ちょっと心配でしようがないのだが、万全を期するとか、検討するとかいうことは無難な話でございますから、無難な次官ということでけっこうだとは思うのですけれども、少なくとも、百五十万円の金額では安いから、幾らぐらいまで引き上げるつもりである、その場合に保険料において、掛け金においては、あまり負担はかけないつもりぐらいなことは、この際一口おっしゃっておいていただく必要があるじやありませんか。
○金丸政府委員 先ほど六百万円というお話がありましたが、少なくも倍額の三百万円程度には持ってまいりたい、こう考えております。
○植木委員長 これにて太田君の質疑は終了いたしました。
 次会は、明六日午前十時より開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後六時十分散会
国会議事録検索システムより引用

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